魔女伝説
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
魔女伝説の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク
魔女伝説の総合評価:
6.40/10点 レビュー 5件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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謎とその解への導きが出揃いはじめた頃、5章「絵の中の風も冷たく」の中途から、いよいよ語り手が瑤子にスウィッチする。8章「玉露のかおり」では、ついに追手の正体が判明する。ここらあたりから、この話がSFだったことに思いいたるのだが、それでも、物語じたいは、それほどの飛躍は感じさせない。なぜなら、テレパスを“魔女”と呼び、彼女の動向を“伝説”と呼ぼうと、さらに瑤子がテレパスだろうと、この小説の、しっかりと日常に根ざしたリアリズムは微動だにしないからだ。瑤子はいたって善良な―だけでなく、透明感のある美女であり、きわめて常識人でもある。
ところが、彼女はこの“常識”に搦めとられていると指摘する女性が現れる。伸子だ。まさに“伸びしろ”に溢れた女性である。“物質的な不自由というものを、生れてから一度も味わったことがなく、それだけに何かしら不自由に憧れている”という女性だ。伸子には自然と自分の正体をバラしてしまう瑤子。すると、伸子は、もうご主人に隠す必要はない、いや、むしろテレパスであることを積極的に活かすべきよ!と瑤子を励ますのだ。
岡崎唯士、田辺清次郎、田辺圭介、お兼さん、柴崎ふじとその一家…そして谷村伸子。瑤子は、逃亡劇の間に様々な人たちの人情の機微に触れていく。ここらあたりは、同じテレパスものの<七瀬シリーズ>とは違い、性善説にしたがって物語は進んでいく。これをもの足りないと感じる読者もいるかも知れない。タイトルに偽りあり、とか。もしそう思いそうなら、スルーすればいいと思う。しかし、これは、負い目をそうでないものに代えていくこともできるはずと―殊に女性に対して励ますような“やさしい”小説だと思う。作者に代わって伸子が、そう力強く言ってくれているのだと受け取った。