1973年のピンボール

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評判

1973年のピンボールの評価:

3.84/5点 レビュー 137件。 C ランク

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全144件 141〜144 8/8ページ
No.4
(5pt)

村上小説の真の出発点

村上作品に何を感じるかは人それぞれだと思う。僕にとってはこの作品は彼の作品の中で一番リアリティを感じてしまう。1970年代僕もピンボールに夢中だった。淡々と異性と付き合い、ビールを毎日飲み、思想もなく、当然にそこに政治もなかった。彼の作品の「こちら」と「あちら」が渾然一体となった生活があったのは事実だと思う。それがこの作品以降明確に分離する。僕にとっては村上作品の出発点はこの作品からだと思う。彼の原点を知る上でも外すことの出来ない作品であるのは間違いないと思う。是非とも読んでみて欲しい。
1973年のピンボール Amazon書評・レビュー: 1973年のピンボールより
4061168622
No.3
(4pt)

その後の村上作品の方向性を暗示する小説

翻訳事務所を経営し、それなりに安定した生活を送っている僕。アパートにはなぜか双子の女の子が居候していて、故郷の町では親友の鼠が悩みながらも生きている。その昔に何度も遊んだピンボール・マシンにどうしても会いたくなった僕は探索を始めるが…。村上氏本人が指摘しているように、その後の作品群の方向性が、この小説に暗示されています。ねじまき鳥クロニクルで中心テーゼとなる「井戸」のメタファーや、色濃い死の香りと言った、村上ワールドの根幹をなす要素が随所に散りばめられています。処女作の「風の歌を聴け」と「羊をめぐる冒険」のはざまで、やや影が薄い作品ですが、繰り返し読むに耐える素晴らしい小説です。何時読んでも不思議な発見があり、深層意識の旅に連れて行ってもらえます。
1973年のピンボール Amazon書評・レビュー: 1973年のピンボールより
4061168622
No.2
(5pt)

夕方の公園

著者の作品が好きで多くの作品を読んだが、私はこの作品が一番好きだ。著者の作品にはなんとも言えないせつなさがあるように感じていたが、この作品からは特に感じたような気がする。イメージは夕方の公園。たまにそのシチュエーションに自分がおかれると、この本を思いだし、なんともせつない気分になるのだ。
1973年のピンボール Amazon書評・レビュー: 1973年のピンボールより
4061168622
No.1
(4pt)

ウィスキーのように

村上春樹は何を失ったのだろう。何かとても深い喪失感を彼の文章は抱いているように思えてならない。そして、どこか郷愁を誘うようであり、乾いた感じであり、それは、ウィスキーのようではないだろうか。とりわけ、この作品を読むと僕はそう思う。僕らは彼の小説に、酔う。それは、恐らく心地よい酔いであることだろう。確か、どこかで、村上龍が彼について“彼が本当にやりたかったのは小説じゃない気がする”といったようなことを語っていた。そうかもしれない。でも、きっと彼には書く必要があったんだろう。そして、そこにこそ、エクリチュ-ルの真の姿が見出し得るのではないだろうか。そして、その違和感のようなものにこそ、彼の作品の魅力があるのではないだろうかと思う。
1973年のピンボール Amazon書評・レビュー: 1973年のピンボールより
4061168622