キャッツ・アイ
評判
キャッツ・アイの評価:
3.60/5点 レビュー 5件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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ちょうどその宝石を見せてもらうために邸を訪れていたヒロインも犯人に襲われケガを負う。
犯人は一体誰で、何の目的で宝石を盗んだのかというストーリーであるが・・・
1923年という発表年を割り引いても、全体としていささか面白みに欠けるというのが正直な感想。
まず、捜査がひどく遠回りをしているため、ストーリーが停滞している印象を与える。
盗まれた宝石は一見金銭的価値のないものなので、捜査側は首をひねる。
だが、前述したヒロインはその盗まれた宝石目当てで邸に来ているのであるから、当然ながら盗難の事情を知っている可能性が高い。
にもかかわらず、驚くべきことに、誰一人として彼女に事情を問いただそうとしないのだ。
結果、宝石の来歴がヒロインの口を通して語られるのは検死審問のときで、ストーリーが1/3ほど経過したところである。
さらに、宝石の来歴が判明したことによって明らかに疑わしい人物が浮かび上がってくるはずなのに、捜査側の誰もそのことに思いが至らないのも驚きだ。
やっと語り手である主人公の弁護士が疑いを抱くのは、もうストーリ-がクライマックスに差しかかっているときなのだ(もっとも、探偵役のソーンダイクだけは最初からすべてを見通していながら、黙っているのではあるが)。
あと、そのソーンダイクの警察嫌いも困ったものだ。
自分が得た情報を開示しないのはもちろんのこと、ヒロインが命の危機に瀕しても警察に助力を頼もうとしない。
ヒロインがあやうく毒殺されかかってもそうだし、その後、今度はヒロインがあわや絞殺されかかるのだが、それでもあくまでも警察に護衛を頼まないのには唖然とした。
さらに、ソーンダイクの徹底した秘密主義も困りものだ。
相棒である主人公にもほとんど情報を明かさず、その割には、ある場面で主人公に拳銃を携帯するように指示する。
その際にも、なぜ拳銃を必要とするかという理由を一切明かさないのは、あまりにも不親切で誠意に欠けるのではないか。
もっとも、拳銃の携帯を強制されても、「なんで何も起こるはずがないのに、拳銃が必要なんだろう」と首をひねる主人公もそうとう呑気で間が抜けているのであるが。
最もセールスポイントであるところの推理については、これは個人的な好みの問題ではあるが、堅実さはあるが、いわばケレン味に欠ける、といった印象。
妥当な推論ではあるかもしれないが、意表を突く推理や推理の試行錯誤がないため魅力に乏しいと感じた。
以上のようにグチめいた感想になってしまい恐縮だが、期待が大きかっただけに残念な気持ちでいっぱいである。