悪意

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種別
長編
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あらすじ

2001年01月17日 悪意 (講談社文庫)

「衝撃のたくらみ」加賀刑事執念の捜査。翻弄され尽くす快感と、くらくらするような結末。--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。(「BOOK」データベースより)

評判

悪意の評価:

7.25/10点 レビュー 16件。 A ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.25pt

悪意の総合評価:

8.05/10点 レビュー 276件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全3件 1〜3 1/1ページ
No.3
(10pt)

“人間を描く”ミステリ

これはすごい傑作ではないか!
なぜ当時ほとんど巷間で話題にならなかったのかが不思議でならないくらい、ミステリとしても読み物としてもすごいレベルに達した作品である。

本書で描かれる事件はある作家の死。一応鍵が掛かった部屋での殺人事件なのだが、そこにトリックなどもなく謎解きもあっさりとしており、あまつさえ犯人は全体の3分の1にも満たないところで加賀によって捕えられてしまう。

しかし本書のメインはそこからである。なぜ犯人、被害者日高邦彦の親友であり、同級生であった野々口修が彼を殺すに至ったかが本書の謎なのだ。

東野作品の転機は『宿命』からだというのは周知の事実である。彼は今までトリックやロジックにこだわった本格ミステリを書いていたのだが、人の心の謎こそが魅力的な謎だと着目し、それを意識して著したのが『宿命』だった。

その後東野氏は様々な手法を使って人の心の謎をテーマにした作品を紡いでいく。そして本書で扱われる人の心の謎とはすなわち「悪意」。ストレートな題名でそれを謳っている。

この作品は実は発表当時はさほど話題にならなかったが、ウェブ、書評家そして東野ファンの間では隠れた名作と云われている。
特に『赤い指』、『新参者』、『麒麟の翼』と昨今立て続けに発表された加賀恭一郎シリーズのクオリティが高く、人気が出た現在では同シリーズを遡って読む読者が増え、その中で再評価が高まっている。ちなみに講談社から出版された『東野圭吾公式ガイド』の読者人気投票ランキングでも16位に選ばれ、人気も高い。

さて横道に逸れるのはここまでにして、この悪意というのは犯罪を扱うミステリにおいてなくてはならない物、いや殺人や窃盗、詐欺、これら全ての犯罪は悪意から成り立っていると云える。
悪意と一言で云っても様々な悪意があり、私もさて本書で書かれている悪意とは一体何なのだろうかと思いながら読み進めた。

特に目立つのは被害者日高邦彦の悪意だ。
犯人野々口修が前妻初美と共謀して命を奪おうとしたことをネタにゴーストライターを強要した悪意。野々口の才能に嫉妬し、なかなか出版社に紹介しないという悪意。
自分本位で身勝手な人物像が描かれる。

また日高が盗作をしていたことがマスコミに知られ、遺族である妻の許へかかってくる悪戯電話、誹謗・中傷の手紙、はたまた野々口が受け取るべきだったと主張する野々口の親戚による訴え、これらも悪意と云えるだろう。

そして野々口の動機を調べるにあたり、加賀は彼と日高の学生時代に行われた「いじめ」に行き当たる。
直接暴力に訴える積極的ないじめもあれば無視して無関係性を装う消極的ないじめもある。さらにはいじめ仲間に加わらなければ自らがいじめられるということで加わるいじめもあれば、面白がって仲間になり、さほど罪悪感もなく加わるいじめもあったりと様々だ。

悪意が恐ろしいのはそれが当事者にはそれが悪意だと気づかずに行動の原動力となってしまうことだ。いやもしくは悪意、それと気付いていながらもその悪意の持つ悦楽のような物に酔わされ、止められない蠱惑的な魅力を備えていることだ。
しかしここに書かれた悪意はもうどうしようもない。この誕生を止めるのは小さな頃から負の感情を持たせず善意を養わなければならないだろう。
読後私はなんともやるせない気持ちになった。

このようにストーリーは読み応え抜群でしかも深い余韻を残す結末でありながらさらに本書がすごいのはミステリの技巧として優れていることだ。
いや文学の技巧としても優れているといった方が正しいかもしれない。

