アフターダーク

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評判

アフターダークの評価:

3.48/5点 レビュー 468件。 C ランク

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平均点3.48pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全287件 121〜140 7/15ページ
No.167
(4pt)

二律背反の村上ワールド

あっさり物語に引き込まれてしまうのに、感想を具体的に書くのがこんなにも難しい作家は他にはいないでしょう。そして、こんなにもプロットを必要としない作家といのもあまり聞いたことがありません。もし、村上春樹作品の映画の話がもちあがっても、きっと尻ごみしてしまう監督がほとんどに違いありません。
最近では、メタファーに満ちた抽象的な村上ワールドの解説本も多々出ており、自分のような素人が解説するとフリークの方に怒られると思いますが、あえて言わせていただきます。村上春樹はデビュー以来、同じテーマにこだわり続けてきた稀有な作家のような気がします。それは、生と死・善と悪・強者と弱者・現実と非現実などといった二律背反の世界を必ずといっていいほど作品に登場させていることです。(「アフター・ダーク」に関しては、光と闇(昼と夜)といった相反する世界をテーマにしている)
そして、何故これほどまでに私たちは村上ワールドにシンパシーを覚えるのでしょうか。そこには作家の周到な計算があるような気がしてなりません。本著を含むほとんどの作品の中で、作家は世間で勝組といわれているところの強者や成功者を悪として描き、残り(私を含む)の負組(社会的弱者)を物語の主人公にして、ひたすら美化し正当化しています。その負組を勝組に勝たせるために現実とは違った別の世界を用意しなければならない。なので、村上春樹を好きな人の99%が、日本人の大多数を占める社会的成功をおさめられなかった負組の人たちだと思います。イチローやホリエモンはおそらく村上春樹を好きじゃないと思いますよ。
私自身れっきとした負組なので、作家を批判する気は毛頭ございませんが、村上春樹は作家の中でも勝組中の勝組、横綱クラスの大成功者であることを忘れてはいけません。決して、こちら側の人間ではないのです。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.166
(5pt)

静かなタフネス

「異物をもカラダのなかに飲み込んで生きていく静かなタフネス」のようなものを感じます。こんなにも「人」への愛情を感じる村上作品は初めてでした。
読者評価があまり高くないと聞いていたので、文庫化を待って購入しました。確かに、読者が「自分のなかのどうしようもないモノを言語化してくれる村上春樹」を求めているならば、この作品には落胆するかもしれません。
過去20年に亘って、作品が発表される都度に覚えた共感が、リアルタイムでものの見事に言語化された「思春期の私」や「青年期の私」に根ざしたものであったとするなら、この作品世界に私的な感情を重ね合わせることができた私は「成年になりつつある」ということなのかもしれません。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.165
(4pt)

人は、他人の記憶の中にこそ生きている

 普通、人間には“眠り”と“死”はあるが、その中間の“休眠”とでも言うべき状態は存在しない。この小説は“休眠(=長い「眠り」もしくは短い「死」)”という概念を導入することで、「死」と「生」について、より意識的に考えさせてくれる小説だ。自ら休眠状態に入った、あるいは入らざるをえなかった姉エリの思い出を語る、妹マリと姉の友人高橋の会話は、故人を偲ぶ通夜の席の会話を想い起こさせる。通夜の席は、そこに本人が居ないにもかかわらず(だからこそ)、本人の存在を強く感じさせる場だ。日常は、通夜の席ほど、その人のことを深く考えることはない。そして、そのことによって、この世における存在感の希薄を感じてしまう人も数多く存在しているのだ。姉エリの人生は、周りからは一見とてもうまくいっているように見えていたが果たしてどうだったのだろうか?人は、他人の記憶の中にこそ生きているのだとしたら、姉エリの人生は、うまくいっていないどころか、続けることさえ難しかったのだ。姉の休眠を目の当たりにして不眠状態となってしまった妹マリは必死で姉との過去の記憶を手繰り寄せようとする。
 この小説が単純に読めないのは、姉エリが休眠状態に入ってしまった原因をエリ自身だけには求められないこと、そして、休眠状態に入ってしまったのが今回は“たまたま”エリだったのであり、おはちが回ってくる可能性は誰にでもある、という点だ。小説は、午前0時からたった7時間の、どこにでもありそうな都会の夜の風景を描いている。でも、そこには人を呑み込んでしまう深い裂け目、暗黒の入り口、不可抗力の闇が存在していることを、著者は客観的に切り取って我々に提示してくれる。闇の存在は深く大きいが、小説が夜明けで終わっていることは救いだろう。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.164
(5pt)

