海馬の尻尾
評判
海馬の尻尾の評価:
3.77/5点 レビュー 22件。 B ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21〜24 2/2ページ
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海馬の尻尾の評価:
3.77/5点 レビュー 22件。 B ランク
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そんなフレーズがさらっとまぎれ込む。二度目の原発事故から2年たった日本が舞台だ。
それが、いつどこで起きたかは明らかにされない。
被災地以外の人の多くは、3.11の悲劇も、これから起こるかもしれない未来への不安も
見ないようにしているのではないか……おそらく作者はそういう人に問いかけたかったのだろう。
だが本書の「表向き」のテーマはそのことではなく「脳」。
主人公は「ヤクザ」。しかも反社会性パーソナリティ障害と診断される。
良心がないのは環境のせいか脳の障害か……入所した施設で治療を受けるのだが
主人公のような男にさえ屈託のない笑顔を見せる少女がいた……。
このどうしようもない男の描写が延々と続く。
そして彼が、愛らしささえ滲む男になっていくのだが、「脳」に関する突っ込みは
『明日の記憶』のほうが面白かった。
そもそも荻原浩はライトな筆致が特長だ。
震災や原発事故を人ごとだと思いがちな人に、そうではないのだと伝えたいのだろうが、
どうも空回りしている感じが拭えない。
いわばこちらが「裏テーマ」で、著者が本当に言いたかったことだと思う。
テーマがテーマだから重く書けとは言わない。だがもう少し工夫の余地があったのではないか。
顰蹙を買うかもしれないが、ユーモラスに描くとか……。
「みんな現状を知りたくないのだ。全部なかったことにしてガラガラポンで済ませたいに違いない」
主人公のこんな言葉が日本社会への風刺になっている。
こういうところに軸足のある物語にしてもよかったとは思った。
著者の心意気を買って★4にしたが、小説として作品として見れば★3.5か。