死の島
評判
死の島の評価:
2.90/5点 レビュー 10件。 E ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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死の島の評価:
2.90/5点 レビュー 10件。 E ランク
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それらを彼は、日毎夜毎、酒を飲むことによってなだめすかしてきた。飽きることなく肺の奥に送り込み続けてきた煙草の煙も、尖ったものを和らげるために、三度の食事よりも必要なものだった。
長い間、頭の中に、常に大量の血を送り込まなければならないような生き方をしてきた。怒りと苛立ち、不満と嫌悪、皮肉が彼を支配していた。血管は常時、膨れあがり、爆発寸前になっていた。
その結果、細胞に病変が生じた。悪性化し、取り返しがつかなくなった。刻々と死が近づいていた。
自業自得とはまさにこのことだった。
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小説の筋書きが進行する中で、このようなことが書かれること自体を私は珍しく感じ、読み進める途中でこのページに付箋紙を貼った次第です。
今では日常的に使われる「生活習慣病」と言葉は言い得て妙であり、引用した箇所の文章の簡潔さとうまさに、改めて感心しました。
◆
推理小説も詰将棋も、その多くはメイントリックを先ず思いつき、それを肉付けし大きく膨らませ一編の作品に仕上げるといったような作り方が多く採られていると思います。
私はこの小説を読み進める中で、「脱血死」という自殺方法の情報を作者が手に入れたことによってこの小説を成立させたのでは、と感じています。
ただ、主人公が仕立てた自殺計画が余りにも鮮やかで、物語が破綻なく進み過ぎるきらいが否めません。「脱血死」というメインテーマの色彩が強すぎて、小説の細かいところの上手さが霞んでしまったような印象を受けました。
作者が最も得意とする男女の恋愛をメインテーマとした小説を渇望する私どもにとっては、やはり物足りなさを感じた一編でした。