雪の断章

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評判

雪の断章の評価:

4.18/5点 レビュー 60件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.18pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全143件 81〜100 5/8ページ
No.63
(5pt)

思い出の本です

思い出の本です。 恋愛小説でもあり、ミステリーでもあり。 中学生の頃、斉藤由貴さんが好きで、この原作の映画に出演すると知って、本当は映画館に行って観たかったのですが、中学生の私にとって映画料金は高く、断念し、代わりに本を買って読みました。 私にしては珍しく、何度も何度も読んだ本です。 Kindle版を見つけたので、購入し久しぶりに読み返しましたが、やっぱり、静かに、キュンとします。 また、数年後、読み返すことでしょう。
雪の断章 (佐々木丸美コレクション) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (佐々木丸美コレクション)より
4835442695
No.62
(4pt)

現実感のなさを補う1点のリアリティに支えられた世界

これもタイトルだけ知っていた作品。通勤電車の中で読んでいる人がいて、肩越しに読めた終盤の内容が気になり、その前後を読みたくて購入しました。ただの少女趣味な小説かもしれないけれど、こういう偶然でもないと読むことはないだろうから、まあ時間と費用の無駄は覚悟でという程度の興味です。

実際に読んでみると、19世紀英米の少女小説のような現実味の薄い設定--洗練されてはいるけれど特徴的な少女の一人称文体と、周囲の人物が常に主人公だけを注目しているかのようなエピソードの重ね方が、その現実味の薄さをより強調している印象です。
であるにもかかわらず、何故こんなにきちんと読ませるのだろうありえない、と批判する気には何故かならないのです。
少女の境遇をめぐる現実感のなさも、殺人事件の捜査の甘さも、札幌という雪の多い街を舞台に、マルシャークの「森は生きている」のモチーフを引用したファンタジックな舞台装置のおかげもあって、ひとつの作品世界として十分納得できるものとなっています。
本書の刊行から40年も経過しているというのも良い方に出ているかもしれません。この時代の価値観(全共闘後のロストジェネレーション?)では、こういうこともあったのかな、とすんなり受け入れられた部分もあるので。

また、思い込みが強い主人公に対し、周囲の人物が感情的には寄り添い愛しながらもその姿勢を無条件に受け入れることはしていない、この1点のリアリティが凡百の若い女性向け小説と一線を画しているところでしょう。

この作家を続けて読むか、と問われると今は態度保留にしたいですが、私の本棚にあっては孤高の輝きを持つ思わぬ収穫でした。
雪の断章 Amazon書評・レビュー: 雪の断章より
406130349X
No.61
(4pt)

現実感のなさを補う1点のリアリティに支えられた世界

これもタイトルだけ知っていた作品。通勤電車の中で読んでいる人がいて、肩越しに読めた終盤の内容が気になり、その前後を読みたくて購入しました。ただの少女趣味な小説かもしれないけれど、こういう偶然でもないと読むことはないだろうから、まあ時間と費用の無駄は覚悟でという程度の興味です。

実際に読んでみると、19世紀英米の少女小説のような現実味の薄い設定--洗練されてはいるけれど特徴的な少女の一人称文体と、周囲の人物が常に主人公だけを注目しているかのようなエピソードの重ね方が、その現実味の薄さをより強調している印象です。
であるにもかかわらず、何故こんなにきちんと読ませるのだろうありえない、と批判する気には何故かならないのです。
少女の境遇をめぐる現実感のなさも、殺人事件の捜査の甘さも、札幌という雪の多い街を舞台に、マルシャークの「森は生きている」のモチーフを引用したファンタジックな舞台装置のおかげもあって、ひとつの作品世界として十分納得できるものとなっています。
本書の刊行から40年も経過しているというのも良い方に出ているかもしれません。この時代の価値観(全共闘後のロストジェネレーション?)では、こういうこともあったのかな、とすんなり受け入れられた部分もあるので。