さらに加賀ファンにとっては加賀の教師時代の暗い過去が明かされることでも興味深いだろう。私も実に興味深く読んだ。警察官である父親に反発して教師になった加賀がなぜその職を辞したのかが本書では描かれる。
優秀な刑事としてまた優秀な探偵として、また人格者として描かれる加賀の弱さを知った。

昨今の高評価も頷ける、いやもっと高く評価されてもいい作品だ。最近増え続ける東野読者にも早く本書を読んで感想を聞かせてほしい。
私は上に書いたように大絶賛である。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S
No.2
(9pt)

悪意の感想

深い~。途中まで全く読み違えてた。いや、それがその話の本筋であり、タイトルにもなっているものだと思う。まさかこんな展開になるとは思わなかった。加賀恭一郎シリーズはどれも完成度が高く、読み終わった後の満足度ナンバーワンです。

マグル
ZH9M7YFR
No.1
(10pt)

大好き!

間違いなく、これは悪意! ww どうやって殺したかではなく、どうして殺したかって推理する小説です。面白すぎて、とめられませんでした。東野先生は最高! 一番好きな作家です!

CasT_EyE
5SSX46FU

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.260
(4pt)

加賀恭一郎の執念

本作は、殺人犯が名乗り出るも動機を供述せず、加賀恭一郎が真相を突き止める物の、
さらに深い闇があったという話でした。
また、大卒後に教師になった加賀恭一郎が、教師を辞職した理由も明かされています。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.259
(4pt)

手記

犯人の手記をどこまで信じてよいのか? 手記のどこが偽なのか? 手記の全部が嘘でもなく全部が真実でもない、というのがややこしいパズル。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.258
(5pt)

最高でした

【ネタバレ注意】

個人的に東野圭吾作品で1番面白かった!!!
多作なのでまだまだ知らない作品もあるけど!
最初から最後までずっと面白かった。いやー最高。気に入らない、とにかく気に入らないってあるよね。すごかったー。

加賀恭一郎もあまり好きじゃなかったけど、独りよがりな教育指導で致命的なミスして辞めてたんだって思ったら人間味が増した笑
見事に騙してくれてありがとう!
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170
No.257
(5pt)

最高でした

【ネタバレ注意】

個人的に東野圭吾作品で1番面白かった!!!
多作なのでまだまだ知らない作品もあるけど!
最初から最後までずっと面白かった。いやー最高。気に入らない、とにかく気に入らないってあるよね。すごかったー。

加賀恭一郎もあまり好きじゃなかったけど、独りよがりな教育指導で致命的なミスして辞めてたんだって思ったら人間味が増した笑
見事に騙してくれてありがとう!
悪意 Amazon書評・レビュー: 悪意より
4575232645
No.256
(4pt)

がらりと絵柄が反転する終盤の切り返しが、あまりにも鮮やかやな思いました。

最後のほうに来て、それまで思い描いていた絵柄がくるりと反転する、そのひっくり返し技が見事に決まったミステリ小説。

わけても印象に残ったのは、タイトルになっている〝悪意〟の底知れぬ怖さですね。悪意の正体が立ち現れた瞬間、ぞわぞわした寒気を覚えて何とも嫌な気持ちに包まれました。

今回の事件を捜査していくのは、加賀恭一郎刑事。疑念や違和感をそのままに放置せず、鋭い推理でひたひたと真実へと迫っていく姿は、この人物の面目躍如といったところすね。そして肝心なところでは、話す相手のことをじっと見て切れ込んでいく辺り、さすがやなと思いました。
加賀刑事の教師時代(中学の社会科・地理の教師をしていました)のエピソードが記されていたのが、興味深かったです。

それと、2025年9月現在、講談社文庫本の表紙カバーのデザインは、ここに掲示されているものとは異なっています。「悪意」というタイトルは横書きではなく縦書きに変わっており、その背景に、血が飛び散ったように見える写真?が付されてます。
悪意 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪意 (講談社文庫)より
4062730170

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