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天路の旅人
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天路の旅人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.51pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全104件 101~104 6/6ページ
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発売日の2022/10/27から読み始めて、途中何冊か別の書籍を読みながら「天路の旅人」(沢木耕太郎 新潮社)を読み終えました。<大部>のノンフィクションですが退屈で読み切ることができなかったわけではなく、読み終えてしまうのが惜しい自分がいて幾章かずつ読み進めたというのが正直な気持ちです。 本書は第二次大戦末期、日本の独りの若者が敵国・中国へ潜入。彼はラマ教の巡礼に扮して我が国の「密偵」として旅を続けます。そして、日本が敗戦を迎えた後もラマ教の僧侶としてエベレスト、カルカッタ、デリーにまで及ぶ八年の旅の日々を継続しますがその「旅」を克明に記した(勿論、そのことを私たちは沢木耕太郎氏ほどに検証することはできませんが)ノンフィクションです。 元本として旅人・西川一三が書いた「秘境西域八年の潜行」という書物が存在しますが、その書物との出会い、何故この書物を再現しようとしたのかに至るプロセスがまずサスペンスに満ちており、また「旅」を終えた旅人との一年にも渡るインタビューを含む沢木耕太郎氏と西川一三氏との交流が「何故、人は旅をするのか?」という原初的な問いかけへと立ち戻らせ、リーダビリティの高い書物へと結晶しています。 平安を生きる(或いは平和ボケを生きる(笑))私から見てその過酷な「旅」そのものについては、じっくりと本書をお読みいただければと思います。 白眉は「チュンビ渓谷が見え、チョモラリの白い峰がそびえ、ヒマラヤ山脈の一部であり、チベットとインドとの国境」へと至る旅人・西川一三の眼差しの中にあります。 また、御詠歌を歌い托鉢を続けながら「そう多くの物を喜捨してもらう必要はない。その日一日食べる物があればいい」西川一三の<人となり>の中に沢木耕太郎の眼差しと共通する旅人の在り方が体現されており、それであるが故に深い感銘を受けることになるのかもしれません。 私事ながら、私の父は太平洋戦争を「海軍」で過ごし、その後或る地方都市の商店主としてその生涯を送りましたが、時折「戦争が懐かしい」と言うことがありました。"噴飯もの"の言葉だと今でも思いながらも、彼はその後の人生を正月の一月一日以外三百六十四日、店を開け続け、結果一家を支え続けることにもなりました。そこに至るプロセスの差は西川一三氏とはとても比較にならない労力だったかもしれませんが、その思いは似たようなものに起因しているのではなかったでしょうか? 「戦争」に青春を取られ、費やした人生の「旅人」はそれが事実として終結した後も、その後の「戦争」を生きたことになるのでしょうか?托鉢を続けるラマ教の僧侶のように。それは彼らの「日の残り」の生き様として胸に迫るものがあります。 「戦争」があろうがなかろうが、私の父の<精神性>の中にも「自由な旅人」としての日々の暮らしがあったとするならば、それは本当に良かったと思えます。 「秘境西域八年の潜行」がその後の「旅」を実感させ、珍しく父親を想う体験へとつながりました。ありがとうございました。 | ||||
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この本を購入するにあたり下記のようなことになりました。 1)初回 梱包が大きなサイズの段ボール封筒だっため、 本のカバーが折れ曲がり、なおかつカバーの角がめくれあがってしまった状態。 当然ながらAmazonに返品を申し出。 2)再配送 再配送された商品も添付の写真のようにカバーが一部切れていた。 もう返品も面倒なのであきらめました。 このような状態は梱包に原因があると思います。 2度とも裸の状態で段ボール封筒に入れられていて、なおかつ内部で動く状態でした。 ネットで検索すると同様の訴えがアチコチで散見されます。 Amazonでこのような高額の部類に入る書籍購入は 考え直す必要があると思われます。 書籍通販からスタートしたAmazonなのにとても残念です。 以前はこのようなことにはなりませんでした。サービスの曲がり角なのかもしれません。 | ||||
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『深夜特急』の「旅を通してのわたし」、『凍』の「挑むことを通してしか得られないもの」、『壇』での「聞き書きを通した深い内面描写」ー。これまでの傑作のエッセンスがすべて集約されたような一冊。描かれた西川氏が戦後過ごした生き方を、その奥底までわかろうとした上で柔らかく肯定しているのが印象的。著者の人間観まで伝わってきたように感じ、久しぶりに心が強く揺り動かされる本を読みました。 | ||||
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ところどころ深夜特急にでてくるようフレーズが出てきた。 深夜特急がたまらなく好きな人は必読の書。 | ||||
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