ベイジン

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評判

ベイジンの評価:

4.19/5点 レビュー 108件。 A ランク

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平均点4.19pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全224件 41〜60 3/12ページ
No.184
(4pt)

この終わり方はないだろ…

物語は、原発を建設し、運転することがいかに厄介なことであるかということ、日本人と中国人が仕事を共にする上での摩擦、中国における権力闘争の過酷さの3つの軸が交錯しながら進む。どの軸も読ませる。そして、クライマックスを迎える終盤。どう終わるんだろう…とドキドキしていると、いきなり終わってるよ!ええええええ!!なにこの尻切れトンボっぷりは!!!愕然…もったいなさすぎるだろ…著者の意図を越えた何かがあったのかと思わざるを得ないこの不自然な終わり方。読者を置いてきぼりにしてるだろーこれ。
ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344414691
No.183
(4pt)

この終わり方はないだろ…

物語は、原発を建設し、運転することがいかに厄介なことであるかということ、日本人と中国人が仕事を共にする上での摩擦、中国における権力闘争の過酷さの3つの軸が交錯しながら進む。どの軸も読ませる。そして、クライマックスを迎える終盤。どう終わるんだろう…とドキドキしていると、いきなり終わってるよ!ええええええ!!なにこの尻切れトンボっぷりは!!!愕然…もったいなさすぎるだろ…著者の意図を越えた何かがあったのかと思わざるを得ないこの不自然な終わり方。読者を置いてきぼりにしてるだろーこれ。
ベイジン〈下〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉より
4492061487
No.182
(5pt)

中国の権力闘争が発展の原動力。『大連』がいわくありげでよし!

鄧学耕が 朱克明のもとに 組み込まれていく。
政治的な力学が つねに左右する。
中立や無関係は存在しない。
無口で余分なことを言わない鄧学耕。

『希望とは 自分たちが努力して 奪い取るものだ』
と 鄧学耕はいう。

希望とは 世界で最大級の紅陽原子力発電所を
稼働させることであるが、
ラジオが 発電所内に持ち込まれて、それが問題を起こす。
そのラジオは 大連市長が経営している会社のもので、
原子力発電所のスタッフにプレゼントされたものだった。
オリンピックの開会式に 発電を間に合わせることに
成功するが、そのあと ブラックアウトとなる。

一方で 大連市の市長をターゲットにして 
中紀委が拘束しようとするが
中紀委の書記の寝返りで果たせなかった。

つぎつぎに 発電所内で 火災が発生し 爆発をおこす。
鄧学耕と 田嶋はこの危機を どうのりきるのか。

中国という国を 中紀委 という視点を入れて
眺めたことが この作品の特徴であり、優れたところである。
田嶋と言う 優れた日本人が 描かれているが
鄧学耕は スーパーエリートであるが,柔軟性もあり,
このような中国人が本当にいるのか と疑わざるをえない。
あまりにも,日本人的な思考力である。

それでも,いい作品であることは確かだ。
ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344414691
No.181
(5pt)

切れすぎる刃物は、切れない刃物より使いにくい。でも、中国には切れすぎる人もいる。

中国の実像をとらえるには むつかしいとおもう。
二人の主人公 日本人の技術顧問としての田嶋。
特命副書記 鄧学耕。
『切れすぎる刃物は、切れない刃物より使いにくい。』
というが、二人は 切れすぎながら 切れないような見事なキャラクター。
田嶋は 先頭に立って 行動する現場主義者。
中国人と融合して,中国人の面子も守りながら,根回しする。
鄧学耕は 情報収集能力があり、分析力や局面判断が巧みだ。
そして,クールでもある。規律もしっかり守る。
このような 中国人がいること自体が おそれおおい。

2008年に オリンピックがあり、
それに会わせて,世界最大級の原子力発電所をつくると言う。
ズサンで,手抜き工事が多く,品質を問題としない
同時に 安全という概念がない中国での日本の技術者の悪戦苦闘。
上から目線や中国人への蔑視がある日本人は,叩きのめされる。
それを 『希望』 という言葉で,深く結びつこうとする 鄧学耕。

遼寧省の書記 朱克明 は 李克強。共青団
大連市市長 趙凱陽 は 薄煕来。解放軍に力があるオトコ。
がモデルになっているのかな。
李寧寧という 紅陽市の女帝が どんな風になるのか?
それにしても 鄧学耕は、信念のオトコであり,
妻に罵倒されようと ただひたすらガマンする。
中国人的ではないような気もするが。
物語の幅を ひろげている。
ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344414683
No.180
(5pt)

中国の権力闘争が発展の原動力。『大連』がいわくありげでよし!