また、思い込みが強い主人公に対し、周囲の人物が感情的には寄り添い愛しながらもその姿勢を無条件に受け入れることはしていない、この1点のリアリティが凡百の若い女性向け小説と一線を画しているところでしょう。

この作家を続けて読むか、と問われると今は態度保留にしたいですが、私の本棚にあっては孤高の輝きを持つ思わぬ収穫でした。
雪の断章 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (創元推理文庫)より
4488467040
No.60
(4pt)

現実感のなさを補う1点のリアリティに支えられた世界

これもタイトルだけ知っていた作品。通勤電車の中で読んでいる人がいて、肩越しに読めた終盤の内容が気になり、その前後を読みたくて購入しました。ただの少女趣味な小説かもしれないけれど、こういう偶然でもないと読むことはないだろうから、まあ時間と費用の無駄は覚悟でという程度の興味です。

実際に読んでみると、19世紀英米の少女小説のような現実味の薄い設定--洗練されてはいるけれど特徴的な少女の一人称文体と、周囲の人物が常に主人公だけを注目しているかのようなエピソードの重ね方が、その現実味の薄さをより強調している印象です。
であるにもかかわらず、何故こんなにきちんと読ませるのだろうありえない、と批判する気には何故かならないのです。
少女の境遇をめぐる現実感のなさも、殺人事件の捜査の甘さも、札幌という雪の多い街を舞台に、マルシャークの「森は生きている」のモチーフを引用したファンタジックな舞台装置のおかげもあって、ひとつの作品世界として十分納得できるものとなっています。
本書の刊行から40年も経過しているというのも良い方に出ているかもしれません。この時代の価値観(全共闘後のロストジェネレーション?)では、こういうこともあったのかな、とすんなり受け入れられた部分もあるので。

また、思い込みが強い主人公に対し、周囲の人物が感情的には寄り添い愛しながらもその姿勢を無条件に受け入れることはしていない、この1点のリアリティが凡百の若い女性向け小説と一線を画しているところでしょう。

この作家を続けて読むか、と問われると今は態度保留にしたいですが、私の本棚にあっては孤高の輝きを持つ思わぬ収穫でした。
雪の断章 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (講談社文庫)より
4061831364
No.59
(4pt)

雪の断章

綺麗な状態で、良かったと思います。 楽しんで、読んでいます。 また、機会かあれば、利用したいと思います。
雪の断章 Amazon書評・レビュー: 雪の断章より
406130349X
No.58
(4pt)

雪の断章

綺麗な状態で、良かったと思います。 楽しんで、読んでいます。 また、機会かあれば、利用したいと思います。
雪の断章 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (創元推理文庫)より
4488467040
No.57
(4pt)

雪の断章

綺麗な状態で、良かったと思います。 楽しんで、読んでいます。 また、機会かあれば、利用したいと思います。
雪の断章 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (講談社文庫)より
4061831364
No.56
(4pt)

親のいない飛鳥の人生を応援したくなる!!

中3の時に友達のススメで読みました。 その時は図書館から借りました。 北海道の話なので北海道民として場所の想像がつくのも楽しいです。 そして飛鳥の成長を応援したくなります。 佐々木丸美さんの言葉が優しくて好きなのでとても癒されました。
雪の断章 (佐々木丸美コレクション) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (佐々木丸美コレクション)より
4835442695
No.55
(3pt)

これは推理小説なのか?何より平和と愛を感じる。欠点は、女性作家特有の「それ」である

女性作家には特有の「それ」がある。

もちろん、ない女性作家もいますけどね。

わかる人ならわかるだろう。

作家が登場人物に対し、お人好しになってしまう現象が起こっているのだ。

登場人物が登場人物にお人好しになるのは別に構わない。

この作品でも、登場人物の言動にはひどいというほど違和感はなかった。
しかし、作家が登場人物を甘やかしている。

長所は、ジャンルを超えた美しき世界を見た、と思った。

先ほど批判しておいて難だがページを読む指が止まらなかった。

成長物語が好きなワタクシ。
思い出話など聞くのが大好きなのです。

この作品には温かさがずっとある。

まあ、それしかないけど。

作品にキレイさを求める人間にはいいだろう。

小説としては普通かな。
雪の断章 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (創元推理文庫)より
4488467040
No.54
(3pt)

