ルー=ガルー 忌避すべき狼

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

ルー=ガルー 忌避すべき狼の評価:

4.06/5点 レビュー 51件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.06pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全105件 41〜60 3/6ページ
No.65
(5pt)

心に響く

話の展開が急にスピーディーになる下巻。

その展開にワクワクしすぎてほとんど飛ばし読みに近い感覚で読み進めてしまいます。
でも内容はより濃厚。
カラカラに渇いた人間関係にどんどん水が与えられてるような、血が通ってきたような展開は言葉では表せないほど心に響きました。
本当にセリフの一言一言が心に刺さりました。

特に不破さんの「私もあなたも弱くて駄目な人間よ。どこが悪いのよ。どこが。」
涙が出ました。
何だか自分も認めてもらったような気持ちになれました。
分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(下) (講談社文庫)より
4062769107
No.64
(4pt)

下巻のために

京極作品は、助走が長いというかなんというか。
この作品に限らず前振りが長めな気がします。

この作品もしかり。
正直、ちょっとダレ気味で読みました(^^ゞ
未来が舞台になっているのですが話がちょっと突飛でそこに入っていくのがまず大変。
その上、セリフだけで人物像がなかなかつかめなくて(京極堂シリーズがわかりやすいだけに)そこがちょっと厳しいかなと。
何度か「買って失敗したかな」と思ってしまいましたが^^;

ただこの助走の長さ(?)が下巻にすごく効いていると思います。
上巻では登場人物に人間らしさがなくて味気ない気がしましたが、良い感じで下巻につながっていく。
この発想はすごいなと思います。

この作品の登場人物は少女が多いのですが、何故か男言葉が多くて女の子が「僕」というくだりがありそこがどうしても気になりました。
どうも女の子が「僕」とか「俺」とか言うのが受け入れられない性分で(-_-;)
そこがマイナス☆一つの理由です(笑)
分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(上) (講談社文庫)より
4062768992
No.63
(5pt)

近未来でもやっぱり京極ワールド。

近未来 主人公は少女達
っていうことで、京極堂シリーズファンの私・母は食わず嫌い状態でしばらく見て見ぬふりをしていました。
が、やっぱり読んでみたい!と手にしたルー=ガルー。
この(上)は、舞台設定と言うか、近未来の状況や生活スタイルなどを飲み込むのに時間がかかって、読むのにも非常に時間がかかります。実際に私は、ちょっとずつ、何日にも分けて読みました。
(京極堂で味わう、早く先を読みたい感はなかった)
そういう意味では、初めて京極夏彦作品を読む人やボリュームのある小説を読むのが辛い人には読みにくいかも・・・
とはいえ、読み進んで行くと、これが何とも面白い。
物語が動き、読み手も加速し始めたころに(上)が終わり(下)へ。
ちなみに(下)は、どんどん先を読みたくて、ぶっ続け2時間強で読んでしまいました。
さらにちなみに、ルー=ガルー2は、上・下ともに同じスピードで読んでしまいました。
そういうわけで、一番読みにくいこのルー=ガルー(上)を頑張って読めば、残り3冊がす〜っと読めます。

さすが京極夏彦。読んで良かった。3が出るなら早く読みたいです。
分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 分冊文庫版 ルー=ガルー《忌避すべき狼》(上) (講談社文庫)より
4062768992
No.62
(4pt)

京極ファンには少し物足りないかも

隙の無い世界観の組み立ては流石と思ったのですが…
どれほど支離滅裂な事件にもしつこいまでに論理を積み立てて解析し、納得させる、
あの緻密さは稀釈されてしまっているなあと感じました。
京極さん自身、そう意識して書かれたのかもしれませんが、どうも落としどころで落ち切れなかった。
いつもの京極というものがある方には余計にそう感じられるかもしれません。
その代わりに後半のテンポ良く大胆に展開していくストーリーによる疾走感は爽快でした。
相性の問題もあるかとは思いますが、 京極作品のうちでは分量的にも軽めなので読みやすい作品です。

ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648
No.61
(4pt)