海外で評価が高いと聞く。

熱烈なファンにとっては、それほどでもない作品という。
海外での、特に欧州での評価が高いそうだ。
これはとても難しい問題だけど、作品の雰囲気をざっとなぞるだけにしてみよう。
淡々の中に何かが起こるようでおこらない。大事件でもなく、小さな出来事を印象的に書いたわけでもない。そんな市井のゴミのような話を書いている。
そこには何か得体の知れないものがある。それは日本という国の得体の知れなさわからなさであると、いう。だからこそ評価が高いのだろう。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.163
(4pt)

現代人の心の闇を描く・・・・・基本的姿勢は変わらないが。

現代人の心の闇を描く基本的姿勢は変わらないが、一気に読ませる筆力はさすがです。
冒頭の映画的カメラ視線の入り方は深夜のファミレスの情景が目に浮かび、すっと小説に引き込こまれてしまう。
現代人は高度資本主義社会の効率性、利益性を追求した昼の生活に疲れ、深夜にようやく自己を取り戻す。
また、心の歪みも現れる。小説の舞台を深夜に設定しているのは、納得する。
評価の高かった「海辺のカフカ」より、本作の方がリアルでおもしろかった。
結末が謎めいているので、おそらく続編があると思います。ただ、いつ頃出るんでしょうか・・・・。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.162
(5pt)

私は面白く読めました

カバー裏には「新しい小説世界に向かう村上春樹」とあります。
が、変わった点といえば、
 ・厳格な時系列で書かれている(今までにもあったけど)
 ・カメラの視線での描写が中心になっている
 ・超常現象は起こらない
ぐらいしか気づきませんでした。もちろんこの3点により、「どういった意味だろう」などと考えずに読めるようになっています。
で、いつものようにバラバラなできごとが最後にはひとつに纏まってくれる満足感を味わいました。
いろいろな評価はあるでしょうが、私は面白く読めました。
アフターダーク (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: アフターダーク (講談社文庫)より
406275519X
No.161
(4pt)

音楽を聴いていたのかしら

新聞に挙げられそうな事件なのに、淡々と取り巻く宇宙が書かれている。読者が共有してしまいそうな感情のバイオリズムは、痛みを感じない。それは、小説にドラマのどぎつさを表現するのではなくて、登場人物の視線や環境・空気を表現したことの心地よさなのだろう。だから、読み終わったあと、シンフォニーを聴いているように感じた。小説を読んで感情が高鳴らなくても、宇宙を理解できれば、感覚が深層に残り、大成功ではないだろうか。いたずらに好奇をそそる小説よりも小気味良い。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.160
(4pt)

暗闇についての作品

作中に「僕」とか「私」が登場しない、
あくまでも客観的な、でも現実的でない作品。
真夜中の都会の暗闇と、
個人の精神の中の暗闇を、
あくまでも外側から描こうとしているように思える。
「次の暗闇が訪れるまでに、まだ時間はある」
という最後の一文が印象的だった。
人は暗闇と暗闇の間に生きているんだろうか。
暗闇があるから光がある、というのは本当だろうか。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.159
(4pt)

希望と再生の物語だと思う、多分。

読み終わって、ロバート・アルトマン監督の映画「ショート・カッツ」を思い出した。
一見無関係に見える様々なエピソードが同時並行して展開されるが、
それぞれのエピソードに主人公役で登場する人物や物が、
他のエピソードでは脇役で登場するところにのみ関連性がある。
しかし、そこには一貫したストーリー性はない。
本作でも説明的な部分は殆ど無く、
カメラレンズを通して見える事実(?)のみを
淡々と映し出しているだけだ。
つまり、読む(観る)者に材料だけを提供することによって、
読む(観る)者自身に物語を紡ぎださせようという意図だ。
読む(観る)者が材料をどのように調理して、
結果的にどんな物語を紡ぎだそうが、
作者にとって全然問題ではない。
なぜなら、読む(観る)者自身によって紡ぎだされた物語こそ、
その人にとっての真実の物語であるということだ。
本作で、作者は読者を振り落としにかかったのではないか。
村上春樹についていく為には、何度でも読み続けなければならない。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.158
(4pt)

