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(短編集)
夜明けの星
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夜明けの星の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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池波氏の小説は、現代では書いていけない表現もあるが、味わい深く、つい、手に取ってしまう。 本作も、味わいの深さに負け、ついつい、最後まで読んでしまう。 読後感がスッキリ、というわけではないが、ついつい、レビューを書きたくなる。 2度読みたいか、というと、そうでもない。古典として割り切り、楽しみました。 | ||||
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本作はやや長めの短編「平松屋おみつ」を展開し、仕掛人話を交えたもの。 途中のふくらませ方は相変わらず面白く、基本的にはあまり交わらないお道(短編ではおみつ)と辰蔵(短編では安蔵)の道すじではあるが、最後に収束する展開は短編とおなじである。 本編の終わり方もうつくしいのだが、辰蔵側も等分に書きこんだ分、安蔵の途中描写がまったくなく、だからこそ人生の偶然が満ちる「平松屋おみつ」のやるせない締め方のほうが、心に残るとは、思った。 ただ、父と次の悲劇以降、お道の人生に関わった人々の幸福さは、本作に圧勝感がある。 | ||||
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お道は、堀辰蔵を認識していない。辰蔵はお道を認識している。 この設定が宜しい。 | ||||
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単行本に無い、重厚さ。気に入ってます。地下鉄の中ではちと、持ち込み、読むのは辛い。やはり、あ | ||||
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罪のない人を、感情に任せて殺害して、お金の為に、沢山の人殺人をして、いつか捕まると思わせながら、予想外の結末が面白かった。 | ||||
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池波正太郎さんの作品を読むようになったのは、つい最近です。 女というものは不思議な生き物…この作品以外でも、このようなフレーズに出合いました。 女に限らず、人、人生など、不思議なものであるように、登場人物に語らせています。 人の心や生き方は、たやすく割り切れるようなものではないと改めて思いましたし、 割り切れないから良いのだとも思いました。 | ||||
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「おせん」「ないしょないしょ」「仕掛人」を足して割ったようなストーリーだと思います。 またしても「女は、」「女は・・・」と色々な女性観に考えを巡らせているのですが、この本では挙句の果てに「得体の知れない生きもの」に落ち着くのだから、結局描かれているのはそんな女に翻弄される男心のようにも思えました。 現実には有り得なさそうな、有ってはいけないようなストーリーですが、終わり良ければすべて良し、そんな結末になっていて良い本でした。 | ||||
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もともと私は歴史小説が好きで、一番最初真田太平記を読んだのが、池波先生との出会ったきっかけ。 読みやすく構成が素晴らしく、自然に小説の世界に引き込まれていき、時間を忘れます。 亡くなられた先生にもっといろいろな小説を書いて頂きたかった。 | ||||
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「雲霧仁左衛門」、「闇の狩人」と、江戸の町を舞台にしのぎを削る盗賊、香具師、仕掛人、公儀の戦い、そしてまるで現代であるかのように200年前の街並みや人々の生き様をリアルにえがく池波ワールドにすっかり魅せられてしまい、またまた両作品と関連ありそうな本作を購入。 これまた大当たりの面白さでした。 「闇の狩人」でも登場の香具師の親玉羽沢嘉兵衛や料理茶屋「河半」なども出てきますが、本作は、サスペンスというよりは、人間ドラマ、大河ドラマ。 幼くして煙管師の父親を通りすがりの浪人に殺され、一人っきりになってしまったお道、そして方やの殺人者である越後浪人辰蔵の激動の半生が描かれる。 お道は、深川黒江町の御用聞き佐吉が営む料理屋「万常」に女中として身を寄せ、やがてお客である浅草の小間物問屋「若松屋」のお内儀お徳に見込まれ、女中としてお徳に仕えることに。 お徳はこの上なく厳しく口うるさい人で、それでもお道は懸命に奉公する。 一方の辰蔵は、流れ流れて行き倒れる寸前に拾われた謎の浪人三井覚兵衛の縁で、金で人殺しを請け負う凄腕の仕掛人になってゆく。 やがてお道は、若松屋の一人息子で厳しい母親のせいで嫁に逃げられてばかりの芳太郎に強引に関係を結ばされ、子供をもうけ、そして芳太郎の妻、若松屋の若い内儀となってゆく。 厳しい労働を重ねるうちに、すっかり腹が据わってくるお道の変貌ぶりが興味深い。 辰蔵は、人殺しを重ね、虚無的な日々を送り、やがて羽沢の嘉兵衛を暗殺した三井覚兵衛とも確執を深めてゆく。辰蔵の前にも後にも、もはや何もない幾星霜があるだけ。 辰蔵が煙管師であり、お道の父を殺して25年の月日が流れたとき、二人は互いにそうと知らずに相まみえる。 そして深い感動を残すラストシーン。 本作には、上2作で圧巻だったサスペンスフルな戦いはないけど、人間の運命の不思議さ、江戸の商家の奉公人の厳しい勤めの日常、どんなに過酷な運命があっても黙々と前に進む一人の少女の生き様、そしてあてどなく悪事を重ねた末に最後己が生きた証を立てる男の生き様、弱い者に優しい江戸の市井の人々の姿を描き、最後に深いため息をついてしまうような読後感です。 まったく、池波正太郎作品には、ほぼはずしがないですね。 | ||||
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これは、時の流れをテーマにした懐かしの池波ワールドである。 物語のメインキャストであるお道と堀辰蔵だけでなく、周りのすべての人物の人生が、時の流れとともに描かれている。 いや、人ばかりでなく、父親を惨殺されたお道の引き取り先である酒屋、御用聞きが営む料理屋の万常、お道が奉公に上がりそしてお内儀となる若松屋、 さらには香具師の元締めが営む闇の世界の巣窟までもが、時の流れとともに世代交代して行く様が描かれている。 この作品は復刻版であり、読み始めてすぐ、以前読んだ記憶があることに気づいた。 しかしその中味は新鮮さにあふれている。 ふたりの主人公に対して、事の真実が明かされないまま物語が収束する消化不良さはあるが、 それもまた、池波小説の懐かしさでもある。 | ||||
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池波正太郎といえば、「男の世界」を書く作家というイメージがあるかも知れませんが、いくつか女を主人公にした小説も書いてます。『夜明けの星』もその一つです。 この『夜明けの星』は、父を殺された少女のお道が、いくつかの仕事を経た後に、若松屋の内儀になるという、女性のある種のサクセス・ストーリーに、お道の父を殺した堀辰蔵のたどる人生が絡み合ってます。 辰蔵は、池波ワールドおなじみのいわゆる「仕掛人」になります。登場する元締たちの名前は、どこか(「梅安」等)で聞いた名前だったり・・。 物語の最後のシーンは、なかなか味わい深いものがあります。 淡々とストーリーが進んで行き、読みやすいのではないかと思います。 | ||||
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