アフターダーク

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評判

アフターダークの評価:

3.48/5点 レビュー 468件。 C ランク

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平均点3.48pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全287件 221〜240 12/15ページ
No.67
(4pt)

朝鮮と新鮮さ

現実形で物語られ、いくつもの「視点」から(公園に、ファミリーレストランに、ホテルに、部屋に、不思議な空間に仕掛けられているカメラから)私達読者はその都市のある夜の出来事を見ることになる視点は目まぐるしく変わり、それらはやがて一つの意味を持って私達に何かを語りかける妹と姉と男とサラリーマンとラブホテルのマネージャーとそのホテル従業員と中国人売春婦とそのブローカー、彼らの交わりは果たして何をもたらすのかまず顕著な変化はこの作品は従来の筆者の作品と違い、三人称がメインで書かれているということだ。しかしながら、その手法は独特である。読者を一つの「視点」としての登場人物としてその状況を知覚させることによって、あたかも自分がその場において、物語に参加しているような感覚がする。すばらしい臨場感だ確かに他のレビュアーの方の書かれている通り、読み応えという点では物足りなさが感じられたしかし映像的な視点を意識した、より想像力を喚起させる新しい文体と読者の意識をわざとなんらかの箇所に集中させる表現方法には新しい可能性を感じたこれまで中立的にシャープな表現に集中していただけに筆者のこの変化には実に挑戦的な意思が感じられるもし、「僕」の内的世界から物語られるという従来のスタイルだったら正直なところ、かなり萎えていたと思うあのスタイルは海辺のカフカで一つの頂点を見つけたと私は考えていたからだ(一人の「僕」というキャラクターは諦観から救済まで一つの流れとして完結したように感じた。また、作者が目指す小説はいろいろな人間が自分の抱えているものを持ち寄り、発熱し、新しい意味が生まれるという総合小説だからだ)その臨場感とリアルな第三者として物語に参加する感覚、登場人物の抱えるものを内面からではなく外側から見せる表現はすばらしいファンでなくとも一読して欲しいちなみにこの小説は23:56から開始される。ぜひともリアルタイムでゆっくり読んでもらいたい
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.66
(4pt)

闇の後に何があるのか

今までの村上春樹の小説とは少し違った印象を受ける。非常に映画的であり、ドキュメント的でもある小説という印象を受けました。それぞれの登場人物がそれぞれに生きている。誰が中心で誰が主役でもかまわない。それぞれの人生が闇であり、読後にその闇の後にくるものは何か考えてしまう。しかし、人生といっても一晩の話である。それでも人生と言ってかまわないと思いました。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.65
(5pt)

極上シンプル

シンプルで村上春樹を初めて読む方も十分楽しめる物語ですが、なかなか含蓄深くもありじっくりと味わえる作品であると思います。春樹ワールドがひとまわり成長し、集結したという印象を受けました。19さいの女の子が主人公なので若い女の子には特におすすめです。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.64
(4pt)

儚いコオロギ

村上春樹さんの待望の新刊です。まず今までの作品との<描写の視点>の違いに驚きました。内容は、主人公がある意味危険な夜の世界に生きる人々との交流によって内面的な成長を得られるという話だと思います。主人公と闇の世界に生きざるを得ない人々との核心をついた対話には、村上春樹さんの小説に対して期待していた人生観などが描かれていて、面白く読めました。☆が四つの理由ですが、私自身ねじまき鳥や海辺のカフカなど、全体的に観念的な小説を望んでいたからです。これらの小説に比べ、今回の小説はそのような話題は少ないように思えます。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.63
(5pt)

リアル

村上春樹さんのような方でも文章に迷われるんですね。文体に対して、いろいろと試行錯誤をされていたという話を聞きました。これはその試行錯誤の結果生み出された、新しい文章のように感じられます。なんというか、物語がリアルに息づいている、それが第一印象です。今まではムラカミハルキを読むとき、どこか現実感が希薄なフェアリーテイルを手にしている、という感じがあったのですが、これは正にリアルとしか言いようがなくて、物語の途中で現実にはあるはずのない出来事が描かれている部分がありましたが、その描写の生々しさとかリアリティに少しぞっとしてしまって、もう参りましたとしか言いようがありませんでした。どこかで誰かが夜眠っているときに、ひっそりとそんな入り口が口を開けていてもおかしくないよなと思わせるような…。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.62
(4pt)

