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平等ゲーム



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【この小説が収録されている参考書籍】
平等ゲーム

平等ゲームの評価: 3.86/5点 レビュー 14件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.86pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(5pt)

読みやすい。子供の教育によい本。

徹底した平等を追求する瀬戸内海のある島に住む主人公が、様々な人間に出会い成長していく物語です。

個性とは何か、平等はどうあるべきか、形式や中身をどう重視するのか、といったことを考えさせるよい本だと思います。
文章も読みやすい為、中学生や高校生に読んで頂きたいです。
この著者さんの本を読んだのは初めてでしたが、自分の伝えたいことを伝えるのが上手な方だなと思いました。
特に欠点などは見当たりませんでしたので、星5にしました。
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.9:
(4pt)

人生とは何か、生きがいとは何かを問いかける成長物語

住民皆が平等というルールが存在する瀬戸内海の島が舞台。抽選で職業が定められ、買い物も金銭を必要とせず、医療や学校も無償、決め事は住民の投票によってなされる。まさにユートピア。

主人公は島に移住する人を勧誘する役割の青年で、絵に描いたようなイノセントだ。物語が進むにつれ、平等であり続けるための不協和音が見え隠れしてくる。

皆が平等は、果たしてシアワセなのか?という考えさせる作品。島外の様々な人と触れ合い悩みを深めていく主人公。人生とは何か、生きがいとは何かを問いかける成長物語でもあるんだね。
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.8:
(4pt)

著者がこの素材をうまく活かしきれていないのかな

平等な世界である「鷹の島」の勧誘係である芦田耕太郎が勧誘するために本土の人に出会うことで、平等について、「鷹の島」と本土との違いについて、社会について考えるきっかけを得る。第4章以降は主人公自身がターニングポイントを迎えることになる。読者についても、社会について考えるきっかけを与えるだろう。平等社会vs競争社会という軸で読んでいくといいかなと思う。

皆平等という世界が素晴らしいのかどうかは違うような気がするな。一人一人の個性が活かされてこそいい世界なのではないかと思う。そのためには、競争によって競うことが必要なのだと思う。平等だとやる気が起こらないのかなと思う。一生懸命やる人がバカを見るような社会はいけない。

本書はもう少し面白くなる素材になりえるように思えるが、いまいちかなと思う。社会について考えるきっかけとなったことは事実だが、「鷹の島」の実態がわかってから、主人公自身の生き方が人間らしくなったかなと思うけど、しめくくりが何か中途半端だなという印象はぬぐえない。

完璧な理想を追求するのもいいけど、万人にとって完全な桃源郷というものはないだろうと思う。少しでも理想に近づける努力というものは必要だろうと思う。自分自身や自分の大切な人のために生きているというのが本当のことだろうと思う。それでも社会とつながってみたいとか社会貢献したいという意識はあるかもしれないね。
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.7:
(5pt)

平等ってなんだ?

鷹の島、そこは平等な島だった。
貨幣は流通しておらず、仕事は抽選制で4年ごとに交代、島の収入は島民全員で公平に分配、決めごとは全て島民の多数決で決める。
島民は一定の人数を維持しており、欠員が出たときに移住が可能になる。

芦田耕太郎は鷹の島の普及班勧誘係に所属してる。
島民に欠員が出たときに、移住を希望した者の中から抽選で候補者を選び、移住の勧誘に接触する。
「鷹の島は現代のパラダイス」と信じて疑わない耕太郎は、不平等な本土(日本)に住む移住候補者に、鷹の島のすばらしさを伝えようとするが

強烈な盛り上がりがある訳でもなく、引きがある訳でもない。
それでも、読み始めるとやめられなくなるほど興味深い作品。
「鷹の島」の平等と、そこで育った耕太郎が持ち得なかった感情、理想の社会とはどうなのか、勧誘業務の中で耕太郎に芽生える感情への持って行き方が巧いと思いました。

著者が書かれた「県庁の星」より個人的には好きですね。
こちらは映画にはしづらい題材ですが、読み込みがいのある作品です。
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.6:
(4pt)

あり得ない設定なのに、なぜかリアルに問いかける

題名からもわかるように、現実には平等な社会は存在しない。非現実的な設定である。しかも、題材も結論が予想できる。だから読むのを躊躇した。しかし、作者の「ボーイズビー」や「県庁の星」の展開の面白さ、卑近な出来事の中にある貴重な価値に気づかせる眼差しの温かさに惹かれて手に取ることにした。
最初は、予想通り(?)というか、可もなく不可もなくだったのだが、途中から不思議な感覚に襲われた。ちっとも「ありえない」話じゃない。非現実的な環境の中で育った主役の目を通して、私たちの日常が新鮮な角度から捉えられている。そして、日々の忙しさで見失いがちな価値について考えている自分がいた。
つまり、小説を楽しみながら、自分を見詰める作品だった。それにしても、桂氏の作品は、「人物」のキャラクターが多彩で温かい。どこにでもいるような人のなかの輝きを取りだして読者に示してくれる。結局、一晩で読み上げてしまった。おかげで、次の日の勤務は寝不足だったが、気分は爽快。そんな本だった。
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.5:
(5pt)

