歌うクジラ

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評判

歌うクジラの評価:

3.60/5点 レビュー 72件。 E ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.60pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全90件 21〜40 2/5ページ
No.70
(4pt)

神、或いは父殺しの物語、アゲイン

トシをとると余計なものというか、装飾的な物は廃したくなるものだ。
神、或いは父殺しという神話の骨格に、来るべき未来を担う一人の少年の地獄めぐり
美しいエピソードとエロスと殺戮という色とりどりの内臓を加え
神話とSFを再構築するようにして、この物語は出来上がっている。
歌うクジラ(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(上) (講談社文庫)より
4062776758
No.69
(4pt)

神、或いは父殺しの物語、アゲイン

トシをとると余計なものというか、装飾的な物は廃したくなるものだ。
神、或いは父殺しという神話の骨格に、来るべき未来を担う一人の少年の地獄めぐり
美しいエピソードとエロスと殺戮という色とりどりの内臓を加え
神話とSFを再構築するようにして、この物語は出来上がっている。
歌うクジラ 上 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 上より
4062165953
No.68
(5pt)

不思議な感覚です。

書籍の内容に触れるのでレビューしにくいですが、あり得ると思える世界観でした。
歌うクジラ(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(上) (講談社文庫)より
4062776758
No.67
(5pt)

不思議な感覚です。

書籍の内容に触れるのでレビューしにくいですが、あり得ると思える世界観でした。
歌うクジラ 上 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 上より
4062165953
No.66
(4pt)

SFではない

SFっぽい体裁だけど細かいところはSF的にはザツで、それはわざとやってるのはわかる。展開に惹き込まれて読んだけど、大きなオチはない。けどなにか心に残るものはある。
歌うクジラ(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(上) (講談社文庫)より
4062776758
No.65
(4pt)

SFではない

SFっぽい体裁だけど細かいところはSF的にはザツで、それはわざとやってるのはわかる。展開に惹き込まれて読んだけど、大きなオチはない。けどなにか心に残るものはある。
歌うクジラ 上 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 上より
4062165953
No.64
(5pt)

「未来はもう、始まっている」というより、これは現実。

読み終えて、メモリアックを通じて頭の中に銀河鉄道999の歌が流れた。
・女衒のアンジョウはプチエンジェルの吉里弘太郎を彷彿させる。
・2015年国勢調査の速報集計は、大都市を含めて日本のほとんどの地域で人口減少が加速と、総務省が発表。
・映画「V フォー・ヴェンデッタ」のナタリー・ポートマン演じる女の子の父親が語ったという言葉。
 「政治家は嘘を語り、小説家は嘘で真実を語る」

けして質問してはいけない。殺されるから。
国会で質問しようとして刺殺された石井紘基国会議員を思い出してほしい。
真相を究明しない者が出世する。

現実と小説の描写が渾然一体となり、
死に方は選べないが、生き方は選べること、
そして希望があることを知った。
歌うクジラ(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(上) (講談社文庫)より
4062776758
No.63
(5pt)

「未来はもう、始まっている」というより、これは現実。

読み終えて、メモリアックを通じて頭の中に銀河鉄道999の歌が流れた。
・女衒のアンジョウはプチエンジェルの吉里弘太郎を彷彿させる。
・2015年国勢調査の速報集計は、大都市を含めて日本のほとんどの地域で人口減少が加速と、総務省が発表。
・映画「V フォー・ヴェンデッタ」のナタリー・ポートマン演じる女の子の父親が語ったという言葉。
 「政治家は嘘を語り、小説家は嘘で真実を語る」

けして質問してはいけない。殺されるから。
国会で質問しようとして刺殺された石井紘基国会議員を思い出してほしい。
真相を究明しない者が出世する。

現実と小説の描写が渾然一体となり、
死に方は選べないが、生き方は選べること、
そして希望があることを知った。
歌うクジラ 上 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 上より
4062165953
No.62
(5pt)

社会・経済的な視点から描かれた、ある意味SF作品。

『生まれてからこれまで何度も自分を憎んだ。だが自分を憎んだまま生きるのはむずかしい。だから人間は、自分を憎むのを中断するための方法や手段を考える。きっと人間は無自覚のうちに、そのことだけをずっと考えているのだ。』(歌うクジラ、下巻、354−355ページ)

