狼花 新宿鮫IX

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

狼花 新宿鮫IXの評価:

4.19/5点 レビュー 75件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.19pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全89件 81〜89 5/5ページ
No.9
(5pt)

5年半も経ってたのか!と驚き

30を過ぎた頃から時間の流れが明らかに変わった。そんな大げさな話では無いが、前作から5年以上も経過していた事、それに気付かず、気にもなっていなかった事に我ながら驚いた。
さて本作であるが、鮫島は変わらず新宿鮫であった。キャリアの資格を持ちながらキャリアにならなかった刑事。小説の主人公としては申し分の無い正義漢である。ライバルとして再登場する香田、申し分ない。そして深見という男、申し分ない。ネタバレしてもいけないので詳細は語れないが、シリーズのファンとしては面白い話になっている。
但し、今回益々『晶』の出番は減っている。元々リアリティの薄いキャラクターだから(職業が)、個人的には必要ないとは感じる。ただ、一人の孤独な男としての鮫島の内面を描くには欠かせない人物ではある。
香田の怒りは理解できる。ただ深見の明子に対するこだわりは今の私にはピンと来なかった。もっとクールでクレバーなキャラクターだと思っていた。
しかし、ネタバレしないようにレビューを書くのは難しい・・。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189
No.8
(5pt)

理想家と策士の激突

すべからく犯罪を撲滅する。その過程において法の平等と尊厳を貶める行為には与しないという鮫島。
犯罪を憎む気持ちは人後に落ちないが、大所高所的に現状を踏まえたうえで、一時的かつ便宜的な妥協はやむをえないとする香田。
読み進めるうえで、意見はおおいに分かれるところであろう。
鮫島の考えは理想に振れすぎているし、対する香田の考えは策を弄しすぎるように思える。
どちらも純粋に犯罪を憎む気持ちに疑いをはさむべくもないがゆえに、頭を抱えたくなるほど難しい命題となる。
これは私見だが、若い人は鮫島、社会人は香田にシンパシーを感じる傾向にあるのではないだろうか。
ちなみに私は総論は鮫島で各論は香田という折衷案を採用し、自分の中途半端さとバランス感覚を再確認したのであった。
もう一点、大事なことがある。
それはこういう「究極の選択」に対して、読者として荒唐無稽であると感じなかったことである。
荒唐無稽どころか、リアリティすら感じてしまう。
困った時代である。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189
No.7
(4pt)

もっと単純な警察小説や事件小説が読みたい!

新宿鮫シリーズも、はや9作目。
最初がごく普通の刑事ものだったことを思うと、ずいぶん遠いところまで来た気がしますね。個人的には、最初の映画化作品の真田広之が妙に印象に残ってますね(決して映画の出来がよかった訳ではないんですが)。
晶役は田中美奈子でしたよね。
逆に、NHKのドラマの舘ひろしは、全然イメージじゃなかったな。
大体全然キャリアっぽくないし。
新宿を舞台にした多国籍犯罪の盗品マーケット・ルートが題材で。
外国人犯罪から東京をいかに守るかで警察庁キャリアと対立する鮫島。
「氷舞」以来の敵役・仙田も登場して、ひさびさに盛り上がるかな、と思ったら。
なんだか、犯罪捜査理論小説みたいでね。
入庁同期の宿命のライバル・香田との対決も理屈を捏ね回す犯罪抑止理論の戦いになっちゃってて、楽しめなかったんですよ。
今週もベストセラーリストのトップに名を連ねてる本書なんですが、買ってる読者さんたちは、こんなエンターテインメントにも新書みたいな、現実性や社会性とか分析を求めるんですかね。
もっと単純な警察小説とか事件小説を読みたいと思うのは僕だけなんでしょうか。
鮫島にしても、晶にしても、桃井にしても、薮にしても、香田にしても、仙田にしても、役者は揃っているのだから、純粋なエンターテインメントにしてくださいよ、大沢センセ。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189
No.6
(4pt)

一気に読ませます!