京極ファンには少し物足りないかも

隙の無い世界観の組み立ては流石と思ったのですが…
どれほど支離滅裂な事件にもしつこいまでに論理を積み立てて解析し、納得させる、
あの緻密さは稀釈されてしまっているなあと感じました。
京極さん自身、そう意識して書かれたのかもしれませんが、どうも落としどころで落ち切れなかった。
いつもの京極というものがある方には余計にそう感じられるかもしれません。
その代わりに後半のテンポ良く大胆に展開していくストーリーによる疾走感は爽快でした。
相性の問題もあるかとは思いますが、 京極作品のうちでは分量的にも軽めなので読みやすい作品です。

ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)より
4061826743
No.60
(5pt)

美緒がお気に入り

自分がこの作品を知ったのはコミック(完全版ではナイ)が最初でした。本屋で偶然見つけ購入し、そして読んでいくうちに、ドップリとルー=ガルーにはまりました。 そして今回、小説版を購入しました。 コミックでは簡略化されていた精神描写の部分を「あ、こういう事か〜」と思う所が多々あったり、作品の深さにまた魅入ったりと楽しく読めています。 まぁ、自分がこういう作品とか好きって事もありますが みなさんも是非、読んでみて読んでみて下さい
ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648
No.59
(5pt)

美緒がお気に入り

自分がこの作品を知ったのはコミック(完全版ではナイ)が最初でした。本屋で偶然見つけ購入し、そして読んでいくうちに、ドップリとルー=ガルーにはまりました。 そして今回、小説版を購入しました。 コミックでは簡略化されていた精神描写の部分を「あ、こういう事か〜」と思う所が多々あったり、作品の深さにまた魅入ったりと楽しく読めています。 まぁ、自分がこういう作品とか好きって事もありますが みなさんも是非、読んでみて読んでみて下さい
ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)より
4061826743
No.58
(3pt)

星三つの良作

作品そのものの完成度については、他の京極作品と同様に十分満足度の得られる物。
京極好きならば、読んで色々と考える所はあっても、楽しめると思う。
しかし、完成度の高さが面白さには直結しない事もある。
無機質な社会、無機質な思考の人間、そこに生きる有機質な人間と有機質な思考の
対峙が各所にある為、社会を徹底的に無機質にしつつも、その本質が有機質である事を
語らねばならず、この部分の完成度が全編に跳ね返って読む側を撥ねつけている様に思えた。

その偽善的な世界を突き崩していく面白さが十分にあるのだが、作品の8割を世界の
構築の為に費やさねばならず、読み手が愉しむ事が出来ない(その様な世界観なのだから
それであっているのだが)
人間には情念があり、それは計算出来る物ではないのだが、それを故意に封じ込める事も
出来るという書き手の危機感と警句が作中にちりばめられており、読者としてもそれを
共感出来るので、後半は面白いのだが、そこに至るまでのストレスが半端ではない。

しかしその通り、この物語の内包する問題は現実に実在している問題で、この物語に
内包されるストレス自体は、現実に今の私達が悩まされている問題そのものでもあると思う。

人はいつから、自分の頭で考える事をやめてしまったのだろうか。
この作品での京極は、己の世界観を読者に提示しながらも、それを文字の羅列という
データとしては鵜呑みにせずに、読者自身の頭でよく考えろと言っている様にも思える。

おそらく、これはとても面白い作品だ、と評されるのも望んではなく、本当にあなたは
自分の頭でこの作品を面白いと感じているのですか? と問い続けている様にも感じた。

故にこの作品を評するにあたって、星4つ以上をつけるのは作者の本意でも無いように
思えた。まぁ星という数値データでの判断こそが忌むべきシステムなのだと思ってしまう
時点で、自分はこの作品に影響されてしまっている。

良くもない悪くもない。あなたという有機質の脳味噌と感情を持った読者自身が
この作品を良いと思うのならそれは良いし、悪いと思うならそれも正しい。
管理された数値データなど、指標にはしない事が望ましい。

ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648
No.57
(3pt)

星三つの良作

作品そのものの完成度については、他の京極作品と同様に十分満足度の得られる物。
京極好きならば、読んで色々と考える所はあっても、楽しめると思う。
しかし、完成度の高さが面白さには直結しない事もある。
無機質な社会、無機質な思考の人間、そこに生きる有機質な人間と有機質な思考の
対峙が各所にある為、社会を徹底的に無機質にしつつも、その本質が有機質である事を
語らねばならず、この部分の完成度が全編に跳ね返って読む側を撥ねつけている様に思えた。