村上龍ほど偏見の目で見られ、評価されている作家はあまりいないだろう。彼は極端に肥大したエゴと自分が学んできた知識、思想を骨子に、常に「物語」という媒体の可能性に挑んでいる。

この「歌うクジラ」は遺伝子工学的に「不死」が成立しえた近未来を描いている。
「社会的なディストピアを描いた小説」と一言で述べることは簡単だ。しかしそれは誤りだろう。彼が得意とするのは今の延長線上の未来に、「If」の分岐路を設けることだ。「半島を出よ」において設定されたのは「隣国の特殊部隊によるテロ」であり、そして本作における「もしも」は不死で、それがもたらす可能性を――そう、不死という特権がもたらしうる・波及しうる可能性というものを――社会的かつ醒めた目線でたっぷりと描いている。経済的・社会的にも満たされていて、かつ「不老不死」となった存在が次に何を求めるのか? 「理想は求めるもので、叶えるものでない」、その通りだ。指向性を失った才能が、熱意が、行き過ぎたユートピア思想へ辿り着いたり、残虐性を帯びた管理思想と手を結ぶ――十二分にあり得る「IF」だろう。

「想像せよ」、随所随所でリフレインされる通り、敬語と想像力、言葉を武器に立ち回る主人公・タナカアキラは、しかし残念ながらこの世界を救うヒーローではない。だが、彼はこの世界を満たしている諦念、ひいてはこの権力社会の代表ともいえる怨霊と戦い、生き延びる。限りない受動と放浪の旅の末、見出されたその哲学のシンプルさ、美しさといったらどうだろうか。ラスト・シーンの宇宙の描写は凄まじい。老いてなお冴える村上龍の想像力に慄く作品だ。
歌うクジラ(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(下) (講談社文庫)より
4062776766
No.61
(5pt)

社会・経済的な視点から描かれた、ある意味SF作品。

『生まれてからこれまで何度も自分を憎んだ。だが自分を憎んだまま生きるのはむずかしい。だから人間は、自分を憎むのを中断するための方法や手段を考える。きっと人間は無自覚のうちに、そのことだけをずっと考えているのだ。』(歌うクジラ、下巻、354−355ページ)

村上龍ほど偏見の目で見られ、評価されている作家はあまりいないだろう。彼は極端に肥大したエゴと自分が学んできた知識、思想を骨子に、常に「物語」という媒体の可能性に挑んでいる。

この「歌うクジラ」は遺伝子工学的に「不死」が成立しえた近未来を描いている。
「社会的なディストピアを描いた小説」と一言で述べることは簡単だ。しかしそれは誤りだろう。彼が得意とするのは今の延長線上の未来に、「If」の分岐路を設けることだ。「半島を出よ」において設定されたのは「隣国の特殊部隊によるテロ」であり、そして本作における「もしも」は不死で、それがもたらす可能性を――そう、不死という特権がもたらしうる・波及しうる可能性というものを――社会的かつ醒めた目線でたっぷりと描いている。経済的・社会的にも満たされていて、かつ「不老不死」となった存在が次に何を求めるのか? 「理想は求めるもので、叶えるものでない」、その通りだ。指向性を失った才能が、熱意が、行き過ぎたユートピア思想へ辿り着いたり、残虐性を帯びた管理思想と手を結ぶ――十二分にあり得る「IF」だろう。

「想像せよ」、随所随所でリフレインされる通り、敬語と想像力、言葉を武器に立ち回る主人公・タナカアキラは、しかし残念ながらこの世界を救うヒーローではない。だが、彼はこの世界を満たしている諦念、ひいてはこの権力社会の代表ともいえる怨霊と戦い、生き延びる。限りない受動と放浪の旅の末、見出されたその哲学のシンプルさ、美しさといったらどうだろうか。ラスト・シーンの宇宙の描写は凄まじい。老いてなお冴える村上龍の想像力に慄く作品だ。
歌うクジラ 下 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 下より
4062165961
No.60
(5pt)

