ジーン・ワルツ

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ジーン・ワルツの評価:

3.73/5点 レビュー 90件。 B ランク

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平均点3.73pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全74件 21〜40 2/4ページ
No.54
(3pt)

結末が気になって一気に読んでしまいました。

最近は女性の時代です。
しかし、男女雇用均等法なども法制化されると
女も男と同じ様に働けると喜んでばかりは
いられません。
同じ様に働く事で、身体に無理がかかり、
そういうことが一つの原因となって、
出産がうまくいかない女性が増えてきました。
この本は普通なら助産婦さんだけで産めるのに、
いわゆる普通ではないお産の為に女性が
どれほど悩み、困難に立ち向かい、
この出産という出来事をこなしていくか
という視点と産婦人科の医者がどれほど
困難な医療にたちむかっているか
ということに主眼を置いて小説を進めて
いきます。

つぎはどうなるんだろう・・・
という期待と不安で一気に最後まで
つきあってしまいました。

おりしも、いま、この続編の
“マドンナ・ヴェルデ”が
NNHKでドラマ化され放送されて
います。

このジーン・ワルツを読んでから観る
のをお薦めします。
面白いです。
しばらくこの作家に付き合ってみようかしら
と思っているところ。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.53
(3pt)

「フェア」って何?

とても面白い小説で、一気に読み進めました。
妊娠や出産、発生学についても興味深い知識を得ることができました。

ただ最後に理恵が自分の行ったことを「自分に対してもフェア」というところがわからない。
自分の卵を使う限り、精子が清川のものであったとしても自分の子どもであることには変わりがない。
対して荒木夫妻は完全に他人の子どもを自分の子どもと思って育てる可能性があるわけで、釣り合いが取れているようには到底思えない。
ほんとうにフェアというなら荒木夫妻の受精卵を自分の時にも混ぜるべきだと思う。しかし理恵の場合は借り腹であり
「自分のお腹から生まれる」わけではないから、その選択はできなかったんだろう。
これではどうしたって半分しかフェアにはなれない。その辺の中途半端さが、読後いつまでもひっかかってしまった。
それまで理恵の冷徹かつ論理的にバッサバッサと敵を斬る姿が爽快だっただけに。

同じように冷徹な女性の出てくる湊かなえの『告白』では、ラストは完全に「フェア」ですっきりと納得がいったのを思い出しました。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.52
(1pt)

好きになれない

私には主人公の理恵が独りよがりで理不尽で傲慢な人間としか思えなかった

文章は読みやすいし、キャラクターも個性的でさくさく読めました。
しかし、最後まで読み終えた後の後味の悪さが酷かった。
クール・ウィッチという煽り文句に、ダークヒーローを想像していたため
より胸糞悪い気持ちにさせられました。

自らの思想を押しつけ、理想の実現のために自らの患者を踏み台にする。
フィクションだからいいものの、実際こんな医者がいたら本気で軽蔑するぞ。

この後味の悪さも楽しめる人にはお勧めの作品です。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.51
(2pt)

魅力を感じない

レビュー評価が高く、期待して読みましたが、「ハァッ?」って感じで終わっちゃいました。お医者さんと役所のアレコレが詳しく書かれてて、「なるほどなぁ」と思う部分は多かったですが、登場する女性はほぼ全員魅力を感じませんでした。特に主人公の女性は、患者には正論ばっかり言うくせに、自分の受精卵だけは、勝手に他人の胎内に入れたり、やりたい放題。助産師の女性は、主人公のやり方に反感を持って、主人公の上司に密告してるくせに表面上は主人公と仲良くしてる。ただ一人、生まれてもすぐに死んでしまうと分かっていても、最後の数時間を一緒に過ごす為に出産を選んだ女性には、感動しました(って、主人公はこの人に堕胎を勧めたんですけどね、母体保護の為)。せっかくだから主人公はもう少し魅力ある悪役に描いてほしかったな。この作者は、お医者さんだったそうですが、なんだかあまりリアリティを感じられませんでした。ファンの方すみません。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.50
(3pt)