鄧学耕が 朱克明のもとに 組み込まれていく。
政治的な力学が つねに左右する。
中立や無関係は存在しない。
無口で余分なことを言わない鄧学耕。

『希望とは 自分たちが努力して 奪い取るものだ』
と 鄧学耕はいう。

希望とは 世界で最大級の紅陽原子力発電所を
稼働させることであるが、
ラジオが 発電所内に持ち込まれて、それが問題を起こす。
そのラジオは 大連市長が経営している会社のもので、
原子力発電所のスタッフにプレゼントされたものだった。
オリンピックの開会式に 発電を間に合わせることに
成功するが、そのあと ブラックアウトとなる。

一方で 大連市の市長をターゲットにして 
中紀委が拘束しようとするが
中紀委の書記の寝返りで果たせなかった。

つぎつぎに 発電所内で 火災が発生し 爆発をおこす。
鄧学耕と 田嶋はこの危機を どうのりきるのか。

中国という国を 中紀委 という視点を入れて
眺めたことが この作品の特徴であり、優れたところである。
田嶋と言う 優れた日本人が 描かれているが
鄧学耕は スーパーエリートであるが,柔軟性もあり,
このような中国人が本当にいるのか と疑わざるをえない。
あまりにも,日本人的な思考力である。

それでも,いい作品であることは確かだ。
ベイジン〈下〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉より
4492061487
No.179
(5pt)

切れすぎる刃物は、切れない刃物より使いにくい。でも、中国には切れすぎる人もいる。

中国の実像をとらえるには むつかしいとおもう。
二人の主人公 日本人の技術顧問としての田嶋。
特命副書記 鄧学耕。
『切れすぎる刃物は、切れない刃物より使いにくい。』
というが、二人は 切れすぎながら 切れないような見事なキャラクター。
田嶋は 先頭に立って 行動する現場主義者。
中国人と融合して,中国人の面子も守りながら,根回しする。
鄧学耕は 情報収集能力があり、分析力や局面判断が巧みだ。
そして,クールでもある。規律もしっかり守る。
このような 中国人がいること自体が おそれおおい。

2008年に オリンピックがあり、
それに会わせて,世界最大級の原子力発電所をつくると言う。
ズサンで,手抜き工事が多く,品質を問題としない
同時に 安全という概念がない中国での日本の技術者の悪戦苦闘。
上から目線や中国人への蔑視がある日本人は,叩きのめされる。
それを 『希望』 という言葉で,深く結びつこうとする 鄧学耕。

遼寧省の書記 朱克明 は 李克強。共青団
大連市市長 趙凱陽 は 薄煕来。解放軍に力があるオトコ。
がモデルになっているのかな。
李寧寧という 紅陽市の女帝が どんな風になるのか?
それにしても 鄧学耕は、信念のオトコであり,
妻に罵倒されようと ただひたすらガマンする。
中国人的ではないような気もするが。
物語の幅を ひろげている。
ベイジン〈上〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈上〉より
4492061479
No.178
(3pt)

ハゲタカはよかったのに・・・・

上巻・・・・・すごくよかったよ。
下巻・・・・・ワクワクしながら読み進めました。
    いよいよ原発稼働でジェットコースター並のトラブル連続発生!!!
    それぞれの人生を掛けた原発の行方と登場人物たちの将来はど~なっちゃうの?
続きが気になる、もちろん出るわよね・・・下巻②
まさかこれで終わりなんて事あるわけないよね、作者だけ悦にはいっちゃって満足してるんじゃないよね。
あ~蛇の生殺し、ざ・ん・ね・ん・です!
ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344414691
No.177
(3pt)

ハゲタカはよかったのに・・・・

上巻・・・・・すごくよかったよ。
下巻・・・・・ワクワクしながら読み進めました。
    いよいよ原発稼働でジェットコースター並のトラブル連続発生!!!
    それぞれの人生を掛けた原発の行方と登場人物たちの将来はど~なっちゃうの?
続きが気になる、もちろん出るわよね・・・下巻②
まさかこれで終わりなんて事あるわけないよね、作者だけ悦にはいっちゃって満足してるんじゃないよね。
あ~蛇の生殺し、ざ・ん・ね・ん・です!
ベイジン〈下〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉より
4492061487
No.176
(5pt)