その偽善的な世界を突き崩していく面白さが十分にあるのだが、作品の8割を世界の
構築の為に費やさねばならず、読み手が愉しむ事が出来ない(その様な世界観なのだから
それであっているのだが)
人間には情念があり、それは計算出来る物ではないのだが、それを故意に封じ込める事も
出来るという書き手の危機感と警句が作中にちりばめられており、読者としてもそれを
共感出来るので、後半は面白いのだが、そこに至るまでのストレスが半端ではない。

しかしその通り、この物語の内包する問題は現実に実在している問題で、この物語に
内包されるストレス自体は、現実に今の私達が悩まされている問題そのものでもあると思う。

人はいつから、自分の頭で考える事をやめてしまったのだろうか。
この作品での京極は、己の世界観を読者に提示しながらも、それを文字の羅列という
データとしては鵜呑みにせずに、読者自身の頭でよく考えろと言っている様にも思える。

おそらく、これはとても面白い作品だ、と評されるのも望んではなく、本当にあなたは
自分の頭でこの作品を面白いと感じているのですか? と問い続けている様にも感じた。

故にこの作品を評するにあたって、星4つ以上をつけるのは作者の本意でも無いように
思えた。まぁ星という数値データでの判断こそが忌むべきシステムなのだと思ってしまう
時点で、自分はこの作品に影響されてしまっている。

良くもない悪くもない。あなたという有機質の脳味噌と感情を持った読者自身が
この作品を良いと思うのならそれは良いし、悪いと思うならそれも正しい。
管理された数値データなど、指標にはしない事が望ましい。

ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)より
4061826743
No.56
(4pt)

傑作とは言えないが…

京極堂こと中禅寺秋彦が主人公の百鬼夜行シリーズが好きなので、京極夏彦氏がどんな近未来作品を書いたのかと興味を持ち、購入してみた。

途中までは、メインである少女4人(葉月・歩未・美緒・麗猫)が少女達を襲う連続殺人犯をつきとめるべく謎を解明していく作品なのかな?と思っていたのだが、結局全て読み終えてみると謎自体はシンプルなもので、むしろ作品の世界観やテーマ、そして終盤のアクションシーンこそがこの作品の売りではないかと思った。
こう書くと、「じゃあ、殺人犯探しは簡単でつまらないのか」と思われるかもしれないが、そんな事はなく、予想外の事実にかなりの衝撃を受け、引き込まれた。
人が人を殺す動機とはどういうものかという点をいろんなキャラの視点から多面的に描いているところが面白い。

ただ、一つ一つの章が短い割には、章が切り替わる度に葉月ら少女達とカウンセラーである静枝達の視点が切り替わるのが少し読みづらかった。
それに、少女達がさらわれて殺された理由に関しては、ちょっとこの作品の世界観に合ってない感じがするし、人によってはかなりの不快感を持つかもしれない。

それでも、個人的には葉月ら4人の少女達のキャラクター性が好きなので、物語の中盤から終盤にかけてはかなり楽しめる作品だった。
ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648
No.55
(4pt)

傑作とは言えないが…

京極堂こと中禅寺秋彦が主人公の百鬼夜行シリーズが好きなので、京極夏彦氏がどんな近未来作品を書いたのかと興味を持ち、購入してみた。

途中までは、メインである少女4人(葉月・歩未・美緒・麗猫)が少女達を襲う連続殺人犯をつきとめるべく謎を解明していく作品なのかな?と思っていたのだが、結局全て読み終えてみると謎自体はシンプルなもので、むしろ作品の世界観やテーマ、そして終盤のアクションシーンこそがこの作品の売りではないかと思った。
こう書くと、「じゃあ、殺人犯探しは簡単でつまらないのか」と思われるかもしれないが、そんな事はなく、予想外の事実にかなりの衝撃を受け、引き込まれた。
人が人を殺す動機とはどういうものかという点をいろんなキャラの視点から多面的に描いているところが面白い。