2117年のオンザロード

視線が文章につまづくことがない。反り返った刀身が適切な鞘におさまっていくようにスルスル読める。これほどストレスを感じさせずに読ませる日本人作家を他に知らない。このような(瑠璃の勾玉のような)(その曲線と曲線の合致のような)文体を読み慣れてしまうと、他の作家の小説を(戦時中の割り箸のように句読点が毛羽立ったその文章を)読む際に、文章そのものにストレスを感じるようになるという副作用もあるので、良し悪しだ。
貧困層の少年少女が富裕層の暮らす最高級老人施設を目指して命がけの旅をするという冗談みたいな話。日本人や日本社会に対する鋭い嫌悪感がたいへん好ましい。随所で神の視座から届く主人公へのメッセージが感銘を打った。つまるところそれは著者のエセーのテーマでもあった〔死ぬな、楽しめ、世界を知れ〕ということに尽きるが、これは、中東の諺を脚色したものだったか知らん? 忘れた。なんにせよアルゼンチンの空気のように素晴らしく素晴らしい言葉だし、こどもたちへのメッセージとしても、今だ、まちがいのない言葉であるように思う。
歌うクジラ(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(上) (講談社文庫)より
4062776758
No.59
(5pt)

2117年のオンザロード

視線が文章につまづくことがない。反り返った刀身が適切な鞘におさまっていくようにスルスル読める。これほどストレスを感じさせずに読ませる日本人作家を他に知らない。このような(瑠璃の勾玉のような)(その曲線と曲線の合致のような)文体を読み慣れてしまうと、他の作家の小説を(戦時中の割り箸のように句読点が毛羽立ったその文章を)読む際に、文章そのものにストレスを感じるようになるという副作用もあるので、良し悪しだ。
貧困層の少年少女が富裕層の暮らす最高級老人施設を目指して命がけの旅をするという冗談みたいな話。日本人や日本社会に対する鋭い嫌悪感がたいへん好ましい。随所で神の視座から届く主人公へのメッセージが感銘を打った。つまるところそれは著者のエセーのテーマでもあった〔死ぬな、楽しめ、世界を知れ〕ということに尽きるが、これは、中東の諺を脚色したものだったか知らん? 忘れた。なんにせよアルゼンチンの空気のように素晴らしく素晴らしい言葉だし、こどもたちへのメッセージとしても、今だ、まちがいのない言葉であるように思う。
歌うクジラ 上 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 上より
4062165953
No.58
(5pt)

上巻は忍耐が必要な部分も多かったが、読んで良かった。

上巻では淡々とした展開、助詞を意図的に崩した会話の執拗な描写、文章では理解しづらい架空のスポーツ観戦場面、暴力的で残酷なシーンなど、読む事に忍耐が必要な部分も多くありましたが、上下巻共に読了し、読んで良かったと思えました。

主人公の旅(移動)は最終到達地点に達し、ディストピアと化した未来社会の最下層から最上層までを縦断した末に物語の重要人物から「世界と歴史の真実」みたいなものを語られる終盤まで、話が進むごとに読み易くなって行き、物語にもいっそう引き込まれました。
過去に著者が「小説家なのだから言いたい事があれば小説で表現する」という意味の発言をしておられたのを読みましたが、その言に恥じる事の無い小説だった、と感じます。
歌うクジラ(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(下) (講談社文庫)より
4062776766
No.57
(4pt)

