1Q84

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評判

1Q84の評価:

3.66/5点 レビュー 983件。 D ランク

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平均点3.66pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全716件 361〜380 19/36ページ
No.356
(5pt)

BOOK3を読みあぐねている方へ

『ねじまき鳥クロニクル』はこの作品『1Q84』と同じく第1巻と第2巻がまとめて書かれ、続いて第3巻が執筆されました。 その理由として、「当初は2巻で完結されるはずだったが、ストーリー自身が書かれることを望み、僕に訴えかけた」ということを著者は語っています。 今作のBOOK3も同じ理由で書かれたのではないでしょうか。 ストーリーが「付け加えられた」点において批判の声も上がっているようですが、私のようなあまり賢くない人間にとっては、著者自身から「そうであったかもしれない」世界により深く入るための乗り継ぎ切符をもらったような気持ちになり、最後まで興味深く読み進めることが出来ました。 作中でタマルが言っていたように、物事に正解があるかどうかなど誰にも分からないことですが、語られるべきストーリーが語られ、著者によって読者の前に新たな道が(おそらく機械など使わず、ランニングスニーカーを履いた足で一歩一歩踏み慣らして)舗装されたことは、決して間違ったことではないでしょう。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.355
(5pt)

物語の本質

BOOK 2の帯にも書かれている、教団のリーダーの言葉。
「心から一歩も外に出ないものごとは、この世界にはない。
心から出ないものごとは、そこに別の世界を作り上げていく」
この言葉が物語の本質を表している。
これは徹底した唯心論であり、宗教というものにも繋がり
信仰の<信>ということにも深くリンクしているように思う。
僕は村上さんのファンというほどではないが、いくつかの作品は読んでいる。
その中でもこの1Q84は、恋愛、ミステリー、なにより作者の思想が詰まった
かなり個性的な作品だと感じた。まだ沢山の謎が残っているが、それはそれで明らかにならない
ほうがいい。全部を説明すると興醒めしてしまう。そういうところをちゃんとわかっている
のが村上春樹の良さでもある。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.354
(5pt)

案じていた謎が解かれたようですが、

今、振り返るとBOOK1は三段跳びの助走とホップでしょうか?BOOK2はステップ、ジャンプでしょうか。僕のような読者は、その時に続くであろう物語を期待して待ちました。BOOK3は時間をおいて、着地しました。僕にもわかるように、謎解きがなされていますが、本当にこれで終わりで、村上春樹先生は、読者に何を伝えたいのかは、わからなかったです!
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.353
(5pt)

ものすごい世界観

あんなに分厚い本なのに、一気に読んでしまいました・・・
還暦を過ぎた人間が、こんなにパワーがあり、社会現象を起こす本を書くとは。
すごい。の一言につきます。
この世界観につかり、読み終わるのが惜しかったけど
読み進めずにはいられない。
小説を読む醍醐味を味わいました。
4は出るのかな。楽しみ。青豆さん頑張ってほしい。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.352
(5pt)

体感的な共感がある(部分がある)から、次も読むだろう。

10歳の頃の、子供から大人の性へ未分化の、そのあたりの体験をずっと忘れない人は、多いのか、少ないのか?
個人的な体感と重なる、そういう人が多いから売れているのかどうか?
人生は不条理だらけで、理屈では、生きる意味など見つからない。アナタが生きているこの世だから私も生きていよう。生きる意味はそれでいいのだと思う。
Book4以降も続くのかしらん?
原理主義的でも、規範的でもない温かさ。登場人物の体温を想像しつつ気配を楽しんでいる。
インターネットと携帯のない世界も好き。(とネットで投稿しているけれど。)
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.351
(4pt)

BOOK4が出るまで断定的な評価はできませんが。

村上春樹氏は、1970年前後の混沌と乾いた日本の空気が生み出した偉大な作家だけれど、
この小説が、現在の世の中の空気を捉えて描いているつもりであれば、今回の小説は
失敗だったのではないかと思う(今のところ)。
1Q84は、味わいのある登場人物や、物語の展開を追う面白さがあり、ところどころ
村上氏独自のユーモアな表現や格言があるが、それ以上でも以下でもない気がした。
この作品をきっかけに村上春樹氏に興味を持ち、前作のBOOK1 BOOK2から読んで
いる読者には、村上氏を知るには十分なものになっているけれど、ねじまき鳥以前を
好む読者にとっては、物足りないものになっているように感じる。
ねじまき鳥以前のデタッチメントから、以降のコミットメントと村上は意識を変えて
いると言うが、そのコミットメントという言葉を映す小説からは、デタッチメントを
映していたときの小説のような、読者に対する文章(物語)の浸透力が弱いように思う。
それは、村上氏が今の世の中の空気を掴み物語を綴る作家ではなく、あくまで1970年前後
に生きる作家であることの限界ではないかと思うのは私だけだろうか。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.350
(5pt)

エッソ看板の虎は新たなる世界への謎賭け?

