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(短編集)
五郎治殿御始末
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五郎治殿御始末の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 21~40 2/3ページ
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明治は遠くなりにけり・・そんなこと言ってないで、今こそ明治時代の人々の気概を学ばねば。現代のこんなへなちょこ日本から見たら、明治の人々は尊敬に値する。明治維新は無血革命なんて言われているけど、明治時代の人の質の高さがあったからこそ、なしえた変革だった事に気付く一冊でした。 | ||||
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短編が映画化されるので読んで見ました。柘榴坂の仇討です。映画の脚本も良く出来ていたと思いますが、原作の色合いも良く出ています。良い本です。 | ||||
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武士の時代物は当時の生活の様子や信条がとても良く 書かれていて物語の展開に引き込まれます。短編集で 大変読みやすかった。文章も時代を伺わせ味がある 表現でとてもl好感が持てます。難しい漢字もルビがあり 成程こうゆう漢字かあ~と納得しながら一気に読みました 程よい文庫本でした。他の時代劇物も読みたくなる気持ちに させてくれました。 | ||||
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江戸から明治に代わる御一新において、劇的に環境が変わったのは武士だといわれる。特に、廃藩置県を中心とした、西欧化への大きな 流れの中で武士は信じられないくらいに多くの物を失った。自分自身も変わるように社会や周りが要求するが、変われない武士たち、何か 変えてはいけないものもあるのではないかと自問しながら、時代の流れに杭さすように立ち尽くす不器用な男たち。そういった武士たちの姿 を描いた短編集だ。 表題作の「五郎冶殿御始末」は、藩や、家族、そして自分自身の始末ばかりしてきた老武士が、孫を殺めて自分も死のうとしたときに商人の 老人に諌められ、その後立派に「始末」をつける話。老武士の運なき人生とその潔さに泣かされる。そして、映画化もされて注目されている 作品が「柘榴坂の仇討」。桜田門外の変で殿である井伊大老を殺害された武士が相手を探し、「仇討禁止令」が出た後に相手に出会う話 だが、仇討という自分の気持ちの整理のために妻や、色々なものを犠牲にした武士が取った道は。やはりこういった作品を書かせると浅田 次郎は超一級であることを見せつけた作品集である。 | ||||
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潔く、真っ直ぐに前を向いて生きていく心が、ひとをつないで行くことに気づかされた。 | ||||
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180度替わった幕末維新の激動期に武士として終えたのはわずかで殆どの武士は荒波にのまれてしまった有様が 悲しく綴られていて、先人の努力が今日の日本を育てたのであると感謝する。 | ||||
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どんな物語でも泣かせ所を入れ込む事ができる。啖呵を切らせるとこの人の右に出る人いないですね。 | ||||
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幕末から明治維新にかけての動乱期を、人々はこのように過ごしたのかと考えさせられる短編小説です。人間の誇りや、優しさ、生きていくことのおもしろさやおかしさなどが混じりあって、現代にいきる私たちも見習わなければと感じることが多かったです。自分の出身地であるからかもしれませんが、彦根藩士と水戸藩士の仇討ちのくだりが、いちばん面白かったです。 | ||||
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明治維新における人々の混乱、別けても武士たちの戸惑いは、大変なものだったんだなあと、強く感じました。 暦の変更、時間の変更などの影響が、これほど大きいとは思ってもみませんでした。 廃刀令や洋化に伴う混乱は当然なのでしょうが、これだけの大きな社会変革の中で、よく明治政府が政権を確立していったなあと思います。 六編の短編が収められていますが、特に「石榴坂の仇討」と表題作は、変化してゆく社会の中で、自らの生き方を定めてしっかりと生きようとする力強さに感動しました。 それともう一つは、この変化の時代に生きた人たちの逞しさを感じ、現代社会に生きる日本人も、当時の人たちに負けない気持ちを持って生きなければいけないと言うことを強く感じました。 | ||||