こちら側と向こう側-アフターダーク-

本書は,いくつかの物語が同時進行的に語られ,その語られた物語のある部分は互いに繋がり合い,またある部分は全く触れ合うことはないという,ハードボイルドワンダーランド,海辺のカフカに共通する手法でつづられている.本書を含め,著者が描き出そうとする各作品共通の世界,人間の持つ闇,こちら側とあちら側,獣のすむ世界と壁の向こう,そして夜明けまでの夜をさまよう妹と眠り続ける姉,を魅力的な文章で,そして非常にリアルに,その暗闇を手の平に感じ,こちらとあちらの壁を皮膚で感じられるようなほどリアルに描きだされている.月並みだけど,面白い,と思える一冊でした.
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.61
(4pt)

純粋な視点としての私

この作品は、登場人物でもなく、状況説明だけでもなく、「純粋な視点としての私」(=読者?)によってストーリーが進んでいきます。ときに映画のシナリオやト書きを読んでいるように思わせるところもありました。しかし、ストーリー展開は、村上春樹さんのいつもの力で、ぐっとひきこまれていきました。作品の流れ自体は「海辺のカフカ」のように同じ出来事にシンクロしていく人たちを章ごとに追っていっています。「繋がり」です。村上春樹さんの作品については、答えのようなものは読者自身に委ねられているように思いますので、評価は大変難しいですが、村上春樹さんの作品が好きな人ならば、裏切られることはないと思います。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.60
(4pt)

すんなりと入っていける作品

 『スプートニクの恋人』と『神の子どもたちはみな踊る』を合わせたような作品。真夜中から朝までの出来事を時系列順に追った話。村上さんの長編小説では珍しく、ほぼ完全な三人称形式で書かれてます。 そういう意味で、文体もストーリーも今までの作品とはすこし印象がちがいます。絵画に例えると、たくさんの絵の具を使った複雑で豪華な絵ではなく、少ない絵の具で筆をおくように描いた感じでしょうか。しっかりした「おはなし」があるわけではなく、いくつかのエピソードが提起され、それが余韻のように周りに漂っているような感じです。個人的には「こういう村上春樹の小説もいいな」と思いました。 具体的には言いませんが、読後感もなかなか爽やかです。 たぶん村上さんは、さらに新しい境地へ進むための準備(悪い意味ではなく)としてこの小説を書いたんではないでしょうか。気は早いですが、次の作品への期待も膨らみます。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.59
(5pt)

「海辺のカフカ」の後に

私たちは真夜中から夜明けまで或る姉妹と出会い、彼女たちと行動を共にすることになる。また私たちはそこに新しい村上春樹のスタイルを見ることもできるだろう。三人称小説であり、現在形で語られる物語。姉妹を取り巻く夜の人物たちは、記号でもメタファーとしての存在でもなくて、「海辺のカフカ」(新潮社)で登場したホシノちゃんのように肉があり血が通っていることに気づく。闇の向こうに待っている新しい世界は、真っ白でそこにまだ答えはない。だが私たちはホッと胸をなでおろすような安心感を抱きながら本を静かに閉じるはずだ。「アフターダーク」とは、「海辺のカフカ」を通過したことで産み落とされた中篇小説である。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.58
(4pt)

25年たつと…

まず、映画撮影的手法を今までのどの作品よりも濃く利用していると思った。いわゆる脚本の「ト書き」でできた会話まであるし。『海辺のカフカ』もそうだったが、登場人物が直接クロスしないのもいっそう顕著になった。どの登場人物の味方もほとんどせず、あるのはただひたすら状況説明のみ。つまり、村上春樹は「夜の闇の中にあるもの」それ自身を描くために登場人物を配置し、それをあぶり出したのだと思う。描写はものすごくシャープだし、今回村上春樹のしたかったことは(読者がそうだと感じるかどうかは別として)全てあの中に収め切ったのだろう。私は登場人物たちの描き方のドライさが物足りなくさみしく感じてしまったが、25年たった村上春樹は『風の歌を聴け』から『ねじまき鳥クロニクル』を経てここまで到達し、また進んでいくのだと思う。やはりすごい作家である。自分の目で確かめてみて欲しい。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.57
(4pt)

