ある閉ざされた雪の山荘で

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ある閉ざされた雪の山荘での評価:

3.56/5点 レビュー 129件。 B ランク

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平均点3.56pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全140件 101〜120 6/7ページ
No.40
(4pt)

同じ山荘でも、仮面山荘のほうが良かったかも

つじつま合わせやリアリティ、という点で、こちらはちょっと無理があるところが
残念です。
トリックって、自然なリアリティに支えられてはじめて衝撃度が増すと思うので。
一番、この本で面白かったと思うのは、ネタバレのところより、外からある物がついたある物を
持ってきたがため、舞台稽古か現実か分からなくなるシーンです。
ここが一番緊張度が高めで、物語全体を引き締めてました。
東野さんの本は好きでよく読んでますが、やはりキャラクターがモノクロの
記号というか舞台設定のただの駒というか、生き生きとしてフルカラーの生きた人間味が
薄い気がします。
オセロやパズルなどの、記号としての人物描写が東野さんらしくて、疲れずに
読めて良いですね。
風景や容姿の描写は最低限に留め、舞台設定やロジックを淡々と
超重要な伏線のダイヤからミスリードの小石まで、ネタバレしないように、どの石も淡々と描かれているところが好きです。
本当に、読みやすい、ある意味、ストレスフリーの小説です。
他の難しめで堅めの小説だと、時々辞書を引かないと分からない用語が出てきて、そこで
読書のリズムが狂ってしまうんですが、東野さんの本は難しい言葉もなく、ロジックだけを
集中して追っていける文体がとても良いです。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.39
(4pt)

同じ山荘でも、仮面山荘のほうが良かったかも

つじつま合わせやリアリティ、という点で、こちらはちょっと無理があるところが
残念です。
トリックって、自然なリアリティに支えられてはじめて衝撃度が増すと思うので。
一番、この本で面白かったと思うのは、ネタバレのところより、外からある物がついたある物を
持ってきたがため、舞台稽古か現実か分からなくなるシーンです。
ここが一番緊張度が高めで、物語全体を引き締めてました。
東野さんの本は好きでよく読んでますが、やはりキャラクターがモノクロの
記号というか舞台設定のただの駒というか、生き生きとしてフルカラーの生きた人間味が
薄い気がします。
オセロやパズルなどの、記号としての人物描写が東野さんらしくて、疲れずに
読めて良いですね。
風景や容姿の描写は最低限に留め、舞台設定やロジックを淡々と
超重要な伏線のダイヤからミスリードの小石まで、ネタバレしないように、どの石も淡々と描かれているところが好きです。
本当に、読みやすい、ある意味、ストレスフリーの小説です。
他の難しめで堅めの小説だと、時々辞書を引かないと分からない用語が出てきて、そこで
読書のリズムが狂ってしまうんですが、東野さんの本は難しい言葉もなく、ロジックだけを
集中して追っていける文体がとても良いです。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.38
(4pt)

面白いけどもっと面白い作品もある

普通に読めば面白いです。しかし、読むきっかけが「仮面山荘殺人事件」の解説で本作品に少々触れてあったということで、なんとなく展開も読めてしまった。というかそれを覚悟して読んだら、案の定、といった感じ。ラストのオチに物足りなさまで感じてしまいました。しかし、つまらない、てことはないのでオススメはできます。ですが、どうせ読むなら「仮面山荘殺人事件」もオススメ。「ある閉ざされた〜」→「仮面山荘殺人事件」といった順番でも安心して楽しめます。そして、面白いです。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.37
(4pt)

面白いけどもっと面白い作品もある

普通に読めば面白いです。しかし、読むきっかけが「仮面山荘殺人事件」の解説で本作品に少々触れてあったということで、なんとなく展開も読めてしまった。というかそれを覚悟して読んだら、案の定、といった感じ。ラストのオチに物足りなさまで感じてしまいました。しかし、つまらない、てことはないのでオススメはできます。ですが、どうせ読むなら「仮面山荘殺人事件」もオススメ。「ある閉ざされた〜」→「仮面山荘殺人事件」といった順番でも安心して楽しめます。そして、面白いです。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.36
(4pt)

