ジーン・ワルツ

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ジーン・ワルツの評価:

3.73/5点 レビュー 90件。 B ランク

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平均点3.73pt

Amazonレビュー一覧

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全108件 21〜40 2/6ページ
No.88
(4pt)

禁断の告発に衝撃

本書(海堂尊『ジーン・ワルツ』新潮社、2008年)は医療崩壊の最前線である産婦人科医を主人公とした小説である。舞台は桜宮市ではなく東京であるが、『極北クレイマー』での産婦人科医の医師法第21条届出義務違反での逮捕事件を背景にした広い意味での桜宮サーガの一作である。妊娠についての医学的な説明が多く、軽いミステリーを楽しみたい向きにはハードルが高い。しかし、ラストの禁断の告白は衝撃的である。
海堂作品はバチスタ・シリーズの田口公平が典型であるが、巻き込まれ型の主人公が多い。これに対して『ジーン・ワルツ』は主人公が変革を志向する人物であることが異色である。また、主人公が変革のための具体的な第一歩を踏み出している。主人公が社会を変えられたのか、その後の顛末が知りたくなる作品である。
海堂作品は医療が中心であるが、医療以外でも鋭い社会批判を展開する。『夢見る黄金地球儀』では、街の個性を喪失する再開発が風刺された。『ジーン・ワルツ』でも低層建築中心の地方都市の青い空と霞ヶ関の灰色の高層ビルを対比させた。
「桜宮の空の青さを思い出す。それから理恵はふたたび、霞が関に林立する灰色の塔について思いを馳せる。」(141頁)
霞が関の住民である官僚への批判が主であるが、無機的な高層ビルでは人間性も失われてしまうことを実感する。(林田力)
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.87
(4pt)

訂正すべし

人工授精と体外受精がごっちゃになってますね・・・。
映画でも同様でした。
そこしっかりして。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.86
(5pt)

お母さんに、オススメ。

妊娠中に購入し、読みました。
周りになかなか子供ができない人も多く、不妊治療にもとても興味があったので、始めは映画が気になっていたのだけど映画館に行けなかったため文庫本を購入。

予想以上に楽しめました!
不妊治療の詳細、難しさ、出産の危険性など...知らなかった事実も、たくさん。
私も出産して、正常分娩が当たり前ではないことを、実感。
お母さんも、赤ちゃんも、本当に頑張ってようやく対面できた時の幸せと
幸せではない出産もあるのだと、気付かされる一冊でした。

是非、妊婦さんやお母さん、これからお母さんになる女性に読んで貰いたい一冊です。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.85
(4pt)

少子化問題に取り組む前に読んでみては・・・

不妊治療、人工授精、代理母問題などなど産婦人科を取り巻く様々な問題について考えさせられるだけではなく、赤ちゃんが生まれることの素晴らしさ、周りの人たちの感情変化など、そうだよなぁと思えることなどうまく書かれています。
自分の子を持つ親でないと、感情的な部分はいまいち理解できないかもしれません。
関連作品である「極北クレイマー」を事前に読んでおくとこの作品をより楽しめると思います。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.84
(5pt)

問題提起

医師である作者は、常に自分の作品で医療問題の問題提起を行っています。
医療関係者や興味のある読者にとってはそれは納得できる内容ですが、興味のない読者、医療に詳しくない読者にとってはどうでもいい内容に思えて評価が分かれるのだと思います。
本作品では、代理母の問題に切り込んでいき、現在の代理母に対する学会や国の認識に対する矛盾点を理恵という主人公が表現しています。
私自身は面白いと感じましたが、バックグラウンドに詳しくない読者にとっては、はぁ?って感じかもしれません。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.83
(4pt)

妊娠したら、する前に読む本

代理母、体外受精、そして産科が抱える様々な課題を集約した小説です。

海堂先生の本は相変わらず、ぐいぐい読ませる力を持っており、様々な
課題をPRしつつも、エンターテイメントとしても非常に優れた作品と
なっていると思います。

私自身、子どもが生まれる前の3ヶ月、妻が入院する自体となり、本文中
に何度も出てくる「無事に生まれることは奇跡」ということを思い知ら
されました。

是非、子供を作る前に、そして妊娠したら読んで欲しい作品だと思います。

ただ、強いて言えば、少し最後が強引だったかと。体外受精組以外の出産
がぐっとするものだっただけに、体外受精組の後日談は少し、強引だった
と思います。もう少し丁寧な整理でも良かったかと。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.82
(4pt)

作者の産婦人科医療に対する「愛」を感じた

映画を見た後に読んだ。

 読んでいて一番感じたのが、作者の産婦人科医療に対する「愛」だ。

 本作は、作者の現在の日本の産婦人科医療に対する疑問や提言を「小説」という形で発表した作品だと言える。
 だからか、登場人物たちの愚痴めいた言葉や不満の声が多く書かれていたような気はする。
 最初それを見たとき、「グチグチした言葉は聞いていて気分が悪いな」と思った。
 しかし、読み進めていくうちに「これは作者が未来の医療を創る人たちにむけたメッセージなのではないか」と思うようになった。

