ようこそ授賞式の夕べに-成風堂書店事件メモ(邂逅編)-

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ようこそ授賞式の夕べに-成風堂書店事件メモ(邂逅編)-の評価:

3.88/5点 レビュー 17件。 D ランク

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全30件 21〜30 2/2ページ
No.10
(3pt)

ポップに覆われたクラシック

『配達あかずきん』の「成風堂」シリーズと「出版社営業」シリーズとのコラボレーション作品。書店で著者作品のフェアが行われていた事もあり購入。

智紀サイドは「どの路線」「どの駅」と練られているのがよく分かるが、それだけに表紙絵柄を前作と同じものとして(ベースを成風堂側として)「コラボレーション作」という煽りは、肝心な事(コラボ内訳)を伝えていない。その煽りに読みたかったのはコラボ自体であって、中盤に片割れが様子見、終盤、チラと犯人像が浮かび上がってきたギリギリになって、ようやくこじつけな言い訳で押し通したストーリー側でなかった私には素直に楽しめなかった。合流を「まだかな?」と読み飛ばし、イライラし始め、中盤になってようやく「いやー さがしましたよ」ばりの「取引先の一人と、たまたま出会った」無感動ぶりには、犯人分かっているし、ここで終わってもいいですか、と投げそうになった。

犯人は、前述の混乱に気が散り、どうでもいいよ、に相応しい、あまりに雑魚だった。この素晴らしい仲間たちに、この下らなさ、という対比を行わせたかったのだろう著者意図は分かるが、流石に青年女性、成人男性に、周到に本職1人まで準備しての「犯人は…」には、捕獲の建前を通り越して、私刑の著者本音と犯人に哀れみすら感じた。この辺りは、初めから合流せず、携帯電話などで推理を伝えた後、男性陣(営業サイド)に汚れ役を一任させるとか、できたのではないかな、と感じた。最後まで探偵/オモリと、営業マン/その同僚達立場の原則を守り通した事には、応用が効かなかったというべきか、「コラボ」に免疫のない読者にどっちがどっちと混乱させないためには、立場を守らせ、余計な事をさせないぐらいの事前約束事が必要だったのか、悩むところだ。

解説にも触れた肝心の書店大賞(≠本屋大賞)に関しては、そもそもの賞の存在を知らなかったことから、受賞作だから読む、といった思い入れも特になく、賞に対する駆け引きや基本事項は、社会科見学な理解として新鮮だった。

読後、やはり感じた別所での「人物が多くゴチャゴチャしている」という評価を受け、個人的な整理の興味もあり、名前だけも含めて数えてみると40人近く。書店大賞よりも、むしろこの40人近くの人物を伝えたかったのか、と思いたい。コラボ自体を楽しむには前置きが長過ぎ、成風堂側として譲れない推理は、足(智紀サイド)に軍配があった、ように見えた。

構想★★★★★、設定★★★★☆を、消化不良☆で、結論★★★☆☆。
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)より
4488017800
No.9
(3pt)

ポップに覆われたクラシック

『配達あかずきん』の「成風堂」シリーズと「出版社営業」シリーズとのコラボレーション作品。書店で著者作品のフェアが行われていた事もあり購入。

智紀サイドは「どの路線」「どの駅」と練られているのがよく分かるが、それだけに表紙絵柄を前作と同じものとして(ベースを成風堂側として)「コラボレーション作」という煽りは、肝心な事(コラボ内訳)を伝えていない。その煽りに読みたかったのはコラボ自体であって、中盤に片割れが様子見、終盤、チラと犯人像が浮かび上がってきたギリギリになって、ようやくこじつけな言い訳で押し通したストーリー側でなかった私には素直に楽しめなかった。合流を「まだかな?」と読み飛ばし、イライラし始め、中盤になってようやく「いやー さがしましたよ」ばりの「取引先の一人と、たまたま出会った」無感動ぶりには、犯人分かっているし、ここで終わってもいいですか、と投げそうになった。