ただ、一つ一つの章が短い割には、章が切り替わる度に葉月ら少女達とカウンセラーである静枝達の視点が切り替わるのが少し読みづらかった。
それに、少女達がさらわれて殺された理由に関しては、ちょっとこの作品の世界観に合ってない感じがするし、人によってはかなりの不快感を持つかもしれない。

それでも、個人的には葉月ら4人の少女達のキャラクター性が好きなので、物語の中盤から終盤にかけてはかなり楽しめる作品だった。
ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)より
4061826743
No.54
(3pt)

京極堂でなくても・・・

なんでしょう。
悪くは無いんです。お話としては、面白くないわけじゃない。文章力のある作家さんだなあ、とも思います。

でも、なぜか、京極夏彦の本じゃない気がします。

公募で設定やらキャラクターやら募集したせいでしょうか。なんとなく全体の世界観が散漫で、入り込めないのです。
京極堂の世界観を期待していると、肩透かしを食らわされるような。
読者層を想定してのことなのでしょうか。文体もライトノベル的になっていて、わかりやすいのですが、いつもの京極堂の「味」が薄い。
せっかく京極夏彦の書くSFなのですから、あの、こちらを圧倒するかのような語り口で独自の世界観を作って欲しかった。
今後に期待をこめて、辛口の評価にさせてもらいます。
ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648
No.53
(3pt)

京極堂でなくても・・・

なんでしょう。
悪くは無いんです。お話としては、面白くないわけじゃない。文章力のある作家さんだなあ、とも思います。

でも、なぜか、京極夏彦の本じゃない気がします。

公募で設定やらキャラクターやら募集したせいでしょうか。なんとなく全体の世界観が散漫で、入り込めないのです。
京極堂の世界観を期待していると、肩透かしを食らわされるような。
読者層を想定してのことなのでしょうか。文体もライトノベル的になっていて、わかりやすいのですが、いつもの京極堂の「味」が薄い。
せっかく京極夏彦の書くSFなのですから、あの、こちらを圧倒するかのような語り口で独自の世界観を作って欲しかった。
今後に期待をこめて、辛口の評価にさせてもらいます。
ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)より
4061826743
No.52
(5pt)

妖怪とは無縁な近未来SF小説の傑作

2030年頃の日本を舞台にした、あの「妖怪小説家」京極夏彦の近未来SF小説。連続殺人事件に巻き込まれる少女たちを主人公とした物語。

相変わらずの弁当箱本である。筋は比較的単純で、ちょっと読書に慣れた人なら、半分も読めば「カラクリ」は見えてしまうし、動機に至っては、いくつか想定した中でもっとも単純な理由であった。だから犯人探しのミステリーとしては平易な部類に入り、読書の楽しみは専ら、如何に展開するかということに尽きた。そして、それは文句なく素晴らしい。

とても勝ち目のない難敵を相手に少女が絶望的な戦いを挑む、という設定は、標準的なオタクの標準的な好みであると思う。細かい点も含めてどうもこの作品にはその臭いがすると思っていたら、これは雑誌「アニメージュ」などから読者のアイディアを募集し、さまざまに反映させた双方向小説なのだそうだ。もちろんそれは悪いことなどでなく、数多の意見を取り入れてこれだけの作品を物した作者の力量には脱帽するしかない。前半、なかなか物語が動き出さないけれど、これを我慢して読むのも読書の楽しみだろう。

唯一私が不審に思ったのは、「前巷説百物語」でも感じた偽善臭である。本書を含めて多数の残虐行為を描いていながら、一切の殺人は悪などと繰り返し作中人物に言わせている作者は、これを一種の免罪符にしているつもりだろうか。他人の人生を身勝手に・不条理に・残酷に奪った人の、その人生を守る必要を私は感じない。人を殺めることを楽しいと感じる人がいるのも医学的に事実だ。ヒューマニズムは相対的な原則に過ぎない。この作者はさまざまに理屈をこねるが、ごく平均的な感性を持つ人が生理的におかしいと感じることは、やはり大抵の場合おかしいのではないか(「ごく平均的」とは何を指すのか、などという議論は無意味である)。
ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648
No.51
(5pt)