田嶋の奮闘に拍手

中国と日本の文化の違いが良く表現されていた。中国の汚職とか現実離れし過ぎてないので良い。
ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344414691
No.175
(5pt)

田嶋の奮闘に拍手

中国と日本の文化の違いが良く表現されていた。中国の汚職とか現実離れし過ぎてないので良い。
ベイジン〈下〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉より
4492061487
No.174
(5pt)

田嶋の奮闘に拍手

中国と日本の文化の違いが良く表現されていた。 中国の汚職とか現実離れし過ぎてないので良い。
ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344414691
No.173
(5pt)

田嶋の奮闘に拍手

中国と日本の文化の違いが良く表現されていた。 中国の汚職とか現実離れし過ぎてないので良い。
ベイジン〈下〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉より
4492061487
No.172
(4pt)

利権とメンツの渦巻く中国の原子力発電所

2010年の本だが、もともとは2008年に刊行された小説。
 北京オリンピックの開会式にあわせて、紅陽核電(原子力発電所)の運転を開始するという国家プロジェクトが進んでいる。この発電所の技術顧問として派遣されている田嶋は、発電中止を進言し、大連市副書記にして発電所責任者でもあるトウに拘束される・・という冒頭シーンから始まり、物語はそこに至るまでの経緯をたどっていく。
 トウは、出世のため、有力者・宋建邦のブサイクでワガママな娘を妻にしている。トウはもともとは汚職摘発が任務で、彼には黄剛という幼なじみにして富豪の協力者がいる。黄は廃品回収業者。
 田嶋は、DHI(三菱重工?)から紅陽核電の技術顧問に乞われて派遣される。前任者の岡部は現地で評判が悪く、岡部が体を壊したので交代。
 トウは、捜査の過程で岳父・宋建邦を失脚させる手がかりをつかむ。トウは宋に絶対服従を条件としてその義理の息子となった過去がある。トウの上司・馬は、トウと宋とは仮にも親子であるため、この捜査からトウを外し、トウを大連市の副書記にする。もうひとつ、トウには紅陽核電の運転責任者という特命も与えられる。トウには朱鈴という美人秘書がつけられるが、彼女は実力者・朱克明の姪でもある。朱鈴はトウが大連市の汚職摘発にやってきたのではないかと密かに期待している。
 田嶋は、李寧寧(副首相夫人)の関連企業に原発の仕事の多くが発注されており、その杜撰工事により原発が危険になっていると判断。田嶋はうまく根回しし、日本企業がこのプロジェクトに食い込む。
 朱鈴はやがてトウに惹かれるようになり、いったんは男女関係になってしまうのだが、トウは堅物でなびくわけでもない。
 やがて紅陽核電には大規模な耐震補強工事が必要なことが判明する。
 その他・・・
 北京や上海には地方出身者をバカにする風潮がある。北京人にとっては上海人は金の亡者の田舎者であり、上海人にとって北京人は権力ボケした野暮。それ以外の地方出身者に対しては更に辛辣であり、特に、河南省(洛陽のあるところ)は国中から嫌われている。
 IAEAは、世界中の原発を査察できるわけではなく、米露中英仏の5カ国以外にしか強制力が及ばない。この5大保有国については、核兵器施設の査察はもちろん、原発を査察する権利もない。これら5カ国もIAEAには協力しているが、あくまでも好意による協力。
 など、ためになる話も多い。
ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344414683
No.171
(4pt)