犯人は、前述の混乱に気が散り、どうでもいいよ、に相応しい、あまりに雑魚だった。この素晴らしい仲間たちに、この下らなさ、という対比を行わせたかったのだろう著者意図は分かるが、流石に青年女性、成人男性に、周到に本職1人まで準備しての「犯人は…」には、捕獲の建前を通り越して、私刑の著者本音と犯人に哀れみすら感じた。この辺りは、初めから合流せず、携帯電話などで推理を伝えた後、男性陣(営業サイド)に汚れ役を一任させるとか、できたのではないかな、と感じた。最後まで探偵/オモリと、営業マン/その同僚達立場の原則を守り通した事には、応用が効かなかったというべきか、「コラボ」に免疫のない読者にどっちがどっちと混乱させないためには、立場を守らせ、余計な事をさせないぐらいの事前約束事が必要だったのか、悩むところだ。

解説にも触れた肝心の書店大賞(≠本屋大賞)に関しては、そもそもの賞の存在を知らなかったことから、受賞作だから読む、といった思い入れも特になく、賞に対する駆け引きや基本事項は、社会科見学な理解として新鮮だった。

読後、やはり感じた別所での「人物が多くゴチャゴチャしている」という評価を受け、個人的な整理の興味もあり、名前だけも含めて数えてみると40人近く。書店大賞よりも、むしろこの40人近くの人物を伝えたかったのか、と思いたい。コラボ自体を楽しむには前置きが長過ぎ、成風堂側として譲れない推理は、足(智紀サイド)に軍配があった、ように見えた。

構想★★★★★、設定★★★★☆を、消化不良☆で、結論★★★☆☆。
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (創元推理文庫)より
4488487068
No.8
(4pt)

書店員探偵シリーズの第四弾

大崎梢の書店員探偵シリーズの第四弾。
現役の書店員である女流名探偵コンビが活躍する成風堂シリーズと、同著者の別シリーズとして展開されていた出版社営業マン「ひつじ」君シリーズとがついに合体!という構成。なかなか面白い趣向である。

冒頭、「書店大賞」なる(なんだか聞いたことある気がしますね。笑)年次の一大イベントにしのびよる暗雲が提示され、登場人物たちは問題を回避するためにそれぞれの立場で奮闘するのだが・・・といったストーリ。例によって大規模な犯罪やら血なまぐさい事件は起きないので、そのあたりは心配しなくてよい。

本作は、タイムリミットを切った事件設定になっているのもあって、ややサスペンス調。このあたりは著者も狙っているところのなのかもしれないが、そのせいか、個人的には、これまでの作品に比べてあまり落ち着いて読める感じがしなかった。それから、謎の解決に至るあれこれがだいぶ場当たり的というかご都合主義だったりするのが(しかたないところもあるが、特に結末近くで)読んでいてだいぶ気になって仕方なかったのが、全体としてマイナス印象。
一方で、もともとどちらのシリーズも、書店もしくは出版社の内情に通じた著者ならではの臨場感がウリであるところもあり、舞台裏的な描写の細かさは本作も同じ。自分は一介の読者であって業界関係者ではないので、あーあるある!のような感情移入はできないのだが、そのあたりが楽しく読み進めるスパイスなのは変わりないようではありました。
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)より
4488017800
No.7
(4pt)

書店員探偵シリーズの第四弾

大崎梢の書店員探偵シリーズの第四弾。
現役の書店員である女流名探偵コンビが活躍する成風堂シリーズと、同著者の別シリーズとして展開されていた出版社営業マン「ひつじ」君シリーズとがついに合体!という構成。なかなか面白い趣向である。

冒頭、「書店大賞」なる(なんだか聞いたことある気がしますね。笑)年次の一大イベントにしのびよる暗雲が提示され、登場人物たちは問題を回避するためにそれぞれの立場で奮闘するのだが・・・といったストーリ。例によって大規模な犯罪やら血なまぐさい事件は起きないので、そのあたりは心配しなくてよい。

本作は、タイムリミットを切った事件設定になっているのもあって、ややサスペンス調。このあたりは著者も狙っているところのなのかもしれないが、そのせいか、個人的には、これまでの作品に比べてあまり落ち着いて読める感じがしなかった。それから、謎の解決に至るあれこれがだいぶ場当たり的というかご都合主義だったりするのが(しかたないところもあるが、特に結末近くで)読んでいてだいぶ気になって仕方なかったのが、全体としてマイナス印象。
一方で、もともとどちらのシリーズも、書店もしくは出版社の内情に通じた著者ならではの臨場感がウリであるところもあり、舞台裏的な描写の細かさは本作も同じ。自分は一介の読者であって業界関係者ではないので、あーあるある!のような感情移入はできないのだが、そのあたりが楽しく読み進めるスパイスなのは変わりないようではありました。
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (創元推理文庫)より
4488487068
No.6
(4pt)