妖怪とは無縁な近未来SF小説の傑作

2030年頃の日本を舞台にした、あの「妖怪小説家」京極夏彦の近未来SF小説。連続殺人事件に巻き込まれる少女たちを主人公とした物語。

相変わらずの弁当箱本である。筋は比較的単純で、ちょっと読書に慣れた人なら、半分も読めば「カラクリ」は見えてしまうし、動機に至っては、いくつか想定した中でもっとも単純な理由であった。だから犯人探しのミステリーとしては平易な部類に入り、読書の楽しみは専ら、如何に展開するかということに尽きた。そして、それは文句なく素晴らしい。

とても勝ち目のない難敵を相手に少女が絶望的な戦いを挑む、という設定は、標準的なオタクの標準的な好みであると思う。細かい点も含めてどうもこの作品にはその臭いがすると思っていたら、これは雑誌「アニメージュ」などから読者のアイディアを募集し、さまざまに反映させた双方向小説なのだそうだ。もちろんそれは悪いことなどでなく、数多の意見を取り入れてこれだけの作品を物した作者の力量には脱帽するしかない。前半、なかなか物語が動き出さないけれど、これを我慢して読むのも読書の楽しみだろう。

唯一私が不審に思ったのは、「前巷説百物語」でも感じた偽善臭である。本書を含めて多数の残虐行為を描いていながら、一切の殺人は悪などと繰り返し作中人物に言わせている作者は、これを一種の免罪符にしているつもりだろうか。他人の人生を身勝手に・不条理に・残酷に奪った人の、その人生を守る必要を私は感じない。人を殺めることを楽しいと感じる人がいるのも医学的に事実だ。ヒューマニズムは相対的な原則に過ぎない。この作者はさまざまに理屈をこねるが、ごく平均的な感性を持つ人が生理的におかしいと感じることは、やはり大抵の場合おかしいのではないか(「ごく平均的」とは何を指すのか、などという議論は無意味である)。
ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)より
4061826743
No.50
(5pt)

おもしろすぎる!!

最初の方は世界観が分からず、ただ読んでいるだけだったのですが、200ページあたりからぐいぐい引き込まれ、一気に読みました!犯人に驚きでした。これはおすすめです。
ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648
No.49
(5pt)

おもしろすぎる!!

最初の方は世界観が分からず、ただ読んでいるだけだったのですが、200ページあたりからぐいぐい引き込まれ、一気に読みました!犯人に驚きでした。これはおすすめです。
ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)より
4061826743
No.48
(4pt)

狼がいる

「京極夏彦」ときけばそれだけで読みたくなる人とそうでない人がいます。
読みたくなくなる人にお薦めしたい作品。
タイトル、装丁、近未来設定。妖怪はいませんが狼がいます。読めば骨子は京極夏彦。
少女たちの稀薄さと生死の曖昧さ、けれど確かに存在する境界線。
言葉も選ばれ、書き手の横暴さや不躾さががありません。
男の人がえがく「少女」は普遍です。
ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648
No.47
(4pt)

狼がいる

「京極夏彦」ときけばそれだけで読みたくなる人とそうでない人がいます。
読みたくなくなる人にお薦めしたい作品。
タイトル、装丁、近未来設定。妖怪はいませんが狼がいます。読めば骨子は京極夏彦。
少女たちの稀薄さと生死の曖昧さ、けれど確かに存在する境界線。
言葉も選ばれ、書き手の横暴さや不躾さががありません。
男の人がえがく「少女」は普遍です。
ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー 忌避すべき狼 (講談社ノベルス)より
4061826743
No.46
(3pt)

2日没頭すれば読める軽さ

京極夏彦さんの作品なのにとても軽く読めました。
表紙にだいたい登場人物(この絵は誰だとか)が予想できるイラストが使われていて、中身に会話がかなり多いので漫画を読んでいるような感覚でした。特に後半のアクション(?)シーン。

前半では、登場する少女たちと同じ年代だからかもしれませんが、歩未のような゛独特の雰囲気をもっていて馴れ合わない゛存在に何となく惹かれる葉月に感情移入して読んでしまいました。
作中のカウンセラーの「なぜ人を殺してはいけないのか」に対する答えはいままで言われた中で一番納得できるものでした。
ルー=ガルー ― 忌避すべき狼 Amazon書評・レビュー: ルー=ガルー ― 忌避すべき狼より
4198613648