アオサギの娘

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No.1
(7pt)

ミステリーというより、家族を見直す人間ドラマかな

美術学修士で大学で創作を教えている女性のデビュー作。母親の介護のために故郷に戻った鳥類画家が、ずっと心にわだかまっていた父親の死にまつわる謎を解き、家族の関係を変化させる物語である。
スミソニアン博物館で鳥類画家として活躍していたロニは母が介護施設に入ったため、介護休暇を使ってふるさとのフロリダに戻らざるを得なくなる。2週間で戻るつもりだったのだが、母の荷物を片付けていて25年前に溺死した父親の死に不明瞭な点があることを示唆するメモを発見。漁業局の野生動物保護観察官でフロリダの湿地を知り尽くしていた父が溺死したことにかねてから疑問を抱いていたロニは実情を探ろうとする…。
自殺したとされ、家族でも話題にすることを避けていた父の死。長年の疑問を解くためにロニが頼るのは関係者たちの証言のみ。捜査権限はなく、捜査の知識もないためロニの調査は遅々として進まない。事態の朧げな姿が見えるまでの展開がスロー過ぎてサスペンスはゼロ。ギクシャクする母親や歳の離れた弟、その妻との人間関係、父親コンプレックスが事細かく描写され、はっきり言って半ばまでは退屈。最後の真相究明もあまり説得力はない。
ミステリーというより、家族とは何かを模索する女性の人間ドラマとして読むことをオススメする。

iisan
927253Y1