明日という過去
評判
明日という過去の評価:
3.50/5点 レビュー 2件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1〜6 1/1ページ
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明日という過去の評価:
3.50/5点 レビュー 2件。 - ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
本作は弓絵と綾子という2人の女性の往復書簡で構成される。そして、弓絵の最初の書簡で、弓絵には結婚前から男女関係を続けている大木という不倫相手がいる事、弓絵の夫の綾一が自殺し、その死後、綾一が不倫に気付いていたのではないかとの疑念を弓絵が抱いている事、綾子が弓絵と大木との関係を昔から知っている学校の先輩兼相談相手である事といった基本設定が説明される。以下、往復書簡が続くのだが、最初の書簡から容易に類推出来る(これ以外では弓絵が綾子に手紙を送った理由が説明出来ない)2つの家族間のゴタゴタ以上のものは描かれておらず、落胆した。長編なので止むを得ない面もあるのだが、切れ味に欠けるのである。そして、何よりの瑕疵は、作者にとっては"試み"として往復書簡という体裁が必要だったのだろうが、当人達にとっては、電話もFax.(あるいはメール)もある時代に手紙を交わす必然性が皆無な点を作者が上手く説明出来ていない点であろう(腐心しているのは理解出来るが)。
ミステリ的手腕を期待した私が愚かで、作者は恋愛小説家として女の情念、女の怖さ、女心の機微等を描きたかったのかも知れず、その点では確かに良く書き込まれている。特に、内容と絡めて、「幸福の色」、「不幸の色」、「紅葉」、「スイス(綾子はジュネーヴ在住)の雪の白さ」等々、随所で「色」を散りばめている趣向が目を惹いた。ミステリとしては凡作だが、女の情念を中心とした恋愛小説と考えればマズマズの出来という所か。