これは推理小説なのか?何より平和と愛を感じる。欠点は、女性作家特有の「それ」である

女性作家には特有の「それ」がある。

もちろん、ない女性作家もいますけどね。

わかる人ならわかるだろう。

作家が登場人物に対し、お人好しになってしまう現象が起こっているのだ。

登場人物が登場人物にお人好しになるのは別に構わない。

この作品でも、登場人物の言動にはひどいというほど違和感はなかった。
しかし、作家が登場人物を甘やかしている。

長所は、ジャンルを超えた美しき世界を見た、と思った。

先ほど批判しておいて難だがページを読む指が止まらなかった。

成長物語が好きなワタクシ。
思い出話など聞くのが大好きなのです。

この作品には温かさがずっとある。

まあ、それしかないけど。

作品にキレイさを求める人間にはいいだろう。

小説としては普通かな。
雪の断章 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (講談社文庫)より
4061831364
No.53
(3pt)

これは推理小説なのか?何より平和と愛を感じる。欠点は、女性作家特有の「それ」である

女性作家には特有の「それ」がある。

もちろん、ない女性作家もいますけどね。

わかる人ならわかるだろう。

作家が登場人物に対し、お人好しになってしまう現象が起こっているのだ。

登場人物が登場人物にお人好しになるのは別に構わない。

この作品でも、登場人物の言動にはひどいというほど違和感はなかった。
しかし、作家が登場人物を甘やかしている。

長所は、ジャンルを超えた美しき世界を見た、と思った。

先ほど批判しておいて難だがページを読む指が止まらなかった。

成長物語が好きなワタクシ。
思い出話など聞くのが大好きなのです。

この作品には温かさがずっとある。

まあ、それしかないけど。

作品にキレイさを求める人間にはいいだろう。

小説としては普通かな。
雪の断章 Amazon書評・レビュー: 雪の断章より
406130349X
No.52
(1pt)

待っていたのに

送金したのに
送ってこなかった最悪
その後の対応は良かったけど
残念です
雪の断章 (1975年) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (1975年)より
B000J98Y96
No.51
(1pt)

待っていたのに

送金したのに
送ってこなかった最悪
その後の対応は良かったけど
残念です
雪の断章 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (創元推理文庫)より
4488467040
No.50
(1pt)

待っていたのに

送金したのに
送ってこなかった最悪
その後の対応は良かったけど
残念です
雪の断章 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (講談社文庫)より
4061831364
No.49
(1pt)

待っていたのに

送金したのに 送ってこなかった最悪 その後の対応は良かったけど 残念です
雪の断章 Amazon書評・レビュー: 雪の断章より
406130349X
No.48
(5pt)

『雪の断章』は、推理小説というより、優れた成長小説・恋愛小説だ

我が家のハナミズキが咲き出したので、今日の散策はハナミズキを辿ることにしました。日米の友情という歴史的背景を持つハナミズキの白やピンクの花(正しくは総苞)が、あちこちの街路や庭で咲いていることに、思ったより多く植えられているわね、と女房も新たな発見を喜んでいます。因みに、本日の歩数は14,187でした。

閑話休題、佐々木丸美の作品を初めて手にしました。『雪の断章』(佐々木丸美著、創元推理文庫)は、著者も評者も読者も推理小説として扱っていますが、私は異なる印象を持ちました。これは、主人公・倉折飛鳥のビルドゥングスロマン(成長小説)であり、恋愛小説だと思うのです。