てんこもり

スピーディな展開、巧妙な仕掛けと驚きの結末。官僚組織に対する反乱。ミステリーとしては大変面白かった。

周産期医療の崩壊と日本における生殖補助(不妊)医療が直面している現実。生命の誕生という「奇跡」。深刻な少子化と迷走する医療行政。堕胎。生命の誕生に関わる医師の「倫理」−人間が干渉することが許されるのはどこまで?子供は誰のものか(誰のものでもないのか)。人間の誕生と死。まさに浅く広くで、数時間で読んでしまったが、提起された問題は多い。どれも重要で、そして切り離すこともできない。この深遠なテーマを、この薄い本一冊で理解できるわけでも、批判できるものでも、安易に答えをだせるものでもないと思う。ただ、この本の中で繰り返し言っているが、当たり前と思われていること−問題なく妊娠し、母子ともに健康で五体満足な子供が生まれてくること−が、実はさまざまな難関を越えておこる奇跡なのだということ、そして、男性や、何の問題もなく子供を得ることができた方々、若い子供がいないカップルなど、不妊治療について知る機会がなく、あるいはその必要がない・なかった人々にとり、さまざまな理由により子供に恵まれず苦しむ夫婦が数多くいること、その治療について知る機会となればと思う。無論、不妊症が少子化の主因ではないが、これが機会となって不妊についてもっと理解が進めば、タイムアウトになる前に子供をつくろう・治療をはじめようとする人も増えるかもしれず、多少なりとも出生率改善に貢献するかもしれない。また、また沢山の人が知り、映画化・ドラマ化されることで、生殖補助の先端的治療について、曖昧なまま放置するのではなく、正々堂々と方向性について議論できるようになればと思う。

ただ、先を急ぎすぎた、また、あまりに特殊すぎる感がある。もし、「不妊」について多くの人に向けて問題を提起し、考えてもらうこをを目的とするなら、もっと一般的な不妊治療についてページを割いてもよかったのではないかと思う。日本では当面(or never?) あり得ない代理母出産だけをとりあげるのではなく。一般的な治療では面白くないから代理母出産というテーマを取り上げたのだろうと思うが、生殖医療という、人間の一生にとってまた国の将来にとっても極めて重要なことであるだけに、一般的な不妊治療についてもっと掘り下げればより正しい理解を得られるのではないかと思う。残念で、星3つとさせていただいた。是非続編でお願いしたい。

派手で、きわめてスキャンダラスな結末について。読み物としては楽しい。しかし、理恵がとった選択は、あくまでフィクションだ。可能性はゼロではないが、彼女のように当事者が医師であるという特殊な状況でなければ「成立」しえないことだと思う。非現実的だから起こるとしても極めて極めて可能性が低いとわかればいいが、読者が不妊治療についてあまり知識をもたないことは十分考えられるし、こんなことがいくらでも起こりうるというような誤った認識をもたれかねないのではないか、その点が気になった。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.49
(3pt)

主人公の傲慢さに唖然とした

主人公の女医の傲慢さにただ唖然。
もはや不妊は医療によって克服されたというような台詞が作中に出てきたと思うのですが
子を望む母は(或いは父もですが)そこまで妥協しなくてはならないものでしょうか?
カッコウのごとく托卵された親達は本当に幸せだとでも?
確かに医療技術の進歩はすさまじく、
方法さえ選り好みしなければ誰もが「親」という立場になり得るのかもしれません。
でもそれが誰もが望んだ「親」という形なのでしょうか?
技術が進んだからといって、何もかも医師の勝手に治療を進めていいものではないでしょう。
尊厳死という選択があるように、産む産まない、或いはどのように産むのかという選択も本人に委ねるべきです。
そうでなければ本当に女性は「産む機械」に成り下がってしまう。
ただただ、この主人公の存在が作者の代弁ではない事を祈るのみです。
主人公がDNAを軽んじる一方で、あくまで自分の卵子にこだわる嫌らしさや
別視点から書いた「マドンナ・ヴェルデ」では、ちょっとしたしっぺ返しを喰らっているところから、
作者も決して全面的にこの女性のあり方を肯定しているわけではないと思うのですが
著名な作家さんの作品であるだけに色々影響がありそうで心配です。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.48
(2pt)

僕にはちょっと……

この作者の作品を読むのは初めてなのですが、読み終わった正直な感想として頭に出てきたのは「ガッカリ」という言葉でした。
産婦人医療のことを小説の題材にして世の中に問題提起するという、この作品の意義はすばらしいと思いますが、その物語の主張には様々なことで共感できませんでした。
例えば、僕にとって主人公の理恵は散々きれいごとを言ったあげく、結局自分の都合しか考えていない残念な人にしか感じなかったのです。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.47
(3pt)

大団円で終わるのかと思いきや・・

そうきたか・・。という感じ。もちろん賛否両論あるであろう。しかし問題提起もしっかりしてるし、それに対する答えも提示している。なかなかこういう作品は無い。ただ氏の作品としては珍しい(いらぬ)性描写が鼻についた。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.46
(1pt)