利権とメンツの渦巻く中国の原子力発電所

2010年の本だが、もともとは2008年に刊行された小説。
 北京オリンピックの開会式にあわせて、紅陽核電(原子力発電所)の運転を開始するという国家プロジェクトが進んでいる。この発電所の技術顧問として派遣されている田嶋は、発電中止を進言し、大連市副書記にして発電所責任者でもあるトウに拘束される・・という冒頭シーンから始まり、物語はそこに至るまでの経緯をたどっていく。
 トウは、出世のため、有力者・宋建邦のブサイクでワガママな娘を妻にしている。トウはもともとは汚職摘発が任務で、彼には黄剛という幼なじみにして富豪の協力者がいる。黄は廃品回収業者。
 田嶋は、DHI(三菱重工?)から紅陽核電の技術顧問に乞われて派遣される。前任者の岡部は現地で評判が悪く、岡部が体を壊したので交代。
 トウは、捜査の過程で岳父・宋建邦を失脚させる手がかりをつかむ。トウは宋に絶対服従を条件としてその義理の息子となった過去がある。トウの上司・馬は、トウと宋とは仮にも親子であるため、この捜査からトウを外し、トウを大連市の副書記にする。もうひとつ、トウには紅陽核電の運転責任者という特命も与えられる。トウには朱鈴という美人秘書がつけられるが、彼女は実力者・朱克明の姪でもある。朱鈴はトウが大連市の汚職摘発にやってきたのではないかと密かに期待している。
 田嶋は、李寧寧(副首相夫人)の関連企業に原発の仕事の多くが発注されており、その杜撰工事により原発が危険になっていると判断。田嶋はうまく根回しし、日本企業がこのプロジェクトに食い込む。
 朱鈴はやがてトウに惹かれるようになり、いったんは男女関係になってしまうのだが、トウは堅物でなびくわけでもない。
 やがて紅陽核電には大規模な耐震補強工事が必要なことが判明する。
 その他・・・
 北京や上海には地方出身者をバカにする風潮がある。北京人にとっては上海人は金の亡者の田舎者であり、上海人にとって北京人は権力ボケした野暮。それ以外の地方出身者に対しては更に辛辣であり、特に、河南省(洛陽のあるところ)は国中から嫌われている。
 IAEAは、世界中の原発を査察できるわけではなく、米露中英仏の5カ国以外にしか強制力が及ばない。この5大保有国については、核兵器施設の査察はもちろん、原発を査察する権利もない。これら5カ国もIAEAには協力しているが、あくまでも好意による協力。
 など、ためになる話も多い。
ベイジン〈上〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈上〉より
4492061479
No.170
(4pt)

中国の二匹の龍

田嶋は、トウが李寧寧(副首相夫人)の腐敗を暴くために派遣されてきたのではないかと考えている。田嶋は、核電の安全性確保のためには李を排除すべきだと考えている。
 トウの岳父・宋建邦が自殺。汚職問題で追い詰められたらしい。トウの上司・馬は、李寧寧よりもむしろ大連市長の趙凱陽を摘発したい。共青団の星・朱克明を押し上げるため、政敵側の趙を排除したいというのが動機。朱はトウに注目しているらしく、朱の姪の朱鈴はトウを好き。馬は、いっそ、朱鈴といっしょになって、今の妻(宋建邦の娘)と手を切ってはどうかとトウに薦める。そういわれると、トウはなんだか愚妻であっても妻がかわいそうに思えてくる。
 そのころ、田嶋の所属するDHIは中国国営企業と合弁会社を作り、本格的に中国の原発建設に進出。そのおかげで、やっと耐震工事が可能になる。
 朱克明はトウを呼び出す。トウは、汚職にまみれた李寧寧を締め上げ、彼女に協力させて趙を攻めるという策を提案する。
 原子力発電所では、田嶋の盟友で、日本から派遣された門田と従業員がトラブルを起こす。趙が裏で糸を引いているらしい。門田は更迭されるが、トウは李寧寧が原発利権で私腹を肥やしてアメリカに逃げようとしていると従業員の前でアジテーション演説を行い、鮮やかに事態を収拾する。李寧寧は拘束されるが、趙の拘束には失敗。朱克明に出世争いで負けそうな余明が欲望に負けて、趙拘束作戦を漏らしたのが原因らしい。
 運転開始直前、田嶋は、核電の安全性が確保されていないとして強硬に中止を主張。確実にあぶない、というよりも、問題が山積しているため技術顧問としては認められない。トウは悩みつつも田嶋を拘束。核電は北京オリンピックに合わせて無事に運転開始するが、すぐに停電(全交流電源喪失)を起こす。田嶋の予感的中。火災が発生し、田嶋は拘束解除され、トウと田嶋は復旧にあたる。このとき、原子炉を冷やすために海の水を投入するというアイディアをトウは出している(この小説のあとに発生した福島第一原発事故でも、海水投入という決断をしているが)。トウは死ぬ覚悟で蒸気逃がし弁に向かうが・・・どうなったのかはわからない。
 その他・・・
 中国には二匹の龍がいる、という。一匹は天災をもたらす大地の龍で、もう一匹は民という名の龍。政治が乱れると大地の龍が暴れて大災害を起こす。人民は普段はとてもおとなしいが、あまりの悪政で鬱屈が充満すると、爆発的なエネルギーとなって大暴動を起こす。
 など。
ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344414691
No.169
(4pt)