 特にそう感じたのは、曽根崎理恵の発生学の講義の一部始終、そして「医療」と「医学の」違い等を読んだ時。
 
 海道尊はきっと未来の医療現場に「不安」は感じているのだろうけど、それ以上に「可能性」や「希望」を見いだしているのだろうと思わされた。

 映画を見た人は是非読んで欲しい。
 「未来の医療現場を支えるのは専門家だけではなく、私たち全員なのだ」と感じてもらえると思う。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.81
(4pt)

映画化されるけど・・

作品自体は、良いですが・・ミステリーとはではないと思います。
現代の医療行政と社会倫理に対するアンチテーゼであるので不妊・代理出産など考えさせられることが多い問題作です。

それとは別として映画化されますが・・・はっきり言って期待薄です。
主演が菅野美穂なのも一要因・・女優としての彼女はあまり・・
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.80
(5pt)

初・海堂尊さんの本でした、面白かった〜!

海堂尊氏の著書の中で、最初に読んだ本です。
食わず嫌いしていて良かったです。
この後、海堂ワールドにはまってしまいました。
さかのぼって読む本がたくさんあり、楽しめました。
産科がテーマなだけに、登場人物が皆さんパワフルで良かったです。

海堂氏著作の既読小説の中で、これが一番好きです。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.79
(4pt)

産婦人科が舞台

海堂作品はどれも、そのときに問題となっている医療問題を取り上げることが多いが今回は産婦人科がその舞台。
読んでいてほんとそうだ、そうだと思うことが多く、主人公の曽根崎の意見にふむふむとうなずくことばかり。
日本という国は、ほんとうに国民のための制度を作る気があるのかと怒りもふつふつとわいてきてしまいます。
また、子どもを生みたいという母親たちの気持ちも十分に伝わってきました。
映画化もされる予定みたいなので、バチスタやジェネラルのときのように、小説、映画から社会に問題を提起してよい方向へ向かうといいなと思いました。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.78
(4pt)

重大なる問題提起

AI(死亡時画像診断)の次に筆者が問題提起するのは、産婦人科問題
でした。舞台は桜宮市から東京へと移ります。でも主人公は東城大出身
ですし、友人の小児科医「真弓」と言えば・・・

そのうち物語がクロスするのでしょうか。楽しみです。

産婦人科にまつわる問題を数多くスマートに扱っています。バティスタの
バタバタ感とは違う「巧さ」が出ています。出産についても多くの頁で
解説してくれてます。未婚女性には是非読んで欲しいです。

・1万人に1人の出産異常で最善をつくしたにも関わらず逮捕された医者
・体外受精の遺伝学的意義
・仮り腹問題(代理母問題) etc

その筆は医療だけには留まりません。

・未婚の母(しかも男は逃げている) ←この娘には涙しました
・胎児と仕事をどちらを優先するか
・不妊治療をめぐる人間模様 etc

巧い反面、テーマが重すぎて一部救えていないため星4つとしました。
白鳥さんの存在は大きい。

2冊続けて読むなら、この本を読む前に「医学のたまご」を読んで欲しい
と筆者は言っています。本と本の間の空間にドラマがあぶり出しのように
浮かび上がります。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.77
(5pt)

産婦人科医療について考えさせられる良書

医療問題に疎い私にも
強い関心を抱かせてくれた。

小説という手法を選びつつも、
著者自身が抱いている医療問題に対して、
明確なメッセージが描かれているのがいいですね。

また、小説としても十分に魅力的であり、
代理母出産をめぐる関係者の思惑が交錯し、
最後にきれいに謎解きが完了してすっきり。

著者の他の本もぜひ読んでみたいと思います。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.76
(5pt)

画像診断の次は産婦人科問題ですか

毎回、最高に面白いだけでなく、現代の医療問題にそくした作品を世に送り出して
いる海堂先生ですが、こんどの産婦人科の抱える問題をテーマにした作品も
最高です。このテーマでも画像診断のように世の中動かせるんじゃないでしょうか?
いやいや、読む価値有りです。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.75
(5pt)

ミステリアスな魅力+感動

著者の今までの作品群とは、ちょっと趣を異にしている様な気がしますが、それは舞台が桜宮市ではないと言う事だけではない様な気がします。

全体のストーリー展開は実にミステリアスで、その中心で動くヒロインの曽根崎理恵もどこかミステリアスな魅力に溢れています。
その一方で、彼女の言葉は実に歯切れが良く、官僚を始めとする旧勢力に対して気持ちが良い程攻撃をします。

これだけで、惹きつけられ一気に読み通しました。

ところが、この本はそれだけではありませんでした。
「生命」と言うものに対する登場人物たちの真摯な態度に胸を撃たれ、涙腺が緩くなってきます。

いろんな意味で良く出来た小説であり、エンターテイメントとしてすべての面を持った楽しい本でした。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.74
(5pt)