村上春樹さん作品のド素人ですが(だから?)自分なりのペースで読みやすい良い作品でした。
ただ前回までは2or4章毎のペースでしたが、今回は"牛河"さんのおかげ(?)で3章毎ペースになりました。。。
圧倒的で衝撃的で絶望的なBOOK1,2に対し、今回のBOOK3では馴染んだ登場人物達が自ら解毒剤的に物語を導き解決
していってくれた感じでした。同じ作品ですが1,2と3は"別モノ"的な読みごこちがまた良かったと思います。
好みはあると思いますが…やはり ”BOOK3 出てくれてありがとう”が素直な感想です。
程よい謎を残した心地よい"完結"的な雰囲気と更なるストーリー&謎解きへの"継続"をまだまだ期待させる感じは
海外ドラマ『LOST』シーズン3(作品全体的な世界観もなんとなく)に似た感じでした。
『LOST』ファンはこの作品に親近感を感じるのでは無いかと思います。逆もまた。
余談ですがエッソ看板の虎の向きの謎賭けは…翌年1985年の阪神"タイガース"優勝への予兆をパロったものでしょうか???
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.349
(4pt)

村上版「失われた時を求めて」(長さが)の予兆?

物語の射程距離が途方もなく長いことが、いよいよ明らかになってきたような気がする。
Book1と2を読んだ時点で「4巻まではいくかな」と思っていたけど、
これは4巻じゃ終わらないな、という気がしてきた。
埴谷雄高の『死霊』みたいに、村上春樹のライフワークになっていくんじゃないだろうか。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.348
(5pt)

読ませる、引きずり込まれる。でもまだ全容は見てない気がする・・・

BOOK3は目次を見ず(先入観を排除)いきなり本文に入り、思わず「そういうふうに来るの・・・」と言っていた。私にとっては思いがけない冒頭。そのまま引きずり込まれ、家事・介護・仕事の中この本で2回は泣き2日で読了。読ませる力に驚く。私の心に潜む"揺れるもの"を自覚する。
牛河、タマル、ふかえり、天吾の父が何者であるかが、見えてくるBOOK3。新たな空気さなぎが何のドウタを見せるのか?予想される新たな登場人物の安否は?私はまだ1Q84年から出られず夜空に月の数を確認する。BOOK4が待たれます。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.347
(4pt)

第二次ノルウェイの森現象

かつてノルウェイの森で爆発的に売れてしまい、ひと頃はあまりの売れっ子
作家ぶりに正当な評価を受けづらくなっていましたが、またその現象が起きそうですね。
どうせなら「内容を伝えない広告」展開ではなく、
何も宣伝しなければよかったかもしれません。
ある程度、本を読んでいる人であれば黙っていてもこの本を買ったでしょう。
普段、本を読まない人々も巻き込んで、
多くの人に批評される作家は幸せなのか不幸なのか?
これだけの文章力のある作家の作品が☆ひとつくらいに評価されるのは、
その文章レベルと、小説を書くという労力を考えるとあまりにもかわいそうだなあと。
より“現代”を描こうとしている作者が、今後どこに向かっていくのか楽しみにしています。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.346
(4pt)

この作品は

熱狂的なファンという訳ではないが村上氏の長編、短編、ノンフィクションとある程度の作品は読んでいます。 この作品は同氏の著である『アンダーグラウンド』と深い関わりが見えるのだが、『アンダーグラウンド』以来の村上氏は何をテーマにし、また読者には何を届けようとしてこの作品を書いたのかを思いながら読みました。作品の手法としては、前作『アフターダーク』のような各々の登場人物の時間の流れを表現し、またその人物達に対し、客観的且つ読み手が入り込み易いように三人称で書かれているのが印象的で、ストーリーこそBOOK3では意外性に欠けるが終始読者を引っ張って行く力がある。 純粋に文学を愉しむには事足りるが、そこに村上氏に対する過度の期待をしていた読者は物足りない読後になりうる可能性も無くはない。しかし、伝えるに当たり、文法的な表現力やストーリー性はあくまで手段でしかない。もちろんそれだけとってもこの作品は非凡でありとても素晴らしい物語だと思うが、この作品の核となっている部分(村上氏の狙い)は私たちの日常に対しての警鐘なのではないのかと思う。それは各々の読者が感じる部分だと思うのだが、私個人としては物事の本質に対しての無関心さへのではないのかと。よく咀嚼する事がこの本の味を引き出せるのではないかと思う。お金儲けやノーベル賞狙いでは無い事を信じたい。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.345
(4pt)