中国の二匹の龍

田嶋は、トウが李寧寧(副首相夫人)の腐敗を暴くために派遣されてきたのではないかと考えている。田嶋は、核電の安全性確保のためには李を排除すべきだと考えている。
 トウの岳父・宋建邦が自殺。汚職問題で追い詰められたらしい。トウの上司・馬は、李寧寧よりもむしろ大連市長の趙凱陽を摘発したい。共青団の星・朱克明を押し上げるため、政敵側の趙を排除したいというのが動機。朱はトウに注目しているらしく、朱の姪の朱鈴はトウを好き。馬は、いっそ、朱鈴といっしょになって、今の妻(宋建邦の娘)と手を切ってはどうかとトウに薦める。そういわれると、トウはなんだか愚妻であっても妻がかわいそうに思えてくる。
 そのころ、田嶋の所属するDHIは中国国営企業と合弁会社を作り、本格的に中国の原発建設に進出。そのおかげで、やっと耐震工事が可能になる。
 朱克明はトウを呼び出す。トウは、汚職にまみれた李寧寧を締め上げ、彼女に協力させて趙を攻めるという策を提案する。
 原子力発電所では、田嶋の盟友で、日本から派遣された門田と従業員がトラブルを起こす。趙が裏で糸を引いているらしい。門田は更迭されるが、トウは李寧寧が原発利権で私腹を肥やしてアメリカに逃げようとしていると従業員の前でアジテーション演説を行い、鮮やかに事態を収拾する。李寧寧は拘束されるが、趙の拘束には失敗。朱克明に出世争いで負けそうな余明が欲望に負けて、趙拘束作戦を漏らしたのが原因らしい。
 運転開始直前、田嶋は、核電の安全性が確保されていないとして強硬に中止を主張。確実にあぶない、というよりも、問題が山積しているため技術顧問としては認められない。トウは悩みつつも田嶋を拘束。核電は北京オリンピックに合わせて無事に運転開始するが、すぐに停電(全交流電源喪失)を起こす。田嶋の予感的中。火災が発生し、田嶋は拘束解除され、トウと田嶋は復旧にあたる。このとき、原子炉を冷やすために海の水を投入するというアイディアをトウは出している(この小説のあとに発生した福島第一原発事故でも、海水投入という決断をしているが)。トウは死ぬ覚悟で蒸気逃がし弁に向かうが・・・どうなったのかはわからない。
 その他・・・
 中国には二匹の龍がいる、という。一匹は天災をもたらす大地の龍で、もう一匹は民という名の龍。政治が乱れると大地の龍が暴れて大災害を起こす。人民は普段はとてもおとなしいが、あまりの悪政で鬱屈が充満すると、爆発的なエネルギーとなって大暴動を起こす。
 など。
ベイジン〈下〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉より
4492061487
No.168
(5pt)

3.11前に書いたとは思えない出来

そのリアルさと問題意識にてっきり3.11を機に書かれた作品だと思っていたが、3.11以前の作だと読後に知って驚愕した。 ハゲタカシリーズより、完成度が高いと思う。 オススメ。
ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344414691
No.167
(4pt)

