東京新大橋雨中図

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種別
長編
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あらすじ

2025年01月04日 東京新大橋雨中図 (文春文庫)

明治初年の東京を舞台に、「最後の木版浮世絵師」となった小林清親の半生を描く傑作時代小説。失われつつある江戸の情景への愛惜、一世を風靡した「光線画」の凋落。時代の激動に呑み込まれて沈みゆく人々と自身へのやるせなさを噛みしめる清親の、優しさゆえの苦悩と新時代へかける想いが交錯する。(「BOOK」データベースより)

評判

東京新大橋雨中図の評価:

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東京新大橋雨中図の総合評価:

9.43/10点 レビュー 7件。

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No.7
(5pt)

幕末の混乱期を生き抜く人々の姿が胸をうつ一冊

幕末から明治期の混乱の時代を、絵筆を糧に、自分の人生を切り開いていった男の物語です。主人公の小林清親は、私は知りませんでしたが、実在の、明治初期に活躍した画家です。画家というと破天荒な人生というイメージですが、清親の生き方はいたって真面目で地道。そんな清親の人生を、無駄のない文章で淡々と書き進めながらも、人の優しさ、思いやり、温かさがしみじみと漂う作品となっており秀作だと思います。

幕末から明治にかけての時代。この時代でなければ平穏に平和に一生を終えたであろう多くの人々。たくましく生き抜いていく人あり、時代に翻弄されて荒波に沈む人あり。そんな人々が今の日本の礎を築いたんだということを、改めて感じる一冊でもありました。
東京新大橋雨中図 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 東京新大橋雨中図 (文春文庫)より
4167923262
No.6
(5pt)

維新の負け組の視点から描かれる明治の姿

最後の浮世絵師と呼ばれた小林清親が主人公だが、この人物造形が素晴らしい。

明治維新前後を描いた小説は星の数ほどあるが、
新政府の大立者ではなく、
旧幕臣を主人公にしたのが、まず渋い。

六尺という大男だが、気持ちが純で不器用。
負けの感情を抱き、生活も厳しい清親は幼いころから好きだった絵で身を立てようとするのだが、
才能の自覚を持って自信満々で勝負するわけではない。
ひとことで言えば優柔不断。
でも、才能を見出される。

維新の負け組の視点から描かれる明治の姿がいい。

光線画で評価されるが制作コストの安い石版画にシフトしていく版元。
明治の時代からメディアの栄枯盛衰はめまぐるしいわけだ。

ラストのほのぼした後味の良さまで、
全編、気持ちよく堪能させてくれるいい小説だ。
東京新大橋雨中図 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 東京新大橋雨中図 (文春文庫)より
4167923262
No.5
(5pt)

江戸から東京に変わった時代の絵師、小林清親の物語。短編4話

直木賞】解説:田辺聖子。江戸から東京に変わった時代の絵師、小林清親の物語。短編4話。新橋ステンション夕景、東京新橋雨中図、根津神社秋色、浅草寺年乃市。最初は伏線としてだけ絵が出てきて、幕末から明治の動きの中で生きている人を描写。人物を描いてから、芸術を題材にした物語を書く。東京の地理に詳しくなければ地図を見ながら、距離を掴みながら読むのも一興。サンジョルジュの日に読んだ本の感想をあなたに。
東京新大橋雨中図 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 東京新大橋雨中図 (文春文庫)より
4167923262
No.4
(5pt)

なるほど「猫板」ねえ。

単なる絵師の物語ではなく、佐幕派側の人間が維新後苦労を重ねながら何とか生きていったという観点から描かれていて、それが小林清親という才能と成功と結びつくことで、話としては面白いのは間違いない。誰も意外と注目しなかった部分で目の付け所が素晴らしかったといえよう。最も、維新後の鉄道、新橋ステイションといった文明開化やビールやワインの普及等人々の風俗の変化を巧みにとらえて表現していることや、同時に江戸の名残を感じさせる表現、知識を随所にちりばめていることが話に奥行きを与えてるのは作者の力量だと思う。猫板にワインを注いだ湯呑をおいたなんて、ちょっと良いよね。
東京新大橋雨中図 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 東京新大橋雨中図 (文春文庫)より
4167923262
No.3
(4pt)

GOOD
東京新大橋雨中図 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 東京新大橋雨中図 (文春文庫)より
4167923262

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