二重性

都市には白川のように社会に順応してるフリをしながら、裏では犯罪まがいのことをするような別の仮面を持ってる二重生活者は沢山います。都市ってのは光と闇の空間を一瞬で行き来できる場所なんだと思うです。光の属性に所属してるが白川が勤務しているオフィスなわけで、どちらかといえば闇の属性に所属してるのはラブホテルなわけです。この対比が重要です。白川はその二つの世界を仕事の合間にいったりきたりしてる。白川自身に言及すれば、彼はグレーな存在であり、グレーということは光にも闇にも変化可能なわけです。バイクの男がいましたよね?彼は完全に裏社会の住人であり、属性は闇でシラカワのように曖昧な存在ではない。これは田舎的な構造では無理です。そういう意味では都市生活者への皮肉がこの話にはたっぷり潜んでいる。
個人的には実際、仕事を中断して便所にいくような軽々しいノリで売春して、再びオフィイスに戻って仕事をするような人がいそうで、現実味が帯びていてゾッとしました。
シラカワはシラカワ自身であり、僕自身であり、またアナタ自身でもあると思うんです。主語と述語は違えど、主語と述語を内包してる都市という枠は共有できるわけですからね。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.157
(4pt)

コミュニケーション

コミュニケーションについての話。と思った。
自己っていう袋があったとして 
それがぎっしりつまった箱が社会だとして
とりわけぎっしりな箱が新宿だとして。
いろんな方向から他者の袋と繋がれたり
通じ合えたりどうしても通じ合えなかったり
突然袋が割れんばかりのコミットを受けたり
自然とコミットできたり閉じていたものがじわじわと広がってきたり
閉じたり
誰でもくるりと一回転すればいろいろな可能性を
鳥瞰できるはずなのに普通に時間を過ごしていると
なかなか視点を変えることはできない。
でもちょっとずつそれをずらしていける時も時々訪れる
そんな深夜〜夜明けの話 
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.156
(5pt)

端的に言えば、大きな挫折を一回や二回以上あじわったりして、世の中を知ってから読むとふ

近年は読書ブームだ。日本もそれなりに本を読むようになって久しい。
それはグローバル経済や資本主義社会による、競争や優劣や傾きのある風潮の中で個人が生き抜くために『考えること』を求めるようなった表れと言えるだろう。
とくれば、『この世界の謎』その本質について考えようとするのはこの現代人の感覚にとっては自然なことと言えるだろう。
純文学ブームが再燃する中、村上春樹はこのことについてずっと考え続けてきた作家であるということから、そうした新しい読者「突き詰めた思考」をしようとする現代人たちにとって春樹のその文学の姿勢については賛否両論キレイに(良い悪いの意味ではない)あることだろうと思う。
「春樹は絶望が足りない」「踏み込んでるくせに世界のことよりアイツは結局自分の人生が大事」「文体や内容がわかりやすぎて逆に資本主義や民主主義の風潮の悪性を伸ばす結果にもなっているのではないか」
確かにそれはもっともな『正論』だ。
だが春樹ほどここまで心の内面的なことや、抽象的な視覚的・聴覚的感覚(これが実は『世界の謎』にとってもっとも重要なことのひとつなのである)を万人に違和感なく、また自然的な(例の)不快感や苛立ちなく、しかもエンターテイメントとして読ませられる作家はいない。
片山恭一などの春樹チルドレン的な文体を思わせる作家は山ほどいるが、春樹の域には遠く達していないのを経験を重ねれば重ねるほどに気づくだろう。
もちろん足りない点もあるだろうがそこを勘違いしてうかつに春樹をボロクソに調子に乗って批判してはいけない。
春樹は保守的な部分を徹底したからこそ、現段階において、だれもが環境的になしえない『世界への働きかけ』ができ、またその知名度と影響力の端により、それによって我々もまた『世界の謎』や『人間を幸福にするためには』を考え、発言の許容が許される部分があるのである。
自分の正義や誠実さだけを突き詰める前に「保守的」「保身」をなめてはいけない、それは意外にその人たちだけの問題ではなくもっと深いのだ。(また、彼はちゃんと世論を考えてここにきておおきく転向してきているので『やり方』としては至極正しいとおもう)
『アフターダーク』は『世界の謎』を考えてある程度のレベルまで突き詰めきった現代を生きる人になら、その一見わけのわからない表現がなにをあらわしているかをなんとなくはある程度感じられるものだろう。
ある程度春樹の『ねじまき鳥』や『羊』などを読んでから読むのをおすすめしたい。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.155
(5pt)

