八月十五日に吹く風

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評判

八月十五日に吹く風の評価:

4.47/5点 レビュー 83件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.47pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全147件 1〜20 1/8ページ
No.147
(5pt)

戦争はダメだ

素晴らしい、
八月十五日に吹く風 改訂完全版 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 改訂完全版 (角川文庫)より
4041165113
No.146
(5pt)

人の命の重みを知る人はいつの時もいるべき

キスカ脱出作戦の歴史的意義を再度問う傑作。まさに8月15日は歴史の動いた日。可能であればこの本で最高の俳優陣を使って映画化して欲しい。
八月十五日に吹く風 改訂完全版 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 改訂完全版 (角川文庫)より
4041165113
No.145
(4pt)

終戦直後に実行され、悲惨な立場に立たされた関係者の苦難がよく理解できる

福岡市民にとって身近で寛げる緑地で行われた悲惨な事件を語り継いでいく事が重要だ。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.144
(4pt)

終戦直後に実行され、悲惨な立場に立たされた関係者の苦難がよく理解できる

福岡市民にとって身近で寛げる緑地で行われた悲惨な事件を語り継いでいく事が重要だ。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441
No.143
(5pt)

第二次世界大戦中、北の果てのアリューシャン諸島での出来事・・・

・きっかけは、日経新聞夕刊コラム「あすへの話題」での丸谷/セコマ会長による紹介。
・ミッドウェー海戦や南方に戦線拡大していった話は歴史の教科書でも登場するので知っていたが、北の果てのアリューシャン諸島にあるアッツ島・キスカ島での話は全く知らなかった。玉砕が当たり前の考えの中で、これに抗い、敗戦色が濃くなりつつある中、米艦隊を横目にキスカ島に残る日本兵5200人を救う話、そして一人の米通訳官によって、敗戦後の対日方針が大きく変わったことには、とても驚かされた。少々エンターテイメント性が入っているかもしれないが、まんまと米艦隊を出し抜き全員が脱出した話は、とても痛快でもある。
・丸谷氏の解説だと、樋口中将にスポットが当たっているが、現地での指揮を木村長官に託した人選は確かに中尉の想いがあってこそだろう。むしろそれ以上に、引用に記したリーン(ドナルド・キーン)も称賛に値する。映画化望む。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.142
(5pt)

第二次世界大戦中、北の果てのアリューシャン諸島での出来事・・・

・きっかけは、日経新聞夕刊コラム「あすへの話題」での丸谷/セコマ会長による紹介。
・ミッドウェー海戦や南方に戦線拡大していった話は歴史の教科書でも登場するので知っていたが、北の果てのアリューシャン諸島にあるアッツ島・キスカ島での話は全く知らなかった。玉砕が当たり前の考えの中で、これに抗い、敗戦色が濃くなりつつある中、米艦隊を横目にキスカ島に残る日本兵5200人を救う話、そして一人の米通訳官によって、敗戦後の対日方針が大きく変わったことには、とても驚かされた。少々エンターテイメント性が入っているかもしれないが、まんまと米艦隊を出し抜き全員が脱出した話は、とても痛快でもある。
・丸谷氏の解説だと、樋口中将にスポットが当たっているが、現地での指揮を木村長官に託した人選は確かに中尉の想いがあってこそだろう。むしろそれ以上に、引用に記したリーン(ドナルド・キーン)も称賛に値する。映画化望む。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441
No.141
(5pt)

一気読みさせていただきました

エンタメの人気作家である著者のエネルギーと良心に脱帽です。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.140
(5pt)

一気読みさせていただきました

エンタメの人気作家である著者のエネルギーと良心に脱帽です。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441
No.139
(5pt)

奇跡の撤退

今まで映画化されたりアニメ化されたり文献等など観たり読んだりしました。以前戦後75年のイベントでキスカ島を占領時の写真も見ました。キスカ島撤退は霧の存在が中心の史実となっており、玉砕したアッツ島の英霊の加護ありきや、日本古来の忍術の一手霧隠れの術。本日の天祐我にあり。帰ればまた来る事が出来る。(他作品引件あり)等々の木村少将の名言が心に残ります。感動の史実作品だと思います。因みに自分の祖父は海軍の水兵でした。生還しましたが戦歴は生涯語る事なく兵役時の写真と階級章を残し他界しました。今となっては本書を読みつつ想いを馳せています。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.138
(5pt)

奇跡の撤退

今まで映画化されたりアニメ化されたり文献等など観たり読んだりしました。以前戦後75年のイベントでキスカ島を占領時の写真も見ました。キスカ島撤退は霧の存在が中心の史実となっており、玉砕したアッツ島の英霊の加護ありきや、日本古来の忍術の一手霧隠れの術。本日の天祐我にあり。帰ればまた来る事が出来る。(他作品引件あり)等々の木村少将の名言が心に残ります。感動の史実作品だと思います。因みに自分の祖父は海軍の水兵でした。生還しましたが戦歴は生涯語る事なく兵役時の写真と階級章を残し他界しました。今となっては本書を読みつつ想いを馳せています。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441
No.137
(5pt)

小説は良いが、解説は最悪

小説はとても良かった。(←オイオイそれだけかよ!)