飛鳥は、あすなろ学園という札幌の孤児院で育ち、6歳の時に本間家という裕福な家にもらわれていきますが、お手伝い同然にこき使われた上に、奈津子という同い年の娘や家族から事ある毎に徹底的に苛め抜かれます。その仕打ちに耐えかねて、7歳になった厳冬のある日、とうとう本間家を飛び出すのですが、この時、札幌の大通り公園で、滝杷祐也という青年と運命的な出会いをします。

「不幸はナイフのようなものだという。刃をもてば手が切れるけれど逆手に持てば利用出来る、と。6歳の私にまだその智恵はなかった。指を切り、心を切り、その幼い鮮血は点々と雪を染めていった」。

「たくさんの人、たくさんの出来事に戸惑いながら私は大きくなった。本間家を忘れることは出来なかったけれど、築きあげられてゆく現在の幸福で、あれほど強烈だった記憶がしだいにうすれた。そしてまた、時々、あすなろ学園を思い出した。何の痛痒もない平凡な生活、しかし、あそこが私の故郷であり出生と生い立ちを物語る家であることにちがいはない。決して卑下すまい」。

「中学生になると顔も身体も少しずつ変った。色が白いだけではなく唇の赤味が濃くなったようだし、目の黒さがひきたってきた。ショートカットの髪のせいか、きつい顔立ちになった。それと反対に胸はふくらみ、足も手もしなやかにのびて、身体の線は優しくなった」。

「人はやはり勇気だけでは道を歩めない。勇気を育てる愛と、愛をつつむ灯がなくてはならない」。

「奈津子さんの姉が、つまり本間聖子さんが同じアパートに越して来た時に私は初めて知ったのだ、私と本間家との宿命を」。

「聖子さんは死んでいた。一一○番に通報され、ただちに捜査が開始された」。

「尊敬と畏怖にいつの間にか恋がしのび込み知らずに暮してきた日を辿りながらそばに腰をおろしていたい。気がついてくれなくてもいい、祐也さんが在るだけで充分幸せだったのだから。誰に奪われようと焦がした思慕は私だけのものだし、楽しかった昔も私だけのものだ。一方的な記憶が深く燃えている、そんな幽かなつなぎ合わせを、もう一度確認して心にしまい込む時間がほしい。そうする前に私の夢をこわすのは許して下さい」。

懸命に生きる飛鳥の幸せを祈らずにいられません。
雪の断章 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (創元推理文庫)より
4488467040
No.47
(5pt)

『雪の断章』は、推理小説というより、優れた成長小説・恋愛小説だ

我が家のハナミズキが咲き出したので、今日の散策はハナミズキを辿ることにしました。日米の友情という歴史的背景を持つハナミズキの白やピンクの花(正しくは総苞)が、あちこちの街路や庭で咲いていることに、思ったより多く植えられているわね、と女房も新たな発見を喜んでいます。因みに、本日の歩数は14,187でした。

閑話休題、佐々木丸美の作品を初めて手にしました。『雪の断章』(佐々木丸美著、創元推理文庫)は、著者も評者も読者も推理小説として扱っていますが、私は異なる印象を持ちました。これは、主人公・倉折飛鳥のビルドゥングスロマン(成長小説)であり、恋愛小説だと思うのです。

飛鳥は、あすなろ学園という札幌の孤児院で育ち、6歳の時に本間家という裕福な家にもらわれていきますが、お手伝い同然にこき使われた上に、奈津子という同い年の娘や家族から事ある毎に徹底的に苛め抜かれます。その仕打ちに耐えかねて、7歳になった厳冬のある日、とうとう本間家を飛び出すのですが、この時、札幌の大通り公園で、滝杷祐也という青年と運命的な出会いをします。

「不幸はナイフのようなものだという。刃をもてば手が切れるけれど逆手に持てば利用出来る、と。6歳の私にまだその智恵はなかった。指を切り、心を切り、その幼い鮮血は点々と雪を染めていった」。

