罪人に死を
評判
罪人に死をの評価:
3.00/5点 レビュー 3件。 D ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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罪人に死をの評価:
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舞台は、アディロンダック山地が見える小規模新興住宅地、<ループ>。(ニューヨーク州のどこか?)離婚歴があって、とても売れているようには見えないミステリ作家のアンディ・ドレイクが主人公。彼は、認知症が進行している父親を看取るべく<ループ>へ帰ってきます。そのアンディには実は秘密があって、幼なじみのレイチェルと不倫を重ねていました。レイチェルは、或る有力な一族の娘で、もう一つの有力な家族出のデイヴィッドと結婚しており、二人の息子がいました。
そして、或る日、アンディは「彼女に会うのはやめろ・・・言うとおりにしろ、さもないと」と書かれた脅迫状を受け取ります。一体、二人の関係を誰に知られていたのだろうか?最悪の事態に彼は震撼とします。
その数日後、デイヴィッドが死体となって発見され、レイチェルと子供たちが家から消え失せていました。三人はどこかに監禁されているのか?それともすでに・・・。
アンディは、警察に脅迫状のことを話すこともできず自力でこの事件の謎を解き明かそうと取り組み始めます。
いつものようにパズラーですから、これ以上ここで私ごときが詳細を語ることはできません。どうすればいいのか?(笑)
まずは家族の物語として、アンディの認知症の父親、妹のケルたちが生き生きと描写されています。ユーモア・パートを背負っていながら<痛み>もまた感じさせて、つまりは私たちのような等身大の人生が垣間見えます。
30%あたりアンディが殺人者に狙われるシークエンスは、デヴィッド・フィンチャー映画ばりのかなり強烈なサスペンスを醸し出しています。それはもしかすると優れた翻訳のリズムのなせる技なのかもしれません。
何より、おそらく70%を読み終えたあたりでもまだ物語がどこへいって、どのように収束するのかよく見えない経過があって、もしかすると「これはダメ」スリラー・パターンに向かっているのか?と思わせながら、どうしてどうして、とても素敵な横回転の<はなれわざ>が待っていて、その<はなれわざ>がもう一度今度は縦に回転します。それはとてもロマンティックな縦回転でした(笑)。何をいっているのかよく理解できないと言われそうですが、致し方ありません。私にはこれ以上語る資格がないのですから。アンディのいい加減に見えたはずの見立てがしっかりとしたロジックにすり替わっていくプロセスに乾杯を!
脇役たち、特に読書家の"The Outfit"の人間が何とも言えず味わい深いキャラクターでした。
欠点があるとすれば、相変わらずその邦題にありますね。このタイトルだとほぼ全てのミステリに当てはまるように思えますが・・・待てよ・・・さもなければ(笑)。
◻︎「罪人に死を "Or Else"」(ジョー・ハート 早川書房) 2026/2/17。