きよしこ
評判
きよしこの評価:
4.67/5点 レビュー 143件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全288件 121〜140 7/15ページ
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きよしこの評価:
4.67/5点 レビュー 143件。 B ランク
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僕にとって、この本以上に深い感動を得た小説はありません。
読んだ当時は中学生でしたが、主人公のきよしに深く感情移入してしまい、目にいっぱい涙を溜めながら読みました。
大人になった今読み返しても、新鮮な感動を味わえます。
この作品は、「吃音という試練を与えられた少年が、親の都合で繰り返す引っ越しにより、そこでの色んな人達との出会いを通して、大人へと成長し、乗り越え、自立していく」という物語です。
実際、僕の母親が吃音を持っていて、小さい頃から間近で見てきてる分、きよし君の悲しみがよけいに分かります。
ただ、救いに思えたのは、きよし君には、心配してくれて、吃音が治らない事も分かった上で、それでもなんとかしようとしてくれる家族の存在があった事です。
親身な家族の存在のおかげで、作品自体の雰囲気も、暗さや悲しさが幾分抑えられて、温かみが増していると思います。
きよし君の成長をたどっていく短編集として読めるこの作品ですが、その一つ一つの短編全てが素晴らしいです。
とにかく、物語の吸引力がとても強く、ぐっとこの作品に引き込まれるんです。
続きが気になり、きよし君の歩む道をもっともっと見てみたい!と思い、あっという間に読み進めてしまいます。
その中でも特に、一番最後の「東京」編に、この本が伝えたい事、全てが凝縮されていると思います。
辛い思いをしながらも、色んな人と出会い、色んな経験をし、色んな事を学んでいった主人公のきよし君。
そんな彼が物語の最後、自分を信じて、自分の力で、大きな一歩を踏み出そうとするシーンが忘れられません。
少年の成長の過程をずっと見てきたから、ラストの感動は、計り知れないほど大きいです。
読後は爽やかで、深い余韻が残りました。
この作品は「吃音」をテーマにしていますが、吃音に関わらず、人間は誰しも、苦しみを背負って生きていると思います。(自分も含めて)
この本は、その苦しみを理由に殻に閉じこもるのではなく、外の世界に一歩を踏み出す勇気を与えてくれます。
僕にとって、いつまでも大切な一冊です。