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(短編集)
メタモルフォシス
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メタモルフォシスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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ずいぶん前の中村文則さんがお勧めされてる記事を見つけて興味を持ち、読みました。 表題作、SM嗜好を極めようとする男の話。 トーキョーの調教、SMに目覚めていく男の話、 の二篇。 どちらも本当に刺激的な小説。 全裸で犬になって這いつくばり、深夜の墓場を女王様に散歩させられたり、女王様の黄金を食べたり…etc すごい(笑) でもいい。 麻薬的な魅力があります。 トーキョーの調教の、調教の場面は読みながら頭が麻痺したような感覚になりました。 アナウンサー志望の女王様と、ベテランアナウンサーの主人公の奴隷との、無言の中にある文脈の読み合いみたいな感じ、たまらなかったです。 SM嗜好って全く理解出来ませんでしたが、この本を読んでなんか解るかもって思ってしまいました。 おすすめです。 ですが、黄金を食べちゃう件とか、読む人を選びますかね。。 | ||||
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しかもどぎつい、SMクラブに通い詰めるM男性の話。 殆ど官能小説に近い私小説とでもいうのか。 面白いが、あまりに言葉の力がありすぎる。 一度目は暗い部屋で独り、一気に読み上げて、 二度目は読みながら電車に乗ったり、霊園を散歩しても、 いいかもしれない。 | ||||
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人間から獣への変身譚。図書館で偶々『アンナ·カレーニナ』と同時に読んだ。『アンナ·カレーニナ』は妻に家庭教師の女との浮気がばれた中年男の描写の極々最初の部分にすぎないが、シニカルに現前的なふくらみをもって中年男の描写がなされており、十分に刺さってくる。トルストイと比べるのは何だが、『メタモルフォシス』の文体では傑作には程遠い。 | ||||
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2章ありますが、1章のみのレビューです。 かなり強めのM気質を持つ主人公が極限まで趣向を追い求めていくストーリー。主人公の身を案じながらハラハラしたが、その章は一気に読めた。 証券会社勤務の主人公と、上野公園が舞台に出てくるので、意外と身近に感じられた。 傍からみたら屈折している人間の内面や趣向、身を滅ぼす程の強い拘り、狂気とも思える行動を深く堀り下げているのはとても興味深い。 ちなみにきれいなビジュアルの表紙ですが、蝶が「変態」しています。 | ||||
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この本を読んでいるとワクワクしてきます、まるで文学という存在を焼き払うかのような変態的な物語は人生に潤いを与えてくれるようです。通常の文学でありながらその傑作性は抜きん出ており通常感じることのない味となって表層に現れます。 新たな文明を切り開く先住民のような小説に乾杯。 | ||||
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個人的にはこの作品で芥川賞をとってほしかった。 人間の欲深さが密度を持って描写されています。 エロなのに哀しくて切ないです。 | ||||
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最近 ローカルバスの旅に出演しだした羽田圭介さんがどのような作品を書いているのか知りたくて購入しましたが、内容があまりにも気持ち悪くて馴染めませんでした。3人のM男が野外で尻を舐めあうシーンとか汚物を食べるシーンとかとてもついていけなかったww ストーリーも大して面白味がなかったのでこのような異質な内容ならもっと奇想天外なオチが欲しかった。 | ||||
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経験はありませんが、描写が凄い。 奴隷の極地に到達出来れば、人間は何でもできる!、、、気がする(笑) カレー食べながら読んじゃダメです。 | ||||
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個人的な好みですが、賞をとった作品よりも、心を鷲掴みするような作品だと思います。 | ||||
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細かな描写により世界観やキャラクターがきわだちリアル感を持たせている。しかしその反面、名前だけの登場人物の数やテレビ業界の描写など少し余計な量に感じらる部分も気になった。 | ||||
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ネタバレ注意 私にはマゾっ気もサドっ気もないので、やはりさすがに初めは動揺しました。羽田圭介の作品は3冊目で本作のあらすじも知っていたのですがまさかここまで!と、まぁ、正直引いてしまう描写の連続である序盤。一体何が始まっているんだろうと考えながら読んでいました。 しかし、「黄金」が現れた辺りから俄然表現の切れ味とスピード感が増し、証券マンとしての主人公、変態野郎としての主人公が交錯しはじめ、マゾ仲間の死を通して、彼なりに「マゾ変態にとっての快楽の絶頂は果たして死であるのか?」という命題に向き合って行くのだと気付きます。そうしてマゾ行為を通じた先に彼は本当の「生」への渇望を見いだして行く、感動のフィナーレを迎えるわけです。 私はこの圧倒的なエンディングに溢れる涙を止められませんでした。 羽田圭介はSM行為という非日常を通じてしかし、非常に普遍的な「生死」というものに向き合い、個性的な角度から生きる勢いと素晴らしさを表現しています。 人生の歪みを明確に描写しなければ生死を描けないことは小説の世界では当たり前ですが半端なものが多い中で、これだけのコントラストを完璧に描けるのは凄い。 私が前に読んだ「スクラップ・アンド・ビルド」「黒冷水」も傑作だと思うけど、その両作品がその視点や描写の面白さが結果(エンディング)を凌駕してしまったのに対し本作はそれらと共に、物語の結果(即ち生への渇望)までいや増しに増すスピード感が読む者の心をとらえて離さない。 確かに読み手を選ぶ作品であるが真の傑作たる純文学をご賞味あれ。 | ||||
