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幸村を討て
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幸村を討ての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 1~20 1/3ページ
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歴史小説をこれまでどれほど読んできたか分からないけど、泣いた記憶はあまりないが、これは思わず泣いてしまった。真田太平記とか、獅子などを読み、真田3代に関することを知り、家康のことをよく知って初めてこの小説のもたらす世界観を理解できるような気がする。感動しました。 | ||||
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確か、今村さんも、歴史に興味を抱いたきっかけが、真田太平記だったとか…。 父の不器用な家族愛と、それに負けないくらい、父への愛に、命を懸けて、応える兄弟の絆。 兄弟のターゲットは、乱世の生き残りで、武田旧臣と軍法を吸収しながら、かつて真田昌幸に二度も苦杯を味わされた徳川家康。 家康の、畏敬する信玄の最後の弟子への嫉妬は、昌幸の知謀への嫉妬と相まって、強い憎しみになっている。 他方、武田滅亡時と関ヶ原以外に昌幸も自らの知謀を存分に発揮する場をなくしていいて、真田の名を天下に轟かすことは、夢のまた夢。「瀬田に風林火山の旗を立てよ」信玄の夢は、昌幸の夢でもあり、伊達政宗の思いにも重なる。 伊達政宗の乱取りは、見事。 実際、大助を除いて、幸村の子供は片倉小十郎に保護されているが、作者の話は、その後の落武者狩りを乗り切る説明として、完璧だった。 真田信之は、父昌幸より知謀、器量があった。それは、義父本多忠勝が、家康と一戦構えても守ろうとした、冒頭の史実に現れている。本多忠勝が、認めるのは、本物だけだから。関ヶ原合戦後、忠勝がわざわざ牢に行って、「道を誤ったのが残念」平伏した相手は、石田三成であった。 その忠勝が命を懸けても、守ろうとしたのが、真田信之。 その信之は、限りなく知謀に富みながら、限りなく優しい。 本当の意味で、人生最後最大の合戦を勝利した信之に、去り際の家康は、粋なことをする。 毛利勝永も、格好良く、信之に劣らないくらい、優しい。 その最後には涙しながら、読んだ。 欲を言うなら、小松姫を絡ませて欲しかった。 | ||||
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時は戦国時代。豊臣秀吉が死に、秀頼が後継ぎになっている。この時代を、徳川家康の視点で描いている。 19歳になった秀頼と会った家康は、その成長ぶりに脅威を感じる。そして、秀頼を倒そうとして、知将、本多正信に相談する。正信は、豊臣の家臣を減らして秀頼の力を削るべきだと言う。 その後、豊臣に縁の深い武将が3人、相次いで亡くなった。一番大きかったのは、加藤清正の死である。殺されたのではなく、病気で死んだのだが、家康にとっては都合が良かった。 浪人を集めて秀頼と戦うという流れになるのだが、家康が最も恐れていたのは真田昌幸である。小大名ではあるが、家康は昌幸をよく知っていた。 以前昌幸と戦をして勝っており、昌幸とその次男を紀州九度山に幽閉することになった。 その後、昌幸は病死していたが、その次男はまだ生きている。もうお分かりだろうが、この次男が真田信繁(のちの幸村)である。 正信によれば、大したことのない男だということだったので家康も気にしなかったが、その幸村は豊臣方についた。 しかし、その幸村が思った以上に大活躍する。家康の前に幸村が立ちはだかるのである。 その後の章では、豊臣方の織田有楽斎(うらくさい)の立場で真田の姿が描写される。 そして、史実とは全く違った裏の世界も明らかになる。もちろんフィクションなのだが、忍びも暗躍して、裏の歴史も含めた物語が展開する。勝つ者だけでなく、敗れる者にも矜持があり、ドラマを感じさせる。真田昌幸、幸村がもっと早く生まれていれば、大武将になっていただろう。そんなことを思わせる小説だった。 | ||||
