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月蝕島の魔物
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月蝕島の魔物の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります 若い頃に体験した奇妙な出来事を,老いた五十年後にまとめたという体の物語で, 当時やその後の世相や文化,科学技術の話をうまく話に盛り込んだ語りが興味深く, 史実にフィクションを織り交ぜていく怪奇冒険譚に,最後まで引っ張られていきます. また,ちょっと頼りなく映る語り部(実は…)と,聡明な姪っ子とのコンビをはじめ, 実在した文豪に敵たちなど,キャラクタも魅力的で,その配置もわかりやすい印象です. 反面,タイトルにある魔物や,きっかけとなる冒頭の騒動は,期待ほどは膨らまず, ある程度の見解は出されましたし,想像の余地を残した畳み方も悪くはないのですが, やや物足りなさが残るのも否めず,対決や決着も含めて,もう一押しがほしかったです. | ||||
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本筋は言うまでもなく、主人公の人物設定やイギリスの近代化夜明けに時期がうまく描写されています。ディケンズ、アンデルセン、グラッドストーン、ディズレイリなどその時代の著名人を出すことにより世相などが表現され面白かった。 | ||||
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最近の田中さんの書籍の中では、抜群の面白さを誇ってます。 19世紀のイギリスが舞台で、口語調で、それでいて変に砕けてもいないです。 お涼や創竜伝のように自分の不満をグダグダと書き綴っていないので、読んでるこっちも肩の力を抜いて読めます。 田中さんもそろそろ現代物に見切りをつけて、こういった中世物をドンドンと書いていって欲しいものです。 | ||||
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ビクトリア朝時代を舞台にした怪奇冒険譚。 著者の「ラインの虜囚」辺りが好きなら、まず買いだろう。 さすが、ベテラン作家! アンデルセンやディケンズといった歴史上の人物を 独特の解釈で描きつつ、エンターテイメント性高く 全体としてよくまとまった良作。 特に、ヒロインがミューザー良書倶楽部で 働くことになる下りが、好きだった。 本が非常に高価なもので、信用できる貸本屋で 借りて読むのが一般的であった時代。 蔵書数150万冊、ヨーロッパ最大の高級会員制貸本屋である ミューザー良書倶楽部に初めて足を踏み入れたときのこと。 「すごいすごい、見わたすかぎり全部本よ!」 目をかがやかせて、書棚の前をいったりきたりする。 つづく社長とのやりとりで、彼女は言う。 「本がなかったら生きていけません」 非常に個人的な感想かもしれないが 社会人となって時間に追われ、自分は読書の楽しみを 忘れることもしばしばだった。 しかし、この本の中で出会ったヒロインは 少年時代の自分そのもの。 胸が熱くなって、ふいに泣きたくなった。 本書はミステリーYA!というシリーズ名にあるように 理論社がヤングアダルト向けに出している。 活字離れの進む若い世代にとって、本の楽しみを知る きっかけになってくれることを祈る。 | ||||
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全体的に、内容としては充実していると思います。 よくよくお調べになって、「一般の日本人は、こう思っているだろうけど、史実は、こうなんですよ」と、田中芳樹流、必殺の金科玉条を拝読することも出来ました。 大変、勉強になりました。 しかし、冒頭からの伏線通り、しっかり最後に魔物が登場いたしますが、この構成配分は、タイトルが「月蝕島の魔物」というわりには、魔物を巡る割合は、相当、あっさりしており、文章の問題というよりは、ハリウッドの映像作家(ジョージ・ルーカスとかです)が脚本を書いた時の、およそ、映像では何10分も費やすであろう戦闘、アクション・シーンを、たった一行「凄まじい戦い」「地獄のような光景」で、済ませてしまうにも似た、奇妙な感覚を味わってしまいました。 この作品に、魔物‥‥‥いりますかね? 要は、様々な人間模様の中で、ディケンズが言うところの「人は自分の裡に棲む魔物を飼いならさなくちゃならん」という言葉に、物語的にも、テーマ的にも集約して、あの魔物は、まあ、添え物のようなもの、と、考えれば‥‥‥まあ、納得は出来ます。おっしゃりたいことも判る、つもり、です。 全体評価として、良作とは思いますが、物語の中で、重要な役割りを占める、ミューザー良書倶楽部に置けるかどうかは、いささか検討の余地ありと愚考します。それは、タイトルの「煽り」と「内容」に著しい乖離が見受けられるからです。企画として、しょうがなかったのかも知れませんが、読みごたえがあるわりに、中途半端な印象が残ります。構成と配分に問題があるのではないでしょうか。 アンデルセン曰く「ぼくは生きています。埋めないで」。 アンデルセンのように泣きわめくほど、落ち込むことはないと思いますので、時折りは、くだらないと思われても、書評は、読まれた方がよいと、個人的に愚考します。 | ||||
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歴史小説的冒険物、書かれている史実もおもしろい。しかし、中だるみになってしまい、それが最後まで継続してしまった。ディッケンズ、アンデルセンの個性がもう少し表現されれば全体にしまった作品となっただろうにと、残念に思う。 ルビの頻発といい、挿絵といい、青少年を対象とした作品なのかとも思ったが、どうなんだろう。 | ||||
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「ラインの虜囚」の20年後、 「カルパチア綺想曲」の40年前のイギリスのお話。 3部作の1作目で良いシリーズとなる予感がする。 歴史物のセオリー通り史実にフィクションを織り交ぜて単なるお子様向けでなく、 クオリティの高い物語で、残りの2部も楽しみになる。 「ラインの虜囚」より気の利いた(メッセージ性のある)会話が少なかったけれども、 怪奇冒険譚であって、エンターテイメントだから、まあ良いか。 第八章になってやっと姿を現す怪物は、姿から旧支配者の系統かと思ったが、 初期の薬師寺涼子の怪奇事件簿シリーズに連なる系統の怪物なのかも。 | ||||
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こういう歴史を下敷きにしたフィクションは大好きなので、かなり気に入った。 主人公がヘタレな割りに実は凄い人で、ヒロインも出しゃばり過ぎない。 アンデルセンやディケンズという歴史上の人物が出てくるが、この描写がおかしくて仕方がない。全くそのままに同じような人間だったかは分からないが、作品そのものより(もちろん、作品も素晴らしいわけだが)、本人たちの大ファンになってしまいそうだ。特にアンデルセンときたら、これほど傍迷惑ないい人も少ないだろう。 普通の冒険小説かと思いきや、これまた田中芳樹らしい作品。 更に二冊が予定されているとのことだが、アンデルセンもディケンズも、他の人物もこれきりで、主人公とヒロインのみが続きに出るようだ。 アンデルセンは、また読みたいんだけど。 | ||||
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冒険小説風の表紙。 ビクトリア朝時代の2大文豪「ディケンズ」と「アンデルセン」 クリミア戦争、そして従軍看護婦として活躍した「ナイチンゲール」 そのほかにも当時の有名人がたくさん出てきますが、 まぁ、それはほんの味付け程度で。 物語の核は月蝕島に現れた氷漬けの帆船。 この帆船をめぐって 主人公ニーダムとメープル、そして2大文豪が世にも恐ろしい 経験をする。 中盤から後半にかけて一気にたたみこむかのような 展開にちょっと付いていけなくもありましたが 全体的に怪奇小説としては 面白く読めました。 「ディケンズ」や「アンデルセン」はこんな人物だったのか? そんな思いもありはしましたが この二人無くしてはこの物語は進行しないので。 冒険小説というより怪奇小説。 史実とは異なるけれど、そこはフィクション。 楽しく読ませてもらいましたね。 | ||||
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