「成風堂書店事件メモ」、「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」が一つになるので楽しみ。

本、手提げ鞄、栞でパート分けの章見出しが良いね。
思わせぶりな「7時40分」、「9時0分」、解決編「20時30分」と1日の物語なんだけれども、
語り手が変わり、書店を巡ったり、過去の事件を掘り起こしたり何だか長い物語だった。
書店大賞(現実では本屋大賞ね)については同感だな。
で、営業さんは5人なので戦隊物だったんだね。
題名が邂逅編なので次の物語もあるのかな?
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)より
4488017800
No.5
(4pt)

「成風堂書店事件メモ」、「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」が一つになるので楽しみ。

本、手提げ鞄、栞でパート分けの章見出しが良いね。
思わせぶりな「7時40分」、「9時0分」、解決編「20時30分」と1日の物語なんだけれども、
語り手が変わり、書店を巡ったり、過去の事件を掘り起こしたり何だか長い物語だった。
書店大賞(現実では本屋大賞ね)については同感だな。
で、営業さんは5人なので戦隊物だったんだね。
題名が邂逅編なので次の物語もあるのかな?
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (創元推理文庫)より
4488487068
No.4
(4pt)

一気に読みました・・

成風堂書店メモシリーズと井辻くんの業務日誌シリーズの登場人物が勢ぞろいして、ついに井辻君と、名探偵が対面するところがファンにはたまりませんでした。続編が出るのを楽しみに待ちたいと思います。面白かったです。
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)より
4488017800
No.3
(3pt)

本の世界の内情が興味深かった

届いた不審なFAX・・・。しかも、差出人の名前は8年前に閉店したはずの書店になっていた。はたして、書店大賞授賞式を無事行うことができるのか?授賞式開始時間が、刻々と迫っていた・・・。

「成風堂書店事件メモ」、「出版社営業 井辻智紀の業務日誌」、両シリーズのキャラクターが勢ぞろい!
ということで読んでみた。このふたつは私の好きなシリーズだ。
不審なFAXの送り主は閉店したはずの書店。しかもその店主は・・・。書店大賞の授賞式を無事終わらせるために、両シリーズおなじみのメンバーが真相を求め協力し合う。内容については、事件の背後にもっと複雑な動機があるのかと思ったが意外と普通だった。また、個性的な登場人物がたくさん登場するせいか、話があちこちに飛びストーリー展開がぎこちない感じがした。焦点が絞られていない?でも、書店大賞(実際は本屋大賞)のこと、業界や書店の内情など、今回も私たちが普段知ることができない本の世界について書かれていてとても興味深かった。ラストも無難にまとめられていると思う。
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4488017800
No.2
(4pt)

成風堂シリーズと明林書房シリーズのコラボ

大崎さんの2シリーズがコラボ。本屋大賞受賞式の日に起こる事件を成風堂の本屋の名探偵と出版社の営業達が別々に関わり、最後に一つになり解決!。
相変わらず出版・書店業界の内幕が詳しく描写され本好きには嬉しいし、キャラクターも個性的に楽しく、ストーリーも面白かった。
今では本の賞としては最も話題になる本屋大賞について、その選考過程なども書かれており、非常に興味深かった。
ここのところ本屋や書店員を題材にした本好きに媚びるような作品が出ているが、この作者は白眉です。
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4488017800
No.1
(4pt)

ついに!

今まで、出会いそうで出会わなかったあのシリーズの登場人物が出会った。
井辻くんの業務日誌シリーズ(平台がおまちかね: 1 (出版社営業・井辻智紀の業務日誌)、背表紙は歌う: 2 (出版社営業・井辻智紀の業務日誌))にはそれとなく登場を匂わせていた成風堂の二人と出版社営業の面々が書店大賞の事務局に届いたFAXの謎を追う。

待ってました。
成風堂の新作はなんと業務日誌シリーズとの会合、いや邂逅編です。
今回は短編集ではなく長編です。
私的には満足の作品でした。
機会があれば別のお話も読んでみたいです。
そのときは、プラットホームは業務日誌シリーズかな?
ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア) Amazon書評・レビュー: ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)より
4488017800