しかし、最後の解説が良く無い。
これから読む人は気分が悪くならないためには解説は読まない方がよい。
折角いろいろな感情を持って読み終えて
解説でも読んでみるかと読み進めると...
解説は自分の政治的信条を述べる場でも、小説の内容をプロパガンダに利用する場でも無い。
はっきり言って不愉快である。出版社の良識を疑う。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.136
(5pt)

小説は良いが、解説は最悪

小説はとても良かった。(←オイオイそれだけかよ!)

しかし、最後の解説が良く無い。
これから読む人は気分が悪くならないためには解説は読まない方がよい。
折角いろいろな感情を持って読み終えて
解説でも読んでみるかと読み進めると...
解説は自分の政治的信条を述べる場でも、小説の内容をプロパガンダに利用する場でも無い。
はっきり言って不愉快である。出版社の良識を疑う。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441
No.135
(4pt)

すばらしい!

すばらしい作品です。p.273最後の一行の「十四ミリ砲」は「十四センチ砲」だと思います。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.134
(4pt)

すばらしい!

すばらしい作品です。p.273最後の一行の「十四ミリ砲」は「十四センチ砲」だと思います。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441
No.133
(5pt)

三船敏郎演ずる東宝映画「キスカ」も良し、小説も良し

大東亜戦争についての日本人の手による総括の是非は別にして小説として素晴らしい。
木村昌福司令官はじめ樋口季一郎中将など尊敬に値する偉大な軍人がいたことは日本の誇りですが、日本が列強の一角となった時代から現代に至るまで日本人の精神構造が全く変わっていないことにも驚かされます。
艦隊を動かすに無能、兵を動かすに甲斐性無しでも兵学校の席次が良ければ出世するという構図は、有名大学卒業、MBAというだけで実社会でも有能との折り紙がつく現代社会とよく似ていますね。
歴史に名前が残る柴五郎大将や樋口季一郎中将、木村昌福中将だけでなく、無名であっても命の尊さを守ろうとした軍人や市井の人々を巧みに描かれる筆者にも頭が下がります。
解説で縄田一男氏がくしくも「平和は、そして人の命は一度喪ったら、取り返しがつかない。」と書いていますが、その平和と国民を他国から守るために国は強くあらねばなりません。
憲法第九条を世界遺産に申請? なんと愚かなお花畑。文芸評論家だろうがなんであろうがうつけは虚け。
無能な人間が賢しらにして国を滅ぼさんとするのはいつの世も同じ。困ったものです。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.132
(5pt)

三船敏郎演ずる東宝映画「キスカ」も良し、小説も良し

大東亜戦争についての日本人の手による総括の是非は別にして小説として素晴らしい。
木村昌福司令官はじめ樋口季一郎中将など尊敬に値する偉大な軍人がいたことは日本の誇りですが、日本が列強の一角となった時代から現代に至るまで日本人の精神構造が全く変わっていないことにも驚かされます。
艦隊を動かすに無能、兵を動かすに甲斐性無しでも兵学校の席次が良ければ出世するという構図は、有名大学卒業、MBAというだけで実社会でも有能との折り紙がつく現代社会とよく似ていますね。
歴史に名前が残る柴五郎大将や樋口季一郎中将、木村昌福中将だけでなく、無名であっても命の尊さを守ろうとした軍人や市井の人々を巧みに描かれる筆者にも頭が下がります。
解説で縄田一男氏がくしくも「平和は、そして人の命は一度喪ったら、取り返しがつかない。」と書いていますが、その平和と国民を他国から守るために国は強くあらねばなりません。
憲法第九条を世界遺産に申請? なんと愚かなお花畑。文芸評論家だろうがなんであろうがうつけは虚け。
無能な人間が賢しらにして国を滅ぼさんとするのはいつの世も同じ。困ったものです。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441
No.131
(4pt)

