殿さまの日
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星新一氏といえば、「時期や場所が明確な時事ネタは取り扱わない」のがモットーだと知られていますが、江戸時代の有名な事件につきましては、その範疇ではないらしくて、本作品集では、星氏が、実際には、世俗的な情報(ここでは、日本の史実や過去の武家社会、民間の風習など)についても、いかに、正しく、詳しい事を把握なさっていたかを、認識させてもらえます。 地方の殿様のただ平凡なだけの一日の様子を写実した表題作「殿さまの日」をはじめ、ねずみ小僧の半生を怪盗ドラマ風に綴った「ねずみ小僧次郎吉」、生類憐れみの令の発令で、苦労するどころか、ボロ儲けしていた連中の暗躍を描いた「元禄お犬さわぎ」、「忠臣蔵」の後日談を吉良側の人物の目線で追った「ああ吉良家の忠臣」など、ちょっと変化球の時代小説が、連なっています。「島からの三人」なんて、テレビの連続ドラマの原作にだって使えそうな、痛快な世直し物語です。 他の作品も、隠密を恐れる側(地方の藩の執政者たち)を主人公にしていたり、勘定奉行や下級の藩医、書物方同心などの特殊な役職にスポットを当てていたり、かたき討ちの制度や民衆の間に浸透した易や縁起の実態を細かく紹介しているなど、通常の時代小説とは切り口の違ったストーリーが楽しめます。 もう一つ、特徴的な部分といたしましては、一見、江戸時代の武士社会の物語のようで、そこで展開される騒動や事件の数々は、現在の会社や組織で起きた犯罪やトラブルにも、そのまま通じる部分がある点でして、この辺、時代小説の形式をとりながらも、星氏お得意のウイットで、それとなく、今の世の中のことも皮肉っていたのかもしれません。現代の日本の赤字国債政策と、江戸時代の各地の藩の財政のやりくりの仕方が、そっくりな事にも気付かせてもらえて、この赤字財政システムって、そもそもが日本のお家芸だったのだと、あらためて頷かされました。 | ||||
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淡々と殿様の一日を語るだけで面白くない | ||||
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落語で「かたきの首」を聞いて随分になるが二度と聞くことがなく落語の素人名人になった人も知らないという。やっと見つけて読んだら基本は同じだが随分変わっている。落語のほうが面白いのでまた聞く機会を待っている。 | ||||
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エヌ氏や未来が出てこない話を書いているとは知りませんでした。この社会の過去や個人に愛おしさとどうしようもなさ、心の自由を感じる衝撃的な作品でした。 | ||||
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星新一さんの本は、「ボッコちゃん」から始まり、「ノックの音が」「声の網」「人民は弱し官吏は強し」など、いろいろ読んでいるつもりでした。 最近にKindle アンリミテッドに、星新一作品が並ぶようになり、ちょっと読んでみようかと選んだのがこの作品でした。 ショートショートかと思っていましたが、実際に読んでみると、けっこう長めの小説でした。「殿さまの日」を含めて、いずれの小説も、日本人の事なかれ主義を揶揄したような内容で、なかなかおもしろく、また奥の深い小説です。 今の日本人がやっていること、日本企業がやっていることも、ほぼすべてが、この小説で表現されているような、事なかれ主義なんだろうなぁと、感じます。 | ||||
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