レビュー一覧
iisan さんのレビュー一覧
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
物語は、地元イースタでの女性殺害事件の捜査と、南アのテロをめぐる謀略の二重構造で進められる。2つの作品になってもおかしくない内容で、文庫700ページの大作なので、正直、前半は読み続けるのが辛いところもあったが、二つの話のつながりがはっきりして役者が出そろった後半からは物語世界にぐんぐん引き込まれていった。
女性殺害事件の方は、いつものメンバーのキャラクターの作りこみがさらに深まったこと、悪役のキャラが際立っていること、アクションが派手になったことなどが合わさって、非常に出来の良い警察小説に仕上がっている。
また、南アのテロの方は、暗殺者小説の王道を行く構成で、これまたなかなかの傑作と言える。「解説」では、マンケルが影響を受けた作家としてジョン・ル・カレの名があがっているが、なるほどと思わせた。
作者・マンケルとしては南アの人種差別の問題を書きたかったのだろうが、一読者としては警察小説の出来のよさに満足した。