ハードボイルドあるいはファンタジーの進化形

生きていた青豆、彼女を探す天吾と牛河の3人をめぐっての第3巻。章ごとに主人公を決めた箱書きのせいか、時に冗長さも感じられ、そうした時に思うのは、この小説は「マジック・リアリズム」といったものではなくて、よく書かれたハードボイルド小説あるいはファンタジーだということです。エンターテインメントとしてすぐれているからこそ、これほど読まれるのでしょう。
第2巻までの青豆と天吾のお互いを遠くから求めるひりひりした痛覚は第3巻にはなく、第3巻は第2巻までの達成をステップにして、そこからさらにどこまで書けるかにトライした作品と言えると思います。たまたま並行して読んでいたハイチ出身の合州国作家エドウィージ・ダンティカさんの自伝的作品『愛するものたちへ、別れのとき』(ただし原書で)のリアリズムが与えてくれるような深い感動(読者の世界観が読後に変化するような)はなく、あたかもゲームのような展開のうまさに酔うというところでしょうか。
だとすれば、3巻で終わったと見せて、作者はさらなるトライとして4巻を書くかもしれません。
面白いし、確かにうまいのですが、青豆が見た夢を詳細に書いたりするところは現代小説としてどうなのかなと首を傾げたりしました。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.344
(4pt)

珍しく

この人は「最後どうなったかは読者の判断にに委ねる」というパターンが多いが、
今回はきちんと物語を終わらせていた。
いつもはもどかしく感じているのに、いざ此処まで書かれると逆に少し違和感を
覚えなくも無い。
残った疑問
「ブン」の死は何者の仕業で「つばさ」は何処へ行ったのか?
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.343
(4pt)

世界は確かにそうなっているのかもしれない

Book1、2を読んでからだいぶ時間が経ってしまったので、記憶の隙間を埋めながら読むことになった。
600ページという膨大な量の割には、また村上春樹の他の著作よりもサクサク読めたのは、ストーリーが極めてシンプルだったからだ。
ただ、ストーリーがシンプルであったとしても、その背後にある村上春樹が描こうとしていたものは、どうだったのだろう。
難解だったのか、単純だったのか。
壮大なラブストーリーといえばそれまでだが、その物語、文脈、言葉の奥深くにはそれ以外の要素も十分に感じることができる。
【1Q84】に限らず村上春樹の物語は【世界は確かにそうなっているのかもしれない】という示唆を与えてくれることだ。
自分が存在するこの世界とは別にあるかもしれない世界(言葉は単純だが、言いたいことは無意識下にある世界とも言い換えることができる)との歪み、ゆがみをかいま見る。
その深く薄暗い深淵を覗きこむ作業が、村上春樹の物語を読むということになるような気がしている。
Book3に関しては私個人の感想で言えば、完全なエンターテイメントだ。
村上春樹独特の言い回しや描写、シークエンスは健在だが、圧倒的にエンターテイメントだと思う。
それが良いのか、悪いのかは個々人の村上春樹に期待するものによって違うだろうけれども、
私は今までにないくらい村上春樹の物語の中ではクリアな物語だった。
確かに物語の展開は予想できるし、大方その通りになる。
それが一体なんなのだろうか。村上春樹に私が期待しているのは前述したような【世界は確かにそうなっているのかもしれない】という示唆を与えてくれることだ。
居心地の悪い、空気が肺に届ききれていないような不安定さ、不完全さ、違和感を村上春樹の物語を通して
この世界と村上春樹が描くような世界とのあいだにある深く、暗い溝を恐れながら、見てしまうのだ。
それはひどく観念的で、不明瞭なものだ。
Book3では今までのそれとは違う。
さて、果たしてBook4はあるのだろうか。
伏線うんぬんではなく、私はこの【1Q84】に描ききれていないであろう物語を知りたいと思う。
それがどんな物語であれ、文章であれ、表現であれ、言い回しであれ、知りたいと思う。
それを感じさせてくれたBook3は私の中では、嬉しい限りだった。
★4つは、Book4が出ることを期待して、あえてひとつ少なくした。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.342
(5pt)

