ぼくのメジャースプーン

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評判

ぼくのメジャースプーンの評価:

4.17/5点 レビュー 139件。 B ランク

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平均点4.17pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全203件 161〜180 9/11ページ
No.43
(5pt)

読み終わった後、余韻に浸れる作品

私は辻村深月さんの本を読むのはこの作品が初めてでした。
気軽な感じで読み進めていたのですが・・・
えっ?能力?
突如SF色を帯びた内容に戸惑いを隠せませんでした。
小学生の男の子の日常を書いた物だとばかり思い込んでおり、それに加えて私はあまり非現実的な小説は好んで読まないので。

しかし章が進んでいくごとにどんどん物語に引き込まれていきました。
じわっと読者の心を揺さぶるシーンがいくつもあり、何度も涙が出そうになりました。
少年も、ふみちゃんも、先生も、お母さんも。皆優しい心の持ち主で、こっちまで温かくなれるような。

読み終わった後はしばらくこの本の事が頭から離れませんでした。心にジーンと残ります。

この作者の他の作品も是非読んでみようと思っています。
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.42
(5pt)

とても面白かったです

僕は表紙が凛子だったのでつい買ってしまったという不埒な理由でしたが、時間を忘れて本に没頭出来たのは久しぶりです
自分としてはオチがもう少しインパクトのあった方がよかったのですが、これはこれでいい味を出してたと思います
主人公の小学生ならぬ発想と、苦悩の様は少し新鮮さがありましたね(某コ○ンを思いだしたり)
是非買って読んでみてください
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.41
(5pt)

とても面白かったです

僕は表紙が凛子だったのでつい買ってしまったという不埒な理由でしたが、時間を忘れて本に没頭出来たのは久しぶりです
自分としてはオチがもう少しインパクトのあった方がよかったのですが、これはこれでいい味を出してたと思います
主人公の小学生ならぬ発想と、苦悩の様は少し新鮮さがありましたね(某コ○ンを思いだしたり)
是非買って読んでみてください
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.40
(4pt)

ふみちゃんの優しさ

辻村深月の中でも屈指の良作。しかし、中途半端なファンタジー要素が入っているのでそこが受け付けない人はいるかもしれない(主人公の能力)。

所々に挟まれる回想でふみちゃんの優しさを垣間見れ、なんだか切ない。

先生やお兄さんお姉さんは「子どもたちは夜と遊ぶ」に出てくるので気になる人は是非そちらも読んでほしい。


ちなみに私はこの本を前から持っていたが、おまけカバー目当てでまた買ってしまった。カバーのリンコは文句なく可愛いのだが、リンコがこんなライトな小説を好むと思えない…。
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.39
(4pt)

ふみちゃんの優しさ

辻村深月の中でも屈指の良作。しかし、中途半端なファンタジー要素が入っているのでそこが受け付けない人はいるかもしれない(主人公の能力)。

所々に挟まれる回想でふみちゃんの優しさを垣間見れ、なんだか切ない。

先生やお兄さんお姉さんは「子どもたちは夜と遊ぶ」に出てくるので気になる人は是非そちらも読んでほしい。


ちなみに私はこの本を前から持っていたが、おまけカバー目当てでまた買ってしまった。カバーのリンコは文句なく可愛いのだが、リンコがこんなライトな小説を好むと思えない…。
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.38
(5pt)

ぼくのメジャースプーンの表紙をぼくの妻が飾っている件

安心してください。
この表紙は本来の表紙の上にさらに被せたおまけ表紙です。剥がせば本来の表紙です(なぜかおまけ表紙は縦3ミリ短い)
原作本の魅力を一切損なわずむしろ数十倍に高めただけのことです。表紙のポストカード入ってます。
発見と同時に光速でポチりました。不届き者の私が買ってすいません。
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.37
(5pt)

ぼくのメジャースプーンの表紙をぼくの妻が飾っている件

安心してください。
この表紙は本来の表紙の上にさらに被せたおまけ表紙です。剥がせば本来の表紙です(なぜかおまけ表紙は縦3ミリ短い)
原作本の魅力を一切損なわずむしろ数十倍に高めただけのことです。表紙のポストカード入ってます。
発見と同時に光速でポチりました。不届き者の私が買ってすいません。
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.36
(5pt)