自分の場所がある

この話は日付けの変わるほんの少し前から夜が明け朝の活動が始まるまでの話だ。
本来、ほとんどの人が寝ている時間帯。
でも、この本の中にはほんの一角の数限られた人の人生が隙間なく書かれている。それは真昼に起こることと代わりのないように。
本来眠っている間の出来事だけれど、その間の出来事は、昼間のそれより鮮明で自分もそこにいるような実感があちこちにあった。
そして、最後の方に出てくるコンビニに置き去りにされた携帯電話から出てくる中国人の言葉が、妙に緊迫感があって、生きることに背中を押しているような感じでした。
とても面白い、充実した本でした。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.154
(4pt)

人は、他人の記憶の中にこそ生きている

 普通、人間には“眠り”と“死”はあるが、その中間の“休眠”とでも言うべき状態は存在しない。この小説は“休眠(=長い「眠り」もしくは短い「死」)”という概念を導入することで、「死」と「生」について、より意識的に考えさせてくれる小説だ。自ら休眠状態に入った、あるいは入らざるをえなかった姉エリの思い出を語る、妹マリと姉の友人高橋の会話は、故人を偲ぶ通夜の席の会話を想い起こさせる。通夜の席は、そこに本人が居ないにもかかわらず(だからこそ)、本人の存在を強く感じさせる場だ。日常は、通夜の席ほど、その人のことを深く考えることはない。そして、そのことによって、この世における存在感の希薄を感じてしまう人も数多く存在しているのだ。姉エリの人生は、周りからは一見とてもうまくいっているように見えていたが果たしてどうだったのだろうか?人は、他人の記憶の中にこそ生きているのだとしたら、姉エリの人生は、うまくいっていないどころか、続けることさえ難しかったのだ。姉の休眠を目の当たりにして不眠状態となってしまった妹マリは必死で姉との過去の記憶を手繰り寄せようとする。
 この小説が単純に読めないのは、姉エリが休眠状態に入ってしまった原因をエリ自身だけには求められないこと、そして、休眠状態に入ってしまったのが今回は“たまたま”エリだったのであり、おはちが回ってくる可能性は誰にでもある、という点だ。小説は、午前0時からたった7時間の、どこにでもありそうな都会の夜の風景を描いている。でも、そこには人を呑み込んでしまう深い裂け目、暗黒の入り口、不可抗力の闇が存在していることを、著者は客観的に切り取って我々に提示してくれる。闇の存在は深く大きいが、小説が夜明けで終わっていることは救いだろう。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.153
(5pt)

観念的な世界を美しい日本語と斬新な構成で見事に描写。

先ほど読み終わった。
作者のテーマ(私が勝手にそう思っている)というものが、一貫してこの作品でも貫かれている。それは自者と他者、内界と下界との行き来とその断絶である。テーマとは・・ある地点における「きっかけ」からいつしか取り返しのつかない距離まで離れてしまうことへの恐怖、とでも言うのだろうか。
ファンタスティックでありながらフワフワ感はなく、構成的にも技術的にも非常にしっかりしている。他のレビュワーさんも書いているが、特筆すべきは中立的な「視点」が物語の推進者のような役割として、文章中に組み込まれていることだ。この「視点」が主体的な動きをすることにより、見事な情景描写の効果があり、このような観念的な世界をよくここまで分かりやすく立体的に表現できるものだと感心した。
また、日本語の美しさは深く印象に残った。淡々とした情景描写にこそ、日本語の美しさの真価が発揮されるのだろうか。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.152
(4pt)

