グレイの森
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著者本人が「魂の底をえぐり出すようにして書きました」と言う意味が理解できる、力強い筆致で登場人物ひとりひとりの内面に迫っていきながら社会の闇を浮き彫りにしていく名作。読み進めるのがつらくなるような重い問題提起でありながら、ところどころに織り交ぜられる登場人物たちの心温まるやりとりなど、絶妙なタッチで、親と子の関係性、特に母と子の関係性や子どもの教育について、深く考えさせられると同時に貴重な示唆を得られました。本作は著者の4作目ですが、それぞれの作品が、違う社会問題について深く掘り下げながら、将来に繋がる希望の灯りが感じられる傑作だと思います。今後の活躍に期待しています。 | ||||
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重く悲しく優しく…一気に読んでしまいたい衝動を抑えながら、 噛みしめながら、大切に読ませていただきました。言葉にならない想いがいっぱいになります。 ひとりひとりの登場人物の、心の、傷の、希望の、願いの、叫びの、奥の奥までの考察と深い描写に、 誰が主人公で、だれが被害者で、誰が悪人で誰が善人なのか…分からなくなり すべてが自分の中のいろいろな自分のような感覚さえ覚えました。 救いを求めながら、最終章にたどり着いたような、長い旅をしたような気持ちです。圧倒されました。 あらゆる感情が溢れ、 日頃、感情を抑え込むことに慣れ、心が鈍感になってしまっていたことに気づき、 心が解放される感覚を覚える作品です。 | ||||
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多くの子供たちを殺傷した「怪物」は、なぜ生まれたのか。凶悪犯罪の被害者の家族は、絶望と憎しみの淵に沈む。一方で犯人の親もまた、別の意味での絶望と後悔にさいなまれる。この二つの家族が交わり、分かり合うことは普通、考えられない。ところがこの作品では、この家族たちが交錯し、それぞれの人生を取り戻すまでが見事な筆致で描かれている。その心理劇は胸に迫り、一気に読み通した。そして、もう一度読み返した。 人間の精神のもろさ、はかなさ、そして再生する力をあますところなく描き切った傑作。世界では今、ウクライナで、パレスチナで、憎悪と絶望の惨劇が続いている。こんな時代だからこそ、ぜひ手に取ってほしい1冊である。 | ||||
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「生きづらさを抱えたすべての人へ」というコメントに惹かれて手に取って、その意味がわかりました。終わらない戦争、行くあてもなく逃げ惑う人々、最近目が覚めるとなんだか不安、ということが多くなりました。よりどころや行き場を失い漂流する人が多い中で、心の叫びに耳をすませる…途中から涙が止まりませんでした。先行きの見えない時代、不安を抱える全ての人にに強くお勧めしたい一冊です。きっと人生を伴走してくれる本になると思います。 | ||||
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小説を読んでこれほどまで感情を揺さぶられたのは何年ぶりだろうか。 生成AIが生活の隅々に入り込んでくる時代の入口に立つ2023年現在、技術の進化は人間を楽にしてくれるはずだったのに、どうしてこんなにも「生きづらい」人たちが大勢居る社会になってしまったのだろうか。本書でのメインアクトは女性、子供。ひと昔よりは変わったとはいえ、ともに社会的には弱い立場だ。著者はジャーナリストらしい筆力で現代社会の病巣を現実感をもってリアルに描く。読者も、知ってはいることだけで自分は関係ない、他人事と目をそらしてきたことではないだろうか。昭和生まれの大人たちは子供のころに実体験した昭和的価値観を引きずったまま、新しい価値観と何とか折り合いを付けたいのだがなかなか上手くいかない。そして令和を生きる子供は・・・。 とにかく、本書に書かれていることはフィクションではあるが2023年現在の現実であり、ゆえに読んでいて痛いし重い。読み進んでいくなかで前半「このまま救いようのない結末で終わるのか」と思うが、後半ストーリーがにわかに動き出してからは結末を予想しながら読む速度がグングン上がっていった。 ぜひ主人公の藍、パートナーの潤、そして藍が直接関与する登場人物たちに感情移入して読み進めながら、著者が暗に問題提起する教育/お受験、家庭/結婚/夫婦のあり方、母性、生と死、コミュニケーション...etc 様々な目の前にある問題について思いを巡らせてみて欲しい。どんなにテクノロジーが発達しようとも人間は「対話」を避け続けてはいけないし、「耳をすませる」努力も惜しんではいけない、そういう思いに至った。 私は自信を持って本書を周りの人たち、老若男女問わず、に勧めたい。多少オーバーに言えば「もしキッチリ読んでツマラナイと思ったら書籍代を返金してやるよ」と言っても良いくらい! | ||||
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