利権とメンツの渦巻く中国の原子力発電所

2010年の本だが、もともとは2008年に刊行された小説。
 北京オリンピックの開会式にあわせて、紅陽核電(原子力発電所)の運転を開始するという国家プロジェクトが進んでいる。この発電所の技術顧問として派遣されている田嶋は、発電中止を進言し、大連市副書記にして発電所責任者でもあるトウに拘束される・・という冒頭シーンから始まり、物語はそこに至るまでの経緯をたどっていく。
 トウは、出世のため、有力者・宋建邦のブサイクでワガママな娘を妻にしている。トウはもともとは汚職摘発が任務で、彼には黄剛という幼なじみにして富豪の協力者がいる。黄は廃品回収業者。
 田嶋は、DHI(三菱重工?)から紅陽核電の技術顧問に乞われて派遣される。前任者の岡部は現地で評判が悪く、岡部が体を壊したので交代。
 トウは、捜査の過程で岳父・宋建邦を失脚させる手がかりをつかむ。トウは宋に絶対服従を条件としてその義理の息子となった過去がある。トウの上司・馬は、トウと宋とは仮にも親子であるため、この捜査からトウを外し、トウを大連市の副書記にする。もうひとつ、トウには紅陽核電の運転責任者という特命も与えられる。トウには朱鈴という美人秘書がつけられるが、彼女は実力者・朱克明の姪でもある。朱鈴はトウが大連市の汚職摘発にやってきたのではないかと密かに期待している。
 田嶋は、李寧寧(副首相夫人)の関連企業に原発の仕事の多くが発注されており、その杜撰工事により原発が危険になっていると判断。田嶋はうまく根回しし、日本企業がこのプロジェクトに食い込む。
 朱鈴はやがてトウに惹かれるようになり、いったんは男女関係になってしまうのだが、トウは堅物でなびくわけでもない。
 やがて紅陽核電には大規模な耐震補強工事が必要なことが判明する。
 その他・・・
 北京や上海には地方出身者をバカにする風潮がある。北京人にとっては上海人は金の亡者の田舎者であり、上海人にとって北京人は権力ボケした野暮。それ以外の地方出身者に対しては更に辛辣であり、特に、河南省(洛陽のあるところ)は国中から嫌われている。
 IAEAは、世界中の原発を査察できるわけではなく、米露中英仏の5カ国以外にしか強制力が及ばない。この5大保有国については、核兵器施設の査察はもちろん、原発を査察する権利もない。これら5カ国もIAEAには協力しているが、あくまでも好意による協力。
 など、ためになる話も多い。
ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344414683
No.166
(5pt)

3.11前に書いたとは思えない出来

そのリアルさと問題意識にてっきり3.11を機に書かれた作品だと思っていたが、3.11以前の作だと読後に知って驚愕した。 ハゲタカシリーズより、完成度が高いと思う。 オススメ。
ベイジン〈下〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈下〉より
4492061487
No.165
(4pt)

利権とメンツの渦巻く中国の原子力発電所

2010年の本だが、もともとは2008年に刊行された小説。
 北京オリンピックの開会式にあわせて、紅陽核電(原子力発電所)の運転を開始するという国家プロジェクトが進んでいる。この発電所の技術顧問として派遣されている田嶋は、発電中止を進言し、大連市副書記にして発電所責任者でもあるトウに拘束される・・という冒頭シーンから始まり、物語はそこに至るまでの経緯をたどっていく。
 トウは、出世のため、有力者・宋建邦のブサイクでワガママな娘を妻にしている。トウはもともとは汚職摘発が任務で、彼には黄剛という幼なじみにして富豪の協力者がいる。黄は廃品回収業者。
 田嶋は、DHI(三菱重工?)から紅陽核電の技術顧問に乞われて派遣される。前任者の岡部は現地で評判が悪く、岡部が体を壊したので交代。
 トウは、捜査の過程で岳父・宋建邦を失脚させる手がかりをつかむ。トウは宋に絶対服従を条件としてその義理の息子となった過去がある。トウの上司・馬は、トウと宋とは仮にも親子であるため、この捜査からトウを外し、トウを大連市の副書記にする。もうひとつ、トウには紅陽核電の運転責任者という特命も与えられる。トウには朱鈴という美人秘書がつけられるが、彼女は実力者・朱克明の姪でもある。朱鈴はトウが大連市の汚職摘発にやってきたのではないかと密かに期待している。
 田嶋は、李寧寧(副首相夫人)の関連企業に原発の仕事の多くが発注されており、その杜撰工事により原発が危険になっていると判断。田嶋はうまく根回しし、日本企業がこのプロジェクトに食い込む。
 朱鈴はやがてトウに惹かれるようになり、いったんは男女関係になってしまうのだが、トウは堅物でなびくわけでもない。
 やがて紅陽核電には大規模な耐震補強工事が必要なことが判明する。
 その他・・・
 北京や上海には地方出身者をバカにする風潮がある。北京人にとっては上海人は金の亡者の田舎者であり、上海人にとって北京人は権力ボケした野暮。それ以外の地方出身者に対しては更に辛辣であり、特に、河南省(洛陽のあるところ)は国中から嫌われている。
 IAEAは、世界中の原発を査察できるわけではなく、米露中英仏の5カ国以外にしか強制力が及ばない。この5大保有国については、核兵器施設の査察はもちろん、原発を査察する権利もない。これら5カ国もIAEAには協力しているが、あくまでも好意による協力。
 など、ためになる話も多い。
ベイジン〈上〉 Amazon書評・レビュー: ベイジン〈上〉より
4492061479