真夜中の小説

全体的に「神の子供たちはみな踊る」に近い雰囲気を感じた。テーマ的にも理由無き暴力やコミットメントなど最近の村上春樹の小説によく見られるものが主体となっている。しかし舞台は渋谷のような繁華街であり村上作品のなかでは異質である。繁華街が舞台と聞くと俗っぽい印象をうけるが良くも悪くも俗っぽさ、下品さは感じられずリアリティーはあまりない。逆に都市を舞台にしながらも村上春樹的世界を構築するところはさすがである。表現も観念的なものは減りとっつきやすく、身近なものとして感じることができる。比較的短く、淡々とした小説だが逆にいくらでも深読みできるところが恐ろしい。文章から漂う真夜中の香りを感じるため是非深夜に読んでほしい。読み終わる朝方にはいつもとは違った朝が訪れるはずである。早く次の作品が読みたい。ちょっと短すぎるのが不満だけど完成度からいったら最高だと思う。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.56
(5pt)

私は好きです。

新たな雰囲気です。スムーズに一気に読み進めてしまいました。(『海辺のカフカ』はすんなり読めなかったのですが)作品全体から、すっかり紳士になられた村上さん、といった印象を受けました。初期作品は、何度も読み返してきましたが、ここ最近の村上作品は、読み返すことは殆どありませんでした。しかし、今回の『アフターダーク』、久々に何度も読んで、もっと深く味わいたいと思いました。早速今晩から、読み返します。昔のゴリゴリした文章も好きですが、今回のつるんとした文章も、なかなかいいものです。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.55
(4pt)

 文量的には「スプートニクの恋人」や「国境の南、太陽の西」と同じくらいの中編小説だった。 村上春樹さんの作品の特徴は「会話」にあると思う。「会話」によって人と人との距離感というようなものを浮き彫りにしている。そして、物語のエッセンスもこの「会話」に含まれているような気がする。「結局、人間は孤独なんだよ」と言われているような、それでも「人と繋がっていることによって生きていけるんだよ」と言われているように思う。 さて、この「アフターダーク」は夜というのが大きな存在となっている。視点がとても面白い。僕にはこの視点が夜なのではないだろうかと思える。「私たち」という複数の一人称を使っているのも面白い。カメラという言葉を使ってあるところもある。映画のような感じもする。映画の脚本のような会話文まであった。したがって、夜を視点(カメラ)とした映画的な小説である。 浅井エリが行ってしまった何もない部屋。この存在を僕は常に感じている。「自分の殻に閉じこもる」ということではない。もっと強くて、弱くて、優しいものだ。でも他人にとってはわけが分らないものだろう。「僕らの人生は、明るいか暗いかだけで単純に分けられているわけじゃないんだ」ということ。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.54
(5pt)

うん、癒される。

この作品は今までの村上さんの作品の雰囲気とちょっと違います。誰も死なない。それから、これまで「悪」の存在が作品中もぞもぞしていることが多かったのに、今回は「ちょっとしたジョーク」みたいに感じられました。会話もいつもより多いみたい。「アフターダーク」には、いつもより人間のぬくもりが感じられます。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.53
(5pt)

まだ読んではいないけど…

待ちに待った村上春樹の新刊!今朝届き、ぱらっと読んでみたのだが、章ごとに時間が示してあり、その流れで話は進んでいるようだ。文章中に『デニーズ」とかの特定固有名詞が出てきている。吉田修一好きの私としては、今回の作品はそれと同様、テンポ良く読み進められそうだ。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.52
(4pt)

今までと違う

読み始めて数十ページ、違和感を覚えた。この作品が名の知れぬ新人のデビュー作だったとしたら、すごい作家が出てきたと喜んだであろう。しかし村上春樹を愛読してきた私にとって、初めのうちは受け入れられなかった。しかし、彼の描きたいことを公正に理解しようと試みるならば、そこに確かに村上春樹が存在することが感じられると思う。時代の流れの中で、これから春樹作品がどう変化してゆくか楽しみだ。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.51
(4pt)