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数年前に読んだことがありましたが、今回読んでも更に面白く感じました。 臨場感溢れる表現、感情の描写…文句なしです。 明治維新を迎えた武士の苦悩、朝敵になってしまった人の立場、など教科書では知らなかった一面が分かります。特に時計の導入に戸惑う話はなるほどな~こんな苦労があったんだ、と新鮮でした。今でこそ分単位で生活している私達、でも江戸時代まではこんなにゆっくり時間がれていたんだと面白く感じま した。 お勧めです。 | ||||
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時代は江戸から明治へ移り変わる中で、過去を背負いながら生きる元武士たちの思いをほろ苦く描いた短編6編。 表題作の「五郎治殿御始末」は朝敵の汚名を着させられた元桑名藩士の物語。戊辰戦争には出陣せず、明治4年の 廃藩置県に伴い、藩士の整理(リストラ役)を終えた後には、自分の始末をすべき死所を求めてさ迷い歩くなか消息不明に。 数年後の夏のある暑い昼下がりに、五郎治が西南の役で戦死したことを桑名の実家に知らせに訪れたのは、上官だった 若い陸軍少佐。自身のことは一切語ることなく、五郎治の戦死公報と形見を置いていく場面が印象的。 この少佐もまた元桑名藩士で戊辰戦争では官軍に最も恐れられた名将立見尚文(鑑三郎)であることは、物語で語られることは なくとも明らかなのは見事な演出。 「石榴坂の仇討ち」は6編の中では傑出した作品。時は明治6年、新橋駅で車引きの車夫とたまたま乗り合わせた武士風の客。 このふたりが奇しくも遡ること13年前の万延元年3月、桜田門外の変で横死した大老井伊直弼の近習として護衛していたにも かかわらず主君を守れなかった元彦根藩士とこれを襲撃した元水戸脱藩浪士といった仇敵同士のまさかの再会。そしてふたりは・・・ ちなみに今年9月には映画化も決定。主演は元彦根藩士を中井貴一、元水戸浪士を阿部寛。 中井貴一は名作「壬生義士伝」に続いての主演。「石榴坂の仇討ち」はどんな結末が待っているのか・・・ | ||||
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本の中身を読んでいくとだんだんと面白くなり一気に読破しました、大変良かったです。 | ||||
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昔テレビドラマでやっていたのをボンヤリ覚えていて、amzonで見つけて、なんとなく読んでみようと思いました。読み始めたらドンドン引き込まれてながい時代の物語なのに、時間が流れるように読み上げました。 | ||||
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短編6話が載せられています。どれも浅田次郎らしく情の深い話になっています。 じわっと涙が出ます。深く重い話が浅田次郎にかかるとなぜか重すぎずさらっと心に快く感動を与えてくれるのはどうしてでしょう。 | ||||
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やっぱり、浅田次郎はセリフまわしがうまいなぁ。 この人の本は、声を出して読みたくなる。 特に、これのような武士、侍言葉を声に出して読むとしびれてくる。 思わず家に一人のとき、感情移入たっぷりに、侍気分でセリフを言い、講談気分で物語る。 効果音にぽぽんとテーブルをたたく勢い(笑) さて、時代は明治維新の後の世。 主人公たちは、いずれも元は侍だった男たち。 ある者は車引きになり、ある者は軍人になり、役人になり、警察官になり。 死に場所を求めてさすらう者もある。 江戸が終わり、明治の時代に移り変わり、すべての価値観が一変したとは、もちろん知っている。 しかし、英雄でもなんでもない、普通の人々、それも武士たちが、どのようにこうした時代の変化に対応したのかを描いた物語は少ない。 西洋暦や時刻に慣れない、いや、それを受け入れることのできない人々の苦悩は、すでにそれらが常識となっている時代に生きる私たちからみれば、その狼狽振りはこっけいですらあるが、体に染み付いたものをはぎとり、新しい価値を組みつけられることは、たまらない経験だったのだろう。そうしてひとつひとつを受け入れていきながらも、「これだけは」と守るものが、それぞれにある。「これ」と具体化されてはいないが、登場人物たちの言葉、行動のひとつひとつに、それは表現されている。総称するとしたら、武士らしさ、になるだろうか。 これからの未来にも、こうした変化は起きるかもしれない。 価値観が一変するような、大きな何か。起きないとは限らない。 そのとき、私たちには、あるだろうか。 彼らのように、頑なに守るべき「何か」を、私たちは、持ち合わせているだろうか。 | ||||