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真田幸村と言えば猿飛佐助とかで私たち世代にとっては忍者マンガの定番キャラクターであったものだが、最近はさすがに大河ドラマや歴史小説により、幸村の名称は江戸後期の講談の俗名であり、史実では真田信繁が正しいということがほぼ真説になっているらしい。 では、本書「幸村を討て」がまるっきり偽モノ・パチモノかと言えば。さにあらず。 さすがは直木賞の今村翔吾である。しっかりと500頁かけて、なぜ信繁は幸村と名乗って大阪城へ入城したのか?を実にもっともらしく、カッコよく描き出している。 あえて幸村は第一章で戦死退場し、以降の各章で、織田有楽斎、南条元忠、後藤又兵衛、伊達政宗、毛利勝永が、最後には家康が、当事者となって、「はたして、幸村とは何者であったか?何を目的として戦ったか?」を自問自答するミステリー仕立の大阪の陣なのである。そして各章に繰り返し、異なる武将の口から発せられるキーワードこそが「幸村を討て!」・・・上手い!上手いぞ今村翔吾! 直木賞を「塞王の盾」で受賞した後の一作目であり、作者にとっても読者にとっても完成度への要求水準は一挙に上昇したがゆえに、どちらにとっても力瘤作って腕をぶんぶん回しながら読む、そんな感じだ。 今村翔吾は現在39歳、作家デビューは結構に遅く2016年とまだ7年だ。なんとなく歴史作家でベストセラー作家で、すごい貫禄とキャリアの渋い大先生みたいな印象を持っている方には意外だと思う。ラジオとかテレビで対談しているのを聞くとわかるが、かなり話がうまく、しかも考え方が若くエネルギッシュだ。ある対談では自分の作品は最初は少年ジャンプだったが「幸村」はモーニングになった、なんて例えている。従来の歴史小説の池波正太郎にライバル意識を燃やしつつ、アニメやゲームからもネタやヒントを集めているみたいだ。 すると・・・・「幸村を討て!」はきっとアレだな アレ (ウルトラJで最近新シリーズが始まったヤツだ・笑) | ||||
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直木賞受賞作『塞王の楯』は血沸き肉躍る素晴らしい作品だったが、受賞第一作ということで早速読んでみた。 家康、織田有楽斎、南条元忠、後藤又兵衛、伊達政宗、毛利勝永、真田信之と各章記述者になり大坂の陣と幸村についてのストーリーが展開していくのだが章の間に短い源三郎(兄の信之)の邂逅が入る。幸村が記述するところがないので幸村の心情は語られない。従ってミステリアスで見事な展開だ。 白眉は毛利勝永の章か。勝永は6歳の幼少のころ(そのころは吉政といった)淀の守役を仰せつかっている。一般の女子ではとても淀の相手は務まらなかったからである。そこで幼いながら淀とある約束をする。大坂に味方する者はほとんどが関ケ原敗戦の浪人衆だ。目的は二つに一つ。さんざん奮闘して後世に名を残すか、適度に活躍し幕府方の寝返りの誘いを待つか。勝永は淀との約束を果たすために大阪入りする。これがもう感極まれる。“勝永”とは淀が名付け親の諱(いみな)なのだがこのエピソードが素晴らしい。淀を良く書いたものは読んだことないが、ここでの淀は聡明で人間味があり好ましい。 最後の兄信之の章がまた凄い。家康+本田正信vs信之の武器を持たない舌戦が展開する。幸村と繋がっていた証拠をいくつも提示されるが、さてどのようにかわしていくか。これは超痛快である。 直木賞作程度に楽しませてくれたらいいなと思い読んだが軽くそれを凌駕する。これはもうこの作家の過去作を遡るしかあるまい。 | ||||
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読後感がさわやかの一言です。人間、いかに生きるべきかと問われていたように思いました。真田兄弟が魅力的なのは、もちろん、毛利勝永とその妻との情感あふれる関係が素晴らしかった。人間せいぜい百年にも満たない人生でありながら、ここまで美しく生きることができたひとたちは、真に強いひとたちだと思いました。天下を手中におさめた家康が唯一負けを認めた相手とは誰だったのだろうか。 家康と信之の謁見が終わり、家康は立ち去り、二人分の膳が運ばれてきたシーンには、ぐっとくるものがありました。 | ||||
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徳川家康が探偵として、目撃者の武将達から情報を集めて、犯人である真田信之・幸村の企みを暴いていくという構成が新鮮でした。 | ||||
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史実と史実の間を空想で埋めていく。 天才だと思いました。 戦国の戦いを単なる斬り合いにせず、 奥深い人と人の戦いとする。 最後は、会話までをも戦いとして描く。 素晴らしいと思いました。 | ||||
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各章ごとにスポットライトの当たる武将が変わるが、どの章も面白く、それぞれの生きざまがかっこよく描かれている。個人的には、信之幸村兄弟に萌え。 | ||||
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結果は分かっているのにそれぞれのドラマが色濃すぎてめちゃくちゃ面白かったです。 何回も読みたくなるし、一気に読めてしまいました。 | ||||
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幸村を取り巻く武将の話がメインで、幸村本人の記述が少なかったのは残念です。 | ||||