真夜中に読むべし

 真夜中の都会の片隅で繰り広げられるお話です。ひとりでしかも設定と同じ真夜中に読むと作品世界と一体化できておすすめですよ。 書き下ろし長編となっていますがむしろ中編、あるいは超短編と言った方が適切かもしれない分量です。少し物足りなさがあるかもしれません。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.50
(5pt)

著者の新たな一面が楽しめます。

春樹さんの作品を読むことは、見落としていた心の一部分に目を向けさせられるような、自分自身の深い部分に潜っていく感覚が伴います。この作品でもそういう感覚を堪能しました。視点は異なるものの、作品のテーマもこれまでの作品と同じだと思います。春樹さんのファンの方なら作品の世界に違和感なく入り込めるのではないでしょうか。ただ以前の作品と比較して、文体に変化が見られるようです。そのせいか息苦しい程の緊迫感が感じられ、これは他では得難いちょっとした体験でした。春樹さんの新しい一面を見せつけられたようで、次の作品が今からとても楽しみです。「ねじまき鳥」級の大作を期待しています。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.49
(5pt)

物語のさらなる展開に期待。

~「私らの立っている地面というのはね、しっかりしているように見えて、ちょっと何かがあったら、すとーんと下まで抜けてしまうもんやねん」これはアフターダークの中の一節です。村上春樹という作家はありふれた現実の姿、生活の姿を正確に切り取ることが非常にうまい、と僕は常々、~~思っていました。ああ、うまいなあ、この表現、などと思いながら、その文章の心地良さに身を任せているのですが、著者は巧妙な罠を仕掛けてきます。現実の描写の中に非現実の世界の雰囲気をそれは自然に滑り込ませていき、僕などは凡庸な主人公とともにあれよあれよと事件のまっただ中に放り込まれてしまいます。~~しかし、これははたして小説の中の登場人物に限った話なのでしょうか?僕やこの拙文を読んでいらっしゃるあなたの周りでも起こりうる話なのではないでしょうか?上の引用文に端的に示されているように。と、抽象的なレビューになってしまいましたが、僕が読んでおおよそ上のような感想を持ちました。それはさておき、この小説にはまだまだ続きが~~あるようです。続編での物語の展開が多いに期待されます。~
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366
No.48
(4pt)

朝のコーヒー 昼の語らい 夕暮のもの想い そして夜明けの「村上春樹」

魂の漆黒の闇の中では時刻はいつも午前三時だ  F・スコット・フィッツジェラルドこの作品を書くにあたって、村上春樹がこの言葉を意識しなかったはずはない。魂の漆黒の闇。全編に渡ってここには、魂の漆黒の闇と、それをほんの微かに照らすわずかな光しかない。無と同様に、真の闇はどこまで行っても闇であるし、闇は夜に溶け込み、都市の(もっと言えば我々の生活の)至る所に潜んでいる。思えば村上春樹はずっと「闇」を描き続けてきたのだ。闇、虚無、不安、沈黙、深淵、そして形而上学的死。これらは小説以外の媒体では、ほぼ表現(表象)不可能であると僕は信じている。だからこそ、こうして村上春樹の作品を読むのである。僕は常々、村上春樹はいつか必ずフィッツジェラルドの『THE GREAT GATSBY』を自らの手で翻訳するであろうと思って来たが、この作品を以てその確信をますます深めた。確信というか、希望・期待であったりはするのだけど(やはりフィッツジェラルドの真のおもしろみは、英語でなければ感じ取れないと、思ってみたりはする)。パブロ・カザルスのチェロを低く響かせながら、この本を読んでいるとき、僕もまた不完全な闇の一部の中にいた。村上春樹の新しい小説世界に期待したい。そして、哀しみを帯びた夜明けの美しさに、ただの一度でも触れたことがあるのであれば、村上春樹の描く「闇」と「夜明け」をどうか一度体験してみて下さい。
アフターダーク Amazon書評・レビュー: アフターダークより
4062125366