南町奉行所同心八巻卯之吉の命を狙い失敗し、捕縛された元女盗賊のお峰が小伝馬町の牢から脱走。

南町奉行所同心八巻卯之吉の名を騙り、武芸達者な侍を斬り殺す事件が頻発。

梅雨の長雨で関東全域が洪水罹災し、江戸の米蔵も水没。米不足に陥り大混乱の江戸の町。

田舎大名の上屋敷で幽霊騒動が起き、怨霊に取り憑かれ怯える藩主。

五年前、一万両にものぼる大金を盗み、大坂に逃げた大盗賊の夜霧ノ治郎兵衛の一党が江戸に舞い戻った。

深川で放蕩三昧の日々を送る南町奉行所見習い同心八巻卯之吉が、突如同心として目覚める。

盗賊・霞ノ小源太一党が江戸の町を震撼させていた。

昼日中の浅草で行方知れずとなった大和屋の孫娘を、突如現れた異形の僧が験力で発見した。

吉原で放蕩三昧しようとしていたとき、剣術道場の火事に出くわした見習い同心の八巻卯之吉。

老中も一目おく江戸一番の札差・三国屋の卯之吉が、同心株を買って定町廻同心見習いになった。

八巻卯之吉の尽力で旗本坂上家の当主となった権七郎だったが、祖母の英照院の不行跡の責任を取る形で甲府勤番を命じられる。

八巻卯之吉の屋敷に赤ん坊が届けられた。自身番を訪ねてきた女が「同心の八巻様へ」と言い残し消えたのだ。

隠密廻りを解かれた後も、相も変わらぬ放蕩ぶりを貫く八巻卯之吉のもとに、大名の家中を名乗る美少年侍が現れた。

ねじれたシダしか生えぬ土地、滝壺に吊された女の死体、底なしの井戸、棺から消えた死体がモウリョウとなり村人を襲う・・・渡世人三次郎が足を踏み入れた上州の山奥、火嘗村は、名状しがたいものに彩られていた。

江戸の下屋敷におわす藩主の愛妾和泉ノ方。閉ざされた書物蔵で御広敷番が絶命した。

早くに両親を亡くし十六歳で奉公にでた菜々だったが、主人の風早市之進が無実の罪を着せられてしまう。

泰平の世に積もりに積もった大借金に嫌気のさした先代は縁の薄い末息子に腹を切らせて御家幕引きを謀る。