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不死鳥少年 アンディ・タケシの東京大空襲
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不死鳥少年 アンディ・タケシの東京大空襲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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時代の雰囲気もリアルに描かれていて、それでいて少しも古臭くない。若い主人公たちの生き生きとした情感が描かれていて秀逸です。フィクション風に仕立てて読みやすくなっているけれど、戦時の雰囲気や空襲当日に起こった出来事など描かれていることはおそらく事実なのだろうと思って読みました。戦争を知らない若い方々に、ぜひ。 | ||||
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久々に、石田先生の小説を読みました。 タケシ君の、戦争になったが為の、存在意義を考えらせます。 太平洋戦争の大きさ、悲惨さ、並びに多くの犠牲者が出たことは、大変遺憾な事の様に思います。 主人公の段々、少年から青年への変遷を、色々なエピソードを織り混ぜており、ボリューミーな内容になっております。 戦火に陥った中、このタケシ君は覚醒し、「家族は自分が守ってやる!」と、半分泣かせるセリフもあり、本当に盛り沢山ですよ。 今、そういう戦争反対ムードの世界に、読者は異論を唱えざるを得ない状況になっております。 どうか、キレイごとにきこえるかも分かりませんが、平和を考え求めるいい機会だと思います。 おーい、タケシ君じゃなく、アケシ君、がんばりまっせう(笑)。 | ||||
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本もとてもきれいな状態のもので良かったです。 | ||||
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読んだ方がいいです 東京大空襲、忘れてはいけない事です 戦争を2度としないように、戦争の恐怖を感じれる本をみんな読んだ方がいいです | ||||
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プロローグに続き、三月七日、八日、九日、「その夜」へと話が進んでいく。戦時下の暮らしの中でのささやかな喜びや楽しみが描かれた後の「その夜」だからこそ、戦争の異常さや悲惨さが際立つ。 戦争を扱った小説は数多くあるけれど、東京大空襲の夜をこれほどまでに臨場感をもって描いたものはみたことがない。 作者はあとがきに、主人公と同じ14歳の少年少女に広く読まれますように、と記している。 その場にいたのが自分だったら。亡くなったのが家族や友人だったら。小説は戦争を知らない私たちの想像力や知識を補ってくれる。 読めば、戦争は繰り返してはならないと、改めて気づけるはずだ。 | ||||
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主人公は不死鳥少年こと時田武。が、公けに呼ばれる以外は一貫して「タケシ」と表記されている。日本で暮らすことになり、日本男児に恥じない軍国少年としての態度を身にまとうが、心根は日系アメリカ人。作者はそうした思いで表記したのではないか。 父は米国、母は日本。日米戦争。人は誰の子として産まれてくるか選べない。生きる時代も選べない。この小説では「こんな死にかたをしたくはなかった」多くの人々が描かれている。これをさだめとかたづけるのはあまりに切ない。 SFめいた設定には賛否両論がある。けれどこれは「運命は変えられる」の設定だ。もし自分が命を犠牲にすることで、たいせつな人びとを守ることができるなら。それを選ぶことができるなら。タケシは力を使い続ければ自分の運命が尽きると判っていたと私は思う。その選択を尊いと感じ、敢えて設定の違和感を軽視したい。 | ||||
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菊川橋の西側から錦糸公園に逃げるまでの話です。 近いけど二時間半もかかってます。火の輻射熱が物凄いのと橋が混み合ってなかなか渡れないからです。 米軍は否定してますが、ガソリン撒いてから焼夷弾を落としてます。だから川も燃えて人が死んでます。 綿密に計画された民間人を襲う大量殺戮ですよね。白りん剤とナパーム油脂使ってね。 ちょっとした焚火してみると火のチカラが凄いの分かりますよ、簡単に人間に火が付きます。 敗戦を早くに認めなかった日本にも非があるが、原爆と共にこの空襲は大犯罪ですよ。 でももう歴史的にはこのままなのでしょう。哀しい寂しいことだと思います。 | ||||
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自分の住む錦糸町近辺が舞台ということで、錦糸町の本屋で、作者の石田衣良さんが来られて話題になっており、この本を購入しました。内容は3/10の東京大空襲の数日前からの日常生活から描かれており、そして、小説の主題の東京大空襲の夜の話がまるで、そこに自分がいるような感覚で読み進みました。いずれ映画化、あるいはテレビドラマ化されるかもしれませんが、おそらく映像で観るよりも、小説家の手による描写力は素晴らしいものがあると思います。自分の両親も空襲の経験者で、話は少し聞くことありましたが、こういうことだったのかと、あらためて、よくわかりました。SF的な展開に好みの差があるかもしれませんが、本小説の神髄はそこではなく、あの戦争、あの空襲を風化させず、万が一にも、また、日本が戦争に進まないようにすることが、これからの日本人にとって大事なことだと考えています。 | ||||
