■スポンサードリンク


砂の城の殺人



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
砂の城の殺人 創元推理文庫

砂の城の殺人の評価: 2.40/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.40pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

もったいない

 非常にツッコミどころが多く、本筋が始まるまでに主人公の不自然なまでに他人に流されやすい性格が、性格描写というより単なるご都合主義にしか見えなくて困ります。例えば、友人が無理やりついてくるシーンは友人も主人公も雇用主も異常に不自然です。また次々に殺人が起こるなか、犯人が誰かの目星もだいたい付いているのに、戻って来ない人間を心配するでもなくのんびりしすぎなのでは…?と緊迫する要素がまったくないため、本来怖さを感じるべき嵐の山荘シチュイエーションのなかで怖さをまったく感じないのも残念な箇所でした。レギュラーの生命は絶対安全的な作者の安心が見え透いてる感じが透けて見えてがっかりです(状況は実はそうでもなかったのに、文章からその緊迫感が伝わりませんでした)
 要所要所で細かい部分が非常に気になるため、謎周辺部分で「おや?」と思わせるべきことが埋もれて、これも作者の不注意な書き方なんだろうと思わせるのは、謎の隠し方としては拙いのではないかと思いました。
 さてありきたりと酷評されてる殺人事件に関する謎とミスリードと真実、殺人に至るまでの人間関係の二点ですが、私はけっこう良かったと思います。フーダニットに関しては犯人・真相・目的は早い段階で割れますが、ハウダニット周辺はよく出来てたと思います。悪かったのは小説部分での不注意さで、ひとつふたつならまだしもツッコミの手が休む間もないのはやはり頂けません。非常にアンバランスな感じで、そこに大化けする可能性が見えるのですが、残念ながらそれは本作ではなかったようです。
 気になる作家なので次作も読みます。
砂の城の殺人 創元推理文庫Amazon書評・レビュー:砂の城の殺人 創元推理文庫より
4488466036
No.1:
(3pt)

「砂の城」≒廃墟

▼あらすじ
 行方不明になった父を捜すための資金稼ぎとして、
 日々アルバイトに励む、高校1年生の倉西美波。
 今回は「二日で五万円」で、廃墟専門カメラマン・阿賀野瑞姫の撮影助手をすることになる。
 親友の直海と修矢の飼い猫であるケンゾウと共に、向かった先は、
 今にも崩れ落ちそうな〈砂の城〉――瑞姫の実家である宇賀神邸。
 そこで美波たちを待っていたのは、行方知れずになっていた瑞姫の母のミイラだった!!
▼感想
 今回は、〈嵐の山荘〉もの。
 密室殺人やアリバイトリック、意図せざる不可能状況といった正統派の道具立て
 に加え、移動する死体、夜中のプールから宙に浮かぶ人影、といった怪異により、
 〈館〉ものとしてのサスペンスが高められています。
 ただ、登場人物が少なく、犯人の動機もはっきりしているため、
 “意外な結末(犯人)”を望む読者には、退屈かもしれません。
 作者の施した伏線や手がかりから、不可能状況を
 推理する=〈ハウダニット〉を楽しめる人向きでしょう。
 なお、本作ではケンゾウの“三毛猫ホームズ”的活躍や、
 直海とかのこ、それぞれの個性が発揮された“素人探偵”
 ぶりなど、レギュラーキャラに見せ場が用意されています。
 (その煽りをくって、今回の修矢はやや影が薄いですが)
 美波の“父親捜し”にも進展がみえた本作。
 次回からは外国が舞台になるのか、これまで通り、バイト→
 事件というパターンが踏襲されるのか、気になるところです。
 
砂の城の殺人 創元推理文庫Amazon書評・レビュー:砂の城の殺人 創元推理文庫より
4488466036

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!