クリスタル・ヴァリーに降りそそぐ灰
評判
クリスタル・ヴァリーに降りそそぐ灰の評価:
2.06/5点 レビュー 16件。 D ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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クリスタル・ヴァリーに降りそそぐ灰の評価:
2.06/5点 レビュー 16件。 D ランク
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まず文体。読点(、)のない、やけに感情的な饒舌文体から舞城王太郎をすぐ連想したが、この人の狙いはちょっと違ったところにあるのかもしれない。むしろ、村上龍や谷崎潤一郎の句読点なし文体だとか。
ただ、擬音語の多用と、幼い感じの語り(高校生だから当然か)とで、アンバランスな印象になっているので、この文体は人によっては読みづらいだけかも。世界の平坦な印象と意識の持続という点で、それなりに効果はあげている。
メタフィクションじみたストーリーからも、舞城氏の影響を感じるし、そのナイーブな感性にもその影を見てしまう。具体的な作品名を挙げると「九十九十九」だが…、まあ、これ一作ではその点については判断保留とする。
「私が現実だと思っていることはただ私にとって現実と思えるだけのことであって現実なんてものはそもそも現実ではなくむしろただのファンタジーで私はそれを都合良く現実だと思い込みながらのうのうと生きていて家族とか恋人とか友達とかそんなものも結局は粉々になったガラスの断片の向こうできらきらと変化するとらえどころのない世界のなかに存在するとらえどころのない人間みたいな存在を通して私が作り上げた錯覚に過ぎない? 」
と世界に猜疑心を抱いた主人公は、最終的には、
「私にはもう何も見えない――それでもこの暗闇の先には私の先を行く誰かがいる――そうであるとすれば私はその誰かを追い続けようと思う――」
と決心する。
その姿に、弱いものながら自分は感動に近いものを感じた。まあ今後に期待です。が、☆4は甘い気がしたので3に修正。人には勧めませんね。