十二年前のある朝、魚貫めぐるは公務員試験を受けに行く途中で突然の雨に降られ、立ち往生していた。

マッチョな探偵とちょっとおデブな婦人警官の凸凹コンビが、あっと驚く推理で事件の謎を解く。

大手ビール会社で話題のCMを製作し異例の出世をしていた出水英一は、仕事に疑問を持ち半年ほど前に故郷のひなた町役場に転職してきた。

余計なことはしない、がモットーのごく平凡な男、名井等、35歳。

過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。

人はウソをつく時、視線を外したり、つい早口になったりしませんか？　それは、緊張、不安、警戒、恐怖といった心理によって引き起こされる生理的な反応、万人に共通するクセのようなものだ。

北九州市の門司港で探偵業を営む御倉学に、県内有数の学校法人の理事長から依頼があった。

第16回横溝正史賞優秀作。―そのアリバイは完璧なはずだった。

江東区で立て籠もり事件が発生した。

リストラの憂き目に遭いつつ、転職口が見つかりホッとしていた中年男・青葉一成。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

神田川病院に勤務する医師の早坂ルミ子は末期のがん患者を診ているが、患者の気持ちがわからないのが悩みの種。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。

ある日、一発屋の作家・新居航生に届いた過去へのタイムスリップ案内状。

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。

住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。

昭和36年。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。

伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。