作品移入vs全体展望

この作品は恐らくミステリファンがウキウキしながら心の中で「騙されたい!」と思って読む分には、かなりの満足感が得られる作品である二重三重もの巧妙なトリックが張り巡らされ、読者に提示された伏線の回収もあり、人物関係の収拾も(多少ぎこちなさはあるものの)上手にまとめてあると言えるだろうしかし、この作品を一つの“作品”として見た時に“視点”がおかしいということに途中で気付いてしまうのだ読者の心情としては物語の中に入り込みたいのだが、その物語を俯瞰で覗いている“誰か”が自分以外にいることに気付いてしまう。その“誰か”こそが物語のキーパーソンであるのだが、登場人物からそれが限定されてしまうのがなんとも惜しい。ただ、そういった点を除けば見事な作品であるのに疑いは無く、読んで損をする作品でないことは確かである。と、ぎこちなく締めくくり☆4をつけさせて頂いた。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.35
(4pt)

作品移入vs全体展望

この作品は恐らくミステリファンがウキウキしながら心の中で「騙されたい!」と思って読む分には、かなりの満足感が得られる作品である二重三重もの巧妙なトリックが張り巡らされ、読者に提示された伏線の回収もあり、人物関係の収拾も(多少ぎこちなさはあるものの)上手にまとめてあると言えるだろうしかし、この作品を一つの“作品”として見た時に“視点”がおかしいということに途中で気付いてしまうのだ読者の心情としては物語の中に入り込みたいのだが、その物語を俯瞰で覗いている“誰か”が自分以外にいることに気付いてしまう。その“誰か”こそが物語のキーパーソンであるのだが、登場人物からそれが限定されてしまうのがなんとも惜しい。ただ、そういった点を除けば見事な作品であるのに疑いは無く、読んで損をする作品でないことは確かである。と、ぎこちなく締めくくり☆4をつけさせて頂いた。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.34
(5pt)

自分は結末も嫌いじゃないとにかく感心しました。

このトリックは素晴らしかったと思うし、自分は東野作品の中でも、相当気に入った作品でした。ラストが嫌いな人が多いようですが、自分は最後まで一気に楽しめました。一応二週目も読んでみましたが流石に計算されてます。ただ、死体が見つからない以上被害者も犯人候補として残る可能性についての議論が無かったのはその他の確率はよく議論されてるだけに、やや気になりました。個人的に久我は格好良い。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.33
(5pt)

自分は結末も嫌いじゃないとにかく感心しました。

このトリックは素晴らしかったと思うし、自分は東野作品の中でも、相当気に入った作品でした。ラストが嫌いな人が多いようですが、自分は最後まで一気に楽しめました。一応二週目も読んでみましたが流石に計算されてます。ただ、死体が見つからない以上被害者も犯人候補として残る可能性についての議論が無かったのはその他の確率はよく議論されてるだけに、やや気になりました。個人的に久我は格好良い。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.32
(4pt)

凝りに凝ったクローズドサークル

芝居作りとして山荘に集められた役者たち.芝居の体裁をとって一人ずつ数が減っていくが,事件なのか芝居なのかがわからないという.犯人探しだけでない真相究明と意外性を演出した東野氏らしいミステリーである.また,クローズドサークル成立させるために,芝居という設定を持ち込んでいることで,登場人物に役者という肩書きがつき,言動からの推理ができないという複雑さも加わっている.地の文章と一人称部分の二重構造も真相にうまく結びつけてある.動機やトリックにはやや物足りない部分もあるが,ラストで驚きたい人にはオススメ.
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.31
(4pt)

凝りに凝ったクローズドサークル

芝居作りとして山荘に集められた役者たち.芝居の体裁をとって一人ずつ数が減っていくが,事件なのか芝居なのかがわからないという.犯人探しだけでない真相究明と意外性を演出した東野氏らしいミステリーである.また,クローズドサークル成立させるために,芝居という設定を持ち込んでいることで,登場人物に役者という肩書きがつき,言動からの推理ができないという複雑さも加わっている.地の文章と一人称部分の二重構造も真相にうまく結びつけてある.動機やトリックにはやや物足りない部分もあるが,ラストで驚きたい人にはオススメ.
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.30
(4pt)

いつでもこのくらい書けるんです

「このくらいのミステリーなら俺はいつでも書ける」と東野氏が言っているような小説。氏のミステリ作家としての実力を見せつけられる本格ミステリ風作品です。氏にとっては何の調査もいらないし、何の勉強もせずにロジックだけ考えて書けてしまうような作品です。氏の才能からすれば、持っている技術をふんだんに盛り込めばいつでも書けそうな気がするのです。殺人が実際に起きているのか、それともただの演技なのか。。。殺人犯を探すだけでなく、そもそも殺人が起きていないとしたら何のためにこんな手の込んだ事をするのか。密室というありふれた設定ながら、氏の手にかかるとミステリが2つも3つも重なってくる。展開の早さと、伏線の数々は氏の面目躍如だ。ただし、密室設定と展開ありきで組み立てられたような物語は、人物描写や結末の余韻等をややないがしろにしている感があり☆4つにします。新しい本格ミステリに興味がある方にはお薦めです。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.29
(4pt)