人間ドラマとして感銘を受けました。

最近、70年以上前のことについて関心を持つ人も多く、私も数年前から自分なりに本を読んで先の大戦について考えたりすることもありました。
この小説は、戦争小説というより、ノンフィクションの人間ドラマとして展開に胸が熱くなりました。助けを待っているものと助けに行くものの気持ちが通じて、米軍の裏をかいて、戦争ではなく救出のみに行くという点で、成功したところで思わず涙が出てしまいました。
最後に、米軍の中の日本通?の方と出会って、きっとこのときの話をして驚嘆したり思いを巡らしたりしたんだと思います。穏やかな気持ちになれました。
日本の兵隊さんは本当にすごいと思います。強靭でやさしい精神の持ち主が、戦争という世界の中で価値観を崩されつつも、順応しながら過ごしていくという…橋本さんでしたっけ、やはり、戦艦が壊れて海に漂っていたイギリスの兵士たちを救ったという話も読みましたが、戦争という異常事態にあって人間尊重を失わない方もいるのだなと思いました。
しかし、主人公が、「朝日新聞社「」に異動?の時点であれ?となり、また、文芸評論家の方の憲法九条を世界遺産になぜしておかなかったかという文言では呆れました。
「菊と刀」の著者ルース・ベネディクト(ドイツの方)は、同じ敗戦国ですが、二次大戦後に、ドイツはすぐ憲法改正して軍隊を持てるようにしたのに、なぜ日本をそれをしなかったのかと書かれておられました。昔読んだときはあまりぴんと来なかったのですが、今ではちょっとわかるような気がします。
GHQの思想洗脳政策の影響などもあると思いますが、やはり、誰かに頼るのではなく、自分たちの国は自分たちで守らなければならないのです。私が子供のときは、9条の交戦権は、戦争をしかけるためではなく、国を守るための交戦権は保持するという当たり前の意見もあるかと思えば、国を守るための軍隊も九条で禁じられているから自衛隊は当然違憲だという、守るための戦力まで否定する人たちの争いがありました。本当にばかみたいです。
憲法9条はアメリカから押し付けられたものですが、もちろんいいところもたくさんあります。でも、世界情勢は変化していて周りに常識の通用しない国はたくさんあるのです。本当に戦争になることもあり得るかもしれません。そうしたときに、だれが自分たちの国を守るのでしょうか。守ってもらえると本気で考えているのでしょうか。そうしたことを考えると、憲法改正を本気で議論しなければいけないときが来ていると思います。戦争は確かにしてはいけないことだと思います。しかし、仕掛けられた場合、誰が犠牲になるではなくて、国を、自分たちを護らなければいけないのです。こんな考えを軍国主義と考える人たちもいるのはびっくりです。
長くなってしまいましたが、文芸評論家さんの最後の解説は興ざめで、ほかの方も書いておられましたが、この小説の良さを半減させてしまったと考えます。
しかし、小説は読み応えがあります。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.130
(4pt)

人間ドラマとして感銘を受けました。

最近、70年以上前のことについて関心を持つ人も多く、私も数年前から自分なりに本を読んで先の大戦について考えたりすることもありました。
この小説は、戦争小説というより、ノンフィクションの人間ドラマとして展開に胸が熱くなりました。助けを待っているものと助けに行くものの気持ちが通じて、米軍の裏をかいて、戦争ではなく救出のみに行くという点で、成功したところで思わず涙が出てしまいました。
最後に、米軍の中の日本通?の方と出会って、きっとこのときの話をして驚嘆したり思いを巡らしたりしたんだと思います。穏やかな気持ちになれました。
日本の兵隊さんは本当にすごいと思います。強靭でやさしい精神の持ち主が、戦争という世界の中で価値観を崩されつつも、順応しながら過ごしていくという…橋本さんでしたっけ、やはり、戦艦が壊れて海に漂っていたイギリスの兵士たちを救ったという話も読みましたが、戦争という異常事態にあって人間尊重を失わない方もいるのだなと思いました。
しかし、主人公が、「朝日新聞社「」に異動?の時点であれ?となり、また、文芸評論家の方の憲法九条を世界遺産になぜしておかなかったかという文言では呆れました。
「菊と刀」の著者ルース・ベネディクト(ドイツの方)は、同じ敗戦国ですが、二次大戦後に、ドイツはすぐ憲法改正して軍隊を持てるようにしたのに、なぜ日本をそれをしなかったのかと書かれておられました。昔読んだときはあまりぴんと来なかったのですが、今ではちょっとわかるような気がします。
GHQの思想洗脳政策の影響などもあると思いますが、やはり、誰かに頼るのではなく、自分たちの国は自分たちで守らなければならないのです。私が子供のときは、9条の交戦権は、戦争をしかけるためではなく、国を守るための交戦権は保持するという当たり前の意見もあるかと思えば、国を守るための軍隊も九条で禁じられているから自衛隊は当然違憲だという、守るための戦力まで否定する人たちの争いがありました。本当にばかみたいです。
憲法9条はアメリカから押し付けられたものですが、もちろんいいところもたくさんあります。でも、世界情勢は変化していて周りに常識の通用しない国はたくさんあるのです。本当に戦争になることもあり得るかもしれません。そうしたときに、だれが自分たちの国を守るのでしょうか。守ってもらえると本気で考えているのでしょうか。そうしたことを考えると、憲法改正を本気で議論しなければいけないときが来ていると思います。戦争は確かにしてはいけないことだと思います。しかし、仕掛けられた場合、誰が犠牲になるではなくて、国を、自分たちを護らなければいけないのです。こんな考えを軍国主義と考える人たちもいるのはびっくりです。
長くなってしまいましたが、文芸評論家さんの最後の解説は興ざめで、ほかの方も書いておられましたが、この小説の良さを半減させてしまったと考えます。
しかし、小説は読み応えがあります。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441
No.129
(5pt)