「たくさんの人、たくさんの出来事に戸惑いながら私は大きくなった。本間家を忘れることは出来なかったけれど、築きあげられてゆく現在の幸福で、あれほど強烈だった記憶がしだいにうすれた。そしてまた、時々、あすなろ学園を思い出した。何の痛痒もない平凡な生活、しかし、あそこが私の故郷であり出生と生い立ちを物語る家であることにちがいはない。決して卑下すまい」。

「中学生になると顔も身体も少しずつ変った。色が白いだけではなく唇の赤味が濃くなったようだし、目の黒さがひきたってきた。ショートカットの髪のせいか、きつい顔立ちになった。それと反対に胸はふくらみ、足も手もしなやかにのびて、身体の線は優しくなった」。

「人はやはり勇気だけでは道を歩めない。勇気を育てる愛と、愛をつつむ灯がなくてはならない」。

「奈津子さんの姉が、つまり本間聖子さんが同じアパートに越して来た時に私は初めて知ったのだ、私と本間家との宿命を」。

「聖子さんは死んでいた。一一○番に通報され、ただちに捜査が開始された」。

「尊敬と畏怖にいつの間にか恋がしのび込み知らずに暮してきた日を辿りながらそばに腰をおろしていたい。気がついてくれなくてもいい、祐也さんが在るだけで充分幸せだったのだから。誰に奪われようと焦がした思慕は私だけのものだし、楽しかった昔も私だけのものだ。一方的な記憶が深く燃えている、そんな幽かなつなぎ合わせを、もう一度確認して心にしまい込む時間がほしい。そうする前に私の夢をこわすのは許して下さい」。

懸命に生きる飛鳥の幸せを祈らずにいられません。
雪の断章 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (講談社文庫)より
4061831364
No.46
(2pt)

現実味に乏しく、違和感を感じた

引き取られた家でのつらい仕打ちに耐えかね逃げ出した孤児の飛鳥。そんな彼女を救ったのは、滝杷祐也という青年だった。彼は、2年前5歳だった飛鳥が迷子になったところを助けてくれた青年だった!飛鳥は祐也に引き取られることになったのだが・・・。

正直、読んでいてずっと違和感を感じた。まず、飛鳥の境遇だが、引き取られた家で学校へも行かせてもらえずこき使われるという設定には疑問を感じる。かなり昔に書かれた作品だとはいえ、この設定はあり得ない気がした。それに、飛鳥を引き取って育てようとする20代の青年・・・。これもあり得ないのでは?引き取られた後の飛鳥の生活や彼女と関わる人たちの人物設定もいまいちだ。
また、飛鳥という人間にも全く魅力を感じない。かわいそうな境遇なのは分かるが、感情移入できない。それどころか、彼女の心情の描写を読み、反発を感じた。自分勝手過ぎないか?
作者は、読み手のことを考えず、読み手に何を伝えるでもなく、まるで、自分の文章に陶酔しているかのように文章を書き連ねているだけのような気がする。起きた事件も現実味がないし、ラストにも感動がない。高評価の作品ということで読んでみたが、全くの期待外れに終わってしまった。私には合わなかった。
雪の断章 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (創元推理文庫)より
4488467040
No.45
(2pt)

現実味に乏しく、違和感を感じた

引き取られた家でのつらい仕打ちに耐えかね逃げ出した孤児の飛鳥。そんな彼女を救ったのは、滝杷祐也という青年だった。彼は、2年前5歳だった飛鳥が迷子になったところを助けてくれた青年だった!飛鳥は祐也に引き取られることになったのだが・・・。

