密告の件、Mへ



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初公開日(参考)2022年05月
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長編小説

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密告の件、Mへ (講談社文庫)

2022年05月13日 密告の件、Mへ (講談社文庫)

法科大学院の教授、平手理沙子が都内の運河で水死体となって発見される。平手教授の遺品に 「密告の件、水戸Lへ」と書かれたメモが見つかり、弁護士の水戸裕介に警視庁の刑事が事情を訊きにくる。 水戸は「密告の件」について、心当たりがなかった。 才色兼備で世間から注目を浴びている弁護士の丘野ヒロ子が、水戸がパートナーを務める法律事務所を訪れる。 丘野が扱う交通訴訟の依頼人が弁護士会に懲戒請求し、弁護士会から「業務停止六ヵ月」の処分を宣告されたという。 処分に納得がいかない丘野は、日弁連に異議を申し立てるため水戸への助力を求めてきたのだ。 弁護士業界に潜む苦々しい実態に、水戸は怒りを隠せない。さらにその丘野弁護士が平手教授殺害の容疑で逮捕されてしまう! ふたりの女性の間に何があったのか? 気鋭の若き弁護士が法曹界の腐敗に切り込む、熱きリーガルサスペンス! 『法廷弁論』を文庫化に際し、改題。(「BOOK」データベースより)




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No.1:
(5pt)

法曹界の光と影

昨今、女性の活躍がめざましい。ある分野で目立った存在になればなるほど、妬みを買いやすい。その妬みが集約されるとどうなるか。
 本書は、有名な美人女性弁護士がおとしめられた陥穽とそこからの再生を描いている。
弁護士が所属する弁護士会という組織も、所詮はひとりひとりの人間の集合体だ。内部には、よこしまな思惑が渦巻き、成功の裏には他者からの妬み、嫉みの感情がつきまとう。そんな苛烈な競争の中で、人生のどん底につき落とされた女性弁護士・丘野が復活を遂げる逆転劇に、思わず引き込まれてしまった。男の再生を描いたミステリーには、バリー・リード『評決』などがあるが、女の再生を描いたものは、本書のほかに私は知らない。
 丘野をはじめとして、この作品で描かれている人々には、それぞれ口には出せない暗い秘密がある。解説で、学習院大学教授の中条省平先生も書いておられるが、脇役の黒沼シランという女性が、陰翳があって、何とも魅力的だ。人物同士の対立、ひとりの人物の現在と過去など、さまざまな光と影の対比が印象深い。このことが、本書に、単なる謎解き小説とはちがう厚みを与えている。
 文章も短文の連続で、冗長なところがなく、硬質な文体である。印象的な名台詞が、随所に嵌めこまれている。それが、リーガル物にはめずらしい独特のリリシズムを生んでいる。
 法曹界で生きる人々の光と影を描いた、文学の香り高いミステリーといえる。味わい深い一冊だった。
密告の件、Mへ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:密告の件、Mへ (講談社文庫)より
4065280443



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