片想い

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評判

片想いの評価:

3.97/5点 レビュー 148件。 B ランク

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平均点3.97pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全240件 221〜240 12/12ページ
No.20
(4pt)

作家の読ませる意欲には敬服

 一つの重要なテーマを取り扱っているがそれは後から出たことで本来は青春ものを書きたかったようだ。文庫版解説でと言っても年齢的に言えば奥田英朗の「東京物語」みたいな感じの青春をひきずる人物像になるが、そこに特別後付ではないと思うがミステリー要素として取り入れられている。 大学のアメフト部の同窓会でクォーターバックの哲朗はマネージャーの美月と10年ぶりに再会する。あの時の面影と記憶を引きずったまま、彼女は告白をする。痛く響く告白を。特に哲朗にとっては。ここからストーリーは色んな方向へ散らばる。 美月は既に哲朗には理解し得ない場所にいた。そう言う存在になってしまっていた。それが分からない、分かろうとしても難しい。それを東野圭吾がどう解釈してどのようにストーリーを進めていくのかが楽しみでそれに食い入れられるように読んだと思う。色んな所から絡んでくるのでどうしても人は多くなるが。伏線ミステリーはやはり得意だな。 序盤、中盤、後半以降としてみたらそれぞれが全然違う雰囲気を持っている気がする。最初はとまどいを、中盤からはどうにかしなくてはと言う思いと、後半以降はその真相が知りたかった。色んな気持ちが哲朗に走ったのだろう、浮かび上がる事実に驚愕の色も隠せなかったのだろう。雰囲気は感情とも言えない訳じゃない。 アクがない東野ミステリーだった「白夜行」以来の長編だが連載のせいもあったのだろうがやや散らばっていった感じが否めない。「白夜行」の印象が東野圭吾という作家の新境地でもあったなら。その点は割引されるがそれでもなかなか面白いんじゃないかな。訴えたいものもあったのだろうが、それ以上にヒューマンドラマとしての完結を目指した、それが本作だろう。終盤は序盤に似た感じが見えてくる。終わり方はどうしたい、と思ったが個人的には気に入っている。いかにも彼らしいんじゃないかな、と。 感想の抱き方は明らかに分かれるんだろうなと思うが。大人になってしまった自分とそれを本当に目指していたのだろうかという大学時代。大人になってしまったんだな、と最後のセリフがそれ。かつての自分から失ってしまい変わったものは大きい。それを東野は書きたかった。ごちゃごちゃもしたが、改めて読ませる意欲には敬服する。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.19
(4pt)

勉強になりました

この「片想い」は1999年~2000年に連載されたものだそうです。世間でまったく注目されてない時期、すでに本作品でここまで描かれていたのである、と解説にありましたが、そのことに私もびっくりしました。東野圭吾さんってすごいです。私は性同一性障害についてはテレビで知っていましたが、ジェンダーや半陰陽についてはまったく無知でしたので、この本を読んだことでそれらのことについて知ることができ、勉強になりました。でも、自分には想像できない世界だったので主人公や美月たちには感情移入できませんでした。性のことについてはよく描かれていましたが、肝心の殺人事件のミステリーについてはこの先どうなるんだろう?というドキドキ感はありませんでした・・・なのでなかなか読むのに時間がかかりました。タイトルの「片想い」、シンプルですがとても深い意味があったんですね。まだの方は読んでみることをおすすめします。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.18
(4pt)

素晴らしいのだが、何か釈然としないというか・・・

アメフト部の同窓会の帰り、久々に出会った女子マネージャー・日浦美月は自分が実は男であること、そして、自分は人を殺してしまった、ということを告白する。主人公・西脇は、美月の親友であった妻と共に、美月をかくまうことに・・・。序盤は美月の苦しみ、そして、それを取り巻く西脇をはじめとしたアメフト部の面々の思いによって話が進展するのが、中盤、美月の失踪から話が急展開。性同一障害をめぐる壮大な計画へと話が発展する。正直なところ、序盤と中盤以降では話の目的がすりかわってしまったと言うか、そんな感じがしてしまった。序盤の美月をめぐってのアメフト部の面々の回想やら何やらと比べると、後半の話はちょっと飛躍し過ぎてしまっているような・・・。勿論、そうは言っても伏線やら何やらに矛盾はないし、ストーリー全体に流れる喪失感のような雰囲気も悪くない。これだけ手を広げながら、完璧にまとめあげられていることも素晴らしいのだが・・・。何か釈然としない部分を感じてしまったのも事実。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.17
(4pt)

