コンタクト・ゾーン
評判
コンタクト・ゾーンの評価:
3.92/5点 レビュー 26件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21〜26 2/2ページ
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3.92/5点 レビュー 26件。 B ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
そんな彼女らの楽しみは年二回の海外旅行だ。しかし、今回はいつもと違った。旅行先の東南アジアの架空のビーチリゾートが、過激な革命運動に巻き込まれてしまったのだ。その混乱と戦乱の場を彼女らがサバイバルしていく過程で、日本では見いだせなかったユートピアを見いだすのである。 東南アジア島嶼部の内部に、自給自足可能な豊かな村人たちの生活があったのだ!
篠田節子の示すユートピアは、男性中心のイデオロギーの過剰を、断固として批判したものである。イスラム原理主義か反イスラムか、民族解放か帝国主義かといったイデオロギー闘争は、実は男たちの政治権力闘争にすぎないではないか、女たちがコミットするには価しないものだ、というわけである。むしろ、地に根ざした、村人たちの共同体こそが信頼に足るというわけだ。
なお、小説上の三人の日本女性たちは、帰国後、日本社会からバッシングを受けることになるのだが、まさに最近のヴォランティア・バッシングを想起させる。ボランティア的生き方を許容しない日本社会を、篠田はすでに先取りする形で問題提示していたとはいえまいか。
ちょっと残念だったのは、篠田が丁寧に描いた東南アジア島嶼部は、現実にはあり得ない設定だということである。たとえば、閉鎖的共同体でありながら、英語が通じる開放的社会というのはちょっと矛盾している。あるいはマレー社会に、食糧を自給できる豊かな村なんて、あるだろうか。どうせ架空のユートピア社会を描くのならば、もう少しその説明を簡略化したほうが、読者には親切ではなかっただろうか。そのため、減点1.5としたい。