レビュー一覧
あんみつ さんのレビュー一覧
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
朝島が殺されたのは旧体育館の舞台上。
舞台は幕が下ろされており、密室状態。
警察は唯一一人の時間があった女子卓球部部長・佐川奈緒を犯人と決めつけた。
部員・袴田柚乃は何とか佐川を救えないかと悩んだ。
そんな中、柚乃は部室に住んでいると噂の、全教科満点を出した天才・裏染天馬の存在に行きついた。
噂の部室を訪ねると、そこはアニメグッズの山だった。
天馬は天才的頭脳を持つ、どうしようもない駄目人間だったのだ―・・・
「体育館の殺人」という一見地味な題です。
他の方も指摘しているとおり、実際は「体育“館の殺人”」であり、綾辻行人氏のパロディになっているようです。
ライトノベルのような表紙。
探偵役はアニメオタクでやる気ゼロの天才駄目人間。
個性的な登場人物。
諸所に挟まれるオタクネタ。
その辺りがとても軽く、ライトノベルっぽいです。
特に探偵役のやる気のなさはいかにもな感じがします。
登場人物の「個性的」も、例えば綾辻行人氏の描く「個性的」とは大分違います。
そのライトノベルっぽさは好き嫌いがあると思います。
ミステリの敷居を低くした初心者向けととる人もいれば、オタクネタが煩わしいととる人もいると思います。
しかし、推理自体は正統派というか、本格らしいです。
「平成のクイーン」は言い過ぎかわかりませんが、展開の仕方は面白いです。
探偵役が動機ではなく、あくまで証拠品、遺留品、現場、アリバイ等々から犯人を指摘する流れは良いです。
割合フェアなのではないでしょうか。
体育館は一見広く開放的な印象です。
そこで密室を作るという発想、そして密室をどうやって作るかはとても面白かったです。
犯人の動機は正直残念ですが、その後もうひと山あり、ただでは話は終わりません。
才能を感じるデビュー作だと思います。
平成生まれの作家による本格とはこうなるのかという意味でも楽しめます。
▼以下、ネタバレ感想