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タイトルにある「幸村を撃て」これが様々な武将の角度から見られてとても面白かった。 好みにもよるが某無双ゲームの声優を頭の中で喋らせながら読んだら没入感が半端ないと思いました。 | ||||
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色々な人物の目線で真田幸村をみて戦う姿が印象的です。真田幸村の戦いの功績を断片的に描くだけではなく、幼少期から描くのは分かりやすい。真田幸村がカッコ良いので、別の作品も読んで、真田幸村を勉強せねば。 | ||||
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かつてブルース・スプリングスティーンを見た音楽評論家が「ロックンロールの未来を見た。」と書いたのは有名だが、この小説を読み、僭越ながら「時代小説の未来を見た。」と感じました。巨匠亡き後、低迷していた時代小説はこれで安泰。と思わせる素晴らしい小説です。久々に徹夜してしまいました。個人的には、隆慶一郎の「影武者徳川家康」以来の興奮でした。強力おすすめです。久しく現れなかった全作読破リスト入りの作家です。 | ||||
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池波正太郎の「真田太平記」から真田好き、特に信之信奉者となった自分。 そのせいで、他の「真田モノ」には、拒否感を感じ、NHK大河も「なんか違う」と 思ってしまい、読みもせず、観ることもできないほど病んでいましたが、 書店で本作を手に取って、これもダメだろうなぁと思いつつも、 さらっと見た瞬間に「あれっ」て思って、購入したら大当たりでした 単に「幸村が好きなひと」には、受け入れられるかどうかはわかりません ただ、「池波正太郎が描く真田家」、とくに「池波が描く信之」が好きな人には 受け入れられる余地がある作品かと思います 作中の断片は、「真田太平記」を彷彿とさせるシーンもあり、圧巻は、最終章。 読後は、本棚から「錯乱(獅子)」を取り出して、再読しようと思うほど。 本作の作者の作品を読むのは初めてですが、池波作とは違うアレンジではありますが、 池波・真田にある意味毒されてしまった人には、救いの「続編」になりえるかと思います | ||||
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池波正太郎さんの真田太平記が人生のバイブルな私は、この本が出たときはいまさら幸村?と思いました。 塞王の楯にはすっかり虜になっていましたが・・・(笑) なにかの表紙に信之までもが叫んだ!とあり「?」と思い、気になり買いました。 本を手に取ると真田好きにはたまらない装丁、目次の一文銭の配置、そして一番驚いたのは横谷兄弟が実名で登場すること、さらに信之公が主役のような展開。もうたまりません。 信繁と幸村の名前も未だに謎なのと、書状も含めてうまいこと考えてくれたものです。 そして、ラストの場面は涙なしに読めません。 今までありそうでなかった作品です。感謝感激です。 | ||||
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池波正太郎の「真田太平記」を真田一族の最高峰と位置づける人間にとってこの作品は……。色々な作家がいて同じ題材でも違った見方ができ,受け手の読者がそれこそ十人十色で受け入れればよいと思います。惜しむらくは,この作品の前に「真田太平記」があったことでしょう。真田幸村を焦点にあてた作品としては及第点だと思います。 | ||||
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商品も梱包も大変気に入っています。 | ||||
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真田信之が好きなので嬉しい作品です。カギになる何人かの武将の視点で短編的に進む展開で実にワクワクした。 | ||||
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池波正太郎の「真田太平記」という超有名な古典があるこのテーマ、さぞや書き辛かったことでしょう。固定観念ができているので、読んでいてやはり「これちょっと変」とつい感じてしまいます。それでもどんどん読み進んで最終章、真田幸村の最後の闘いと最期が描かれるのかと思いましたが、ある意味どんでん返しでした。真田信之の「幸村を討て」大きいサイズの太字で印刷されているように感じてしまいました。 現実はどうだったかわからないですが、幸村ファンには、ずる賢い姿をちゃんと見て欲しい。 | ||||
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