上巻は読むのに忍耐が必要かも。

数年前に購入したものの、序盤の淡々とした展開と独特の文体に挫折しておりましたが、気を取り直して読み直し、上下巻共に読了致しました。

22世紀の日本を描くディストピアものSFなのですが、タイトルである「歌うクジラ」は現代社会から小説内で描かれる未来社会へのパラダイムシフトの契機となった遺伝子の発見エピソード(と、それによって名付けられたとされる遺伝子名)にちなんだものであり、「歌うクジラ」なる牧歌的なキャラクターは登場しません。
上巻は、意図的に助詞を崩して会話する登場人物たちの会話を執拗なまでに記述している部分が長く、文章では理解しづらい架空のスポーツを観戦するシーンなど、正直に申しまして読むのに忍耐が必要になる方が多いかと思われます。また暴力的なシーンの描写に置いては残酷さが非常に強く、嫌悪感を示される方にとっては苦しい読書になることも考えられます。
以上、ネガティブな意見ばかりに思われるかもしれませんが、上下巻を通して読了した上での評価は私が感じた読みにくさを差し引きしても星4つ。過去に著者が「小説家なのだから言いたい事があれば小説で表現する」という意味の発言をしておられたのを読みましたが、その言に恥じる事の無い小説だった、との感想を持ちました。
歌うクジラ(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(上) (講談社文庫)より
4062776758
No.56
(5pt)

上巻は忍耐が必要な部分も多かったが、読んで良かった。

上巻では淡々とした展開、助詞を意図的に崩した会話の執拗な描写、文章では理解しづらい架空のスポーツ観戦場面、暴力的で残酷なシーンなど、読む事に忍耐が必要な部分も多くありましたが、上下巻共に読了し、読んで良かったと思えました。

主人公の旅(移動)は最終到達地点に達し、ディストピアと化した未来社会の最下層から最上層までを縦断した末に物語の重要人物から「世界と歴史の真実」みたいなものを語られる終盤まで、話が進むごとに読み易くなって行き、物語にもいっそう引き込まれました。
過去に著者が「小説家なのだから言いたい事があれば小説で表現する」という意味の発言をしておられたのを読みましたが、その言に恥じる事の無い小説だった、と感じます。
歌うクジラ 下 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 下より
4062165961
No.55
(4pt)

上巻は読むのに忍耐が必要かも。

数年前に購入したものの、序盤の淡々とした展開と独特の文体に挫折しておりましたが、気を取り直して読み直し、上下巻共に読了致しました。

22世紀の日本を描くディストピアものSFなのですが、タイトルである「歌うクジラ」は現代社会から小説内で描かれる未来社会へのパラダイムシフトの契機となった遺伝子の発見エピソード(と、それによって名付けられたとされる遺伝子名)にちなんだものであり、「歌うクジラ」なる牧歌的なキャラクターは登場しません。
上巻は、意図的に助詞を崩して会話する登場人物たちの会話を執拗なまでに記述している部分が長く、文章では理解しづらい架空のスポーツを観戦するシーンなど、正直に申しまして読むのに忍耐が必要になる方が多いかと思われます。また暴力的なシーンの描写に置いては残酷さが非常に強く、嫌悪感を示される方にとっては苦しい読書になることも考えられます。
以上、ネガティブな意見ばかりに思われるかもしれませんが、上下巻を通して読了した上での評価は私が感じた読みにくさを差し引きしても星4つ。過去に著者が「小説家なのだから言いたい事があれば小説で表現する」という意味の発言をしておられたのを読みましたが、その言に恥じる事の無い小説だった、との感想を持ちました。
歌うクジラ 上 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 上より
4062165953
No.54
(5pt)

とにかく凄い本だった。でも一般受けは、しないんだろうなー。

はじめ、近未来SFファンタジーで少年が大冒険する血湧き肉躍るワクワク物語りなんだろうなー楽しみ☆、見たいな感覚で本を開きました。……それが間違いだった。正直なめてました。多分そういった体で読み始めるとガッカリします。だってこれ、楽しむ趣向の物語ではないですもん。エンターテイメントと言うよりは教養?物語を通したエッセイ?といった感じではないでしょうか。

結末というのはあまり重要ではないような気がします。結末ではなく、過程。主人公のアキラが新しい世界、新しい人間にふれあい、初めて人生が始まる、そんな長大な成長物語なんですよね。

たしか「21世紀の神曲を書きたかった」見たいなことが帯に書いてありました。なるほど!っと思いました。地獄→煉獄→天界は、本書でいう下層→中層→上層で、移動しながら何かを受け取っていくというのは、まさしくプロットとして酷似しています。
下巻に関してはもはや岩波の赤版を読んでいるような感覚を覚えました。

百数十年後の世界、ありえないようなディストピア、ファンタジー、ということで現実と乖離しているように感じるかもしれませんが、これって完全に現代の風刺ですよね?まさしく現代に蘇ったガリバー旅行記ですよ。