う~ん・・・

物語の設定はかなり良かったと思うのだけど、自分には理解できない世界の話だったのでいまいちピンとこなかった部分もある。この小説のタイトルだけではまるで想像もできないストーリーになっているけれども、物語の世界にすんなり入っていけるし、そういう解釈か・・と最後は思ってしまうのである。東野作品ファンの自分としては、同じ長編作品でも白夜行や幻夜などのような重厚な内容とはまた違ってわりと楽しめました。ただ結局最後まで主人公達には感情移入はできませんでしたが・・。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.16
(5pt)

深い想い

人を「想う」って、どんなことなんだろう。毎回東野氏の作品を読む度にそういう考えが頭をかすめるのだけれど。サスペンスとしても素晴らしいけれど事件の底に流れるものが深くて今回はあやうく溺れるところでした。それくらい、この作品深いです。 ジェンダーの問題を扱っているからとかではなく人間の心って? 人間て?そんな一冊でした。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.15
(5pt)

もっとも好きな作家

東野圭吾、最近映画化されたりと注目されるようになりましたね…。 彼は話を構成していくのがうまい。積み木のようにずれながらも話を重ねていって、とても魅力的。そして的確で読みやすい。 性同一障害とも言えないのか、男になりたい美月と彼女を支える人間。そして殺人。 どう展開していくのか気になりました。 タイトルの「片想い」、はじめは単純に男女のことかと思いましたが、もっと複雑な意味なのでしょう。読み終わったあと、この3文字がもっと別な意味に見えてきます。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.14
(4pt)

得意の「失恋」もの

最初読み終わった直後は違和感が残った。そんなに「うまくいく」ものだろうか。ほころびがありはしないか。数日後、思い返してみて、ほころびがない事に気がついた。うむ、凄い。そうだとすると、一つ一つのエピソードが切なく迫ってくる。私は思うのだが、東野圭吾は「失恋」物が非常に上手い、というよりたいていの物語は失恋物なのではないか。失恋ではなかったら、片思いである。「秘密」にしても壮大なる失恋の物語であるし、「白夜行」にしてもある男の片思いの物語だとも読める。常連の加賀刑事にしても、私は長い長い片思いの最中だと推察している。著者の写真を見る限りはあんなにいい男なのに、分からないものです。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.13
(4pt)

心に残りすぎ

結構分厚かったが、一気に読み終えてしまった。東野さんの作品は、ただ謎を解き話を進めていくだけでなく、何か考えさせるようなものがある。今回は性同一性障害というもの。しかも、男として、女として、そういう枠だけでは収まらなくなってくる、本人たちにもよく分からない「複雑な気持ちの部分」がよく描かれていた。東野さんの本を読んだ後は、いつも東野ワールドから抜け出せず、眠れなくなってしまう。もう東野さんの作品を読むのが怖い気もする。
片想い Amazon書評・レビュー: 片想いより
4163198806
No.12
(3pt)

ジェンダー

ジェンダーの問題を扱った作品で、同時にミステリーでもあります。東野さんらしく的確、ストレートな表現で読みやすい作品ではあるのですが、どうも扱っているテーマのせいで楽しめませんでした。ジェンダーをミステリーに絡めるというアイデアは面白いのですが、どうもややこしい・・誰が男で誰が女で本当は男で・・・なんてやっていると頭がショートしてきます。ミステリーにしては謎が少なく、この先どうなるの?という展開はあまりありません。ちょっとラストの方も消化不良なので星は3つです。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.11
(5pt)