村上作品の集大成、小説を読むことの面白さを思い出させてくれる力作

まず冒頭から、1巻2巻では謎の人物であった牛河が重要な人物として独立した章を与えられていること、自殺したと思われていた青豆がじつはぎりぎりで死ぬことを思いとどまっていたことが明らかになり、驚かされます。
様々な人物に様々な主題を語らせて、読み手を「物語という名の森」にさまよわせることが著者の意図したことであるなら、その意図は間違いなく成功していると思います。
現在でこそ世界的な作家として名をはせている村上氏ですが、もともとは組織に属するわずらわしさを嫌い、自営業(ジャズバー)をされていた方です。
権威主義的な組織、システムに対する嫌悪、揶揄が登場人物の口から語られるのはとても痛快です。
国民的な小説ともいえる「坊ちゃん」のように、登場人物が反骨的で一本筋が通っていること、場面場面があたかも映画をみているように映像的であること、1984年の東京、高円寺という現実の場所に天吾、青豆、牛河という人たちを縦横無尽に生かしていることが素晴らしいです。
1巻、2巻を読み物語におとぎ話的な要素(月が2つ見えるというような)が入りすぎることを懸念していたのですが、そのような要素は最小限に抑えられており、安堵しました。
私は村上作品の素晴らしさというのは、登場人物の造形であり、映像を見ているかのような情景描写であり、登場人物から語られる言葉の素晴らしさであると思います。
著者の過剰な想像力の飛躍は読み手を小説にひきつける力を若干そいでいる傾向があると思います。
いずれにせよ本作はあらゆる世代に小説をよむことの楽しさを教えてくれる、思い出させてくれる傑作でしょう。
テーマが「純愛」「運命的な男女の出会い」というと何かメロドラマ的ですが、この小説での天吾と青豆の出会いにはドストエフスキーで描かれるようなもっと重い精神的なものを感じます・・・
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.341
(5pt)

長年のテーマに対する回答だったと思います

村上春樹氏の小説はほぼ読んでいます。
今回の作品では何がテーマになり、何が解決されたのかを考えながら読んでみました。
一つは時間論、もう一つは孤独の問題をどうすればよいのか?だったと思います。
プルーストの『失われた時を求めて』が登場することからも示唆されているように時間論はこの小説の重要なテーマだったと思います。
流れるとか止まると言った時間論ではなく、存在を規定するであろう時間の必要性についての言及だったと思います。
簡単に言えば、感じる時間についての説明がなされていたと思います。
誰に対しても平等にあると思われがちな時間は決してそうでなく、どのように感じ得るのかを説いたのだと思います。
この時間論は孤独の問題に接続します。
次に、孤独の問題です。
これは僕の勝手な解釈ですが、『アンダーグラウンド』から抱えてきたオウム真理教が社会に受け入れられ、排除された原因の根本が孤独の問題であり、その解決策をどうすべきかを悩んだ結果が書き記されたのだと思います。
牛河氏が「ソーニャに出会わないラスコールニコフ」と述べた部分にそれがあるのだと思いました。
3名の孤独を抱えた登場人物の対比から「孤独」と「一人」を導きだし、そして孤独であることとは何かを説いたのだと思います。
ドストエフスキーの『罪と罰』において「大地にキスをすること」が救いであったのですが、この作品では誰かを想うことが救いの一要素であったと読めました。
誰にも愛されたことがない人が救いを探し、求め、そしてそれを見つけるまでの過程が書かれており、宗教の根本的な部分を暴露したのだと思いました。
それはオウム真理教に傾倒していった人々に対する回答であり、現代において生きにくさを感じている人々に対する回答なのだと思いました。
この回答を提示するために3人称を使用されたのだと思います。
誰の声でもない、しかし誰の声でもあるような存在の使用です。
テーマとしては非常に重苦しいのですが、僕には比較的しっかりした回答を提示していただけたと思いました。
問いとそれを解くための道筋は難解なのですが、回答はシンプルで誰にでも受け入れられるものだったと思います。
それこそ真理であり、ある意味では定義なのかもしれません。
1と2とは違ったテーマで3を書かれたと思います。
村上春樹氏の力量に驚嘆させられた1冊でした。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.340
(4pt)

