千葉千波の事件日記 試験に出るパズル
評判
千葉千波の事件日記 試験に出るパズルの評価:
4.00/5点 レビュー 8件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1〜11 1/1ページ
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千葉千波の事件日記 試験に出るパズルの評価:
4.00/5点 レビュー 8件。 C ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
浪人生の「ぼく」(なぜかぴい君と呼ばれる)、同じく怪しい浪人生の饗庭愼之介(名前、風貌、環境からしてトリプル浪人と言われる)、「ぼく」の従弟で高校二年生の美青年、千葉千波の三人組が、のどかにつるみながら、愼之介の父親が警察につとめていることから、毎月事件に首をつっこんでゆきます。
覚醒剤の受け渡しの合図の謎、レストランで消えた指輪の黒真珠の行方、下町の連続爆破事件などなど、千葉くんの名推理は、QEDシリーズの崇を思わせる、しかしさほどの蘊蓄を伴わず強靭な論理力に頼っていて、読ませます。語り手の「ぼく」はまさにパズルのようなそのロジックについてゆけず、「ボケ」たコメントを発して読者をなごませてくれます。
(毎回、千葉くんが昔はやったシリーズの「頭の体操」に出てくるようなクイズをひとつ出し、「ぼく」は逆に、頓知の脱力クイズをひとつあげる、というお約束も楽しいです。)
しかし。
千葉くんの凝りに凝った推理は、微妙に空回りに終わってしまいます。
事件は解決しますが、犯人にはそんな深い理由づけはなかったり、偶然だったり、と、あたかも著者自身が、みずからのQEDシリーズを自分でおちょくっているような、そんな笑いで終わります。
そして読者は、この世にはふたつの現実があり、奇しくもそれが表面上一致するのだ、という、高田史学の自己参照的批評を噛みしめながら、この三人組の青春につきあってゆくことに。
QEDシリーズの現代の殺人事件にかかわるキャラクターたちがいまひとつ硬直した感があるのに比して、本シリーズや「麿」シリーズのユーモア系の高田ミステリの人物は自然体でのびのびしていて、彼らのたわいない会話をききたくて、ついページをめくってしまいます。
高田崇史の振幅の大きさを楽しめるシリーズです。