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馬車は走る



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【この小説が収録されている参考書籍】
馬車は走る
馬車は走る (文春文庫)

馬車は走るの評価: 4.55/5点 レビュー 11件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.55pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(5pt)

面白かったです

とても面白いです
馬車は走るAmazon書評・レビュー:馬車は走るより
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No.10:
(5pt)

三浦和義へのインタビュー記事が面白い。

JAl123便墜落事故(事件)と夏目雅子が逝去して間もない1985年9月、ロス疑惑の三浦和義を取材した記録「奇妙な航海」が秀逸だった。週刊誌の扇情的なものとは異なる沢木の取材姿勢の為、中味が濃い。インタビューの途中で、三浦が警視庁に逮捕され完結しなかったのが残念だ。
馬車は走るAmazon書評・レビュー:馬車は走るより
4163405003
No.9:
(4pt)

20年前に読みました。

20年前学生時代に初めて読みました。
今回、20年ぶりに改めて読みましたが面白かったです。
馬車は走るAmazon書評・レビュー:馬車は走るより
4163405003
No.8:
(5pt)

「ロス疑惑」の主人公・三浦和義と過ごした逮捕直前の1週間

ルポルタージュ集『馬車は走る』(沢木耕太郎著、文春文庫)に収められている「奇妙な航海」では、「ロス疑惑」の主人公・三浦和義と過ごした1週間、それも逮捕直前の1週間が描かれています。

ひょんなことから、SM嬢に三浦が縛られる撮影現場を見学した時のこと。「私の皮膚に鳥肌が立った。だがそれは必ずしも嫌悪感によるものではなかった。自分に理解できない存在を前にした時の、ノンフィクションの書き手としての身震いと同じような質のものであったのかもしれない。少なくとも、その時初めて、私は三浦和義という人物を知ってみたいと思ったのだ」。

三浦の人格を形作ったものは、何だったのでしょうか。「『もし時間が充分にあるのなら、子供の頃のことを訊いてみるといいかもしれないな』。私もそのつもりだった。『彼の人格の秘密はあのへんにありそうだからね。特に母親との関係。あれは多分、家庭内暴力のはしりだったんじゃないかという気がしてるんだ』。『なるほど』。『それとやはりターキー(=父方の叔母・水の江滝子)ね』。『実子かどうかということ?』。『いや、こちらの調べではどっから突っついてみても、実子という証拠は出てこないんだけど、やはり彼女の存在は大きいと思うんだ』」。

「弁明に弁明を重ねていた時の、あの言葉が空転し壊れていく奇妙な印象。自分を悪く言いそうな人物に対する巧妙でさりげない中傷。そして、あらゆる話題に対応していく瞬発力。精神分析からの演技性人格障害などというレッテルでは収まり切れないものが、彼にはある」。

「私はその電話の瞬間的な対応の鮮やかさに声を立てて笑いながら、三浦という人に対してある痛ましさのようなものを感じていた。彼は、実は、生きることにひどく不器用だったのではあるまいか。ふと、そんな気がしたのだ」。

「道徳と善悪をわきまえないだけ。そうなのだ。多分、そうに違いないのだ。・・・三浦には、(三菱銀行猟銃人質事件の犯人)梅川(昭美)には、だから私たちには、はじめから紊乱すべき価値の体系などないも同然だった。倫理も道徳もどこかに消えていた。存在したのは、すべてに二者択一を強いられる世界だった。AかBか、○か×か、二者択一の世界に倫理や道徳は入り込む余地はなかった。しかし、生きていくためには、道徳まがいのものを身につけなくてはならない。だから、あらゆる場所で、あらゆる機会に、学び、学ばせられる。しかし、三浦は何かの理由で学ぶことを拒否し、彼の両親は何かの理由で学ばせそこなったのだ。恐らく、彼には人生の目的というものがなかった。なかったはずだ。もし、女とか、金とかが目的だったなら、もっと違った人生を送ることができた。彼にはあらゆることが面白く、しかしあらゆることがつまらないものだった。だから、彼は関心を持つことはできるが、その関心を持続させることができなかった。ほんの短い期間は集中できるが持続しない。彼が、性に関して自由なのは、ホモだからでもなく、マゾだからでもない。彼の行動を繋ぎとめ制御するものが何もないからだ。彼にはあらゆることが可能なのだ。可能だが、意味がない。だから、結局は淫することがない、淫することができないのだ。私と同じだ。違うのは、私は生きやすく生きるための方法を、いつか、どこかで学んでしまったというだけなのだ」。三浦との奇妙な航海の一時同乗者となった、三浦と同い年の著者の三浦観は説得力があるが、「生きやすく生きるための方法」を学ばなかった人間だから、愛人・楠本(白石)千鶴子と妻・一美を殺したことが許されるとでもいうのでしょうか(「殺した」でなく、「殺したことが濃厚」と表現すべきかもしれませんが)。そこまで許容できない私は、あまりにも教条主義的過ぎるでしょうか。
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No.7:
(4pt)

読み残していた沢木作品を読む

沢木耕太郎のルポルタージュ、ノンフィクションはほぼ読んだと思っていたが、
ブック〇フで未読のこれを見つけた。
1986年初出の6篇を収めた本。(著者30代後半)
書かれる6人は、趙治勲、石原慎太郎、山田泰吉、小椋桂、多田雄幸、三浦和義。