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中学生のアルバート・時田・武・モリソンは、米国人を父に持つ日系二世。米国で育ったが、東洋系の顔立ちであるが故に、日系人への迫害を強める米国から逃れるように、母と共に日本に渡った。 日本人と同じように分け隔てなく接してくれる親友たちと戦後の夢を語り合う時間もあれば、「鬼畜米国」の血を引く者として、ここ日本でも迫害を受けるときがあった。 武は、日本のために戦って死ぬ覚悟を腹に持ち、日本男児として生きていく決意を固めているのだった。身を寄せる時田家の唯一の男手として、時田家の皆を守り抜くことを我が身に誓っていた。 そして、運命の3月10日、東京大空襲の夜を迎える…。 本書では、大空襲当夜とその前三日間に絞り、当時の東京の様子を凝縮して、活写している。 窮乏する市民生活、敗色が強まるばかりの戦局、軍部や愛国団体の非現実的な指導…。そのような暗い世相においても、若者たちは、一日一日のその瞬間を懸命に生きている。大空襲前日までは、暗い戦時下において輝かしい光芒を放つ青春記である。 一転して大空襲当夜は、どこまでも陰惨で、執拗で、そして絶望的。息苦しくなるほどの迫真の描写で、読者を圧倒する。戦後生まれの著者が、これほどまでにリアリティのある作品を産み出したことに、率直に驚きを覚える。 広島・長崎に比べると、東京大空襲は、確かにメディアに取り上げられる頻度も低いかもしれない。戦後70年を経過した今を生きる若者たちにこそ、読んでもらいたい作品だ。 | ||||
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1945年3月10日未明の東京大空襲。その3日前から物語は始まり、父はアメリカ人の日系2世の少年タケシを通じて、当時の日常が描かれます。食料不足や勤労奉仕など、今では考えられない理不尽な事ばかりの抑圧された生活ぶりが読んでいて痛ましく切ない。 内容紹介やあとがきからも推察されるように、非常にメッセージ性の強い小説で、もう起きてはいけないこと、忘れてはいけないことがストレートにシンプルに伝わってきます。改めて考えなおしたり感じることもあり、貴重な読書経験でした。 | ||||
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「その夜」までの日常が、本作の真骨頂といった感じ。 ユルユルと流れる、抑圧された日常が重苦しくもあるのだが、そんな中でも中学生は中学生なのである。そんな普遍な事実を愛しむ思いで読んでいた。「いつまでも、日々があり続けてほしい」と。 しかし、「その夜」はやってくる。 これでもかとその惨状を伝える描写は見たくはないけど知っておかなければならない現実を見せてくれる。 ただ、納得いかないことがある。「その夜」におこる何度かのファンタジー。それまで日常も惨状も写実的だっただけに、この部分だけが、なんというか、がっかりだった。 | ||||
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…ごめん。 「上手」だとは思う。 が、正直、「薄い」 ↑はSF要素が入っているから、と、いう訳ではない …全体的な印象が「ロープレゲーム」 逃げてる最中の直邦に違和感。戦時中の8歳がそれ程迄に能天気でいられる訳が、ない あとがきを読んで↑と思ってしまったのが申し訳なかった。けど、率直な感想 完全に「児童向け」と思って読めば良かったのかも知れない | ||||
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恐らく少しずつ読み進むことはできないと予想し、発売日に購入後休日に読み始め、その日の内に一気に読了。 一般的にはIWGPシリーズで知られる作家ではあるが、この作家の優れた文学者としての才能は「北斗」やこの「不死鳥少年」にも発揮されていると感じさせられた。 東京大空襲という歴史的事実を世に残す為の綿密な資料収集と取材に基づき書かれた文章は、心の奥にその情景が痛みを伴って拡がる筆力によって書かれていた。 それに加えこの作家だけがこういう作品にできたであろうと思われる、エンタテインメントの要素も加えた作品に仕上がっている。 ここ数年読んだ本の中で一番心の奥に染み入り、プロの凄さを感じた作品でした。 前出のレビューにもあったが是非本屋大賞に選ばれ、たくさんの人に読まれることを願っています。 | ||||
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父はアメリカ人、母は日本人の武はアメリカで暮らしていたものの、第二次世界大戦勃発により日系人への不穏な空気の兆候が生まれた事を感じ、母と二人で日本へ。 叔母の家で世話になりながら、戦時下の厳しい日常を乗り越えつつ、子供らしい無邪気さで親友2人&同居の同い年の美人いとこと、ささやかな青春を感じていた矢先、突然始まった東京大空襲! 母と家族を率いて、炎そのものとなった街を駆ける武の運命は――。 いま読まれるべき、3.10東京大空襲の物語。 以上、そんな内容の石田衣良さんの戦争作品です! 発売情報を得た先月からずっと楽しみにしていた、今年の新刊発売日購入の3冊目であり、早くも今年のNo.1候補&来年の本屋大賞に推したい神作品でした! あとがきで石田さんが書かれているように、『母親が東京大空襲を経験された石田さんが、直接戦争を体験してない世代の作家が戦争を書いておく必要があると感じ、方法論を考え尽くし、現代小説の強みを総動員して、あの地獄を絶対忘れられない読書体験が出来る作品にしよう。特に、この作品が主人公たちと同じ少年少女へ届くように……』 と、そんな強い信念で描かれた今作品は、 当時の戦時下の狂った日常と、それでも懸命に子供らしく青春を送る主人公たちの姿と、 地獄そのものの東京大空襲の夜を、主人公と共に体験出来る作りとなっています。 特に東京大空襲の夜の章は、地獄の真髄を伝えるために、現代小説らしくSF要素を用いており、中には余計な要素でけしからんと拒否反応を起こされる読者もいるかと思いますが、 僕にはそのSF要素のおかげで、より強く戦争の地獄を読書体験出来ましたし、恐怖と共に、命を賭けた行動に涙が溢れて止まりませんでした……。 石田さんは、かつて僕が結婚や引越や転職という環境激変から半年読書出来なくなり、そのまま読書離れも有り得た2015年元旦に『池袋ウエストゲートパーク』がきっかけで読書生活に戻してくれた読書恩人なのですが、 また新たに、こんなに素晴らしく感動的で、加えて社会的にも大きな意義をもたらす神作品を世に送り出してくれた事に、心から感謝するばかりです! 本当にありがとう……。 絶対に2度と起こしてはならない戦争を回避するために、是非ともあらゆる方に読んで頂きたい永遠不滅の神作品です! 加えて、SFオリジナル戦争作品の『逆島断雄~』の続編(エブリスタで連載終了済み)を是非とも書籍化して欲しいと願うばかりです(^-^*)/ | ||||
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