氏の作品を読むのは初めてです。5百ページを超える長編にもかかわらず、
一気に読みました。この手のものでは「うたう警官」も良かったと思いますが、
氏の作品も、登場人物等を別にすると、まるでノンフィクションのようにリアルです。
帯に記された「日本国のあり方を問う」という問題提起性も大げさには感じません。
さかのぼって、氏の作品を読んでみたくなりました。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189
No.5
(5pt)

シリーズの転換点らしい。

新宿鮫シリーズの続編。香田や仙田などの重要人物が登場する。全体的に盛り上がりに欠けるし、晶もほとんど登場しないので、少々物足りなさを感じる。しかし,相変わらず無難にまとまっており、飽きずに一気に読める。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189
No.4
(5pt)

さすが。。。

待望の5年ぶり新宿鮫シリーズでありなが、ネット上はで賛否両論の作品のよう。自分としては、久々に密度濃い時間を堪能できた作品であった。確かに中国人女性の明蘭がどんなに魅力的な女性なのかといった疑問もあろう。及びシリーズの重要人物であった香田、仙田といった登場人物が本作で、不満足な形で終局を迎えたと思う読者も多かろう。しかし単純に、本シリーズは新宿を舞台に、時節々の経済、犯罪問題をテーマに、魅力的な主人公である鮫島、及びその脇役たちが飛び回り、駆け回り、そして登場人物の巧みな「会話/話術」が読者を引きつけることが、ここまで人気がある要因と思う。そういった点で、故売買市場扱った人間達、警察組織と暴力団の巧みな駆け引き、そして明快な文章、話術がとても魅力的であった。
とくに本作では、仙田の存在が、主人公である新宿鮫を食ってしまうようなインパクトを自分は感じたし、前作「風化水脈」では肩透かしをくったが、ここ4,5作では最高の出来であると思う。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189
No.3
(4pt)

ストーリー展開はさすが

「風化水脈」がかなり期待外れだったことを思うと、本作はそこそこの出来だと思う。終盤の山場に向けて、様々な登場人物の起伏に富んだ人生をひとつに集約していくストーリー展開はさすが。ただひとつ残念なのは、仙田や毛利といった鮫島にとっての敵対人物が「怖いけど本当はやさしい人」みたいな中途半端な設定になっている点。もっと冷徹で貪欲な人物として描いたほうが、ストーリー全体が引き締まったのではないか。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189
No.2
(4pt)

お手並み拝見

 個人的には購入して損をした、ということにはならないと考えてます。やはり著者らしく、それなりに楽しめる内容に仕上がっています。
唸りながら、本作品を上梓したであろう著者には大変申し訳ないのですが、こちらで皆さんが述べられている分析も妥当なものかな、と感じます。
作品全体を通して感じたことがあります。
「著者と作品との関係」において、です。
「下りのエスカレーターを“下から上の踊り場目指して上りきりたい”著者」
その歩速が自身の意図に反して緩やかな為、結果として中々下りのエスカレーターを上りきれずにそこに留まってしまった、という印象を受けました。それでも、高いレベルでの次元だと思います。
つまり、下りのエスカレーターが世の中の変化の速度・読者の期待を表すものであり、下りのエスカレーターを下から上の踊り場目指して上りきりたい著者、という関係を意図しています。
それから。
登場人物の個々人の魅力を作品に反映させていくことも大事かと思いますが、個人的には物語の骨格を成す「犯罪とそれを取り巻くもの」をいかに構築していくのかは、気楽な一読者からしても中々難しいように思います。ただ、そこが定まれば必ずこれまでのように、読者が唸るような作品になるのかなあ、と考えたりします。
「犯罪」⇔「ヤクザ・外国人犯罪者等」⇔「現場警察・警察官僚」 
上記の関係の妙がありながら、それにまつわる登場人物の人間的な魅力により物語に厚みがでるように思います。
基本的に、作品の主要な舞台が新宿なので、例えば安易に9・11のテロを連想する犯罪とリンクさせた作品は、“鮫シリーズ”では作られないのかもしれませんが、そうすると物語の骨格をどのへんに求めるのか。
生意気な物言いながら、お手並み拝見させてもらえれば、って期待しています。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189
No.1
(5pt)

非常に難しいテーマだ!

多発する外国人犯罪から日本を守るために何をすべきか・・・!?
総論から求めようとするキャリア・香田。
あくまで悪と戦おうとする鮫島。
そして過去を暴露した仙田。
各々が、自分の信念に基づいて行動を起こす。
それは確かに今の法律の中では難しかったりするのだが、善悪だけでなはく、「日本人」として考えなければならないことがある。
そんな思いを、立場によって、また決して交わらない考え方を指しながら物語が進んでいく。
一事件の解決ではなく、今の日本に巣くってる問題を提示していると思う。
根深く、考えさせられるテーマだった。
狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) Amazon書評・レビュー: 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9))より
4334925189