中では趙治勲を書いた「帰郷」と
山田泰吉を書いた「帝(ミカド)」が興味深かった。
面白くないと思ったのが、三浦和義、小椋桂の話。

タイトルの意味は「彼の〈運命という馬車〉に、束の間ではあっても、一緒に乗り、走っているのではないかと思わされる」という著者の感覚によっているらしい。 そう書けること自体がすごいことだと思う。
やはり沢木耕太郎は一つのスタイルを作ったのだと思う。
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4163405003
No.6:
(5pt)

とても良かった

若干の汚れは、全く気にならず。 古臭い匂いは全く無く、快適に読んでいます。 ありがとう。
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4163405003
No.5:
(4pt)

馬車に同乗する沢木耕太郎自身が窺える。

6人のインタビューを通じてそれぞれの対話相手が理解できることと同時に沢木耕太郎の姿が浮かび上がる。
彼が「一番人間こうありたいな」と惹かれているのは「オケラのカーニバル」のヨットマン多田雄幸の他人を思いやる
人間らしさに思えるし、それに対するものは「シジフォスの40日」石原慎太郎の姿(立居振舞い)に思える。
(帝:ミカド 世界一のレストランシアターを作った山田泰吉にも共感を感じていると思えるが)

時の経過が登場人物の新鮮さを失わせていることは否めないし、若い読者にとって知らない人物の話など興味の湧くもの
ではないだろうと(まあ実際そうかもしれないが…)出版社の判断が、文庫も含め絶版としたのだろう。しかし人間の面白さ
それぞれの人生のある意味での波乱万丈さなど、小さなバーチャル世界に浸りきって生命力を失いつつある一部の人達を
鼓舞するためにも、こんな本が本屋の書棚に並んでいて欲しいし、自身が一緒に馬車に乗ることの大切さを感じてくれると
いいんだが…。
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4163405003
No.4:
(4pt)

運命という名の馬車にのり、そして操る主人公

趙治勲、石原慎太郎、山田泰吉、小椋佳、多田雄幸、三浦和義の6人を題材にした体当たりノンフィクション小説。
石原さん、小椋さんなどはマスコミで存じ上げており、ああ、そんなところあるあると頷けるも、
理解しがたかった態度や言動も、なるほどそういう性格が言わしめているのだろう。と頷けるほどの深く溶け込んだ人物描写は、なかなか真似できるものではないと思う。
山田泰吉、多田雄幸に至っては、この小説を読むまでは、存在すら知らない人物でした。
しかし、読み終わりには、さも自分も同じ時間を共有した仲間のような錯覚に陥ります。
作者の取材対象者への、深く強く入り込んだスタイルは、並大抵の関係では不可能で、その作者自身の立ち位置そのものも、楽しめる小説。
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4163405003
No.3:
(5pt)

三浦和義関連の本に参考文献としてあったので

読んでみたけど、他の人物のルポも面白く、全部、興味深く読みました。

趙治勲。確かにいっとき、凄かったな。「2008年 51歳11カ月(史上最年
少)、入段から40年2カ月(史上最速)で史上2人目の通算1300勝達成」
かぁ。

石原慎太郎。そうか、最初の都知事選は負けたのか。2016年のオリンピ
ックは、Chicagoでしょ。

山田泰吉。1988(昭和63)年の9月15日、87才で逝ったのか。伝記、ある
のかな。

小椋佳。一浪して東大に入ったのか。

多田雄幸。「オケラ五世優勝す―世界一周単独ヨットレース航海記 (文春
文庫) 」は中古でも最低価格979円かぁ。

三浦和義。1年前、10月10日(現地日時)に三浦はロス市警の留置施設
にて謎の自殺。今、いろいろ、読書中。
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No.2:
(4pt)

運命の馬車に同乗できることの興奮

政治、スポーツ、音楽、実業など、様々な分野で傑出した人物を、ある時はどっぷりと行動を共にしながら、またある時は人物の足跡を丹念に洗い出しながら、描いていく。例えば趙治勲については、武宮正樹との息詰まる棋聖戦を縦糸に、韓国人としての趙の出生や生育環境の複雑さを横糸に彼の人となりを織り成していき、「中に入って生きることが難しかった」という趙の言葉をキーワードとして、日本と韓国との間に引き裂かれたアイデンティティを彼の本質と結論付ける。
他編も同様、作者は登場人物を明らかにする際必ずテーマを設け、それを明らかにするために彼の生い立ち、生き様、周囲の人物などを丁寧に取材していく。その際最も大事にされるのは、何よりも作者が本人と接した際の印象、である。新鮮な生肉のようにジューシーな作者の感受性が、作品一編一編に命を吹き込んでいる。
短編の構成も読者を飽きさせない臨場感溢れるもので、読み応え十分である。
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4163405003
No.1:
(5pt)

私は沢木耕太郎が好き

彼の何処にでも入り込んでしまう勇気と、それを受け入れられてしまう不思議な魅力が好きである。情熱的な部分とそんな自分を冷静に、客観的に判断している部分。この二つがないとルポライターなどにはなれないのだが・・・作品を読むと、取材の対象者に深く関わりたいと思っているが、冷静な自分が自分を支配し、一貫して取材をしているのだという意識を貫いている。しかしその取材が終わりを迎えればわずかながら、寂しさ、虚しさなどが胸を通り過ぎる。その描写が粋であり、読者である私までもがこの取材はもう終わってしまったのかと、なんとも言えない寂しさが残る。
馬車は走るAmazon書評・レビュー:馬車は走るより
4163405003

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