もはやなつかしい

よく調べているし、小説としても文句なしに面白い。メビウスの輪のたとえも秀逸。全体のテーマとしては、タイトルどおり、性同一性障害にとどまらず、自分とは違う他者に気持ちの伝わらないせつなさと、伝わる喜び、みたいな感じかな。最後の解説のところには、「この小説は未来を予見したかのような」みたいなことが書いてあったが、私の感想はちょっと違った。トランス界のアングラ感、全体に流れるトランスジェンダリズム思想、戸籍への絶望感みたいなのは、この小説の書かれた、1998,9年頃の時代状況を見事に反映している。数年前のことに過ぎないが、遠い昔になった、あの頃、という感じ。未来というより、なんだか懐かしかった。今の時代背景だと、この小説はちょっと書くのが難しかったかも。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.10
(5pt)

社会派ミステリー

主人公はかつての仲間たちとの集まりの後に、ある顔なじみの一人の「女性」に出会う。そしてその「女性」から、3つの告白を受ける。ここから物語は進展していきます。始めは単純な直線を歩いていると思っていたけど、いつのまにか曲がらされ迷わされていました。物語は徐々に複雑化していきます。やっぱり東野圭吾氏らしい、いい意味でも悪い意味でもそう思わされます。男と女とはいかなる人間なのか、どういうちがいがあるのか、現代人の性意識の問題点が露呈されています。そういう点でも、考えさせられずにはいられない作品でした。社会派ミステリーの本書「片想い」、十分に買うに値すると思います。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.9
(4pt)

奥深い片想い

久しぶりに会った友達がまるで別人のように変身してしまっている。そして、思わぬ3つの告白を聞く主人公はその全てが想像を超える事態のため驚きを隠せない。”片想い”誰から誰への想いなのか。そんなシンプルな想いではない。人の存在、気持ちについて考えさせられる作品でした。ぜひ読んでみてください。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.8
(4pt)

ジェンダーの問題

東野圭吾は読みなれたのか作為的な部分が鼻につくようになり、最近敬遠していましたが、これはそういったことがあまり気にならず、素直に物語に入り込んで読むことができました。なかなか面白かったです。主人公夫妻の大学時代の友人美月が「自分は体は女性だが心は男性である」「しかも殺人を犯して逃げている」という二大衝撃告白をするところから物語が始まります。たくみな伏線と意外性に富んだ展開で事件の行方を追ってゆく手法は、さすが東野圭吾といった感じで、読み手を引き込みます。元ラクビー部員とマネージャーの仲間達という設定で、全体的にラグビーを比喩に使うシーンが多く、ラグビーに詳しい人はそこらへんも楽しめるのじゃないでしょうか。そして、さまざまなジェンダーの問題を抱え生きてゆく人々(女性の権利を強く主張する主人公の妻から、オカマオナベと言われる人々、先天的に両性具有の少女まで)の生き様が深くそこに絡み、読み応えある作品になっています。自分自身の心と身体を静かに見つめ、少しでも自分らしく生きようとする人々の姿は、ジェンダー問題に限らずたくさんの人が共感できると思います。私は物語には少ししか登場しない両性具有の少女、睦月がとても印象的でした。
片想い (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 片想い (文春文庫)より
4167110091
No.7
(5pt)

説得力のある性

東野さんの作品はどれも好きなのですが、この作品は特に好きです。物語としては推理サスペンスに属するのでしょうか?しかしそうは思わせない進行がとても心地良いです。何十にも重ねられた仕掛け、だけど文章自体がとっても分かり易いので読むのが遅い僕にはとても助かりました。この本で取り上げられているのは性同一性障害。それを理解していると思っていた僕は、自分の浅い知識と、本人達の強い悩みに愕然とさせられました。東野さんの語る性はどれも説得力があります。
片想い Amazon書評・レビュー: 片想いより
4163198806
No.6
(5pt)