正直、読んでいてずっと違和感を感じた。まず、飛鳥の境遇だが、引き取られた家で学校へも行かせてもらえずこき使われるという設定には疑問を感じる。かなり昔に書かれた作品だとはいえ、この設定はあり得ない気がした。それに、飛鳥を引き取って育てようとする20代の青年・・・。これもあり得ないのでは?引き取られた後の飛鳥の生活や彼女と関わる人たちの人物設定もいまいちだ。
また、飛鳥という人間にも全く魅力を感じない。かわいそうな境遇なのは分かるが、感情移入できない。それどころか、彼女の心情の描写を読み、反発を感じた。自分勝手過ぎないか?
作者は、読み手のことを考えず、読み手に何を伝えるでもなく、まるで、自分の文章に陶酔しているかのように文章を書き連ねているだけのような気がする。起きた事件も現実味がないし、ラストにも感動がない。高評価の作品ということで読んでみたが、全くの期待外れに終わってしまった。私には合わなかった。
雪の断章 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 雪の断章 (講談社文庫)より
4061831364
No.44
(5pt)

『雪の断章』は、推理小説というより、優れた成長小説・恋愛小説だ

我が家のハナミズキが咲き出したので、今日の散策はハナミズキを辿ることにしました。日米の友情という歴史的背景を持つハナミズキの白やピンクの花(正しくは総苞)が、あちこちの街路や庭で咲いていることに、思ったより多く植えられているわね、と女房も新たな発見を喜んでいます。因みに、本日の歩数は14,187でした。

閑話休題、佐々木丸美の作品を初めて手にしました。『雪の断章』(佐々木丸美著、創元推理文庫)は、著者も評者も読者も推理小説として扱っていますが、私は異なる印象を持ちました。これは、主人公・倉折飛鳥のビルドゥングスロマン(成長小説)であり、恋愛小説だと思うのです。

飛鳥は、あすなろ学園という札幌の孤児院で育ち、6歳の時に本間家という裕福な家にもらわれていきますが、お手伝い同然にこき使われた上に、奈津子という同い年の娘や家族から事ある毎に徹底的に苛め抜かれます。その仕打ちに耐えかねて、7歳になった厳冬のある日、とうとう本間家を飛び出すのですが、この時、札幌の大通り公園で、滝杷祐也という青年と運命的な出会いをします。

「不幸はナイフのようなものだという。刃をもてば手が切れるけれど逆手に持てば利用出来る、と。6歳の私にまだその智恵はなかった。指を切り、心を切り、その幼い鮮血は点々と雪を染めていった」。

「たくさんの人、たくさんの出来事に戸惑いながら私は大きくなった。本間家を忘れることは出来なかったけれど、築きあげられてゆく現在の幸福で、あれほど強烈だった記憶がしだいにうすれた。そしてまた、時々、あすなろ学園を思い出した。何の痛痒もない平凡な生活、しかし、あそこが私の故郷であり出生と生い立ちを物語る家であることにちがいはない。決して卑下すまい」。

「中学生になると顔も身体も少しずつ変った。色が白いだけではなく唇の赤味が濃くなったようだし、目の黒さがひきたってきた。ショートカットの髪のせいか、きつい顔立ちになった。それと反対に胸はふくらみ、足も手もしなやかにのびて、身体の線は優しくなった」。

「人はやはり勇気だけでは道を歩めない。勇気を育てる愛と、愛をつつむ灯がなくてはならない」。

「奈津子さんの姉が、つまり本間聖子さんが同じアパートに越して来た時に私は初めて知ったのだ、私と本間家との宿命を」。

「聖子さんは死んでいた。一一○番に通報され、ただちに捜査が開始された」。

「尊敬と畏怖にいつの間にか恋がしのび込み知らずに暮してきた日を辿りながらそばに腰をおろしていたい。気がついてくれなくてもいい、祐也さんが在るだけで充分幸せだったのだから。誰に奪われようと焦がした思慕は私だけのものだし、楽しかった昔も私だけのものだ。一方的な記憶が深く燃えている、そんな幽かなつなぎ合わせを、もう一度確認して心にしまい込む時間がほしい。そうする前に私の夢をこわすのは許して下さい」。

懸命に生きる飛鳥の幸せを祈らずにいられません。
雪の断章 Amazon書評・レビュー: 雪の断章より
406130349X