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聖殺人者イグナシオ
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聖殺人者イグナシオの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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花村萬月さんの本です。 修道院の救護施設で、抑圧的な生活をする混血児イグナシオ。 事故にみせかけて友人を殺す。修道女の文子(美女)はそれを目撃。 その後、イグナシオは新宿へ脱走。そのさいに文子とおセクス。 歌舞伎町にたどりついたイグナシオは、ヤクザの大谷に世話になることに。 そこで妹の茜の世話をすることに。もちろん、茜は美女で娼婦。 イグナシオはおセクスしたいが、できない…。 はたして、イグナシオは…? なんというか、これも花村萬月さんの好きなモノをたくさん並べた感じがします。 やらせてくれる修道女、美男子の主人公、ヤクザ… まあでも、それなりに面白いんですよね。 セックス&バイオレンスですね。 | ||||
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ゲルマニウムの夜から続く王国記シリーズを読んでいたら、既読感たっぷりでしょう。 | ||||
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前半は繊細な感じで、後半は粗雑で粗暴な感じ!もはや、通り魔と大差がない!イグナシオは東京に出て来て知能が低下したのであろーか? 途中から?になりながらも 読了したのは女性キャラに魅力があったからであろー | ||||
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人間が差別をする根元的な理由みたいなものが透けて見える作品。 埋めがたい劣等感や満たされない承認欲求を満たす、最後にすがる最悪の手段が差別という行為だとこの作品は描いている。 | ||||
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結局のところ、底の浅いステレオタイプなストーリー だね。具体的に云うと、要するにスプラッター映画程度の「衝撃」でしかない(というか、「衝撃」すら感じられない)。この程度の明らかな暴力性とか狂気が「人間性の最暗部」と思っているであろう著者の基本的な視点からして、すでに甘っちょろく底が浅いんだよな。こんなやつが芥川賞云々とは、芥川賞も実に地に落ちたものだね。 (以上、冥界の柴錬より) | ||||
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イグナシオは追いかけてきたジャズ喫茶のマスターを蹴り殺してしまう。 マスターは同性愛者で美しい容姿をしたイグナシオに肉体関係を迫ってきたからだ。 その前は友人の後頭部をバットで殴って事故に見せかけて殺してしまう。 イグナシオは殺人を犯し続ける。計算と情動の間の中で。 | ||||
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非常に背徳的な内容であり、小市民である僕にイグナシオの殺人動機はほとんど共感できない。萬月先生は小市民的思考が嫌いらしい。そういう世間の常識に真っ向勝負で挑んだエンターテイメントだと思った。IQ180の天才にして美貌の少年が肉体労働で鍛え上げた体を持つ。実社会ではイケメンというだけで生きて行ける今日、ほぼ無敵のキャラであるにもかかわらず、彼は物語りの中で常人では考えられない殺人を犯していく。私達のような小市民を「俗」とすれば、確かに彼は「聖」の域に達している。 登場人物の何人か、孤独を抱えている。特に茜だ。 物語はラストシーンに向かって急激に加速し、破綻へ向けて爆走する。 彼の殺人に共感はできないが、魅力的な人物であり、物語の中でもっと生きていて欲しいと思った。魅力の根源は彼が「聖」だからだと思う。目を覆いたくなるような凄惨なシーンがあるが、不思議と読後が心地よい。 カタルシスを得たい小市民にお薦めする。 | ||||
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~読み手によって評価が分かれる作品のようです。でも好きな人はすごーくはまると思います。個人的には、花村萬月作品の中で一番か二番目ぐらいに好きな小説です。対比する聖と俗、光と闇、善の中の悪、悪の中の善。モノクロの絵画を見せられているようなぎりぎりの美しさと緊張感で、最後まで一気に読めてしまいます。最近の緻密な作風に比べると荒~~削りな感じも受けるのですが、エンターテインメントの仮面に隠した重厚なテーマを少しも損なうものではありません。主人公のイグナシオは男が赤面してしまうほどの美少年なのですが、肝腎なのはそこではなく、彼が抱えている獣じみた飢餓と孤独です。腹の底に自らを喰いつぶすほどの闇を抱えながら、関わる女性達を結果的に癒してしまう様には泣かされま~~す。女性達の中では特に文子さんが好きですが、萬月という人は女性なのでは? と思わせるほど湿っぽく女らしく真に迫っているのです。女独特のずるさもありながら、潔さが気持ちよく後味は清涼感が漂います。美しいものを見たかったら萬月。心にそう刻みました(もれなくヤクザもついてきますが)。~ | ||||
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花村萬月のフツーのいつものパターンのお話。 冒頭の、人の頭が壊れる部分の描写がリアル。 心の奥の方にある、無意識の感情。 人間ってなにするかわかりませんねぇ。 | ||||
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美しきあいの子。親の存在を知らず教会で育てられた少年・イグナシオ。日本人であって日本人ではない、その行き場のないアイデンティティと、人並みはずれた驚異の知能が、イグナシオを殺人者に変えてゆく。だからイグナシオは神の存在を肯定し、しかし、自分に神のご加護は無いといいきる。信仰はあっても救いはないのだ。だから自分で道を切り開いていくほかない。美しいがゆえ、イグナシオに手を差し伸べるものあり、その中でイグナシオの真の姿を見ようとしたのはヤクザの大谷だけかもしれぬ。皮肉にもそれは破滅への扉であったのだが。イグナシオというキャラクターにひかれ本書を手にとった。現代とは違う時代背景もあろう、新宿の様相も多少は違うかも知れぬ。しかし、教会で育ったイグナシオが俗世間に触れ次第に慣れていく過程の書き込みの薄さが些か不満である。またラストへの疾走も幾分唐突な気がした。まあ衝動的な行動であるから「唐突」で当たり前だが。 | ||||
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