自分の性別に苦しむ全ての人へ

性同一性障害の人間達の苦悩と彼ら、彼女らがどのように生活しているか、そしてその中で体は女性で心が男性の美月が殺人事件に関わり、それに伴って周りの人間がどう反応したか。それまで全く男女の性差を考えていなかった主人公哲郎がこの事件と大きく関わるにつれそれまで社会の明るみに出てこなかった部分を暴き立てていく。初めて読んだ時は「やっと世の中にこういう形の推理小説が出てきた」と万感の思いで一杯でした。東野圭吾は読ませる小説を書くのが実に上手い作家です。最初から内用に引きずり込まれていきます。特に戸籍交換システムの辺りは実際に社会に適応されたとして本当に警察沙汰にならないのかと考えさせられました。このレビューで興味の持った方は是非一読して下さい。実際に社!会全体の若い年齢層が中性と化しているそうです。一昔前の男は男らしく、女は女らしく、そんな形も崩れてきています。色々とジェンダーフリーと言われている世の中ですが、本当に自分らしくあるには、本当の自分とは。そんな問いに襲われました。スケールの大きさに圧巻され、この作者の技能と度量を見せられました。
片想い Amazon書評・レビュー: 片想いより
4163198806
No.5
(4pt)

差別

私は差別者である。差別といっても、社会には性差・年齢差・職業等多くの偏見が渦巻いている。どの分野と明言しないが、私も差別者の一人であることを否定しない。本書は性同一性障害をテーマに扱った作品である。しかし、その根底にあるテーマは、性という陳腐なジャンルを超越した男と女の関係だと思う。程度の差はあるだろうが、個々人で性に対する見解を構築しているだろう。それを照らし合わせて読むと作品の深みが増す。個人的には、大ヒットした『秘密』を読んだ後に、こちらの片想いを読んで欲しい。理由は……そうすれば分かっていただけると思う。
片想い Amazon書評・レビュー: 片想いより
4163198806
No.4
(5pt)

切ない片思い

こんな切ないミステリーはかつて存在しただろうか?ページをめくる度に登場人物の切ない愛がひしひしと伝わる。大人に読んで欲しいミステリー。
片想い Amazon書評・レビュー: 片想いより
4163198806
No.3
(4pt)

プロットがいいね。

東野さんの作品は抜群のプロットにあります。切り札(ジョーカー)が必ず作品の中に埋め込まれています。最後の最後に泣けるなぁとか、こうだと泣きたくなるよねと言う人の切なさを切り札にグイグイ責め立てられます。心の中にある大切な部分に切り札で擦り込むのはいい意味で狡い。
片想い Amazon書評・レビュー: 片想いより
4163198806
No.2
(4pt)

殺人事件と性同一性障害、そして友情を全面に描いたミステリー

 大学を卒業して13年、年に1回旧交を温めてきた帝都大アメフト部のメンバー。その同窓会の帰路につこうとしていた西脇と須貝の前に、かつてマネージャーだった美月が姿を現す。西脇のマンションへ行った3人だったが、そこでようやく口を開いた美月の声は男の声となっていた。そして長い間、自分が性同一性障害であったこと、そして先日ある事情から殺人を犯し逃亡者となっていることを告白する。事件をきっかけに、かつての友情と情熱を描くミステリー。 物語は殺人事件の真相に性同一性障害が絡み合い、主人公である西脇を探偵役としたミステリーとしていますが、その西脇が逃走する美月を助けようとし、かつてのメンバーで新聞記者の早田は事件の真相に迫ろうとする。西脇の妻でマネージャーだった理沙子と西脇との夫婦間の問題、かつて美月の恋人だった中尾、その他にも性同一性障害で苦しむ登場人物……と、友情をもとにしてかつての自分を取り戻そうとしている姿と、美月が何から逃れようとしているかもミステリーにうまく取り込んでいます。
片想い Amazon書評・レビュー: 片想いより
4163198806
No.1
(4pt)

東野圭吾は何人いる?

「放課後」の頃から 東野圭吾を読んでいる。読み続けている・・というワケではないが 気が付くと 読んでいる。「東野圭吾」ほど 読むたびに 全く違う作風に驚かされる作家はいないと思う。いい意味で 期待を裏切られることが多い。だから私は 「東野圭吾」複数作家説を持っている。何人かの作家の合同のペンネームなのだ、きっと。その数多分10人以上・・ 「片想い」誰が誰に片想いだったのか・・読んでみてください。できれば 書評も「帯」も読まずに・・ あなたもまた 東野圭吾の世界に トリップするでしょう。
片想い Amazon書評・レビュー: 片想いより
4163198806