完璧な理想社会とは何だろう

仕事は4年に一度抽選で決まる。島のルールは住民たちの投票で決まる。何もかも平等の鷹の島で育った耕太郎が、勧誘係の仕事に選ばれて本土の人間と触れあいながら、平等の島では決して生まれない口惜しさ、達成感、嫉妬などの感情の意味を理解していく。その過程がリアルに描かれていて読みやすかった。
物語の後半では、平等島の真実に気付いた耕太郎がどのような行動をとるのかはとても興味深く、平等島のことしか知らない耕太郎が「完璧な理想社会」を信じている想いが痛いほど伝わってきた。
この作品の中では、平等、個性、ルール、理想、感情など考えることが多かった。人間は社会のために生きているのではなく、自分や自分の大事な人が幸せに暮らすことを一番に考えている。そのために社会のルールは大事だが、それでも自分にとって大事な順番は変わらない。これは当然のことなのだが、改めて言葉に出すことがないので、とても印象に残っている。
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.4:
(4pt)

「平等」に裁かれる

これは読み手がみなそれぞれに自分を試される話だなと感じながら読んだ。
全てが平等な社会(人口1600人の島)で育った耕太郎が経験する
初めての「感情」のブレがおもしろい。
厳然とした格差社会である本土で生きる人々との出会いが、
耕太郎にさまざまなアクシデントと、生まれて初めて知る感情、
“達成感”や“嫉妬”や“悪意”などをもたらす。
34歳にして!という感じだが、そういう経験が皆無であれば、さもありなん。
純粋培養の平等主義者の抱える弱味を、桂さんは見事に次々と突いてゆく。

平等が幸せ。しかし、そこには、いろいろな矛盾や齟齬があるのだ。
島での暮らしやシステムが描かれるうち、
読み手にはその歪みとしかいいようのないものが見えてくる。
競争で潰される者がいてはいけない、という考え方もある意味
凝り固まったものに思えてくる。
そして、理想郷「鷹の島」の現実が暴露されたとき、
耕太郎はまさに試されることになる。
ここらあたり、苦く厳しくスリリングで面白かった。

耕太郎が本土で出会った人々、さりあちゃんや絵の先生の千鶴子さんの
役回りがいい味だ。
とりわけ私は甲板長の柴田さんの誠実さと義理堅さにほろりとさせられた。
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.3:
(5pt)

面白い

すべて平等な島での生活。 憧れかも、と思いつつ読んでいったら すべて平等なんてやっぱりありえない。 平等であるが故に それぞれの持つ個性が殺されていく。 人には向き不向き、得手不得手があり、 一律に平等化されるべきではないのではないか。 この本を読んでそう思った。 平等な社会、 それは理想かもしれないが、 すべて平等はありえない世界だと読んでみたら分かるはず。 そんな本でした。 『みんな違って、みんないい』 その一言を思い出させてくれる1冊でした。
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.2:
(5pt)

社会や平等について考えさせられるディープな一冊

社会科学系の研究者(経済学者)としての視点からレビューさせて頂きます。

瀬戸内海に浮かぶユートピア「鷹の島」で生まれ育った主人公の芦田耕太郎の身に起こる様々な出来事を通じて、社会・平等・人々の心理やインセンティブについて考えさせられる壮大な小説です。収入が平等に分配され、仕事も抽選によって4年ごとに交代、全ての集団的意思決定は直接投票による(単純)多数決で行われるこの架空の島で、「どのような感情/思考パターンを持つような人間(達)が生まれ」(=社会心理学)、「どういった制度疲弊が起こるのか」(=経済学)を非常に活き活きと描き出している点が素晴らしいです。学者の(上から目線の?)解説よりも、遥かに実感を持って、社会や平等について考えるビジョンを与えてくれるのではないでしょうか? もちろん、意外な展開もきちんと用意されており、小説としても十分に楽しめる作品に仕上がっていますので、一般の方にもオススメです!(実際、ドラマ化でもしたらかなりウケるのではないかと思ってみたり。。。)
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495
No.1:
(5pt)

考えさせられる事が多かった1冊です

職業は抽選で4年交代、代表者はおらず全て島民の抽選で決めるそんな全ての島民に対して様々な面で平等な鷹の島。 鷹の島から本土の日本国内に島民の勧誘に来た耕太郎。 ユートピアを一心に信じどこか冷めている彼は…!?*これ結構面白かったです。 ユートピアの島という設定がユーモラスでありながらも結構いろいろと考えさせられました。 *たしかに、一見すると全て平等って楽だし争いが起こらずいいような気がしますが…。 何かに対して目標意識が低いかったり没個性という点で何か欠けています。 ちょっとは行ってみたい島だけれども少しで退屈していまうかも!?どちらを選ぶかは、あなた自身です!!
平等ゲームAmazon書評・レビュー:平等ゲームより
4344015495

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