いまいち理解できない

以前産科医療に従事していた者です。産科医療、不妊治療の現場を知っているだけに主人公の描写があまりにも産婦人科医としてどうかと思います。もちろん小説だからと言われればそれまでですが…。 代理母問題を提起した作品かもしれませんが、代理母問題以前に不妊治療の技術を悪用し、他の夫婦に自分の受精卵を戻すなんて行為はいくら自らが不妊になった産婦人科医とはいえ、もちろん一人の女性としてもこのような突飛な行動には小説とはいえあまりに無理があると思います。あんな傲慢な考え方を持つ女性が産婦人科医としてその知識と技術を悪用しておきながら、その後も平然と産婦人科医を続けれる心理もまたわかりません。作者は何か母性をはき違えているのではと思います。産科医療はこのような程度の低い倫理観のものではないと思います。この点が作者が医師とはいえ、専門分野が違う、男性の感性で書いた作品なのだと思います。この作品を一般の方々が読んで、代理母問題を考えるきっかけになるのは根本がずれていて、問題を歪ませて考えてしまう気がしてならないです。レビューを見ると皆さん高評価だったので、期待して読んだだけに内容にガッカリでした。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.45
(3pt)

産婦人科医療の崩壊

少子高齢化時代を迎え、少子化対策への保障を渋る行政。
それに迎合し、地域医療を荒廃させた大学病院。
その影響を受けて疲弊し、社会的にも追い詰められる医療現場。

非常に難しいテーマを、産婦人科医曽根崎理恵を味付けとし、
その問題を世に問う意欲作です。

そして、子どもが普通に生まれることの奇跡を感じることができる一冊です。
ぜひ、これから子どもを生み育てる人に読んで欲しいです。

この奇跡を考えると、不妊治療や、代理母出産について、もう少し考えてもよいのでないかと
思いました。予算がないといいますが、無駄な箱物をつくるよりも
こういう現場に予算を配分して欲しいと切に願うばかりです。

この本を読む前に、「医学のたまご」を読みました。
主人公曽根崎薫の出生の秘話が語られるので、非常に感慨深いものがあります。

ただ、小説の評価としては、テーマの難しさからか、今ひとつまとまりきれていない感を受けました。
2冊くらいにして、妊婦や医師たちの心情の変化を丁寧に描いてもよかったのではと思いました。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.44
(3pt)

医療の情報が詰まっていました。

テーマに惹かれて購入しました。
 「こんなキャラの子、今時、いるか〜??」って言う登場人物も出てきましたが、その分、登場人物設定が分かりやすかったです。

スラスラ読めながらも、妊娠・出産に伴う医療情報、現在、医療機関ではどんなことが起こっているか。とても考えさせられる作品でした。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.43
(2pt)

考えさせられるところはあったものの…。

「ブラックペアン」を読んだ後だからか、物足りなさは否めませんでした。
私も女性で出産経験がありますが、理恵の「女としてのイヤらしさ」はどうにも共感できませんでした。
海堂さんの小説のキャラは憎らしくとも嫌いになれないキャラが多いのですが、
理恵だけは受け入れられなかったです。

「最終保険」をかけるためにわざわざ他人を巻き込む必要はあったのか?
(彼女は何も知らずにこの先吾郎君を育てていくのか…)
医者の越権行為であり、こんな危険性があるなら体外受精なんて恐ろしくてできないだろうと思います。

実際本当の子供かどうかは女にしか分からない、ということも事実は事実なんだろうけれども
ちょっと乱暴さを感じました。それ言っちゃ身も蓋もないでしょう、と。
男の人はどう感じるのでしょうね。子育てや出産に夢も抱かなくなるんじゃないでしょうか。。。

厚生労働省のくだりもしつこく、物語の不自然なところに所々に入ってくるので正直読みにくかったです。
内部告発の件も犯人はわかったものの、最終的にはスルーされてまた和解してるし、中途半端。
ハードカバーで買うまでもなかったです。文庫出るまで待てばよかった。

出産シーンは感動しましたが、印象に残ってるのはそこくらいかな。
本当の主役はユミだと思います。彼女が一番「妊娠、出産を機に変われた人間」だと思います。
彼女の成長をもっと書いて欲しかったなぁ。

今年の秋に菅野美穂さん主演で映画化されるようですが、どうなるのでしょうね。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.42
(3pt)

そこまでする??