ピュアすぎて胸が苦しい

うさぎの命は「器物」
この言葉が一番胸に残りました。
命って難しくて、多分人間の言葉じゃ正しい結論や
答えや意味や尊さは表せないんじゃないかな。
それでもこの世というよりは人間一人一人の中には
確実に命の天秤が存在して日々命を
計量しているんだと思います。
辛かったけど完全に世界に入ってしまった。
小学4年生の決意は、本当にすごいものです。
子供って、大人よりシンプルで素直で
まっすぐだから危なっかしい。
とても心配だった。
でもふみちゃんを大切に思う気持ちが
すごく温かいです。
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.35
(5pt)

ピュアすぎて胸が苦しい

うさぎの命は「器物」
この言葉が一番胸に残りました。
命って難しくて、多分人間の言葉じゃ正しい結論や
答えや意味や尊さは表せないんじゃないかな。
それでもこの世というよりは人間一人一人の中には
確実に命の天秤が存在して日々命を
計量しているんだと思います。
辛かったけど完全に世界に入ってしまった。
小学4年生の決意は、本当にすごいものです。
子供って、大人よりシンプルで素直で
まっすぐだから危なっかしい。
とても心配だった。
でもふみちゃんを大切に思う気持ちが
すごく温かいです。
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.34
(4pt)

罪の捉え方と、罰の与え方

『相手の潜在能力を引き出すための呪い』を使える男の子が、
仲良しの女の子にとって大切なうさぎを惨殺した男を、
同じ能力を持つ人物の助言を受けながら、自分で裁こうとするお話。

話の大半を、罪の考え方と罰の与えたに対する問答が占めます。
特に命を奪った者と、奪われた者に近しい者の、
それぞれのその後についての話は、むむ、と唸りながら読みました。
大人が聞いても考え込んでしまうような質問が多く、
非常に読み応えがあります。

声の力で他人の行動を縛る話、と言うと
『あかく咲く声(緑川ゆき著)』を思い出しますが、
あちらが「特殊能力を持つ人間」自体に焦点を当てているのに対し、
こちらは「特殊能力の運用方法」に焦点が当てられており、
特殊能力はあくまで『罪を裁くための道具』と言う印象です。


さらりと読み進めつつも、時々しっかり考えさせられるお話でした。☆4つ。
現役小学生に読ませて反応を見てみたい。
(表紙が少し禍々しいので、手に取りにくそうだけど…)
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.33
(4pt)

罪の捉え方と、罰の与え方

『相手の潜在能力を引き出すための呪い』を使える男の子が、
仲良しの女の子にとって大切なうさぎを惨殺した男を、
同じ能力を持つ人物の助言を受けながら、自分で裁こうとするお話。

話の大半を、罪の考え方と罰の与えたに対する問答が占めます。
特に命を奪った者と、奪われた者に近しい者の、
それぞれのその後についての話は、むむ、と唸りながら読みました。
大人が聞いても考え込んでしまうような質問が多く、
非常に読み応えがあります。

声の力で他人の行動を縛る話、と言うと
『あかく咲く声(緑川ゆき著)』を思い出しますが、
あちらが「特殊能力を持つ人間」自体に焦点を当てているのに対し、
こちらは「特殊能力の運用方法」に焦点が当てられており、
特殊能力はあくまで『罪を裁くための道具』と言う印象です。


さらりと読み進めつつも、時々しっかり考えさせられるお話でした。☆4つ。
現役小学生に読ませて反応を見てみたい。
(表紙が少し禍々しいので、手に取りにくそうだけど…)
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.32
(5pt)

適切な「罰」とは。

学校のうさぎを惨殺した犯人に対して、
他人に行動を強制できる能力を持つ
小学生の主人公が、「罰」を与えようとする物語。

法律上は「物」として扱われるうさぎを惨殺し、
それによって、第一発見者の生徒に精神障害を引き起こした犯人。

その罪に対する「罰」は、
うさぎと同じ目に会わせる「目には目を」の罰か。
何もせず、ただ犯人とは関わらないことが正しいのか。

「罰」を与えることの意味は。
「反省」を促すためにはどうすればよいのか。

罪に対する「罰」とは、何なのか。
そして、適切な「罰」は存在するのか。

「罰」について、
主人公の小学生と同じ視線で見つめることができます。

先を見据えた話の展開や、表現や行動が、
とても考えられており、とても、読みやすく、
内容も、深く考えさせられます。

「メジャースプーン」という、タイトルも
よく考えられていて、とても面白い!