相変わらずのおもしろさ

村上春樹さんの小説は、今のところはずれがありません。
本当にすばらしい作家さんです。ノーベル文学賞受賞してほしいくらいです。
本作は、村上作品の中でも奇異だとされています。
一人称「僕」が出てこないということは珍しいことですが、
本作も間違いなく誰にも真似のできない村上作品の味がします。
色々な登場人物が出てきますが、どの人も魅力的です。
私が本作で一番好きなキャラクターは、高橋です。
彼は、頭のよい大学生で、バンドもやっていて、人並み以上の演奏ができて、その上話題が豊富で自分の言葉で会話をすることができる人で、とてもいいやつなんです。
そして、顔には傷があって、耳がちぎれています。
外見は、ともかくとして、彼のような人生に憧れます。
彼との出会いが、本書からの大きな収穫でした。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.151
(5pt)

奇策?

私は村上春樹さんの昔の作品をある程度読んでからこの作品を読ませて頂いたのですが、この作品からは過去の作品の雰囲気とは違った印象を受けました。けれどそれが今までと違った種類だとしてもこの作品自体とても素晴らしいものであると思いましたし、文章も比較的読みやすく、また時間で区切られているなどの面白さがあり、一気に読んでしまいたくなるような作品だと思います。嫌いな方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的にはとても好きな作品の1つです。高校の友達に是非薦めたいと思いました。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.150
(5pt)

奇作だが新しい

本著はとにかく議論のつきない本である。ゲーム化をすることを前提に作品を独自に解釈していくというHPの企画があったが、その時も「村上春樹という名前が無ければ、購入したかどうか疑問だ」と言わせた。最高傑作という人もいれば、駄作という人も居る。ただ、後の前述のHP企画においては前発言者はやはり何か惹きつけるといった印象を語っている。実際本書は捉えどころがない。私は最初の印象が戯曲に近いという感じだった。脚本のようである。今回の作品は東京の都市の一部分の一つの時間を切り出した。これは抽象的な意味ではなく、本書の構成が時間区切りである。場面もよく切り替わるが、この切り替わり方も独特で映画でたまに使われる編集の方法ともまた一風変わった方針である。この本は同じ時間を本とすごすつもりで、つまり深夜の始まりから夜明けまでじっくりと読んでみることができる人にすすめたい。忙しい人や、プロットや構成や意図がしっかりした本を好む人間には難しいところが多い。ところで私は本書で一番感じたのは著者の新しい切り口である。今まで"村上春樹調"と呼ばれるなにかが同質にどの本にも存在していた。今回は、それらをすべて踏まえて何かが始まったような新しさを感じることが出来た。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.149
(5pt)

春樹ワールド

たった1晩の出来事を、得意の作風で現実と不思議世界のはざまを漂わせている作品です。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.148
(4pt)

ねじまき鳥クロニクル

この作品には「ねじまき鳥クロニクル」をアウトラインとして書かれている箇所はいくつも見つかる。文學界にて、村上春樹がインタビューで答えているように、「ねじまき鳥クロニクル」や「国境の南、太陽の西」中に見られる、共通点も含んでいると本人もコメントしていた。その中で、人称における新しい試みも行った点も、非常に興味深い。氏曰く、彼の作品は大まかに3つに分けられるということで、短編・短めの長編・大作と呼ばれる長編、「アフターダーク」は、それによると 短めの長編 であるらしい。そのように見ると、この本は村上氏得意のトリックを読み解くよりも、彼の今までの作品における観念などの共通項を読み取り、そのアウトラインを探るくらいが調度いいのかもしれない。「アフターダーク」と「ねじまき鳥クロニクル」は、是非合わせて読んで頂きたいと思う。それによって、両方の作品の意図なども立ち上がるとともに、「アフターダーク」を読んで物足りなさを感じた人も、きっと、ねじまき鳥を読めば深く思考し、モヤモヤしていたものも、読み解けると思う。おすすめの読み方としては、深夜から明け方にかけて、一人でこっそり読むのがいいと思う。ある一晩に起きた出来事を、一晩かけて読むのも一興であると思う。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366