着地でややぐらついた感じ

予想していたより、遙かに面白かった。とくに第27章の滑り台のシーンは美しく、白眉だと思う。先に進むのが惜しくて、ここを3度読み返したぐらい。ほんと、ここで物語が終わってほしい、と思った。ま、むりだけど。でも逆に、第31章の最後は書きすぎていると思う。もうここまでくれば、読者が「まあ、こんな風になるだろうね」というようにしか展開させようがないのだから、もっと刈り込んで余韻を残して欲しかった。書きすぎで全体の印象が安い感じになっていると思う。惜しい。可能なら文庫化するときに、ちょっと手を入れていただけると嬉しい。もっとも、これは、Book4が出ないという前提でのお話。出るのだったら、評価を留保しますが。まあ、使い切っていない設定も残っているので読んでみたい気もするけど、基本的には、Book4いらないような気がします。(なんて、春樹さんにいってみてー。)
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.339
(5pt)

ファンとしては大満足

book3やっと読み終わった 。なんか、これ村上春樹とは違う人が書いたんじゃないか…?? とおもうくらい、今までの文章とは違ってびっくりするところが多々あった。牛河が謎を解いていく時の切り返しや、選択の絞り方が都合よすぎる様に感じたり(話を進める為に) さいごまた、階段で戻れるのは最高に嬉しく感じたし、いい結末だと思うんだけど、なんか、流れがサラサラし過ぎて、ダイナミックな話のわりに、重みにかけるなあ…と思った。 ファンとしてはもっとこう、いつもみたくじらしてほしいという気持ちも否めなかった。 全体的にもそんな印象。 読み易くはあるけれど、ものたりなさが残る。 後読感も、今までの作品とはちがって素晴らしく晴れやか。(3の時点でだけど。。もしこれから、またいつもみたいな作風に戻っていつもみたいな終わり方をする、、というbook4がでたら凄い) だけど自分はこれで全然嫌な感じはしなかったし、率直に、こんなのもあっていいのかなあ♪って感想。 ただ、ほんとに彼がかいたのかなあ?? ってやはり思った。book123の中で、3が一番テンポよく、分かりやすく感じた。 一番、スラスラと読むことが出来た。 彼の作品らしくはないけれど スラスラと読めるって非常に大事かとおもう。 難解なストーリーや、癖になる言い回しも大大好きだけど 小学生のときに好きだったのは前者のような文章だ。 でも、人ってどこか癖のあるものがたりに惹かれてしまうのかなあ。。。 彼の物語は彼らしいからいつも、 価値があるのだろう。 そして 彼の物語は 社会的にものすごい『ベストセラー』でありながら 合う合わないが非常にはっきりしている小説で、 好きな人には『自分だけ特別の本』という愛され方をしていると凄く感じる。 自分は、大好きだ。単純に面白く、格好良く、 何度読んでも 飽きない。 私の中で、何度読んでも飽きない本は、彼の本だけ。そんな自分の様なファンを充分に満たしてくれる一冊だと思う。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.338
(5pt)

風の歌より継承されてきた隠喩という火星人語が成した物語革命

意識/無意識、主観/客観と簡単に二元化できない境界を掘り下げることで
フィクション/ノンフィクション、物語/現実という
小説という表現媒体を支える根本的な概念を覆す
世界文学史上前代未聞の怪作ではないでしょうか。
もはや既存の言葉を流用/再構成するだけの、
批評などという後追い行為では、語ることのできぬモノだと思います。
ヴィトゲンシュタインが挿入されていたのは、彼の有名な言葉
「会話は存在しない。言語ゲームがあるだけだ」を受けてのものか。
『1Q84』の登場が、既存のあらゆる小説と批評が
想像力の乏しい言語ゲームにすぎなかったと知らしめてしまう気がします。
この観点から改めてみると、
『1Q84』、イチ・キュー・ハチ・ヨン
というタイトルからすでに、言語ゲームに喧嘩売る気満々だったんだなと
その、ただの思いつきでない革命への準備の周到さ、計算高さに、脱帽します。
凄い。
センスのかけらもないうすら鈍い批評家たちがどう言おうと村上春樹は天才でした。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257
No.337
(4pt)

このわかりやすさは賛否両論だが・・・

うまく盛り上げたし、言いたいことも描いたけれども、
観ている側としては消化不良で終わったTVシリーズ(Book1-2)
その反響の大きさに対して、わかりやすく収拾をつけた映画版(Book3)
というのが、読後直後の印象。
(エヴァンゲリオン!?)
話としてはうまく落ち着いた感じもあるけれども、ちょっとうまくまとまりすぎた感じもなくはない。
とはいえ、ついつい「村上春樹」「一切内容を教えてくれないマーケティング」「爆発的な売れ行き」といった要素を加味して読んでしまうが、
本作も一気に読ませる内容であり、それだけでも十分に評価はできる1作であろう。
1Q84 BOOK 3 Amazon書評・レビュー: 1Q84 BOOK 3より
4103534257