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幕末から維新という時代の変り目に遭遇した侍達に着目した短編集。 フィクションとはわかっているが、きっとこういう不器用だが一途な 侍達もいたのだろうなと、浅田作品特有の読み終わってからの余韻を 残す作品が多い。 けっして読んで損はないと感じた。 | ||||
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明治の新政府の統治下でまだ新時代に染まれていない武士たちの生き様を描いた短編6編。 時代の変化から取り残されている彼らの姿は、時に滑稽であり一抹の哀れさももよおすが、 はたと気づくと、時代の流れに流されない一徹さに今日我々が抱く武士の姿を見て心を動かされている。 軽快な文章でユーモラスでありながら最後にほろっとさせる浅田節にまたもやられた。 江戸から明治への転換期という時代設定がベストチョイスで、人間の悲哀と意地とたくましさが巧みに表現されている。 読後感もすっきりと爽やかな小説。 | ||||
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浅田次郎は、幕末モノは実にいい。女性の目から見た 輪違屋糸里 上 しかり、斬新な視点から新撰組を扱った 壬生義士伝 上 文春文庫 あ 39-2 しかり。 本作品は、どちらかいうとこれらの長編とは違って、ほぼ無名の市井の武士(それぞれかなり特殊な技量や職分ではあるが、しかし無名は無名)を扱った短編6作からなっている。 いずれもそれなりに読みごたえはあるが、やはりこの作者の本領は長編の方かな、と言う気がしないでもない。 ただ、その中で、特に素晴らしかったのは、この表題になっている一番最後に収められた「五郎治殿御始末」。 この作品は、私自身の故郷伊勢(三重)の桑名藩の武士を扱ったモノだけに特に興味深かった。 桑名藩は、完全な佐幕の会津藩、親藩でありながらさっさと勤王側にくみした尾張藩、それぞれの藩主と兄弟であった中で、佐幕の姿勢を取って戦いながら(とは言え、会津のように城を枕にしたわけではなく、転戦してしまった)、一方で藩の構成員は勤王側に恭順する姿勢も見せた、複雑な立ち居を示してしまう。 そんな知識は、ふるさとの歴史として多少なりとも知っていたつもりでが、本作にあるような、ドラマが、そこにあっただろうことを想像していなかった。 祖父が孫に聞かせるように話が語られるが、我々が期待する武士の品格、そして商人の力強さ、がとってもいい。 いやぁ、これはなかなか小品でありながら、ずっしりと来る、佳作でした。 | ||||
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明治への激動の時代に人生を翻弄される男(武士)達とその家族や周りの人達の儚く苛烈な生き様を各々の心が透けて見えるような空気感を持って見事に描いた優れた6編の短編小説集。 その時代の薫りがそこはかとなく文中に漂う中、過酷な運命の主人公達と平成の時代の自分を照らし合わせた時、お金ではない大切な何かが心に染み入って来ました。 昨日偶然、16歳の小柳ルミ子さんをリオで撮影した写真家の方と話をしたのですが、五郎治殿御始末の「語ればいつまでも忘れられぬ。語らねば忘れてしまう」という言葉に結びつき、この優れた6編の小説と共に深く印象に残っています。 | ||||
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勝てば官軍。歴史は勝者の記録である。 近代化を伴う大改革として我々は明治維新を認識していた。 欧米列強からの脅威を跳ね除けるには、国をあげて近代化し、欧米化を急がねばならなかったのはたしかだ。 しかし、薩長主体の改革から、妨げられた武士たちにとっては史上最大のリストラとなってしまう結果になった。 武士であることだけに誇りを持っていた侍たちの、歴史に埋められた悲しい物語がここにある。 世界不況に今の時代、なにか共通点があるような気がして仕方がない。 職を失い、生きる糧をも失い、しかし誇りだけは失わなかった侍の姿が悲哀をこめて描かれている。 | ||||
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