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(短編集)
芝公園六角堂跡
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芝公園六角堂跡の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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今までの小説とは違い、西村賢太氏が主役で書いてある 面白かった、一気読み 彼の文章は一文、一文、思いがこもっている 他の小説であるページ稼ぎ、駄文が一切ない 自分は元々文章は読めない、読まない 前作、最後まで読めるのは西村氏の作品だけ しかも一回読んで処分して、再度購入し直している 小説版、長渕剛だと思っています | ||||
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私も最初の印象は「駄作」でしたが、繰り返し読むほどに味が出てくる感じです。 「しみじみ、その意志を蘇えらせてくれた、間接的な契機であるJ・Iさんとの流れが有難かった」の一文は、やっぱり普通に書いてしまうだろうと思います。いや、書くべきものだという直観に取りつかれたからこそ、その時にはそのフレーズが確かに降ってきたのだと思います。そして、その一文に後からここまで苦しめられるというのが、私小説家の真骨頂なのだろうと思います。 私が第一印象で「駄作」だと思ったのは、やはりダメ人間界のスーパースターである北町貫多の像が壊されてしまったことのショックでした。その意味で、この4編の小説群には「北町貫多」ではない別の人格を置いてほしかったという感じもしましたが……。しかし、藤澤清造がテーマである以上、「北町貫多」じゃないとおかしいですね。私小説の世界は、想像以上に難しくて苦しいことが察せられました。 私はやはり、ダメ人間の大スター・北町貫多の幻影をまだ追っていざるを得ない感じですが、西村さんが「自分の中では別格の作です」と述べていらっしゃるとおり、これはこれで味わい深いです。 | ||||
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低評価レビューが目立ちますが ゲスの極みを地で行く作風の西村賢太に何故こんなに惹かれるかを再確認できた作品集だと個人的には思いました。 かつての人生最強の援軍田中英光によって私小説に開眼し、師藤澤清造との邂逅。その師に認められたいが為に私小説書きとなった自分が富や名声に惑う事無くありたい…のに変わってしまいそうな自分と葛藤し、乗り越えられる自信を確信に変えたいからこそあえてこういう作品集を残したかったのではないかと推察します ゲスの対極にあるこういうイノセントな部分 自身の心の問題を作品として世に出してしまうのが西村賢太の私小説世界の核の部分ではないでしょうか 「やまいだれの歌」や「蠕動で渡れ〜」等は確かに傑作ですが、そういった作品を連発するより 再起動的な今作を挟む事は本人にも西村賢太を読み続けたいと思う者にもすごく意味がある気がします。 | ||||
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これまでのいわゆる「おろしろい」とレビュー等で評価されている小説が、 むしろ文学的本質から距離があったというだけで、 この作家は着実に私小説の核へと近づいています。 芥川賞を受賞した作家の、理想的な成長の過程であると評価します。 紙面の向こう側で、北町貫太は生きています。 物語のなかで、まさしく人間が生きています。 「おもしろくない」というレビューが多いようですが、 そもそもエンターテイメント系の作家ではないので、 娯楽的要素を求めるのであれば筋違いかと思います。 | ||||
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西村氏、敬愛する師に関わる資料はオークションで「キ◯ガイ札」を入れても全て取りに行くと公言してはばからないことは氏のファンであれば皆知るところ。それってあんまり言いすぎると値がつり上がって結句氏は損するのでは、と小市民的に思っていたが氏のレベルはそんなもんじゃないのは収録作品『深更の巡礼』を読んで分かった。(例の新川との会話が楽しい) 表題作『芝公園六角堂跡』を本書の他作品で「本来商業誌に載せられるようなもんじゃない」とぶっちゃけてしまうのもいかにも西村氏なのだが、そういう意味では『蠕動』『やまいだれ』は商売ベースを意識していたか。。。と勝手に得心。お金がなければ師の資料落札に必要なキ◯ガイ札も入れられやしない。新川の口を借りてスランプ感まで漂わせる本書収録作群だが私は決して嫌いじゃない。「小説にすがりつきたい」刹那感・小説愛が伝わってきて本作を経てまた次にどんな新境地を開くのだろうと期待が高まってくる。新・西村への序章。 | ||||
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