いつでもこのくらい書けるんです

「このくらいのミステリーなら俺はいつでも書ける」と東野氏が言っているような小説。氏のミステリ作家としての実力を見せつけられる本格ミステリ風作品です。氏にとっては何の調査もいらないし、何の勉強もせずにロジックだけ考えて書けてしまうような作品です。氏の才能からすれば、持っている技術をふんだんに盛り込めばいつでも書けそうな気がするのです。殺人が実際に起きているのか、それともただの演技なのか。。。殺人犯を探すだけでなく、そもそも殺人が起きていないとしたら何のためにこんな手の込んだ事をするのか。密室というありふれた設定ながら、氏の手にかかるとミステリが2つも3つも重なってくる。展開の早さと、伏線の数々は氏の面目躍如だ。ただし、密室設定と展開ありきで組み立てられたような物語は、人物描写や結末の余韻等をややないがしろにしている感があり☆4つにします。新しい本格ミステリに興味がある方にはお薦めです。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.28
(5pt)

のめり込んだ結末に大ドンデン返し!?

東野作品を読破するべく、チャレンジ中ですが、またしても「素晴らしい作品」に出会いました。
冒頭の設定が読み続けるにしたがって、わざとらしく感じつつ頭の中は様々な光景が想像される。
文字を目で追いながらも頭の中には「大パノラマ映像」が展開する。東野圭吾らしい作品です。
とは言っても、やはり最後の最後の予想を遥に超える「大ドンデン返し」には、ただただ敬服するのみです。
益々東野作品を読み続けたいと痛感しました。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.27
(5pt)

のめり込んだ結末に大ドンデン返し!?

東野作品を読破するべく、チャレンジ中ですが、またしても「素晴らしい作品」に出会いました。
冒頭の設定が読み続けるにしたがって、わざとらしく感じつつ頭の中は様々な光景が想像される。
文字を目で追いながらも頭の中には「大パノラマ映像」が展開する。東野圭吾らしい作品です。
とは言っても、やはり最後の最後の予想を遥に超える「大ドンデン返し」には、ただただ敬服するのみです。
益々東野作品を読み続けたいと痛感しました。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.26
(4pt)

賛否両論は当たり前

ミステリーファンの方には一応濁してはいますが、下記のレビューでトリックが簡単に
想像つくと思いますので読まないで頂きたいです。
あくまで、あまりミステリーを読まない方へのレビューです。
当然この種のトリックはそれ自体、受け入れられる人と受け入れられない人に分かれる
のは昔から明らかな事。0か100と真っ二つに分かれます。
私は前者、というよりこの種のトリックをこよなく愛する者の為、大満足です。
人物描写などがあまり出来ておらず想像出来ないなど、そういった部分で-1にしました。
後者の人にとっては評価が1であっても当然だと思います。
裏切られた、なんだそりゃ、それはないでしょ、損した、などと思うでしょう。
なので未読の方は裏切られる可能性もあるという事、しかしハマる人にはどんぴしゃ
でかなりの良作であるということを踏まえて購入された方が良いかもしれません。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.25
(4pt)

賛否両論は当たり前

ミステリーファンの方には一応濁してはいますが、下記のレビューでトリックが簡単に
想像つくと思いますので読まないで頂きたいです。
あくまで、あまりミステリーを読まない方へのレビューです。
当然この種のトリックはそれ自体、受け入れられる人と受け入れられない人に分かれる
のは昔から明らかな事。0か100と真っ二つに分かれます。
私は前者、というよりこの種のトリックをこよなく愛する者の為、大満足です。
人物描写などがあまり出来ておらず想像出来ないなど、そういった部分で-1にしました。
後者の人にとっては評価が1であっても当然だと思います。
裏切られた、なんだそりゃ、それはないでしょ、損した、などと思うでしょう。
なので未読の方は裏切られる可能性もあるという事、しかしハマる人にはどんぴしゃ
でかなりの良作であるということを踏まえて購入された方が良いかもしれません。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.24
(4pt)

