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ショボタン さんのレビュー一覧
ショボタンさんのページへレビュー数7件
全7件 1~7 1/1ページ
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明智小五郎の登場しない長編であり、殺人は起こるが、半分も読み進まないうちにあまりにもあっさりトリックが解明されてしまうので、多少拍子抜けするところはある。もちろんそのトリックは意外性をついたものではあるが、それは単なる「つき出し」に過ぎない。この作品の真の恐ろしさは読み進めていくごとに読者を引きずり込む、「闇」「狂気」「タブー」など、見てはいけないものへの恐怖と、それ以上にその見てはいけないものを見たいという歪んだ興味をどうしようもないほどに揺り動かされてしまう乱歩の筆力にある。
乱歩が故郷の三重を訪ねて交流した地元の風俗研究者に聞いて構想を得たと言われているが、「明智小五郎」「推理小説」の枠に縛られることなく、全く自由にのびのびと書きたいように書きまくっている。ある意味最も乱歩らしい作品である。なので好き嫌いは必ずありますが、乱歩の世界を感じたい方には必読の書。 |
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手に取った瞬間ずっしりくるボリュームに腰が引ける人もいると思うが、一気に読めてしまった。
昭和50年代から平成に至るまで、ある犯罪者の十数年に渡る逃亡と、犯罪者を操る魔性の女の物語。犯行に至る経緯は悲惨なものだが、周りに救いの手を差し伸べてくれる人間が誰一人としていなかったこと、動機となった事件が、昭和50年代としては特殊なものであったのに、平成の世の中ではもはや珍しいものではなくなったことにうすら寒い恐怖を感じた。 物語が進行し、主人公がどん底の生活からその美貌を使ってセレブにのし上がっていくにつれ、本を置いた時にいやでも目に入る表紙の古い家が、まるで光が当たるほどに昏く表れる影法師のように妙な存在感を持って浮き上がってくる。その意味では、このカバー装丁は秀逸。 昭和50年代から平成に至るまでの文化史を追って、当時を思い出して懐かしさも感じる。ドラマをみてあらすじを知っていても、絶対に読み応えのある1冊。 |
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宮部みゆきの(自分的に)最高傑作。事件のはじまり、追跡、結末と物語を追うごとに事件が大ごとになっていくサスペンスフルな展開、暴かれた犯人の抱えるあまりにも悲しい秘密。犯人が悪人ではないだけに、結末でなんだか安堵した人も多いのでは。
飽食日本の闇を描き、作中で描かれるような奈落に落ちた人間に、明日は自分もなるかもしれないという恐怖すら抱かせる、恐るべき作品。 |
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ブラウン神父ものの中でも傑作とされる「犬のお告げ」を含む短編集。密室ものが多く、またオカルティズム色の強い、しかも理路整然と解き明かされる過程は、ここからカーがヒントを得たんじゃないかと思わせる。
中でも「ムーン・クレサントの奇跡」のこのトリック。ぶったまげです。 |
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短編こそトリックが生きると言った作家がいたらしいけど、まさにそのお手本。「秘密の庭」「奇妙な足音」「アポロの眼」など、大掛かりでないけどあっと驚くような心理トリックの宝庫。
特に「折れた剣」の壮大で戦慄すべき真相は読後も深い余韻を残す。 |
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