現時点での海堂氏の最高傑作

オリジナルは2008年3月20日リリース。初出は『小説新潮』で2007年6月号〜12月号。文庫化は2010年6月29日。海堂氏はいつも小説というメスで日本医療の患部はどこか、を白日の下に曝す。この作品では産婦人科医がなぜ激減したかだけでなく、明治時代のまま変わらない法律の矛盾や、アンケートばかりとっている厚生労働省の逼迫した現実への無反応・無為無策さ、名ばかりの少子化対策といったあらゆるものの問題点を全て提示している。

この作品でも惚れ惚れするような医者が登場してくる。この作品の主人公理恵の言葉は正に産婦人科の現場の言葉であり、現代の女性の言葉だ。そしてこの作品だけは主人公が女性である必要があったようだ。ラストに向かうほど『子供を産む』ということを、いろいろな立場の女性が考え、決断していく姿にかつてない感動を覚えた。

この作品は現時点で海堂氏の最高傑作だと思う。この作品を霞ヶ関の役人どもは読んで参考にするだろうか。『白鳥』のような役人がいて、霞ヶ関が根本的に変わらなければ日本なんてすぐ崩壊だな、と読了して思った。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.73
(5pt)

テーマ性重視

チームバチスタがコミカルな展開の裏にテーマが隠されていたのと違い、こちらはテーマ性を全面に押し出している。
官僚機構や医療行政を告発することがメインのお話だろうか。
この著者ならではのテンポと個性的なキャラで一気に読めた。
「生まれるということは奇跡」というそんな当たり前のことを再認識。
あと現在妊娠中の方にはオススメしない方がいいかも。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.72
(5pt)

読んで読みっぱなしにしちゃいけない。

妙高助産師の言葉。
《赤ちゃんができれば母親の準備は自然と追いつくし、
赤ちゃんは世界を一変させる力を持っている》
素敵な言葉だと思います。この小説全体に流れる「母の力」
を思わせるトーンの、元気が出てくるような言葉。

しかし現実はこの言葉を悪い意味で越えている。
「母親の準備は自然と追いつ」かない。児童虐待は後を絶たない。
だからといって、虐待をする人が倫理的でない、悪であるとただ
言ったところでなんの解決に結びつくのだろう?
虐待をする人も苦しんでるかもしれないのに。
理恵のとった行動だって、倫理的でないとは思うけど、じゃあ、
彼女は、どんな行動をとればよかったのか?
現実をよく見て、それに対して、少しずつでも、一歩を踏み出す
ことしか、人間にはできないと思う。
法律だって人間が作ったものなんだから完璧なものじゃないし。
しっかりした倫理観を育てるためにも、こういう小説を読んだ
後は、自分でよく考えていかなきゃならないと思う。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.71
(4pt)

生命誕生の神秘

医療サスペンスですが、
内容は生命誕生の神秘を扱ったものです。

人が生まれてくるまでに
いくつもの関門を乗り越えて
ようやく誕生しているということが
実感できます。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.70
(4pt)

新生児誕生の神秘と感動に魅せられるが、医療システムに関する厳しい批判の書である

海堂尊はすごい作家だと思う。今まで6冊ほどの著作を読んできたがどれも睡眠時間を削ってでも読みきりたいと思わせるすばらしいストーリーテラーであり、読書の喜びを感じさせる。
本書もこれまでの著者の作品設定の中でヒロインの医師が「代理母」「医療制度」など深遠な生のテーマをめぐり、劇的なドラマをみせる。
そのなかでも「産む選択」をめぐる女性の葛藤と決断のエピソードは読んでいてほろっときた。泣かせどころをきちんときかす著者の仕込み、台詞使いのうまさには脱帽である。
終盤のヒロインと先輩医師との議論は攻守が激しく展開し、戯曲を読んでいるようで、若干論理を追求するあまり現実味がないようにも思えたが、いずれにせよまた一気に読んでしまい、読後感も良かった。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.69
(5pt)

日本の産科医療の悲惨な状況

著者は病理医として勤務する傍ら,処女作『チーム・バチスタの栄光』で鮮烈なデビューを果たし,メディカルミステリーというジャンルを切り開いたベストセラー作家である.

本作品は悲惨な状況に置かれている日本の産科医療の現状について,エンターテイメント小説の形式で分かりやすく解説している.本書を読むと,いかに日本の医療行政が産科医療をおろそかにしてきたかがよくわかる.その結果,現在の産科医不足を招いていることを考えると,怒りがこみ上げてくる.また法律に関しては,医療技術がいくら発展しても,戦前のまま放置されているため,様々な不具合が生じていることも明らかにしている.例えば,代理母出産に関しては,法解釈だけでは無理があるので,法改正が必ず必要となるであろう.

著者のような強い信念と行動力を持った医師が,医療現場の問題点を指摘し,解決策を提示することによって,世論,政治家,医学会を動かし,最終的には厚生労働省を突き崩してくれることを期待したい.更には厚生労働省に白鳥圭輔のような人物が多く現れてくれることも期待したい.
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114