著者の思想をぶつけた直球勝負の作品に感じた。
魔女(ウイッチ)の目的の為には手段を選ばない気迫がスゴイが。。。
ここまでして良いの??と最後に疑問符がついた。
とはいえテンポは良く、気持ち良く読み進められる作品ではある。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.41
(3pt)

もっと展開に広がりがあれば・・・

不妊治療、その原理などが詳しく書かれていて興味深くは思った。
スピーディな展開で、読みやすいが、医療ミステリーとしての展開は、
他の海堂さんの作品に比べると、インパクトに欠けていた。
また、主人公の曽根崎理恵と宮川の話に終始し、
理恵と夫との関係や、久広先生の医療事故についての記述が
中途半端な気がした。もっと展開に広がりがあれば、よかったと思った。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.40
(3pt)

やや説明が多すぎる

物語としてもおもしろいし、
問題提起している医療問題も素晴らしいのに、
あまりに専門的な医学的説明文や、
社説を読まされているかのごとき、
医療問題批評文が多すぎて、
物語の小説としてすっと読みにくい箇所が多いのが、
非常に残念。

海堂作品の中では正直おもしろさ的には、
各落ちした巻。
ハードカバーで買うにはややもったいない気がしました。

物語がおもしろいだけに残念です。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.39
(3pt)

文庫版に期待大!

現代医療、特に地方における産婦人科医療の崩壊と政治による誘導ミスの関係を素人にもわかりやすく解説し、「火急的速やかな」方向転換を世に問う、社会派医療小説と思いました。また主人公の再出発、未熟な妊産婦の成長など楽しく読ませてもらいました。

ただ残念なのは、最終章で明かされる、赤ちゃんたちの驚くべき真実。
この辺りは、ミステリーとして読むべきなのでしょうが、一個人の人格にかかわる根本的な干渉/操作は、たとえ周産期医療改善の大儀名文のもとであろうと決して許されることではないはずなのに、何故か、策謀のひとつとしてさらりと片付けられ、敵(エネミー)はあっさりシャッポを脱いでしまっている。

いつの日か文庫版での加筆の際には、この辺りに厚みを持たせリアリティを引寄せていただきたいと期待し、星2つマイナスさせてもらいました。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.38
(3pt)

ヒトとしての医療を!

生命操作・・・。それはまさに神の領域と言わざるを得ない。その領域を、
ヒトは侵す権利があるのだろうか?確かに、不妊に悩む人たちに救いの
手をさしのべることにはなるのだが。だが、自然の摂理を破壊するという
危険性も充分秘めている。モラルを逸脱すれば、見ず知らずの他人の
卵子と精子を受精させ、代理母に出産させることもできるのだ。医学の
発達がはたしていいことなのか悪いことなのか、この作品を読んでいると
判断がつかなくなってくる。せめて悪用されないことを願いたい。そして
世の中の医師たちには、ヒトとしての道を踏み外さない医療を切に望み
たい。いろいろな問題を含んだ作品だった。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.37
(3pt)

設定に無理がある

今度の主役は産婦人科の女医です.

テーマは「不妊治療」,「代理母出産」.この女医さんはこの2つにとても積極的です.患者さんのためにという気持ちは分かりますが,そこに自分の都合を持ち込むのは許されないと思います.こんなこと,あり得ないし,あったら大問題です.大学病院の医局の内部事情や医学生の講義の様子などが丁寧に描かれている割には,それぞれの妊婦さんたちの話があまり詳しくなかったのも残念です.ちなみに本書では,田口先生も白鳥さんも登場しません.やっぱり,この2人が登場しないと寂しいです.

同じテーマなら,帚木蓬生「エンブリオ」,山田宗樹「天使の代理人」の方が内容も濃いし,おすすめです.
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.36
(3pt)

作家さんの理想論が先行しすぎている感じです

「ブラックペアン1988」を読んだ後に読んだので、残念ながらがっかりしました。

産婦人科医療について書かれており、非常にタイムリーではあるのですが、作家さんご本人の理想論・言いたいことが先行しすぎており、消化不足な感じは否めません。
せっかく良い内容・おもしろい登場人物たちなのだから、もっと面白く書けただろうな〜と思ってしまいます。

特に、主人公の女性が「クール・ウィッチ」とは全く思えませんでした。

ストーリーの終わり方が悪くないのが救いです。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114
No.35
(3pt)

やや粗い展開が・・

現代の日本の医療。特に産科崩壊について概観したい読者にはお勧めできます。

無能で無責任な官僚による、日本の医療崩壊、その最前線にある産科医療・・不妊治療、サロゲートマザー、赤ちゃんポスト等々社会的センセーショナルな問題に対する筆者の思いは十分伝わります。が、総花的に問題をちりばめすぎた結果か、最終章近くなってからの展開はあまりにご都合主義的で、粗っぽい印象があります。

同じ「産科崩壊もの」としては、昭和大学の産婦人科現役教授(岡井 崇先生)の書かれた「ノー・フォールト:早川書房」のほうが数段リアリティがあります。

よって少し辛い評点になりました。
ジーン・ワルツ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ジーン・ワルツ (新潮文庫)より
4101333114