「罰」について、深く見つめた秀逸作です。


ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.31
(5pt)

適切な「罰」とは。

学校のうさぎを惨殺した犯人に対して、
他人に行動を強制できる能力を持つ
小学生の主人公が、「罰」を与えようとする物語。

法律上は「物」として扱われるうさぎを惨殺し、
それによって、第一発見者の生徒に精神障害を引き起こした犯人。

その罪に対する「罰」は、
うさぎと同じ目に会わせる「目には目を」の罰か。
何もせず、ただ犯人とは関わらないことが正しいのか。

「罰」を与えることの意味は。
「反省」を促すためにはどうすればよいのか。

罪に対する「罰」とは、何なのか。
そして、適切な「罰」は存在するのか。

「罰」について、
主人公の小学生と同じ視線で見つめることができます。

先を見据えた話の展開や、表現や行動が、
とても考えられており、とても、読みやすく、
内容も、深く考えさせられます。

「メジャースプーン」という、タイトルも
よく考えられていて、とても面白い!


「罰」について、深く見つめた秀逸作です。


ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.30
(5pt)

この作品は別次元では

辻村深月という作家は良い意味でも悪い意味でも女性的だ。

ただの自意識過剰気味な女性が「頭のいい人はこうなんですよ」というタッチで描かれることが多く、読者としては作家の人間性が透けて見え、少々イタイ。

一方ストーリー構成はこれでもかというくらいに作り込まれ、ひたすら感嘆するのみ。


本作品では彼女の長所だけが存分に出ており、最高傑作ではないかと思う。
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.29
(5pt)

この作品は別次元では

辻村深月という作家は良い意味でも悪い意味でも女性的だ。

ただの自意識過剰気味な女性が「頭のいい人はこうなんですよ」というタッチで描かれることが多く、読者としては作家の人間性が透けて見え、少々イタイ。

一方ストーリー構成はこれでもかというくらいに作り込まれ、ひたすら感嘆するのみ。


本作品では彼女の長所だけが存分に出ており、最高傑作ではないかと思う。
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.28
(5pt)

読者の中に何かが残る物語

辻村作品のジャンルは、一般的にミステリとされることが多いですが、
独自の世界観を持っている作家さんだと思います。本作は、推理的な
要素もありますが、罪と罰に正面から取り組んだ良作です。
 
主人公の"ぼく"は小学4年生。幼なじみの"ふみちゃん"は、精神面で
周りより早く大人になっており、"ぼく"の尊敬の対象でもあります。
 
そんな"ふみちゃん"がある事件に巻き込まれ、言葉や表情を失って
しまいます。実は"ぼく"は使い方によって、人に罪を与える能力を
持っているのですが、親戚で同能力を持つ秋山先生と一週間を共に
過ごすことにより、「犯人に罰を与えるのか?」「与えるとしたら
どのような罰を与えるのか?」といったことを考えていく、という
ストーリーです。
 
物語の柱は、"ぼく"と秋山先生の授業なのですが、秋山先生は
決して指示や判断はせず、第三者の立場で色々なことを考えさせて
くれます。読者は最初の方のエピソードで"ふみちゃん"側の人間に
なっているため、おそらく最初は「能力で犯人に罰を与えたい」
という気持ちが強いと思いますが、さまざまな視点で考えさせられる
ことにより、安易な罰は与えられなくなります。
 
ミステリ的要素としては、「最終的に"ぼく"はどう動くのか?」
がありますが、罪と罰という正解の無い問題に対し、色々と
考えさせられる作品です。
 
このように書くと、非常に難しい物語に思われてしまいそうですが、
ここは辻村作品。難しい問題の中にもエンターテインメント性があり、
ページ数はまったく気になりません。お勧めです!
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.27
(5pt)

読者の中に何かが残る物語

辻村作品のジャンルは、一般的にミステリとされることが多いですが、
独自の世界観を持っている作家さんだと思います。本作は、推理的な
要素もありますが、罪と罰に正面から取り組んだ良作です。
 
主人公の"ぼく"は小学4年生。幼なじみの"ふみちゃん"は、精神面で
周りより早く大人になっており、"ぼく"の尊敬の対象でもあります。
 
そんな"ふみちゃん"がある事件に巻き込まれ、言葉や表情を失って
しまいます。実は"ぼく"は使い方によって、人に罪を与える能力を
持っているのですが、親戚で同能力を持つ秋山先生と一週間を共に
過ごすことにより、「犯人に罰を与えるのか?」「与えるとしたら
どのような罰を与えるのか?」といったことを考えていく、という
ストーリーです。
 