「騙り」の実験と帳尻合わせの人間ドラマ

仮想の“吹雪の山荘”における、虚々実々のドラマが描かれている本作。
推理劇が演じられているという体裁が採られたメインパートでは、
あくまで「観る」ことが可能な、客観描写しかなされていません。
そのため、読者に、劇の背景となる登場人物たちの人間関係などのデータを
提示すべく〔久我和幸の独白〕という一人称パートが随時挿入されていきます。
久我は、登場人物の中で独りだけ違う劇団に所属していた男で、彼に対する説明という
形を採って、読者に情報が示されます(外面のいい久我の、腹黒い内面が笑えますw)。
以上のような叙述形式を採ることで、作者は、ある騙りの仕掛けを構築し
ており、本作はそのためだけに書かれた、といっても過言ではありません。
とはいえ、“実験”だけするのはプライドが許さなかったのか、終盤
になって、動機にまつわる、愛憎渦巻く人間ドラマを描いています。
読者のなかには、いかにもとってつけたようなこの展開に対し、白けてしまう方も
いるかもしれませんが、そのあたりが後にベストセラー作家となる作者のバランス
感覚の表れなのだと思います。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.23
(4pt)

“吹雪の山荘”というコードを脱構築

仮想の“吹雪の山荘”における、虚々実々のドラマが描かれている本作。
推理劇が演じられているという体裁が採られたメインパートでは、
あくまで「観る」ことが可能な、客観描写しかなされていません。
そのため、読者に、劇の背景となる登場人物たちの人間関係などのデータを
提示すべく〔久我和幸の独白〕という一人称パートが随時挿入されていきます。
久我は、登場人物の中で独りだけ違う劇団に所属していた男で、彼に対する説明という
形を採って、読者に情報が示されます(外面のいい久我の、腹黒い内面が笑えますw)。
以上のような叙述形式を採ることで、作者は、ある騙りの仕掛けを構築し
ており、本作はそのためだけに書かれた、といっても過言ではありません。
とはいえ、“実験”だけするのはプライドが許さなかったのか、終盤
になって、動機にまつわる、愛憎渦巻く人間ドラマを描いています。
読者のなかには、いかにもとってつけたようなこの展開に対し、白けてしまう方も
いるかもしれませんが、そのあたりが後にベストセラー作家となる作者のバランス
感覚の表れなのだと思います。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス)より
4061816071
No.22
(4pt)

「騙り」の実験と帳尻合わせの人間ドラマ

仮想の“吹雪の山荘”における、虚々実々のドラマが描かれている本作。
推理劇が演じられているという体裁が採られたメインパートでは、
あくまで「観る」ことが可能な、客観描写しかなされていません。
そのため、読者に、劇の背景となる登場人物たちの人間関係などのデータを
提示すべく〔久我和幸の独白〕という一人称パートが随時挿入されていきます。
久我は、登場人物の中で独りだけ違う劇団に所属していた男で、彼に対する説明という
形を採って、読者に情報が示されます(外面のいい久我の、腹黒い内面が笑えますw)。
以上のような叙述形式を採ることで、作者は、ある騙りの仕掛けを構築し
ており、本作はそのためだけに書かれた、といっても過言ではありません。
とはいえ、“実験”だけするのはプライドが許さなかったのか、終盤
になって、動機にまつわる、愛憎渦巻く人間ドラマを描いています。
読者のなかには、いかにもとってつけたようなこの展開に対し、白けてしまう方も
いるかもしれませんが、そのあたりが後にベストセラー作家となる作者のバランス
感覚の表れなのだと思います。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099
No.21
(4pt)

“吹雪の山荘”というコードを脱構築

仮想の“吹雪の山荘”における、虚々実々のドラマが描かれている本作。
推理劇が演じられているという体裁が採られたメインパートでは、
あくまで「観る」ことが可能な、客観描写しかなされていません。
そのため、読者に、劇の背景となる登場人物たちの人間関係などのデータを
提示すべく〔久我和幸の独白〕という一人称パートが随時挿入されていきます。
久我は、登場人物の中で独りだけ違う劇団に所属していた男で、彼に対する説明という
形を採って、読者に情報が示されます(外面のいい久我の、腹黒い内面が笑えますw)。
以上のような叙述形式を採ることで、作者は、ある騙りの仕掛けを構築し
ており、本作はそのためだけに書かれた、といっても過言ではありません。
とはいえ、“実験”だけするのはプライドが許さなかったのか、終盤
になって、動機にまつわる、愛憎渦巻く人間ドラマを描いています。
読者のなかには、いかにもとってつけたようなこの展開に対し、白けてしまう方も
いるかもしれませんが、そのあたりが後にベストセラー作家となる作者のバランス
感覚の表れなのだと思います。
ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)より
4061859099