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文章や言葉の選択は素晴らしいと思いました。 そこが四つ星。 でも、ご飯前に読んじゃダメ。 きっとこういう世界に身を置いている人は、そいう人なりの美学をもっているんだろうな・・・。 でも、わたしは凡人なので、ちょっとこういうテーマはきつかったです・・・。 | ||||
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SMにどっぷり夢中になっている主人公が死に向かって魅せられていく表題作のメタモルフォシスもよかったが、SM初心者が、社会的立場と性的な立場が逆転するへと落ちていく「トーキョーの調教」の方が好み。実際に制作された年は後者の方が先立ったようで、「トーキョーの調教」を読んでから前者を読み直すと、見えてくる世界が違うかもしれません。 痛みに性的興奮を見いだす事は、よくわからなかったけれど、「トーキョーの調教」で全面に押し出されている、「選択肢がない喜び」「従わざるを得ない喜び」「支配しているはずのものに支配される喜び」というのは、普段の生活の中にふと顔を出すほの暗い喜びを凝縮したようで、何となく共感できました。 と、思ったのですが、多くの方はこの性的表現にただどん引きされるみたいですね。引きながらも、美しい文章で綴られるその思考プロセスにゾクゾクしてしまった私は、SMの才能があるかもしれません。(^^;) | ||||
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ストーリーらしいストーリー無しで、私にとっては気持ち悪い不思議な男が次々と・・・ 公園でパンツ一枚にされ犬歩きの調教されて快感を持つマゾの男。 マゾとかサドってどういう心理なんだろう?と買ってみたのですが、そこを究明する本ではなかった。 読んで損した。 と久しぶりに思う本でした。 | ||||
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この本が芥川賞候補だって? 最近、芥川賞選考委員は「蛇にピアス」のボディ・モデイフィケーションといい、本書の マゾヒズムといい、自分にない世界観をつきつけられると、小説の内容にかかわら ず、以上に高い評価を与えてしまうのではないか? まあ、いいけどね。最近の芥川賞作品って、ろくなもんないから受賞したからって 読む気もないけど。 本書はSM小説として読むにも、中途半端で面白くないな。 落合恵太郎の作品の方が、よほど面白いです。 | ||||
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「黄金は、人間が食べるものではない。しかし、自らを人間以外のものに変えてしまえば、それも可能だ。」(60ページ、「メタモルフォシス」より) 『どんな髭剃りにも哲学がある』とのサマセット・モームの言葉の通り、なにごとも突き詰めてしまえばそれがどれだけ瑣末な日常動作であっても一つの観念に到達してしまう。ここに納められた二本の中短篇も「被虐趣味(マゾヒズム)」を題材に、ちょっとした哲学の域にまで発展している。 「メタモルフォシス」の主人公・サトウは証券会社に勤めている高給取りの身分だが、その一方で既にこの業界を見限り、転職さえ視野に入れている。だがマゾヒズムに身を落している時だけは経済的なこと、具体的な将来の遥か向うにある「その先」が見られるのではないかと信じている。 作中にお散歩シーンがある。更には「犬達」のじゃれあいなんてシーンもある。どれも心は……温まらず、ぶっちゃけ引く描写の連続だ。我々は作中の不幸な目撃者達と同様、彼らの痴態を目撃する。しかし幸運なことだろう、彼らがそれらの行為に意味づけを行う所まで垣間見ることが出来るのだ。 単に「マゾプレイの連続だぜ、うわ~」と引きながら楽しんでもいいし、各々が行為に込めた思いをメタファーのように味わってもいい。前述の「黄金」を食べようとするシーンだが、黄金を食べようとするのはそれこそムシだけ、翻って黄金に価値を見出すのは人間だけだ。つまり……あとは観察者の判断次第だろう。それら変態行為の極北でしか見えてこない視点が、心理が、そっと首をもたげる様を、及び腰で見守ろうじゃないか。 ニッチな題材で出来上がっている本作だが、芥川賞候補になったのも頷ける。だが受賞しない辺り、もっと頷ける所である。スポットライトを浴びるにはいささか刺激が強すぎる題材である。 | ||||
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タイトルの「メタモルフォシス」とそれ以前に書かれた「トーキョーの調教」の2作を収めている。いずれも正真正銘?のSM小説で、実体験?と徹底的現場リサーチを生かした迫真的興奮?を味わえる異色作である。 「トーキョーの調教」はテレビ局の男性アナが、自分が講師を務めているアナウンサー養成教室の女子大生に調教を受け、まんまと人生を震撼させられてゆく初期・中期SM段階の心躍る物語であるが、主人公の変態的?欲望が次第に嵩じて、「ボクチャンの乳頭を1個潰してください」と女王様にお願いするあたりで、さすがの私もどうにも付いていけなくなる。 芥川賞候補になった「メタモルフォシス」はそれに之繞がついて、奴隷が、死ぬほどの苦痛を味わいながら殺してくらさいとわれらが親しき女王様にお願いするに至る本格的&終末的SM小説で、若い作者がここまで書いたのは立派だが、書かれた世界があまりにも互換性のない特殊な世界に過ぎるので少しく鼻白む。 でもここに書かれていることが事実だとすると、夕闇の東博や真夜中の谷中霊園では血沸き肉躍る楽しい野外倒錯プレイが毎日行われているらしい。 それはいいとしても、異性から手加減なしに加えられる激烈な肉知的苦痛がどうして至高の快楽に還元されるのか、感受性の鈍い私などがいくら考えても不可解である。 なにゆえに女王様の殴る蹴るがうれしいのそのまま天国へ行けるから 蝶人 | ||||
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