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孤島の殺人鬼 本格推理マガジン



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初公開日(参考)1995年12月
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孤島の殺人鬼―本格推理マガジン (光文社文庫)

1995年12月01日 孤島の殺人鬼―本格推理マガジン (光文社文庫)

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書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt

孤島の殺人鬼 本格推理マガジンの総合評価:6.00/10点レビュー 4件。Dランク


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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

村瀬作品に救われました

今回は通常の『本格推理』シリーズとはちょっと違い、今まで採用された方々の2作目を纏めたもの。しかし、これがやはり苦しいものだった。
前の『本格推理⑥』の時も書いたが、一番鼻につくのが商業作家でもない人間が勝手に自分で創造した名探偵を恥ずかしげも無く堂々と登場させていること。しかもそういうのに限って内容は乏しい。魅力のない主人公をさも個性的に描いて一人悦に入っているのが行間からもろ滲み出ている。
こういうマスターベーションに付き合うのが非常につらい。もっと応募者は謙虚になるべきだ。

しかし、今回こういった趣向を凝らすことで実力者と単なる本格好き素人との格差が歴然と目の当たりにできたのは非常にいいことだ。現在作家として活躍している柄刀一氏、故北森鴻氏、村瀬継弥氏とその他の応募者の出来が全く違う。
他の方々の作品が単なる推理ゲームの域を脱していないのに対し、この3名の作品は小説になっており、語り口に淀みがない。新本格が現れた時によく酷評された中でのキーワードに「人間が描けてない」という表現がある。しかしこの言葉は真に本格を目指すものにとってはロジックとトリックの完璧なるハーモニーを目指しており、半ば登場人物はそれらを有機的に機能させる駒でしかないと考える者もいるからで非難よりも寧ろほめ言葉として受取ることにもなる。

今回これら素人の作品を読んで、この何ともいえない不快感というか、物足りなさをもっと適切な言葉で云い表せないかと考えていた。その結果、到達したのが「小説になっていない」である。
物語である限り、そこには何かしら人の心に残る物が必要なのだ。それが確かに世界が壊れるような快感をもたらす一大トリックでも構わないし、ロジックでも構わない。
しかしそのトリック、ロジックを一層引き立てるのはやはりそこに至るまでの名探偵役の試行錯誤であり、苦労なのだ。
これが私の云う所の物語なのだ。

今回のアンソロジーでは村瀬氏の「鎧武者の呪い」が最も物語として優れていた。あの、誰もが何だったのだろうと思う、野原に立てられた朽果てた兜のような物が刺さっている棒切れの正体がこんなにも納得のいく形で、しかもある種のノスタルジーを残して解明される、このカタルシスはやはり何物にも変えがたい。これはやはり村瀬氏が小説を、物語を書いているからに他ならないのだ。

今回4ツ星なのはこの村瀬氏の作品による所が大きい。これが無かったらまたも1ツ星だったろう。
頑張れ、本格。頑張れ、ミステリ。

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.3:
(2pt)

ちょっとどうなのか

『本格推理』の別冊として1995年に出た短編集である。
 紫希岬真緒「僕を悩ませるミステリーについて」、日下隆思郎「ゆり荘事件」、八木健威「遺産相続ゲーム」、江島伸吾「ともしび」、佐々植仁「ふたたびの葬送」、永宮淳司「見えない足跡」、鈴木一夫「仮面の中のアリア」、天宮蠍人「蜘蛛の塔」、柄刀一「逆密室の夕べ」、大友瞬「オニオン・クラブ綺談」、村瀬継弥「鎧武者の呪い」、北森鴻「踊る警官」の12篇が収められている。
 1篇を除いては、『本格推理』でデビューしたひとたちの第2作。
 全体的にかなりレベルが低く、怒りさえ覚えるようなものも少なくない。正直、よほどのマニアでなければ手を出す必要はないだろう。
 執筆陣のうち、いまも名前が残っているのは数人だが、彼らの若き日をのぞきみるという意味ではおもしろいかもしれない。
孤島の殺人鬼―本格推理マガジン (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:孤島の殺人鬼―本格推理マガジン (光文社文庫)より
4334721656
No.2:
(3pt)

作品によっては掘り出し物があるかも

中には「これは!!」という作品も混ざっている。逆に「ちょっとムリだろ」ってものもあるが、そのため読んでいて楽しい。ただ、全体に作者の筆力が弱いのか、読みづらい部分があったり情景が把握できない描写があるのは残念である。
孤島の殺人鬼―本格推理マガジン (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:孤島の殺人鬼―本格推理マガジン (光文社文庫)より
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No.1:
(5pt)

「逆密室の夕べ」――『OZの迷宮』所収の短編

◆「逆密室の夕べ」(柄刀一)

  スイミング・スポーツクラブの管理職である、京西一也、
  光二の兄弟が、クラブビルで悲惨な二重の死を遂げる。

  光二が兄を撲殺した後に、シャワールーム
  で足を滑らせ、頭を打って事故死したのだ。

  その時ビルには、彼らと同じ管理職の小口四郎がいたのだが、
  事故死前の光二に捕まり、四日三晩、監禁されていたという……。

  本作では容疑者が最初から一人に限定されている
  ので、ある意味、《倒叙もの》の味わいがあります。

  逆密室を構成する、〈場〉の特性を活かした物理トリックと、死体の首筋に横一
  直線に引かれた血の線という、ダイイング・メッセージの解読が読みどころです。

 

★『OZの迷宮』
孤島の殺人鬼―本格推理マガジン (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:孤島の殺人鬼―本格推理マガジン (光文社文庫)より
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