物語の柱は、"ぼく"と秋山先生の授業なのですが、秋山先生は
決して指示や判断はせず、第三者の立場で色々なことを考えさせて
くれます。読者は最初の方のエピソードで"ふみちゃん"側の人間に
なっているため、おそらく最初は「能力で犯人に罰を与えたい」
という気持ちが強いと思いますが、さまざまな視点で考えさせられる
ことにより、安易な罰は与えられなくなります。
 
ミステリ的要素としては、「最終的に"ぼく"はどう動くのか?」
がありますが、罪と罰という正解の無い問題に対し、色々と
考えさせられる作品です。
 
このように書くと、非常に難しい物語に思われてしまいそうですが、
ここは辻村作品。難しい問題の中にもエンターテインメント性があり、
ページ数はまったく気になりません。お勧めです!
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.26
(5pt)

てんこもりな小説

辻村深月さんの『凍りのくじら』が面白かったので買ってみたのですが、これは大当たりでした!一言でまとめると、「考えさせられ・面白い」小説でした。動物を殺したら器物破損か、人間と動物の命は同じか、反省をしない人間にはどんな罰が必要か、などなど。読んでいて、ドキッとなる部分がかなりありました。普段の生活だとあまり意識しない「罪」や「善悪」について頭を巡らされました。また、このテーマを伝える物語自信もとても魅力的でした。小学4年生の「ぼく」が凄惨な事件の所為で言葉を失った「ふみちゃん」のために、犯人に立ち向かって行く姿はすごくカッコよく、物語の世界にぐいぐい引き込まれました。辻村さんの作品が好きな人はもちろん、少し考えさせられる小説を読みたい人にぜひお勧めしたいです。
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783
No.25
(5pt)

てんこもりな小説

辻村深月さんの『凍りのくじら』が面白かったので買ってみたのですが、これは大当たりでした!一言でまとめると、「考えさせられ・面白い」小説でした。動物を殺したら器物破損か、人間と動物の命は同じか、反省をしない人間にはどんな罰が必要か、などなど。読んでいて、ドキッとなる部分がかなりありました。普段の生活だとあまり意識しない「罪」や「善悪」について頭を巡らされました。また、このテーマを伝える物語自信もとても魅力的でした。小学4年生の「ぼく」が凄惨な事件の所為で言葉を失った「ふみちゃん」のために、犯人に立ち向かって行く姿はすごくカッコよく、物語の世界にぐいぐい引き込まれました。辻村さんの作品が好きな人はもちろん、少し考えさせられる小説を読みたい人にぜひお勧めしたいです。
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)より
4062763303
No.24
(5pt)

人を殺してなんで悪いんですか?

「人を殺してなんで悪いんですか?」こういう質問が出ること自体が、大人の、教育制度の、社会の敗北だ、という意見を聞いたことがある。そして、丁度サカキバラ事件のころだよな、こういう質問が世に流布した感性って。ああ・・・その世代の、この系統の問いが根付いてからの物語だなーと思ったのが最初の印象。この作家さんが、教育学部を出ているのは非常によく分かりました。つまりは子供の内面世界で、この「問い」が不透明で消えて行ってしまうことを避けたいんだと思うんですよ、この作家は。いいかえれば、答えが出るとは言わないが、この「人を殺してなんで悪いんですか?」という問いの部分、、、いってもれば、これは後悔が存在しないという悪意に対して、どう対処するか?、本当に人間はそうあれるのかを、「それを見ている子供の視点」にとってどうあることなのか?ということを描いている作家さんなんだと僕は思うのです。辻村深月さんという人の、作家としての出発点にして、もっとも表現したいところは「そこ」だと断言できます。どちらも「後悔のない悪意」について、非常に執拗な理解や描写のプロセスが続きます。実際には、後悔がない、というのは、「ラスボスがいない」という状況であって、社会学者の宮台真司さんは「底が抜けた」とか「透明な」という表現を当時していました。そうそう『十二国記』の最新作である『落照の獄』の話も全く同じ話ですね。これも、後悔のない悪意に対して、社会はどうあるべきか?という問いを発した作品です。そして、これがテーマが故に、この人の描写は非常にわかりやすい。そこがたまりません。このテーマをより追い詰めてほしいと思います。ちなみに、あまりの藤子・F・不二雄先生への深い愛に貫かれていて、僕は、涙がとまりませんでした。
ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス)より
4061824783