少年が最後にたどり着いた『答』。分かってはいるんですがいざ文字で明言されると心に来るものがあります。是非少年と一緒にその答えにありついてください。

いやー久しぶりに物凄い本だった。
歌うクジラ(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(上) (講談社文庫)より
4062776758
No.53
(5pt)

とにかく凄い本だった。でも一般受けは、しないんだろうなー。

はじめ、近未来SFファンタジーで少年が大冒険する血湧き肉躍るワクワク物語りなんだろうなー楽しみ☆、見たいな感覚で本を開きました。……それが間違いだった。正直なめてました。多分そういった体で読み始めるとガッカリします。だってこれ、楽しむ趣向の物語ではないですもん。エンターテイメントと言うよりは教養?物語を通したエッセイ?といった感じではないでしょうか。

結末というのはあまり重要ではないような気がします。結末ではなく、過程。主人公のアキラが新しい世界、新しい人間にふれあい、初めて人生が始まる、そんな長大な成長物語なんですよね。

たしか「21世紀の神曲を書きたかった」見たいなことが帯に書いてありました。なるほど!っと思いました。地獄→煉獄→天界は、本書でいう下層→中層→上層で、移動しながら何かを受け取っていくというのは、まさしくプロットとして酷似しています。
下巻に関してはもはや岩波の赤版を読んでいるような感覚を覚えました。

百数十年後の世界、ありえないようなディストピア、ファンタジー、ということで現実と乖離しているように感じるかもしれませんが、これって完全に現代の風刺ですよね?まさしく現代に蘇ったガリバー旅行記ですよ。

少年が最後にたどり着いた『答』。分かってはいるんですがいざ文字で明言されると心に来るものがあります。是非少年と一緒にその答えにありついてください。

いやー久しぶりに物凄い本だった。
歌うクジラ 上 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 上より
4062165953
No.52
(4pt)

面白いが、思弁に歯止めなし

「上」と同様、悪夢のような未来世界の、それなりにリアルな描写が延々と続く。しかし、キーワードの一つとでもいうべき「メモリアック」というのがややこしくてうまくイメージできず、さらにおしまい近くの「35号棟F」(その1〜その4)はどこかのSF映画で観たような展開で、拍子抜け。というか、期待したほどではなかった(どんでん返しはあってなきがごとし)。娯楽系(?)SFとしてはさすがによくできている、とは思うものの、物語内で交わされる思弁の部分に歯止めがかかっていない印象が残る。歯止めをかけないのがSFと言われればそれまでだが。ともあれ、結局、☆五つとはいかなかった。

 思えば、やはり『半島を出よ』の方が読み応えがあったような気がする。それと、文庫本の「下」のおしまいには吉本ばななさんの「なんのためにでもなく」というタイトルの「解説」が付いている。評者は2回繰り返してこれを読んだが、何を書いておられるのか、ほとんど分らなかった。
歌うクジラ(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ(下) (講談社文庫)より
4062776766
No.51
(4pt)

面白いが、思弁に歯止めなし

「上」と同様、悪夢のような未来世界の、それなりにリアルな描写が延々と続く。しかし、キーワードの一つとでもいうべき「メモリアック」というのがややこしくてうまくイメージできず、さらにおしまい近くの「35号棟F」(その1〜その4)はどこかのSF映画で観たような展開で、拍子抜け。というか、期待したほどではなかった(どんでん返しはあってなきがごとし)。娯楽系(?)SFとしてはさすがによくできている、とは思うものの、物語内で交わされる思弁の部分に歯止めがかかっていない印象が残る。歯止めをかけないのがSFと言われればそれまでだが。ともあれ、結局、☆五つとはいかなかった。

 思えば、やはり『半島を出よ』の方が読み応えがあったような気がする。それと、文庫本の「下」のおしまいには吉本ばななさんの「なんのためにでもなく」というタイトルの「解説」が付いている。評者は2回繰り返してこれを読んだが、何を書いておられるのか、ほとんど分らなかった。
歌うクジラ 下 Amazon書評・レビュー: 歌うクジラ 下より
4062165961