史実に基づく日本人救出劇

黒髪の美少女が、蘊蓄というレベルを遥かに超える知識を持ち合わせつつ、鍛え上げられた肉体を持つ男相手に、徒手格闘技で応戦する。
千里眼シリーズで松岡氏を知り、物凄い作家だなと思ったが、万能鑑定士で「あれ?」と感じ、直近で読んだ高校事変で「え?またこのパターン?」と感じ、更に高校事変シリーズの余りにも荒唐無稽さにがっかりした所、巻末の著者作品欄で本書を知り、毛色の異なる粗筋に興味を抱き読んでみた。

やはり凄い作家だなと思わざるを得ない。本書は史実を忠実に守りながら、一億総玉砕など人命無視の方針を取っていた日本軍が、北方の島に残された5,183名の日本人を救出する物語。
自分は本書の主人公木村昌福中将(最終階級)と言う人物を知れただけでも、本書を読む価値があったと思う。また、キーン ドナルド(出生名Donald Lawrence Keene)氏が、この救出劇に絡んでいた事も驚き。
更に、何故日本の終戦記念日が八月十五日なのか、もしかしたら戦前からその日に決まっていたかもしれないと言った話しも大変面白い。

但し、少し残念なのが冗長的な点。史実なので次から次へと事件が発生する訳ではない。致し方無いが、リズミカルでテンポ良くと言った松岡氏の特徴が出ていない。またこれも致し方無いが、日本の従軍記者と非軍人のアメリカ側通訳と言う双方の視点で物語が進むのが、既読感があった。
また、個人的に疑問だったのが、最後まで読んでも自分の涙腺が崩壊しなかった事。この手の話しを読むと、絶対に涙腺が崩壊するはずなのだが。

余談もいいところだが、木村昌福中将はいかにも今野敏氏が好んで描きそうな人物像。今野敏氏の筆でも読んでみたいと思った。
八月十五日に吹く風 Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風より
4062209616
No.128
(5pt)

史実に基づく日本人救出劇

黒髪の美少女が、蘊蓄というレベルを遥かに超える知識を持ち合わせつつ、鍛え上げられた肉体を持つ男相手に、徒手格闘技で応戦する。
千里眼シリーズで松岡氏を知り、物凄い作家だなと思ったが、万能鑑定士で「あれ?」と感じ、直近で読んだ高校事変で「え?またこのパターン?」と感じ、更に高校事変シリーズの余りにも荒唐無稽さにがっかりした所、巻末の著者作品欄で本書を知り、毛色の異なる粗筋に興味を抱き読んでみた。

やはり凄い作家だなと思わざるを得ない。本書は史実を忠実に守りながら、一億総玉砕など人命無視の方針を取っていた日本軍が、北方の島に残された5,183名の日本人を救出する物語。
自分は本書の主人公木村昌福中将(最終階級)と言う人物を知れただけでも、本書を読む価値があったと思う。また、キーン ドナルド(出生名Donald Lawrence Keene)氏が、この救出劇に絡んでいた事も驚き。
更に、何故日本の終戦記念日が八月十五日なのか、もしかしたら戦前からその日に決まっていたかもしれないと言った話しも大変面白い。

但し、少し残念なのが冗長的な点。史実なので次から次へと事件が発生する訳ではない。致し方無いが、リズミカルでテンポ良くと言った松岡氏の特徴が出ていない。またこれも致し方無いが、日本の従軍記者と非軍人のアメリカ側通訳と言う双方の視点で物語が進むのが、既読感があった。
また、個人的に疑問だったのが、最後まで読んでも自分の涙腺が崩壊しなかった事。この手の話しを読むと、絶対に涙腺が崩壊するはずなのだが。

余談もいいところだが、木村昌福中将はいかにも今野敏氏が好んで描きそうな人物像。今野敏氏の筆でも読んでみたいと思った。
八月十五日に吹く風 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 八月十五日に吹く風 (講談社文庫)より
4062937441